世界観
舞台は、超人であるアイドルが支配者として一般人を支配している「封建アイドル国家」。日本国土であるらしいが、富士山が大きく欠けているなど、現在の日本とはその様相は大きく異なる。アイドルプロダクションは「流派」、強さは「可愛さ」として認識されている。文明は衰退の一途を辿っており、レピ村など民家の密集している場所は、野良アイドルからの侵略や攻撃を防ぐために、高い壁を築いて入場を制限している。首都であるゴリアテは壁こそないものの、ゴリアテ城に入城するためには許可証が必要となっている。舗装された道が残っているものの、大部分の場所は砂漠化しており、国民のほとんどが貧民となっている。また住んでいる地域を支配しているアイドルがほかのアイドルに敗北した場合は、奴隷にされる事もある。
あらすじ
第1巻
アイドルが支配者として君臨する世界。近隣地域を荒らしては住民達を無理矢理ファンにしているという野良アイドルの枝野卯頭羅に、レピ村の住民達は怯えきっていた。そんな中、村人の少年は道に倒れている干からびた少女のつくねを救助する。アイドルを自称するつくねを笑い飛ばす少年だったが、少年が村に帰って見たものは、卯頭羅に破壊されていくレピ村。そしてその村を救ったのは、つくねの歌だった。
第2巻
首都、ゴリアテの中心であるゴリアテ城に入城するため、つくねはBeasts!メンバー選抜地下ライブに参加した。無事にメグミとの戦いを制したつくねだったが、続いて行われる4thステージを前に、友人で、共に地下ライブに参加したすずめの様子がおかしい事に気づく。すずめの対バン(対戦)相手は、これまで暗殺者として表舞台に立つ事のなかったワン=シャオイン。その技を目にした時、すずめの様子が変わった。
第3巻
Beasts!メンバー選抜地下ライブで優勝したつくねは、Beasts!の幹部、ルゥ=ガルゥがセンターを務めるユニット、SpellHoundへの勧誘を断り、一人でゴリアテ城内へと踏み出す。城内では、Beasts!の最強ユニットを決める殺し合い「総殲挙」が行われていた。そこでつくねは、Beasts!の末端ユニット、ARROWSに追われる奴隷の少女、アルと出会う。妹の命を救うため、総殲挙中の城内を進もうとするアルの話を聞き、つくねは彼女に協力する事を決意する。
第4巻
かつての同胞、SS団のセンターであるせせりの毒に冒されたアルを救うため、つくねに力を貸そうと、すずめとリン=ガルデアーノが対バン(対戦)の舞台に駆けつける。解毒剤を入手するためには4分44秒以内にSS団全員を倒さねばならない。つくねとせせりはかつての同門対決、すずめとヒナは同族対決、純血の鬼族であるリンと鬼族の混血であるチャイの対決など、各自が因縁のある相手との死闘に突入する。
登場人物・キャラクター
つくね
ルナプロに所属しているアイドルの少女。普段は眼鏡をかけており、セーラー服の上にジャージの上衣を着ている。飾り気のないミディアムボブカットの髪型という事もあり、全体的に華がない。そのため普段は初対面の相手に「干物」と称される事が多いが、アイドルモードになると、髪が腰下まで伸び、衣装もチェックスカートにヘソ出しというアイドル然としたものになり、眼鏡も外れる。 また、マイクの代わりにハンドメガホンを持っている。うさ耳カチューシャを普段から使用しているが、アイドルモードになるとリボン部分が大きく長くなる。アイドルとしての立ち振る舞いには、高潔なまでの自覚と実行力があり、ファンはたった一人でも大切にしつつ、アイドルの足を引っ張るようなファンの行いには断固とした態度を見せる。 Beasts!メンバー選抜地下ライブで優勝し、祝勝パーティーの最中にルゥ=ガルゥによってゴリアテ城内へと入城した。SpellHoundへの勧誘を断ったあと、ARROWSに追われるアルを発見し、妹のためにユキ=ララルルリットに会いたいと願うアルを助けるために、総殲挙で沸き返るゴリアテ城内で最上部を目指している。 キャッチコピーは「期待の新人(アイドル)」から「世紀末の革命児(アイドル)」に変更された。持ち歌は「クレッセントムーン」と「BelieveSong!」。決めセリフは「これでアナタは私の虜(ファン)」となっている。
すずめ
ツインテール族出身のアイドル。16歳の少女。普段はぶかっとしたセーターに灰色のスカート、黒タイツを着用した姿で華がない。そのため普段は初対面の相手に「ネクラ」と称される事もあるが、アイドルモードになると、マジシャンをモチーフとしたアイドル然とした姿になる。マイクはステッキの形をしたスタンドタイプ。ツインテールを「ツインテール族の誇り」として大切に考えており、ツインテールを馬鹿にする発言をしたゴリアテの名もなき地下アイドルに激怒した。 一族の掟を破った姉弟子のムスタト・カラスを追っている。カラス曰く「ツインテール族の強さを一番色濃く受け継いでいるが、同時に弱さも一番色濃く受け継いでいる」とされる。極度のあがり症で、Beasts!メンバー選抜地下ライブでワン=シャオインと対バン(対戦)する直前までは酷い緊張状態だったが、客をカボチャだとあえて誤認識する事で平静を保っていた。 しかしリン=ガルデアーノとの対バン時には、客の一部がすずめのファンになっている事を自覚した際に緊張が復活し、呼吸困難に陥って戦線離脱している。 つくねは初めてできた友達で、非常に大切に考えている。キャッチコピーは「マジシャン・アイドル」。持ち歌は「マジカルスタンプ」と「ぴょんぴょん☆CapitalPunishment」。決めセリフは「ツインテールは伊達じゃない」。
