単巻でサクッと読める！ 本格サスペンス漫画オススメ５選68 Pt.

ある日、エリート揃いの科学特捜課も手こずる難事件が発生。警視総監は捜査に協力してもらうべく、孫の恭をアメリカから呼び戻す。恭は12歳だが、飛び級でアメリカの大学に進学し、学位を3つも取得したIQ250の天才だった。アメリカでの科学犯罪捜査に協力し、事件を解決に導いた実績も多数あるため、警視総監は協力を仰ぐことを決めたのである。しかしどんなに頭が良く大人びていても、日本では小学生。警察官の同伴がないと、現場には入れない。そこで警視総監が選んだ恭と行動を共にする人物こそ、もう1人の「キョウ」である鏡だった。鏡は生意気な恭に振り回されながらも、共に最新科学技術を犯罪に利用する敵を追いかけることになる。

主人公のゆうりは、壬生という恋人のおかげでプライベートは充実していたものの、芸能人としてはいくつも悩みを抱えていた。出演しているドラマ「ストロベリームーン」の撮影では女優にいびられ、移動中は男性ファンからストーカーまがいの行為をされる。そんな中、ドラマの撮影中に殺人事件が起こった。事件は一度では終わらず次々と起こり、疑いの目は壬生、そしてゆうりにも向けられる。犠牲者は皆、ゆうりとトラブルがあった者たちばかり。そしてゆうりは謎の悪夢と幻覚に襲われ、何が現実なのかわからなくなっていく。殺人事件とゆうりの幻覚に何か関係はあるのか。謎が謎を呼ぶ展開に、ページをめくる手が止まらなくなる作品だ。犯人は一体誰なのか、推理しながら読んでみよう。

ある日、フリーライターである赤星雄治（あかほしゆうじ）の元に、高校時代の同級生である狩野里沙子から電話がかかってくる。狩野の職場の先輩である三木典子が殺害され、警察から事情聴取を受けたというのだ。赤星は狩野からの情報を、すぐにSNSにアップする。すると驚くべき数の人々が、この話題に食いついた。気を良くした赤星は、狩野を使って情報収集を続け、入手した情報を次々とネット上に公開していく。そうする内に、1人の女性が容疑者として浮かび上がってきた。その容疑者というのが、被害者の同期であった城野美姫だ。赤星から発信された情報は悪意をもって広まり、城野に関する誹謗中傷が溢れていく。人の噂話や誤った情報が広がることの恐ろしさを描いた、ミステリー・サスペンスだ。

ユウヤの部屋のベランダに流れ着いた、未来の日付の新聞。そこにはユウヤと同じ市に住む少年が殺害されたこと、取り調べを受けていた生徒が殺人を認め、自殺したことが書かれていた。未来を知ったユウヤの前に、血に濡れてボコボコになったバットを持ったナオトが現れる。ナオトが日頃から同級生・金城（かねしろ）アキラにいじめられており、誰からも助けてもらえない辛い日々を送っていたことを、ユウヤは知っていた。ナオトはユウヤに金城を殺したことを仄めかし、今から逃亡すると告げる。ユウヤの脳裏に未来の新聞の記事の内容が蘇った。あの新聞の通りなら、彼はこのあと自殺してしまうのだ。ユウヤはナオトを救うため、彼と共に逃亡することを選択するが、事態は思わぬ展開を迎える。

死を覚悟した石倉は最後に楽になりたいと思い、過去の罪を告白した。しかしそこで思いがけない事態が起こる。吹雪が弱まり、すぐ近くに目指していた山小屋を発見。救助を要請することに成功したのだ。その瞬間、まさか助かるとは思っていなかった石倉の胸に押し寄せたのは、助かったことに対する安堵ではなく、罪を告白してしまったことへの後悔だった。そして浅井も、告白を聞いてしまった自分に危険が及ぶのではないかという疑心暗鬼に襲われる。希望だったはずの山小屋は、一瞬にして互いの心理を読み合う緊迫した空間へと変貌した。2人がどんな選択をしどのように動くのか、読者は息を呑んで見守ることになるだろう。1冊でジェットコースターのようなスリルが楽しめる作品だ。