ユニークなアニメーション形式である「フラッシュアニメ」まとめ31 Pt.

アニメーションの種類にも様々存在するが、今回はユニークなアニメーション方法である「フラッシュ」を使用したアニメ作品をご紹介していく。

作成日時:2018-03-02 12:00 執筆者:マンガペディア公式

ユニークなアニメーション形式である「フラッシュアニメ」まとめ

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概要

アニメーションの表現方法としては様々な方法が存在するが、今回は「フラッシュ」と呼ばれる技法を使用して、作成されたアニメをご紹介していく。紙芝居のようなイメージもありながらも動きもある独特な世界観が癖になる作品ばかりである。

『THE FROGMAN SHOW』

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心優しい「総統」が誰もが幸せに暮らせる世界を実現するために世界征服を企む秘密結社「鷹の爪団」。しかし様々な作戦を打ち立てるが優しい性格ののせいでの作戦はことごとく失敗。そんな悪者ではないのに悪者にされてしまった彼らと正義の味方として登場するヒーロー「デラックスファイター」とのくだらない戦いの日常を描いたコメディアニメ。「フラッシュアニメ」という存在を「秘密結社 鷹の爪」によって日本に広めた作品といっても過言ではない。「FROGMAN」が全編「Adobe Flash」を利用し、原作から脚本、監督、アニメーション作成と声優までこなしたいわば最高の自己満足アニメともいえる。その脱力感とくだらなさ、そして「フラッシュアニメ」の動きも少なく、絵のタッチなどのチープな感じがマッチしたのが成功の理由ではないだろうか。

『テルマエ・ロマエ』

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古代ローマ。そこにもなんと戦闘があった。王国に浴場を設計する技師として仕えていた「ルシウス・モデストゥス」。しかしその設計に関する自分の主張が通らず、仕事内容に黄色信号がともっていた。そんな中、気分転換として訪れた公衆浴場で浴槽の中に不思議な排水溝を見つける。次の瞬間、彼は排水溝に吸い込まれるのであった。排水溝の先にあったのはなんと現代日本の銭湯。古代ローマ人と現代の日本人が織りなす銭湯にまつわるコメディ作品。こちらは前述した『THE FROGMAN SHOW』と同様に「Adobe Flash」によって製作されたアニメーション。エグゼクティブディレクターとして「FROGMAN」が協力しており、声優としても登場している。しかし原作の絵を利用した作品であるため『THE FROGMAN SHOW』とは違い、リアリティある作品でも「フラッシュアニメ」が生きることを証明した。

『ピンポン THE ANIMATION』

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片瀬高校の卓球部に”天才”と言い張りがずぼらな「ペコ」と言葉数は少ないけれども真面目な「スマイル」が所属していた。高校卓球の頂点を目指し、奮闘する二人。そんな彼らの前に立ちはだかる強力なライバルたちとの闘いの中で芽生える挫折や葛藤を繰り返しながらも成長していく姿を描いたアニメ。独特なアニメーションセンスを持つ「湯浅政明」が監督を担当した作品である。マンガで描かれている絵をそのままにアニメーションと落とし込み、「フラッシュアニメ」として仕上げている。遠近を利用した空間を強調した絵やキャラクターの見せ方が斬新であり、「フラッシュアニメ」だからこそできる新しいアニメの見せ方というのがここにある。この内容が評価され、「東京アニメアワードフェスティバル 2015」では「アニメ オブ ザ イヤー部門テレビ部門グランプリ」という栄誉に輝いている。

『フラッシュアニメーション ケロロ』

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地球侵略を目的にやってきた「ケロン星」の刺客たち。隊長である「ケロロ軍曹」をはじめとしてその仲間、そして地球で知り合った人々と繰り広げる可愛らしくも面白可笑しい日常を描いたSFコメディ作品。『ケロロ軍曹』としてアニメ化され、長きにわたり愛されていた作品を原作に沿った形で再構成し、アニメーション形式として「フラッシュアニメ」を採用した作品である。原作の絵を使用することができるという大きな利点がある「フラッシュアニメ」。そのためより原作に近いアニメを見ることができる。この作品も以前アニメ化したものとは違い、動きなどのリアリティに関してはやはり通常のアニメの方が質が良いように感じる。しかし、原作色が強いためにマンガと同じような感覚で楽しめるところがこちらの作品の強みといえよう。キャラクターに可愛らしさがあるとシンプルな方がまたそれが生きるような効果をもたらしているようにも感じる。

『夜明け告げるルーのうた』

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東京で生まれた少年「カイ」は両親の離婚という都合で父親に引き取られることになった。父の実家がある人魚の伝説の残る街へと移り住むことになった「カイ」。音楽を愛する彼はクラスメイトにバンドに誘われたものの、参加することにはすこし抵抗を感じていた。そんな折、バンドの実力を見るために彼らの練習場所に行くと近くで楽しそうに音楽に合わせて歌い、踊る影を見るのであった。それはなんと人魚。人と亜種のふれあいと複雑な思いが交錯する青春グラフィティ的アニメ映画。『ピンポン THE ANIMATION』を担当した「湯浅政明」が劇場版作品に「フラッシュアニメ」を採用した意欲作。カラフルな色彩と空間の使い方が特徴といわれる「湯浅」作品の現時点での最高傑作といってもよいであろう。「フラッシュアニメ」によってここまでの表現が可能であることに大きな衝撃を受けることは必至。「フラッシュアニメ」の可能性とその芸術的な表現の内容には感動を覚える。

