銃使いが暴れまわる漫画5選56 Pt.

銃を自在に操るキャラクターが登場する漫画を紹介。中には銃そのものが主人公な漫画も!?　華麗なガンアクションを堪能してみよう。

本作には銃の使い手が数多く登場する。中でも凄腕の銃使いであるレヴィは「二挺拳銃（トゥーハンド）」の異名を持ち、2つの銃「改造ベレッタ ソード・カトラス」を手に戦場を駆け巡る。彼女の激しく、華麗なガンアクションは一見の価値がある。軽快な戦闘シーンとは裏腹に、暴力に手を染めた人間が、同じ暴力によって破滅する様や、その救いのなさも描かれている。また、対物ライフルからマスケット銃までを軽々と扱い、たった1人で犯罪都市・ロアナプラを大混乱に陥れた、恐るべき「戦闘メイド・ロベルタ」の暴れっぷりも本作の大きな見どころだ。

「拡張者（エクステンド）」である主人公・乾十三は、女にはウブだが悪党に強く、酒は飲まないがヘビースモーカー。トレンチコートをなびかせ硬派を気取っている反面、人情に厚いところもあり、金儲けにはとことん向いていない。十三は、どんなに儲からない依頼であっても、巨大企業やマフィアを相手にするリスクが高い依頼であっても、決して怯むことはなく仕事を完遂する。全身に銃器を仕込み無類の強さを誇る十三だが、自身の頭の巨大なリボルバーを引ける相棒が現れるのを心のどこかで求めている。強く優しい男が、自分の存在意義を探す物語だ。

主人公・ラリーの特技は、銃弾で相手の指を吹き飛ばして無力化する「親指飛ばし」だ。誰にでもできるわけではない難しい技で、これ1つで彼女が凄腕であることがわかる。また、銃の整備士でもあるラリーが語るうんちくは、銃マニアも唸る細かさだ。彼女は自動式拳銃「Cz-75」を愛用しており、度重なる戦闘で何度も壊れるが、そのたびに同じ銃を調達している。また、銃だけでなく、1960年代の名車が数多く登場することも本作のポイント。ラリーは作中で激しいカーチェイスを繰り広げ、たびたび車を壊してしまう。

日本で「P-90」という、一風変わった形状の銃の知名度が上がった時期があるが、それは、本作で取り上げられたのが一因。小柄な少女・ヘンリエッタが、身を屈めて大きく風変わりな銃を撃つシーンは、読者にとても強いインパクトを与えた。他の少女たちも、「SVDドラグノフ」「M1897」など、個性に応じた銃火器を使いこなす。また、ヘンリエッタが「P-90」のほかに、小型でコンパクトなボディの「P239」という銃を使用する理由は、「少女の手の大きさではこれが精一杯」という生々しく悲しいもの。義体の寿命は短いので、少女たちはあまり長く生きられない。残り少ない命を戦いですり減らしながら、どう生きていくのか。彼女たちが出す答えを見守りたい。

主人公の中学生・ふんこは、性能は一級品ながら不人気の銃「FNC」の擬人化キャラクター。マイナーな銃を主人公に設定するにあたりに、作者の銃趣味がいかんなく発揮されている。青錆学園では、初等部にとてもコンパクトなサブマシンガン、中等部に小さめのアサルトライフル、高等部に大きいバトルライフルを擬人化した少女が在籍し、クラシックガンが教師を務めている。好きな銃の擬人化を楽しむもよし、好きなキャラクターから銃に興味を持つもよしの作品だ。