リン=ガルデアーノ
Beasts!メンバー選抜地下ライブに出場した、鬼族出身のアイドルの少女。おうし座の17歳で、愛称は「リンリン」。ゴリアテ城正門付近の貧民街で地下アイドル狩りを行っていたため、「アイドル狩り」の通り名を持つ。尻下まである長い髪で、前髪の一部が白い。頭部から突き出た2本の角が特徴となっている。普段はチューブトップブラにホットパンツ、オーバーニーブーツと、ジャージの上衣を着用しているが、アイドルモードの際には、着物をモチーフとしたヘソ出しの衣装になり、髪もポニーテールになる。 マイクは耳かけ式のイヤホンマイク。幼少期に村を抜け出した際にモモと出会い、歌や振り付けのほか、外から隔離されている村以外の世界を教わった。しかし、リン=ガルデアーノがモモを村に案内した事で一族を皆殺しにされた事から、アイドルを激しく憎むようになった。 好きな食べ物はパンケーキとアヴォカドゥ。持ち歌は「Kawaii de Justicia」と「めちゃかわMAGNUM STRIKE」。キャッチコピーは通り名と同じく「アイドル狩り」となっている。
マカリキ=シャカリキ
Beasts!メンバー選抜地下ライブに出場した、マッスルカンパニーに所属しているアイドルの少女。ダンプ系アイドルとも称され、愛称は「マッキー」となっている。七三分けにした肩までのストレートヘアを、カチュームで留めている。アイドルモードの際は、数メートルはある筋肉質な巨軀を誇るが、プロテインが切れた通常時は、身長はそれなりに高いものの常識の範囲であり、筋肉量もごく普通の少女のため、ギャップの激しさから、自分で名乗らなければ本人とは気づかれない。 また常時巨軀でいないのは、あの大きさでは暮らせないからとも発言している。Beasts!メンバー選抜地下ライブでは初戦でリン=ガルデアーノと対決し、敗北した。言葉遣いが物騒で雰囲気も厳めしい事から誤解されやすいが、とても人柄のいい人物。 敗退したトキワが担架で運ばれている際にも、マカリキ印のプロテインαを飲ませて、「いつか一緒に対バン(対戦)をしたい」と語った。また、つくねとリンの対バン時には、戦闘による衝撃からトキワをかばう気遣いも見せている。持ち歌は「弾道哀歌」。キャッチコピーは「人間(アイドル)ダンプカー」で、ファンからは「姐さん」と呼ばれる事もある。
トキワ
Beasts!メンバー選抜地下ライブに出場したアイドルの少女。血族によって親の人氣を受け継いでいく、名門アイドル家に生まれた。毛先に向かってグラデーションがかった腰までの金髪で、清楚なスリーピースの衣装を着用している。白薔薇のチャームポイントを持っており、トキワ自身の意思で自由に出し入れする事ができる。 Beasts!メンバー選抜地下ライブの優勝候補と目されていたが、対バン(対戦)したハイケが敗北宣言直前にムスタト・カラスにあやつられ、限界以上の能力を出された事で敗北した。マカリキ=シャカリキから与えられたマカリキ印のプロテインαによって、つくねとリン=ガルデアーノの対バン時には、右腕にギプスを使用しているものの動けるようになっており、直後の祝勝パーティーでは傷も完治していた。 2年前の地下ライブにも出場しており、その際にはチコと戦い、敗北を喫している。チコといっしょにいると冗談をよく言い、お互いの冗談に満足するとワイングラスをぶつけて鳴らす癖がある。愛称は「トッキー」、キャッチコピーは「不屈の白薔薇」となっている。
ハイケ
Beasts!メンバー選抜地下ライブに出場したアイドルの少女。スクエア型の眼鏡をかけて、ブレザータイプの制服に似た衣装を身につけている。鞭を使用した振り付けで戦う。トキワとの対バン(対戦)で実力が及ばない事を察し、敗北宣言をしようとしたが、ムスタト・カラスの「恋の糸電話」によって脳に蜘蛛を送り込まれてあやつられ、自意識を保てないほど能力を引き出されてトキワに勝利した。 準決勝では暴走状態のままつくねと対バンしたが、つくねのBelieveSong!で自意識を活性化し、脳に寄生した蜘蛛を追い出す事に成功した。非常にまじめな性格で、パンフレットに書かれた細かいライブ規約をすべて暗記している。キャッチコピーは「超委員長(アイドル)」で、ファンからは「委員長」と呼ばれている。
メグミ
Beasts!メンバー選抜地下ライブに出場した、貧民街で孤児として育ったアイドルの少女。褐色の肌でストリート系ファッションを身につけている。幼い頃に両親と死別し、弱っていく一方の母親の歌っていた歌を口ずさんだ事で小銭とパンの欠片(かけら)を得て、毎日歌うようになり、自然とアイドルとなった。その経緯から、貧しくも自分を育ててくれたファンを「お兄ちゃん」と呼び、本当の兄のように慕っている。 アイドルとしてステップアップするためにBeasts!メンバー選抜地下ライブに出場したが、過保護ともいえるファンの忠言に戸惑い、思うように踏み出せなかった。しかし、つくねとの対バン(対戦)時につくねからの激励を受け、殻を破っている。ファンからは「メグ」と呼ばれている。 持ち歌は「カシオペアリリック」。キャッチコピーは「妹(アイドル)・オブ・D・T(ダウンタウン)」となっている。
