乙女ゲームの破滅フラグしかない悪役令嬢に転生してしまった…

乙女ゲームの破滅フラグしかない悪役令嬢に転生してしまった…

主人公のライバルとなる悪役令嬢として、乙女ゲームの世界に転生してしまったカタリナ・クラエスが、自身の運命を変えるために奮闘する姿を描く転生ファンタジー。一迅社「コミックゼロサム」2017年10月号から連載の作品。原作小説は2020年4月、2021年7月の2期にわたりテレビアニメ化。「次にくるマンガ大賞2019」コミックス部門で第4位に選出。

正式名称
乙女ゲームの破滅フラグしかない悪役令嬢に転生してしまった…
ふりがな
おとめげーむのはめつふらぐしかないあくやくれいじょうにてんせいしてしまった
原作者
山口 悟
漫画
ジャンル
ファンタジー
レーベル
ZERO-SUMコミックス(一迅社)
巻数
既刊1巻
関連商品
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あらすじ

第1巻

貴族の娘として育ったカタリナ・クラエスは、頭を打ったはずみで自身の前世が女子高校生であり、この世界がかつて自分がプレイしていたゲームの中の世界であることを知る。さらに、ゲームの中での自分のポジションは、主人公を陥れようと画策するライバルキャラクターで、ゲームでは最終的に死亡または国外追放されてしまうという結末しか用意されていなかった。このままではゲームと同じ運命をたどってしまうと考えたカタリナは、破滅エンドを回避するために、前世の記憶を頼りに行動を開始する。魔法と剣が強い力を発揮するこの世界を生き抜くために、まずは魔力を高めるべきだと考えたカタリナは、魔法を自由にあやつるための修行を始め、同時に周囲に対しても目立ちすぎないように配慮しながら生活を送っていた。そんなカタリナの行動に、少しずつ彼女を見る周囲の目も変わっていく。やがて成長したカタリナは、全寮制の魔法学園に入学する時期を迎える。

第2巻

魔法学園に入学したカタリナ・クラエスは、ニコル・アスカルトの紹介で生徒会に所属し、マリア・キャンベルという少女と出会う。貴族であるカタリナと異なって平民の出身であるマリアは、類まれな努力家であり、魔法学園の成績もつねに上位だった。そして、このマリアこそがカタリナが前世でプレイしていたゲームの主人公キャラクターだったのだ。マリアの登場により、破滅エンドが現実味を帯びてきたと感じたカタリナは、破滅エンドを回避するためにさらなる対策を講じる。そんな中、カタリナは平民の出身であることを理由に、周囲から孤立していたマリアを思わずかばってしまう。これをきっかけにカタリナはマリアから慕われるようになり、二人はいつしか親友とも呼べる関係になるのだった。こうして魔法学園での平和な日々が続いていたある日、カタリナは前世の夢を見る。その夢は、ゲームの終盤に「隠しキャラ」が登場するというものだったが、カタリナには隠しキャラに関する記憶がまったくなかった。

第3巻

カタリナ・クラエスは、魔法学園に入学して初めての冬を迎える。そんなある日の昼休み、カタリナは身に覚えのない悪事を衆人環視のもと断罪される。だが、ジオルド・スティアートマリア・キャンベルたちの活躍で無事にその場を乗り切ることに成功。ついに破滅エンドを回避できたと安堵するカタリナだったが、その直後にマリアが行方不明になってしまう。マリアの行方を捜すカタリナは、ジオルドからマリア失踪の背景には「闇の魔法使い」が関係しているのではないかと聞かされる。マリアを心配するカタリナは、生徒会長のシリウス・ディークに相談するが、そのシリウスこそが闇の魔法使いだった。それを知ったカタリナはマリアを返すようにシリウスに詰め寄るが、彼が深い悲しみを抱いていることに気づく。

登場人物・キャラクター

カタリナ・クラエス

貴族クラエス家の令嬢。8歳の時にジオルド・スティアートと遊んでいたところ、頭を打って自らが別の世界から転生してきたことを思い出す。カタリナ・クラエス自身が転生したこの世界がゲームの中の世界であり、そして彼女がこの世界では主人公のライバルキャラクターとして最終的には破滅エンドの結末を迎えることを知り、その運命を変えるために奔走する。もともとはわがままな性格で周囲にも迷惑をかけていたが、前世の記憶を思い出してからは文字どおり人が変わったように善良な振る舞いをするようになる。ジオルドや義弟のキース・クラエスら多くの男性たちを無自覚に虜にしている。