『殺し屋さん』

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「殺し屋稼業」を生きる糧としている男。「佐々木竜一」。通称は「殺し屋さん」である。一見こわそうな人物でありそうだが、しかしその内面は殺し以外では法律を守ることや「殺し」の言葉で説明されないと虫さえも殺さないという不思議な決まりごとに縛られる電波な人だった。そんな彼を中心とした周囲の人々との日常を描いたコメディー作品である。四コマ漫画が原作となっているため、あまりにもシュールな内容が横行しており、そういったところで考えると「フラッシュアニメ」のシンプルさが一役買っている部分もあるのであろう。ギャグの落ちの見せ方などに関しては「フラッシュアニメ」との相性は抜群である。原作のカッコよい絵もそのまま利用されているのでそれがまた作画によりたまに発生するがっかり感をなくし、良い相乗効果となっている。世界的にも実は人気のある作品である。

『ほんとにあった!霊媒先生』

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学校にやってきたのはオカルティックなことが得意な先生だった。のちに「霊媒先生」と呼ばれるようになる「木林呪理」を中心に学校の生徒たちなどを巻き込んで起きる霊的なドタバタ劇を描いた作品。アニメの設定自体からもうシュールさを多く感じる作品であるが、この作品にも「フラッシュアニメ」が採用されている。『テルマエ・ロマエ』以降、原作の絵を生かすということができることが認知として広まり、この作品でも当然ながら原作の2次元イラストが大いに使用されている。シュールさイコールフラッシュアニメというのが徐々に浸透してきた時代に作られているため、ストーリーとしてシュールだと単調になるところも徐々に出てくるが「フラッシュアニメ」の特徴であるあまり大きな動作を加えなくても意図が伝わり、紙芝居的なシンプルな画面移動などで飽きの来ない作品に仕上がっている。

『スペランカー先生』

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「スペランカー」と呼ばれるヘルメットをつけた「洞窟探検家」となり、「エレベーター」や「トロッコ」、「ボート」などを乗り継いで洞窟最下層にある秘宝の発見をめざすゲームが原作。ある世代であればそのとりこになったこともある大ヒットゲームのの世界観そのままに、舞台をとある学校に場所を変え、「スペランカー先生」が活躍をするといった内容である。かなりシビアなゲーム内容がきちんと組み込まれており、様々なトラップが学校でよくみられるいたずらに変化されてそれに屈しない「スペランカー先生」の姿はくすっと笑える。シビアな世界観がシュールさを生み出し、その表現が「フラッシュアニメ」とよく交わっている。あまり長い内容では成立しない内容でも「フラッシュアニメ」として短編的に制作できればきちんとアニメ作品として成り立つ素晴らしい例である。大人向けのギャグアニメで原作としてゲームが対象であるのはすこし珍しい。

『ピューと吹く!ジャガー』

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「ピヨ彦」こと「酒留清彦」。ギタリストとして成功したいと人生のすべてをかけているがなかなかオーディションに合格することがなかった。それはひょんな事で出会ってしまった謎の笛吹き男「ジャガージュン市」の行動によるものであった。この二人を中心に集まってきた仲間たちと描かれていく。「週刊少年ジャンプ」において人気を博したマンガを原作にした作品。あまりにもラフな絵とナンセンスともいえるシュールなギャグネタがこの作品の特徴となっており、この作品の面白さを担っている部分であるのだが、「フラッシュアニメ」においてもその内容は受け継がれており、マンガと変わらない同品質のシュールギャグが提供される。そしてアニメとして命を吹きこまれたことによってそれ以上の面白さが広がっている。この作品にとっては「フラッシュアニメ」がアニメの質を左右する大きな要因であったことは間違いない。

『ポプテピピック』

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キャッチコピーが「とびっきりのクソ4コマ!!」という「竹書房」のウェブコミック配信サイト『まんがライフWIN』にてその内容からSNSを中心に人気を得たWEBマンガが原作。金髪でツインテールの「ポプ子」とロングヘアと大きなリボンが特徴の「ピピ美」を中心として時事ネタ、ブラックユーモア、ナンセンス、スラップスティックや様々な作品のなどパロディを展開するアニメ。イベントが中止になるほどに多くのファンが存在し、2018年冬アニメとして衝撃的な内容としてアニメ界をざわつかせているこの作品でも「フラッシュアニメ」のような演出が使用されている。やはりシュールさやシンプルさを求めるギャク作品においてはこのアニメーション形式が大きく生きることがわかる。しかし、普通のアニメとは内容が確実に別格であることだけは付け加えておく。見る人によってはただの悪ふざけにしか見えないであろう。

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