ワン=シャオイン
Beasts!メンバー選抜地下ライブに出場したアイドルの少女。愛称は「ワンたん」。姫カットの長い黒髪と細い吊り目、片言な話し方が特徴。暗殺者アイドルとして生計を立てているため、人前でライブするのは地下ライブが初めてと語っている。ナイフを用いた振り付けで戦う。かつてムスタト・カラスから体幹移動の極意を教わったため、ナイフで埋め尽くされた会場でも、刃の上に立って相手を追い込む事ができる。 とある大物政治家の暗殺事件について、実行は断ったものの、その前後で偶然依頼者を知ってしまったため命を狙われており、人目についていれば安全かもしれないと考えて地下ライブに出場した。敗退後に絶体絶命の危機に陥って死期を悟るが、記者の機転でメグミがファンと共に助けに現れ、命を長らえた。 持ち歌は「幾千ノナイフガ脚ヲ突キ刺ス」。キャッチコピーは「暗殺舞踏家(アイドル)」。
ユリウス
この国の女王にして、ゴリアテ城で暮らしているBeasts!の中心人物。目元は黒いベルトが何重にも巻き付いており、表情が見えない。間近での謁見はルゥ=ガルゥ、ムスタト・カラス、ユキ=ララルルリットの3名のみが許されている。総殲挙の開催を宣言し、ゴリアテ城内を混乱に陥れた。
アル
つくねがゴリアテ城内で出会った奴隷の少女。ボロボロの白いワンピースと、大型犬用にも見える首輪を身につけている。凍しん病にかかった妹の治療をユキ=ララルルリットに頼むため、ARROWSの持っていたチエキを盗んだ。ユキと会うためつくねに助力を頼み、つくねがせせりに毒サイリウムの攻撃を仕掛けられた際には、つくねをかばって全身を毒に冒された。 もともとは羊飼いだったと語っている。
ルゥ・ガルゥ (るぅがるぅ)
Beasts!のチームA、SpellHoundのセンターを務めるアイドル。長い髪と狼の耳が特徴。ヌーディストのため衣服を着用する事を非常に嫌っているが、シーズゥから忠言される事もあり、TPOをわきまえた装いはできる。真剣勝負に水を差すような真似を好まず、ムスタト・カラス、ユキ=ララルルリットとは仲の悪い様子が見られる。 遺跡から発掘された銭湯を移築して特別な場所として使用しており、Beasts!メンバー選抜地下ライブで優勝した直後のつくねを連れて来て裸の付き合いを行うと同時に、SpellHoundへの勧誘を行った。食欲が旺盛で、ライブ前に大量の巨大肉食獣を食べきっても平然としている。
シーズゥ
Beasts!のチームA、SpellHoundの副官を務めるアイドル。ふわふわとした垂れ犬耳をしている。SpellHound史上最も早く副官に上り詰めたとされる。ルゥ=ガルゥを尊敬しているが、つねに全裸でいたがるルゥに服を着せるのに苦心している。ルゥがBeasts!メンバー選抜地下ライブに優勝したつくねを銭湯に招待する際には、リムジンの運転手を任されている。
ムスタト・カラス (むすたとからす)
Beasts!のチームB、Kandataのセンターを務めるアイドル。つねに前髪で右目が隠れており、鼻から下は黒いマスク(右側は唇を縫われ、左側は歯が剝き出しになったデザイン)で隠れている。タタス、ヒククに対しては気安い口調で話すが、気に入らない行動をした際には容易に殺意を向けている。ツインテール族出身ですずめの姉弟子であり、一族から追われている身だが、すずめの事は誰よりも大切に思っている。 ルゥ=ガルゥ、ユキ=ララルルリットとは仲が悪い様子が見られる。
タタス
Beasts!のチームB、Kandataの副官を務めるアイドルの少女。ヒククとは双子の姉妹で、髪は肩で切り揃えられている。右側でワンサイドアップした髪型をしており、左側に付けたリボン中央と瞳の中には「+(プラス)」マークが描かれている。ムスタト・カラス、ヒククには「タタ」と呼ばれている。
ヒクク
Beasts!のチームB、Kandataの副官を務めるアイドルの少女。タタスとは双子の姉妹で、髪は全体的にシャギーが入っている。左側でワンサイドアップした髪型をしており、右側に付けたリボン中央と瞳の中には「-(マイナス)」マークが描かれている。ムスタト・カラス、タタスには「クク」と呼ばれている。
せせり
