天を射る

天を射る

江戸時代の尾張国が舞台。貧乏武士の三男坊の星野勘左衛門が、「通し矢」と呼ばれた弓術競技で天下一を目指す姿を描いた青春物語。「通し矢」は「堂射」とも呼ばれた競技。京都の三十三間堂の本堂西軒下、端から端まで約120メートルを、一昼夜で何本矢を通せるかを競うもので、藩のメンツをかけた江戸のオリンピックのようなものであった。主人公の星野勘左衛門をはじめ、歴史上の実在人物が登場するのも特徴。小学館「ビッグコミックスピリッツ」2019年第6号より連載。

正式名称
天を射る
ふりがな
てんをいる
原作者
西荻 弓絵
漫画
ジャンル
時代劇
 
格闘技・武道
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概要・あらすじ

江戸時代の尾張国。貧乏武士の三男坊の星野勘左衛門(勘左)は、同じく下級武士の子息の高見大ノ新(ダイノジ)とともに、村の庄屋のところに出され、毎日百姓仕事に励んでいた。星野家の長兄の彦左衛門は、弓術指南役の長屋六左衛門のもとで弓術の鍛錬に励んでいた。また、頭脳明晰・容姿端麗である次兄の伊右衛門は、藩校の師範代を務める秀才であった。勘左にも何か才能があるのではないかと、親友のダイノジは言うが、家に余裕がない事を知る勘左は「自分の夢」を押し殺していた。ある夜、庭の木の上で寝ていた勘左を、ダイノジが訪ねてくる。彼の手には手製の弓があった。同じ武士の子として、自分の夢に命をかけてみたいという勘左の本音を見抜いていたのだ。弓を受け取った勘左は、それをきりきりと引き絞る。弓は折れてしまうが、勘左は吹っ切れる。そしてダイノジとともに、弓で天下一を取る事を誓った。こうして独学で弓矢の稽古を続けていたある日、勘左は暴れ牛に遭遇する。暴走する牛の行く手には小さな子どもがいた。勘左は子供を助けるために、弓を引く。しかし力んでしまってなかなか狙いが定まらない。茶店にいた侍が、その様子を見て、串団子の串を吹き矢のように勘左の引き手に命中させた。すると、勘左の力みがなくなりブレが止まる。そして勘左の矢は、牛の眉間に命中。暴れ牛はもんどりうって後ろに倒れた。茶店の侍は、天下一の弓の名手、尾張藩弓術指南役の長屋六左衛門だった。六左衛門は勘左に、自分の内弟子にならないかと誘いをかける。しかし、勘左はその誘いに条件を出した。ダイノジと二人一緒でないとダメだという。そのために、二人に弓の才があるかどうか、入門試験を受けさせてくれというのだ。こうして二人は、三日後の長屋弓術場入塾試験を受ける事になった。

クレジット

原作

西荻 弓絵

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