フランス人の弟に一目惚れされた、コスプレイヤー青年の日常を描いたハートフルコメディ。主人公・雅樹(まさき)のもとに、父親の再婚で弟となったフランス人・ルイがやってくる。彼は全く日本語を話すことができず、雅樹は困惑するばかりだ。しかも、彼らを置いて両親はハネムーンに出かけてしまう。開き直った雅樹は、両親のいない隙に趣味である女装コスプレを楽しもうとする。しかし、その姿を偶然ルイに見つかってしまい、こともあろうに恋心を抱かれてしまう。
一目惚れした女性が雅樹だと気付かないルイは、フランス語で必死に何かを懇願し、雅樹も思わず了承してしまう。しかし、まさかのデートのお誘いだったことを知り、再び女装をし彼と出かけることに。そこで元カノのコスプレイヤー・伊都(いと)と偶然再会したことがきっかけで、ルイもコスプレをするようになる。彼らとイベントに出たり撮影会をする一方で、弟に正体がバレないよう二つの顔を使い分ける雅樹であった。兄としての雅樹は若干ルイに敬遠されているため、必死に取り繕うさまが滑稽に描かれている。また、そんな彼にいちいち騙されるルイのピュアさも微笑ましい。最後まで全く会話が噛み合わない兄弟だが、ホロリとさせられるラストに要注目だ。
セクシーコスプレ女性警官が、恋に仕事に奮闘するお仕事ラブコメディ。主人公・東立夏(あずまりつか)は桜谷署に勤務する19歳の女性警官だ。仕事熱心だが口が悪いのがたまにキズで「男女」と呼ばれている。その振る舞いに、刑事課の上司である人情派の熱血漢・高屋大輔(たかやだいすけ)とクールな冷血漢・樹英嗣(いつきえいじ)も呆れるほどだ。ある日、立夏は路上駐車を取り締まった帰りに駅のトイレに立ち寄り、個室でレイプ被害者を偶然発見する。
立夏は被害者である高校生に事情聴取しようとするが、ショックが大きく被害届を出すことができなかった。強姦は親告罪のため事件を捜査できないと知った立夏は、おとり捜査を決意して電車に乗り込む。しかし、その危険な仕事ぶりを偶然居合わせた高屋に叱責され、樹からも厳重注意を受ける。それでも正義感からおとり捜査を続行し、無事に犯人を逮捕する。その後も仕事に奔走する一方、高屋と樹、そして高屋の同級生であるヤクザの息子・小西悠貴(ゆき)との出会いがきっかけで、三つ巴の恋の渦に巻き込まれてゆく。毎回さまざまなコスチュームに身を包む立夏だが、真面目で純情な中身とのギャップがチャーミングだ。最後は誰と結ばれるか、恋の行方にも注目である。
一風変わったヒーラー保健医が、生徒たちとドタバタを繰り広げる4コマギャグ漫画。主人公・「みゃーこ」こと鹿島美夜子(かしまみやこ)は中学校の保険医になりたての23歳だ。ある日、1年生の亘理海夏(わたりみか)は体調を崩し、同級生の小池双樹(そうじゅ)と共に保健室へ向かう。扉を開けた瞬間、彼女たちを待ち受けていたのはファンタジーの「ヒーラー」のコスプレをしたみゃーこであった。苦しむ海夏に対し、みゃーこは自分で作った万能薬の実験を試みようとする。
みゃーこは海夏に「イナゴの佃煮味」の試薬を飲ませようとし、双樹を驚愕させる。しかし、薬を飲んだ海夏はみるみる元気を取り戻す。実は、みゃーこは飛び級で海外の医大に入学し、主席で卒業したエリートだった。しかし、ヒーラーに憧れていた彼女は、傷ついた人を癒したいという夢がありコスプレ保健医になったのである。そんなみゃーこは、海夏をはじめとした他の生徒たちを巻き込んでワイワイとした日常を過ごしてゆく。みゃーこは身長146cmと小柄で、スクール水着も似合ってしまうほどだ。しかし、その一方で日々新薬の実験に勤しんだり、保健室の骨格模型に命を吹き込んで「ホネ」なる少女を生み出したりとマッドサイエンティストのような一面があり、そのギャップが面白い。
絵画教室を舞台にした、ちょっぴり変人な先生と同居人の毎日を描いたシュール4コマ漫画。小さな絵画教室を経営する黒田ななみは、半裸状態で生徒たちの元へ向かおうとしていた。その姿を見て、ななみの家に下宿している女子大生・山口まなは驚きのあまり全力で引き留める。ななみ曰く、デッサンに使う石膏像が高くて買えないため、自分がモデルになるとのことだ。荷物になるから教室で着替えたくないと言う彼女に、まなは今月の家賃を待ってもらう代わりに仕事を手伝うと提案する。
ななみは教室に着くや否や、自分を石膏像に近づけるべく白塗りにしようとするなど変人全開だ。しかし、そんな振る舞いとは裏腹に絵の指導が的確なことから生徒たちには大人気である。まなは胸を撫で下ろすが、いつの間にか彼女の手伝いどころか一緒にモデルをさせられる始末だ。ぽっちゃり体型のまなは、人魚姫の格好をさせられたり、タヌキの着ぐるみを着せられたりと散々な目に遭うが、少しずつななみに順応してゆく。生徒たちの描きたいものを描かせてやりたいという思いから、ちょっぴりスケベな男性陣のリクエストにも嫌な顔ひとつせず応えるななみのサービス精神がクスリと笑わせてくれる。そんな彼女にツッコミを入れつつも、結局は振り回されてしまうまなもいじらしい。
さえない女子プロゴルファーが、コスチュームの力で「変身」し、成長してゆくお色気ゴルフ漫画。主人公・葉山そなたは、極度のあがり症が原因で万年予選落ちのプロゴルファーだ。そんな彼女の元に、服飾会社の社長・単衣孝二郎(ひとえこうじろう)が現れスポンサー契約を持ちかける。単衣の会社のウェアを着てプレーをするという破格の条件に飛びつくそなただったが、試合当日彼女が着せられたのは露出ギリギリのセクシーコスチュームだった。
単衣はそなたにスポンサー契約を結ぶもうひとつの条件として、試合で実力派女子プロゴルファー・瀬道鷹(せどうたか)に勝つことを命じる。しかし、露出度が高くボールを打つだけでパンツが見えてしまう魔法少女のコスプレに恥ずかしさを覚え、そなたはOBを連発してしまう。遂には泣き出してしまうが、「コスプレは別のキャラクターになるための変身だ」という単衣の真意を知り、本来の実力を取り戻す。晴れてスポンサーが付くことになったそなたは鷹とも意気投合し、賞金女王を目指してセクシーウェアで試合に挑んでゆく。コスプレを変身と捉え、ポジティブにお色気を振りまくそなたが魅力的だ。また、後半になるにつれ下ネタギャグ漫画の様相も呈しており、いろいろな側面から楽しめるだろう。