Kandata傘下のアイドルユニット、SS団のセンターを務める少女。もともとはルナプロダクションの出身で、つくねとは共に修行していた。黒のミディアムボブカットの髪型に、後頭部に大きなリボンを付けている。語尾に「なの」を付ける癖がある。自己紹介は「SS団の毒電波担当! 殺伐死合(しあい)は一線級! 殺されるよりも殺したい! M・J・D(マ・ジ・で)!!」。 難破した客船で唯一生き残り、ルナプロダクションの師匠に救われた経緯がある。神経質な性格で、修行中もつくねとは些細な衝突が多かった。自分よりも実力の劣るつくねがデビューする事に決まった際、納得できずにルナプロダクションを脱退している。惡手会によって、どんな猛毒でも創り出す事のできる「手」を後天的なチャームポイントとして手に入れた。 スタッフとのミーティングでは「リマインド」「アグリー」「アサイン」などのカタカナビジネス語を多用するが、取材に入っていた記者が言葉の意味を理解できていなかったため、会報誌では全体的にルー大柴の使用する「ルー語」で話しているように書かれた。 ファンからは「高飛車で苦手」と考えられていたが、この会報誌を機に「バカっぽくて可愛い」という評価に変わっている。ミディアムボブカット状態だと、実はアイドルモードではないが、それでもつくね、すずめ、リン=ガルデアーノを圧倒する程度には可愛い(強い)。アイドルモードになると、髪が腰下まで伸びてリボンが大きくなり、毒々しいまでの人氣があふれ出る。 またこのアイドルモードは、覇乳戦争終結時に見せて以来一度も披露していなかったとされる。ムスタト・カラスの秘蔵っ子として知られており、実力はルゥ=ガルゥも認めている。
ヒナ
Kandata傘下のアイドルユニット、SS団に所属している、少女の姿をした女性。年齢は不明。ツインテールの髪型で、右目の下にはリボン模様のペインティングをしている。つねに風船ガムを嚙んでおり、駄菓子を利用した攻撃および防御を得意としている。ツインテール族出身で、現在は里を抜けている。自己紹介は「SS団のふてこい担当! ふくらむ夢! ふくらめ胸! 心は純情純愛!」。 かつてツインテール族で行われた修行法、怨促の唯一の生き残り。後天的なチャームポイント「おやつは300円まで(スパルタンスナック)」を使用する事で、好きなだけ駄菓子を生み出す事ができる。カラスを呼び捨てにしたり、すずめがヒナを知らなかった事から、16歳のすずめから換算して10歳以上は年上と見られていた。 さらに記者の年の離れた姉が聞いていたパンクロックをリアルタイムで聞いており、また基礎化粧品として「30代からの」と枕詞の付くものを使用している事から年齢に疑惑が尽きない。怨促以降は駄菓子と会話する事ができるようになっており、「駄菓子って意外と性格悪い」と語っている。 覇乳戦争時の衣装はパンキッシュなものだった。持ち歌は「綿爆霧幕」。
チャイ
Kandata傘下のアイドルユニット、SS団に所属している少女。目が隠れるほど長い前髪を一直線に切り揃えており、長い後ろ髪をうなじで束ねている。鬼族の血を引いているため、左側頭部に1本の角が生えている。自己紹介は「SS団の執事担当! いつでも余計にお世話! 動かなくなるまで尽くしたい!」。拳法の達人で、Kandata傘下のアイドルの中でも特に優秀な舞手(ダンサー)として知られている。 顔を隠すにも角が1本だけ生えているにも理由があり、チャイ本人は過去を語りたがっていたが、対戦したリン=ガルデアーノによって邪魔され続けた結果、詳細は語られなかった。しかし鬼族の女性は全員美人であるのに対し、チャイの容姿が整っていないため、非常に苦労したとだけ語っている。 また記者からのインタビューにおいては、鬼族と他部族との混血児である事を告白しようとしていた。前髪を上げるとそばかすが目立つが、不美人ではない。覇乳戦争時の衣装はアオザイで、髪も束ねていなかった。持ち歌は「黒い三連星」。
ユキ・ララルルリット (ゆきららるるりっと)
Beasts!のチームC、Loreleyのセンターを務めるアイドル。あらゆる氷の現象を司るチャームポイントを持っているとされる。ルゥ=ガルゥ、ムスタト・カラスとは仲の悪い様子が見られる。キャッチコピーは「零下の歌姫」。
記者 (きしゃ)
一流アイドル記者を目指している女性。金髪のミディアムボブカットの髪型を右側でワンサイドアップにし、左目下に菱形のペインティングをしている。致死率が非常に高いBeasts!メンバー選抜地下ライブの司会を、日給500万イェンという報酬につられて引き受けた。基本的に口が悪く、ツッコミが鋭い。インタビュアーとしても物怖じしない大胆な一面を見せるが、好奇心の強さからワン=シャオインが知っている事件の真相を聞きすぎて、シャオインと共に命を狙われた。 しかし、機転を利かせてメグミに助けを求めた事で、九死に一生を得ている。巨乳の持ち主のため、地下ライブ観戦者から「アイドルにならないのか」と聞かれた事もあるが、実は恐ろしく音痴で、歌を聴いた者は鼓膜が破裂してしまうためアイドルにはなれない。 司会を務めてもゴリアテ城内に入る事を許可されず、やけ酒で鬱憤を晴らしていたが、酔い潰れてトランクに入り込んだリムジンがルゥ=ガルゥのものだったため、そのまま城内に入る事ができた。その後、ルゥに気に入られ、総殲挙の番記者に任命されている。新人記者時代、ルナプロダクションに取材に行き、饅頭を買わされて帰された思い出がある。
枝野 卯頭羅 (えだの うずら)
冥土プロダクションに所属しているアイドルの少女。ツインテールの髪型で、メイド服を身につけている。右目の下には黒い涙のペインティングをしている。小さな町を襲っては、持ち歌である「あいまい★まいすたぁ」で洗脳し、ファンにしていた。レピ村を襲った際、居合わせたつくねと対決し、敗北している。もともとツインテール族で、すずめとカラスの姉弟子にあたり、「うずら姉さん」と呼ばれている。 二人からは「口が軽くて調子ノリ」と評価されている。持ち歌は「あいまい★まいすたぁ」と「シューティング★愛アンスター」。
