ミステリー漫画特集43 Pt.

秋の夜長におすすめのミステリー漫画をピックアップ!

作成日時:2018-10-22 15:00 執筆者:マンガペディア公式

ミステリー漫画特集

出典:小学館

読書の秋は「漫画の秋」でもある。特に秋の夜長には、ページをめくりながらじっくりと頭を働かせるミステリー漫画を読むことをおすすめしたい。そこで今回は、様々なタイプのミステリー作品を紹介する。


『死刑囚捜査官 芥川介の事件簿』

出典:小学館

主人公・芥川介は、15人もの人間を殺した事件の犯人として収監されている死刑囚。だが、ずば抜けた頭脳を持つ芥川介は、警察上層部とある契約を結んでいる。それは、事件を1件解決するごとに、刑の執行期日を10日間延期するというもの。芥川介が自らの命を繋ぐため、警察に協力して難事件に挑んでいくミステリー漫画だ。

主人公・芥川介は、凶悪犯として死刑を宣告されているが、無実の罪で収監された冤罪被害者であると主張している。そのため芥川介は、警察からの依頼で事件を解決する傍ら、自分に罪を着せた真犯人を探しているのだ。しかも、真犯人は警察内部の者だと考えている。そんな芥川介の監視をするため、捜査一課の刑事・小日向杏が、彼の相棒として常に行動をともにすることになる。彼女は、かつて身近な人間が罪を犯したことで、正義は幻想であると痛感していた。小日向杏は、芥川介が冤罪被害者なら助けるべきだと思いつつ、それが嘘なら自ら刑を執行する覚悟を持っている。複雑な状況下で進む芥川介の捜査がとてもスリリングなミステリー漫画だ。


『悪魔の手毬唄』

出典:講談社

横溝正史の推理小説「悪魔の手毬唄」のコミカライズ。主人公の私立探偵・金田一耕助は、 岡山県と兵庫県の県境にある温泉宿・亀の湯に逗留していた。亀の湯は過去に殺人事件が発生し、未だ犯人が判明していないという曰く付きの宿。不気味な雰囲気の漂う寒村で、金田一は、過去の伝承に由来する連続殺人事件に巻きこまれることになる。

横溝正史の「金田一耕助シリーズ」は、日本有数の人気推理小説ということもあり、様々な作品がコミカライズされている。本作『悪魔の手毬唄』も、その中の1つだ。横溝正史の小説は、ホラー色が強く、ドロドロとした人間関係が事件の根底に存在するものが多い。その横溝正史の小説を、1970年代に『恐怖新聞』や『うしろの百太郎』などでホラーブームを牽引した漫画家・つのだじろうがコミカライズ。金田一耕助の外見やストーリーには、つのだじろうによる大胆なアレンジが加わっており、原作を知るファンにとっては、その違いを探すのも楽しみとなるミステリー漫画だ。


『シークレットコード 不機嫌な暗号探偵』

出典:小学館

主人公・千董生紺一郎(ちとせ こんいちろう)は、幼馴染みの幽霊にして助手であるモモとともに、祖父の跡を継いで「暗号解読事務所」を運営している。幼い頃からパズルや暗号に親しんできた紺一郎の元には、様々な暗号解読の依頼が舞い込んでくる。暗号に秘められた想いを紐解く、ミステリー漫画だ。

シャーロック・ホームズの「踊る人形」や「グロリアスコット号」のように、暗号が事件の鍵となる推理作品はとても多い。しかし、本作のように暗号解読に特化した作品は珍しい。主人公・千董生紺一郎は、暗号解読しか行わない。血なまぐさい殺人事件や凶悪犯罪などに、彼が直接的に関わることはない。本作は、千董生紺一郎が暗号を解読することで、そこに秘められた想いを紐解くハートフルな展開が多いのが特徴だ。物語には分置式暗号、アナグラム、シーザー式暗号など、様々なスタイルの暗号が登場。千董生紺一郎は、趣味のルービックキューブを手にしながら考えを巡らせ、鮮やかに謎を解き明かしていく。パズル好きな人には特におすすめのミステリー漫画だ。


作家・三上延のライトノベルのコミカライズ。ビブリア古書堂の店主・篠川栞子と、アルバイトの青年・五浦大輔が、古書にまつわる謎や秘密を読み解いていくミステリー漫画。表題の「ビブリア」とは、聖典などを意味するギリシア語で、元は小冊子や書物の一部という意味の言葉である。

ミステリー作品は、殺人事件や犯罪捜査に限ったものではない。日常のちょっとした疑問や特定分野の謎解きを扱うものもあり、本作も、そんな「日常系」ミステリー漫画の1つ。読書家の主人公・篠川栞子は、他人と目を合わせることもできない極度に内向的な性格だが、本に関しては並外れた知識を持つ。普段は言葉少なく物静かな一方で、本の話題になると途端に饒舌になる。対照的に、篠川栞子を支える五浦大輔は、幼少期のトラウマから活字恐怖症となり、本に対する憧れはあるものの、ほとんど読書ができない。まさに凸凹コンビである2人が、実在する名作書籍にまつわる様々な謎を紐解いていく。謎解きの面白さだけでなく、読書への興味もそそるミステリー漫画だ。


『島耕作の事件簿』

出典:講談社

大手家電メーカーで働くサラリーマンの立身出世を描いた「島耕作シリーズ」のスピンオフ作品で、かつミステリー漫画だ。舞台はバブル期真っ盛りの1990年の日本。初芝電産に勤める課長・島耕作が、一夜を共にした女性宅で怪事件に巻き込まれるところから、物語は幕を開ける。島耕作は、殺人事件の容疑者として警察に追われる身となり、友人の私立探偵・小暮久作の助けを借りながら、事件の真相を究明していく。

「島耕作シリーズ」の作者・弘兼憲史は、私立探偵が活躍するミステリー漫画『ハロー張りネズミ』も手掛けている。本作に登場する「グレちゃん」こと小暮久作は、元々この『ハロー張りネズミ』の主要キャラである。小暮久作は「島耕作シリーズ」にも度々登場し、島耕作の依頼に応じて企業や人物の調査などを行っている。小暮久作は、数々の事件を解決した経験を持つだけに、本作ではまさに水を得た魚。持ち前の行動力で、島耕作が巻きこまれた殺人事件の真相を探っていく。本作は、「週刊モーニング」の創刊35周年を記念する特別企画として制作されたミステリー漫画で、『金田一少年の事件簿』などを手掛けた漫画原作家・樹林伸が、原作として参加している。


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