ジオルド・スティアート

この世界における王家の王子。幼い頃からカタリナ・クラエスと過ごしており、カタリナが前世の記憶を思い出すきっかけを作った。カタリナに思いを寄せており、彼女が誰かの手に渡る前に手に入れようと考え、王家の権力を利用して婚約する。しかし、ゲームでは最終的にカタリナを殺害したため、その結末を知るカタリナからは距離を置かれている。ゲームでの設定は美しい容姿の腹黒い性格だったが、実際には腹黒いところはなく、一途にカタリナのことを思い続けている。

キース・クラエス

カタリナ・クラエスの義理の弟。クラエス家の分家の出身だが、カタリナとは血のつながりはない。高い魔力を持て余した分家からカタリナの弟として引き取られた経緯を持つ。ゲームの設定では孤独な生い立ちから屈折した性格だったが、破滅エンドを回避したいカタリナはキース・クラエスに姉としての愛情を注いだ。その結果キースの性格は歪むことはなくなり、さらに姉としてではなく異性の恋愛対象としてカタリナのことを思うようになる。

メアリ・ハント

カタリナ・クラエスと同じ貴族の令嬢。ゲームの設定ではカタリナと並ぶライバルキャラクターだったが、結末はカタリナとは異なり、死亡したり追放されたりすることはない。貴族の令嬢ながら植物の世話をすることが好きで、それが縁でカタリナと親しくなる。これまで友人のいなかったメアリ・ハントにとってカタリナは初めての友人だったため、ややカタリナに執着する傾向がある。

アラン・スティアート

ジオルド・スティアートの弟。やや粗暴な性格だが、それは優秀な兄のジオルドに対するコンプレックスの裏返しでもあり、本当は向上心の強い男性。ゲームの設定ではメアリ・ハントと結ばれる結末が用意されているが、カタリナ・クラエスがメアリとなかよくなったためにほとんど接点がなくなってしまう。メアリを誘惑した女性としてカタリナを敵視していたが、すぐに打ち解ける。ジオルドに比べて音楽の才能があり、ピアノやダンスなどに非凡な腕前を見せる。

ニコル・アスカルト

宰相の息子。感情を表に出すことがほとんどなく、表情を変えることがない。妹のソフィア・アスカルトを溺愛しており、ソフィアとなかよくなったカタリナ・クラエスと知り合う。ゲームではジオルド・スティアートとアラン・スティアートの幼なじみとして登場するが、カタリナとは深くかかわらないという設定がある。そのため破滅エンドに関係しないと考えられ、カタリナからも警戒されていない。

ソフィア・アスカルト

ニコル・アスカルトの妹。カタリナ・クラエスとは同じ小説のファンという共通の趣味があり、それがきっかけでなかよくなった。兄のニコルから溺愛されているが、それと同じくらいニコルのことを愛しており、いつも行動を共にしている。美しい髪の毛と瞳の持ち主だが、ソフィア・アスカルト自身はその容姿に自覚はなく、むしろコンプレックスに思っている。

マリア・キャンベル

カタリナ・クラエスが魔法学園で出会った少女。ゲームではプレイヤーが操作する主人公で、平民の出身ながら多くの男性貴族たちと恋に落ちるという設定を持っていた。カタリナにとってはマリア・キャンベルと深くかかわることが破滅エンドに近づくと考えていたが、周囲から孤立しているマリアを見かねてかばってしまったため、結果的にマリアと親友になり、必要以上にかかわることになってしまう。もともとの才能に加えて努力家でもあることから、魔法学園でも成績はつねに上位であり、男子生徒からの人気も高いが、そのために嫉妬の対象となってしまうことも多い。

シリウス・ディーク

魔法学園の生徒会長を務める侯爵の息子。ニコル・アスカルトとは友人同士で、魔法学園でも最も優秀な生徒として周囲の信望を集めている。ゲームでは「隠しキャラ」として登場し、プレイ次第では登場人物をすべて亡き者にしてしまう恐ろしいキャラクターという設定を持っている。闇の魔法使いとしての一面があり、魔法学園にはある目的のために潜伏していた。シリウス・ディーク自身の目的達成に邪魔となるカタリナ・クラエスを排除しようと画策する。

場所

魔法学園 (まほうがくえん)

その名のとおり魔法や魔術を学ぶ全寮制の学校。カタリナ・クラエスたちの住む世界では、貴族の家に生まれた者は15歳を迎えると入学する資格が与えられる。平民でもマリア・キャンベルのように成績が優秀な者は入学を許可されることがある。

クレジット

原作

山口 悟

書誌情報

乙女ゲームの破滅フラグしかない悪役令嬢に転生してしまった… 1巻 一迅社〈ZERO-SUMコミックス〉

第1巻

(2018-03-24発行、 978-4758033381)

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