モモ
リン=ガルデアーノの回想に登場したアイドルの少女。長い髪をポニーテールにしており、モノクルをかけている。リンの故郷である鬼族の村を仲間と共に滅ぼし、リン以外の村人達を殺害した。
チコ
トキワの幼なじみで、2年前のBeasts!メンバー選抜地下ライブでの優勝者。血族によって親の人氣を受け継いでいく、名門アイドル家に生まれたアイドルの少女。縦巻きロールの赤い髪で、燃えるような赤いドレスを着用している。赤薔薇のチャームポイントを持っており、自由に出し入れする事ができる。Beasts!の出世頭として名を知られている存在。 トキワといっしょにいると冗談をよく言い、お互いの冗談に満足すると、ワイングラスをぶつけて鳴らす癖がある。
集団・組織
ルナプロダクション
富士山の樹海の中に存在するアイドルの流派。プロダクションの建物自体は見た目が道の駅そっくり。中では「ガケキノコ饅頭」を売っており、買わない者は取材目的のマスコミであってもそのまま帰される。つくねが所属しており、かつてせせりも所属していた。ルナプロダクション所属のアイドルは、全員ミディアムボブカットという共通点がある。 「新しい道を示せるアイドルを輩出する」という方針を持っており、命を危険に晒してでもきれい事を貫こうとするつくねを、デビューさせる事に決定した。しかしこれをきっかけに、せせりはルナプロダクションを脱退している。
冥土プロダクション (めいどぷろだくしょん)
枝野卯頭羅が所属しているアイドルの流派。メイド服がユニフォームとなっており、鎖と鉄球の付いたマイクを用いて戦うのが特徴。マイクを歌唱のみに使わず、投げて相手に鎖を巻き付けるなど、攻防一体の振り付けが特徴となっている。
Beasts! (びーすと)
古代アイドル紀から続く名門中の名門と呼び声が高いアイドルグループ。国の\"絶対\"であり\"原点\"であり、国民全員がBeasts!所属アイドルの虜(ファン)とされる。女王であるユリウスを中心としてチームAのSpellHound、チームBのKandata、チームCのLoreleyという三つのグループが存在し、それぞれに無数の傘下チームが存在している。
SpellHound (すぺるはうんど)
Beasts!のチームA。Kandata、Loreleyと合わせて、ゴリアテ三大グループとも呼ばれている。ルゥ=ガルゥをセンターに、シーズゥが副官を務めている。傘下にCAT'S EYEなどが含まれる。SpellHoundに所属しているアイドルは、全員がなんらかの獣のパーツを持っている。
Kandata (かんだた)
Beasts!のチームB。SpellHound、Loreleyと合わせて、ゴリアテ三大グループとも呼ばれている。ムスタト・カラスをセンターに、タタス、ヒククが副官を務めている。傘下にSS団などが含まれる。Kandataに所属しているアイドルは、黒を基調とした衣装をまとっている。
Loreley (ろーれらい)
Beasts!のチームC。SpellHound、Kandataと合わせて、ゴリアテ三大グループとも呼ばれている。ユキ=ララルルリットがセンターを務めている以外、メンバーの詳細は不明。傘下にARROWSなどが含まれるが、共通点は明かされていない。
SS団 (しゃいにーしゃどうだん)
Kandata傘下のアイドルユニット。せせりをセンターに、ヒナ、チャイで構成されている。各人に合わせて細かい衣装デザインが異なっているが、全員が黒の衣装で統一されている。CLUB RITAでワンマンライブを行っている。またファンやスタッフなどSS団に関係する全員が黒いカピロテを着用しており、ライブは黒ミサのような雰囲気がある。
CAT'S EYE (きゃっつあい)
SpellHound傘下のアイドルユニット。ネコ科の耳や尾、爪が特徴。チコを追ってBeasts!メンバー選抜地下ライブの祝勝パーティー会場にやって来た。センター以外はすずめ、リン=ガルデアーノによって一撃で倒され、センターもすずめとリンのデュエットソングである「めちゃかわ☆ぴょんぴょんCapitalSTRIKE」によって倒された。
ARROWS (あろーず)
Loreley傘下のアイドルユニット。アルを追っており、アルに奪われたチエキを取り戻すためアルを殺害しようとしていたところ、つくねと遭遇して瞬殺された。弓矢の形をしたマイクを使用している。
場所
レピ村 (れぴむら)
生き倒れていたつくねに水を与えた少年が住んでいた村。枝野卯頭羅が村民をファンにするために襲い、焼き払われそうになった。つくねが卯頭羅に勝利したあとは復興が進んでおり、つくねの出奔後、すずめが卯頭羅を訪ねた際には、家屋などもかなり修復がされていた。
ゴリアテ
封建アイドル国家の首都。中心にはゴリアテ城がそびえているが、城外は飲食店や宿泊施設もあるものの全体的に寂れており、覇気もない。地下アイドルが跋扈しており、城内に入る事のできない貧民がターゲットとなって、地下アイドルのCDを無理に買わされている。しかし、すずめがかつて訪れた際には、貧民街となっている場所も栄えていたとされる。
ゴリアテ城 (ごりあてじょう)
ゴリアテの中心部にそびえている高い城。女王であるユリウスのほか、Beasts!のメンバーが生活を送っている。正門をくぐるためには許可証が必要となる。またこの許可証も、ゴリアテの市民か公認されたアイドルでなければ発行されない。また数多くのライブハウスもあり、中には特定のユニット専用ライブ会場などもある。 各ライブハウスでは物販なども行われており、城内が一つの都市のようになっている。ただしアイドルのグッズ購入や、ライブ参加ができないほど金銭的余裕を失ったファンは、問答無用で城外につまみ出されてしまう。また城内にはアイドルとファン以外に、奴隷が存在する。
CLUB RITA (くらぶりた)
ゴリアテ城内部に存在するライブハウスの一つ。SS団のワンマンライブが行われており、内部はカピロテを着用したSS団のファンであふれている。中央には大きな柱があり、せせりがアルに浴びせた毒の解毒薬が時限爆弾と共に設置されている。また、この仕掛けは大道具担当スタッフが頑張ったとされている。対戦アイドルの人数によって、ステージが互い違いとなった3段の丸いステージ「生贄惨段祭壇(シャドウライトステージ)」に変形する。
イベント・出来事
Beasts!メンバー選抜地下ライブ (びーすとめんばーせんばつちからいぶ)
年に一度、Beasts!に入る権利を賭けて1対1で行われるライブトーナメント。ゴリアテで活躍している地下アイドルだけでなく、ゴリアテ以外の町や村を支配している地下アイドルも参加する。失格条件はマイクを落とす、歌えなくなるの2点のみ。この地下ライブの司会は致死率が非常に高いといわれているが、報酬が日給500万イェンと非常に高額。
総殲挙 (そうせんきょ)
ゴリアテ城内部で行われる、Beasts!のトップアイドルユニットを決める戦い。トップアイドルユニットを決める戦い。Beasts!の研鑽の時期は終わり成熟期に入ったとして、ユリウスが開催した。7日間にわたって行われ、倒したアイドルのチエキを持って再度ユリウスの前に集結した際、チエキが少ない者、またその場に現れない者は処刑される。 勝ち抜いたユニットには、最強の栄誉と国民(ファン)全員、そしてアイドルスマッシュへの出場権が与えられる。
アイドルスマッシュ
300年に一度、武道館にて開かれるとされている伝説のライブ。このアイドルスマッシュでアイドルの頂点に立った者には、かつて世界を支配していた伝説のアイドルの遺産が与えられると伝えられている。総殲挙に勝ち残ったものには、このアイドルスマッシュへの出場権が与えられる。
覇乳戦争 (はにゅうせんそう)
SS団結成以前に、チャイを擁するファン集団「大艦巨砲主義(イエローキャブ)」とヒナを擁するファン集団「神は細部に宿る(シンデレラバスト)」によって、ゴリアテ城内で起こっていた抗争。しかしせせりによる「女の子の宝石(胸)は十人十色、みんな違ってみんないい」という言葉で両陣営のファンが感動し、終結する事となった。
怨促 (えんそく)
かつてツインテール族内で行われていた修行法の一つ。主食になり得ないお菓子を300円分所持し、砂漠で1か月過ごすという、苛烈を極める方法。同時に持たされる「怨促の死折(しおり)」どおりに行動できない者には死が待っている。またこの世界では「恨み嘆く事」を「怨嗟」と表現するのはこの怨促に由来するという説がある。ヒナ以外の全員が死亡するという生存率の低さのため、ヒナの世代のみにこの修行法が行われ、以降は行われていない。 しかしヒナは怨促によって、後天的にチャームポイント「おやつは300円まで(スパルタンスナック)」を手に入れたとされる。またヒナはこの怨促時、お菓子に話しかける事で冷静さを保っていた。
惡手会 (あくしゅかい)
古代アイドルでも選ばれた者しか行えなかったという幻の儀式。さまざまな病を患っている人間を大勢招待し、相手の手から己の手へと病気の原因を移していくというイベント。ほとんどのアイドル達はその途中で病に倒れ、命を落とす者も多数存在したとされる。儀式に耐えきる事ができれば、その病の原因を自らの体から毒などにして自在にあやつれるようになる。
その他キーワード
サイリウム
アイドルのファンが、推しアイドルを応援する際に使用する光る棒。本来はアイドルの歌唱に合わせて振る事で応援の意思を伝える物だが、光線兵器として用いられる事もあり、枝野卯頭羅はファンを洗脳し、サイリウムによってレピ村の破壊を行わせていた。またせせりは、サイリウムに毒を仕込んだ「毒サイリウム」をつくねに投げつける事で、つくねをかばったアルの体を毒で冒した。
マカリキ印のプロテイン (まかりきじるしのぷろていん)
マカリキ=シャカリキがインタビューに訪れた記者に、お土産として渡したプロテイン。飲めば翌日に体が2倍になるとされる。
マカリキ印のプロテインα (まかりきじるしのぷろていんあるふぁ)
マカリキ=シャカリキが瀕死の重傷を負って担架で運ばれているトキワに飲ませたプロテイン。タウリンが1億ミリグラム配合されており、飲めば治癒力が2倍になるとされる。
チエキ
アイドルが倒した相手と撮った写真。相手を倒した証として共に写真を撮る事を「血絵記る」と呼び、その枚数が多いアイドルほど人氣があるとされている。かつては、アイドル達がストリートライブの決着の証として、倒した相手の血液でその姿を描き写した物だったとされる。
アイドル
歌って踊る事で、常人には発現する事のできない超常的な能力を使用できる超人。応援してくれる人間が一人でも存在し、またその応援の気持ちが本物である限り、思いの強さを受けて全力で答え、どこまでも可愛く(強く)なる事のできる存在とされる。
プロダクション
アイドル達がデビューするために所属する流派。ルナプロダクションや冥土プロダクションがこれに当たる。プロダクションによってユニフォームや修行法、また振付(戦闘方法)が異なる。リン=ガルデアーノのように、プロダクションに所属していないアイドルも存在する。
オタ芸 (おたげい)
一部のアイドルのファン達がライブで披露する、サイリウムを用いた応援芸。これによって枝野卯頭羅のファンがレピ村において、卯頭羅の応援と村の破壊活動を同時に行った。一糸乱れぬオタ芸によって、アイドルの衣装に力を与える事ができる。
人氣 (にんき)
アイドルが、応援を受ける事によって実力以上の力を発揮できる能力の呼称。ファンが増えるとで応援も増すため、人氣が高まって能力が活性化され、アイドルとしてより可愛く(強く)なる事ができる。
ユニット
複数のアイドルが、同じ思い(コンセプト)のもとに集まり、チームを組んだもの。一人では人氣も少なく力もないアイドルでも、ユニットを組む事によって何倍もの人氣やファンを手に入れられる。ただしユニットとしての人氣を手に入れ、かつ育てるのは容易ではないとされる。
ツインテール族 (ついんてーるぞく)
双尾(そうび)山脈と呼ばれる場所の奥深くに住むとされる戦闘民族。すずめ、ムスタト・カラス、枝野卯頭羅が該当する。己の技を磨く事に力を尽くし、ほとんど人前に出ない事から伝説的な存在と言われている。またそのため、一族のアイドルはみな極度のあがり症であり、克服にはかなりの苦労を要するとされる。この一族に生まれた者は生後すぐに髪を二つに結い、死ぬまでほどく事はないとされている。 修行は0歳から始まるが、過酷を極めるため7歳までの生存率は2%を切るとされる。すずめは3歳の頃、子供だけで針山に突き落とされる事で体幹移動の極意を覚えたと語った。姉弟子が妹弟子の面倒を見る習慣があり、「姉妹」と称される、本物の姉妹よりも深く強い絆があるとされる。
鬼族 (おにぞく)
世界から隔絶された村で暮らしていた鬼の一族。生まれつき強い力を有しているが、全員が優しい性格をしている。住んでいる村は濃い霧で覆われており、大人になってもごく一部しか村の外へ続く道は知らされていなかった。
凍しん病 (とうしんびょう)
流行病の一種。最初は冷え性のような症状が出始め、時間が経つにつれてだんだんと体温が下がり、それに伴って体が動かなくなっていく。最終的には完全に凍りついてしまい、凍しん病を発症すると助からないと言われている。凍しん病の「しん」は「ころもへん」に「身」と書く。
チャームポイント
一部のアイドルが使用する事のできる能力。トキワの白薔薇、チコの赤薔薇のように血統によって具現化できるものが違う。血統によるものであり、親から引き継いでいる。チャームポイント能力者の人氣が切れない限りは、硬度や長さなども自由にあやつる事ができる。古来アイドル達が自らの魅力を増す手段としてさまざまな道具を使った特徴(キャラ)付けを行った結果、ある時点からその道具そのものを体内に宿すアイドルが現れ始め、そういったアイドル達の遺伝子情報の中にその道具が組み込まれたとされる。 またこの現象の発見者、チャーミング博士の名を以て「魅力の具現化(チャームポイント)」と呼ばれるようになった。ヒナは怨促によって、後天的にチャームポイント「おやつは300円まで(スパルタンスナック)」を手に入れたとされる。
クレッセントムーン
つくねの持ち歌。ルナプロダクションのファーストアルバム1曲目となっている。またこの曲の歌唱クレジットは「TSUKUNE(月音)」となっている。せせりも同曲を歌う事ができるが、その際にはタイトルが「クレッセントノワール」となる。
あいまい★まいすたぁ
枝野卯頭羅の持ち歌。レピ村を破壊する際に使用された。この曲を聴いた人間を洗脳する事ができる。卯頭羅はこの曲の披露と同時にファンの使用するサイリウムを用いたオタ芸を行わせる事で、レピ村住人の洗脳と村の破壊を同時に行った。
シューティング★愛アンスター (しゅーてぃんぐあいあんすたー)
枝野卯頭羅の持ち歌。レピ村において、つくねとの対バン(対戦)時に使用された。無数の鎖と鉄球を出現させ、対戦者に一斉に襲いかからせる事ができる。つくねのクレッセントムーンで一蹴された。
弾道哀歌 (ばりすてぃっくえれじー)
マカリキ=シャカリキの持ち歌。Beasts!メンバー選抜地下ライブにおけるリン=ガルデアーノとの対バン(対戦)時に使用された。筋肉の塊となった肉体を極限まで縮める事で脚にパワーを溜め、砲台から撃ち出される砲弾のような速度で対戦者に襲いかかる。
Kawaii de Justicia (かわいいでふすてぃしあ)
リン=ガルデアーノの持ち歌。Beasts!メンバー選抜地下ライブにおけるマカリキ=シャカリキとの対バン(対戦)時に初めて使用された。マカリキに披露した際には可愛さ(衝撃波)を拳一点に集中して相手にぶつける振付(攻撃)だったが、実際の振付は両手でハートを象り、ハート型の可愛さを溜めて、対戦者に向けて放出する振付となっている。 ただしリンと対戦者の距離が開くと、その分可愛さの威力が薄れる欠点がある。曲タイトルと併記されている「可愛いは正義」は、スペイン語タイトルである「Kawaii de Justicia」の日本語訳。
カシオペアリリック
メグミの持ち歌。Beasts!メンバー選抜地下ライブにおけるつくねとの対バン(対戦)時に使用された。ブレイクダンスで対戦者を追い込んでいく。つくねもこの曲の振付に対し、「芯のしっかりとしたいいステップ」と評価している。ただし過保護のファンの声を気にしすぎ、結果を残せなかった。
千ノナイフガ脚ヲ突キ刺ス (せんのないふがあしをつきさす)
ワン=シャオインの持ち歌。Beasts!メンバー選抜地下ライブにおけるすずめとの対バン(対戦)時に使用された。大量のナイフを投げてステージ上を刃で埋め尽くし、身動きの取れなくなった対戦者を串刺しにしていく。かつて共に暗殺の仕事をしたムスタト・カラスに体幹移動の極意を習い、この曲を体得した。
ぴょんぴょん☆CapitalPunishment (ぴょんぴょんきゃぴたるぱにっしゅめんと)
すずめの持ち歌。Beasts!メンバー選抜地下ライブにおけるワン=シャオインとの対バン(対戦)時に初めて使用された。「ツインテールの魔法少女☆すずめ!2ndSINGLE」と銘打たれている。空中に投げたトランプを足場として、対戦者に高速移動で襲いかかる。デュエット技として使用する事もでき、リン=ガルデアーノとの即席デュエットの際には「めちゃかわ☆ぴょんぴょんCapitalSTRIKE」となる。
恋の糸電話 (こいのいとでんわ)
ツインテール族で発禁となった歌。Beasts!メンバー選抜地下ライブを観戦していたムスタト・カラスが、ライブを搔き回すためにハイケに使用した。人の脳に使用者の分身である蜘蛛を寄生させて、糸を使って傀儡にしてしまう。外からの糸を切れば傀儡としては解放されるが、脳に残った蜘蛛が分泌する毒によって、死ぬまで限界を超えた力を出し続けるようになる。 また取り出そうとして衝撃を与えると蜘蛛は破裂し、脳に一気に毒を撒くため、被害者は即死に至る。
BelieveSong! (びりーゔそんぐ)
つくねの持ち歌。Beasts!メンバー選抜地下ライブにおけるハイケとの対バン(対戦)時に初めて使用された。ルナプロダクションのファーストアルバム2曲目と銘打たれている。バラード曲で、歌詞すべてがアイドルに向けての応援歌となっている。この曲を受けて、「恋の糸電話」の支配下にあったハイケは自身の力で解放されている。
マジカルスタンプ
すずめの持ち歌。Beasts!メンバー選抜地下ライブにおけるリン=ガルデアーノとの対バン(対戦)時に初めて正式に使用された。ステッキ状のスタンドマイクをハンマーのように使用し、対戦者を殴打する。地下ライブ出場前に遭遇した地下アイドルにも披露していたが、その際には曲名を告げると同時に勝利していた。
めちゃかわMAGNUM STRIKE (めちゃかわまぐなむすとらいく)
リン=ガルデアーノの持ち歌。Beasts!メンバー選抜地下ライブにおけるすずめとの対バン(対戦)時に初めて使用された。両手で象ったハート型に力を溜め込み、衝撃波として撃ち出す。デュエット技として使用する事も可能で、すずめとの即席デュエットの際は「めちゃかわ☆ぴょんぴょんCapitalSTRIKE」、つくねとの即席デュエットの際には「めちゃかわクレッセントムーン」となる。
黒い三連星 (まうでんばーんごいさお)
チャイの持ち歌。SS団のワンマンライブにおける、リン=ガルデアーノとの対バン(対戦)時に使用された。大サビ部分になると「黒極百連掌(マウデンキモッチャムダン)」という高速の掌底が繰り出される。
綿爆霧幕 (こっとんふぉぐ)
ヒナの持ち歌。SS団のワンマンライブにおける、すずめとの対バン(対戦)時に使用された。弾ける飴入りの綿菓子が霧のように立ちこめ、対戦者が動くと自動的に弾ける飴で攻撃する。また風船ガムでヒナの人形を作り、対戦者を攪乱する事もできる。サビになると「カットよっさん!黒酢味」という、帯のように長いのしイカを利用した攻撃が繰り出され、技を受けた対戦者の体に「あたり」の文字が浮かび上がっていると、もう一度「カットよっさん!黒酢味」を出す事ができる。
ポワゾンユンカッセ
せせりの持ち歌。副題は「恋の毒味はおまかせあれ」となっている。SS団のワンマンライブにおける、つくねとの対バン(対戦)時に使用された。手から抽出した大量の毒をスタンドマイクの先に球体状に集め、対戦者に振り下ろす。
ポワゾンアスタロト
せせりの持ち歌。SS団のワンマンライブにおける、つくねとの対バン(対戦)時に使用された。手から抽出された大量の毒が、巨大な人間型の生命体のように形成され、対戦者に襲いかかる。あまりの毒気のため、かなり距離を取っていても体が腐食していく感覚が対戦者を襲う。