あのときのこどもさん

あのときのこどもさん

『こぐまのケーキ屋さん』などで知られるカメントツの連載作品。舞台は1990年代の日本。ミニ四駆やビーダマン、学校の七不思議など、90年代の子どもたちが体験した、数々のキッズ文化や流行を描いたコメディ漫画。小学館「ゲッサン」2023年8月号から2025年3月号まで連載。

正式名称
あのときのこどもさん
ふりがな
あのときのこどもさん
作者
ジャンル
ギャグ・コメディ
 
日常
レーベル
ゲッサン少年サンデーコミックス(小学館)
巻数
既刊3巻
関連商品
Amazon 楽天 小学館eコミックストア

90年代を描いた思い出漫画

本作は1990年代前半を舞台に、当時子供だった作者の体験を基に、「ノストラダムスの大予言」の思い出やビーダマン、ミニ四駆といった90年代のキッズ文化を描いた、ノスタルジックなコメディ漫画である。第1巻のあとがきマンガによれば、「ややフィクションの思い出漫画」の描き方は、『ちびまるこちゃん』を強くリスペクトし、ノスタルジー要素やホビーの紹介は『こちら葛飾区亀有公園前派出所』の影響を受けているという。また、作中に登場するホビーやキャラクターは、権利元の許諾を得ており、名称や形状などがリアルかつ詳細に描かれている点も大きな特徴である。

当時流行したホビーが生き生きと描かれる

題材となるキッズ文化の一つは、当時流行したホビー。例えば、タカラ(現タカラトミー)から発売された、腹部からビー玉を発射する人形玩具「ビーダマン」は、本作で大きく取り上げられている。ビー玉を強く発射するテクニック「しめ撃ち」の紹介や、割り箸やゴムなどで製作した独自のパーツでビーダマンを強化した思い出、おもちゃ屋主催のビーダマン大会の様子などが描かれている。他にも、タミヤ「ミニ四駆」ブームの際、コースを買ってもらえない子どもたちが、公園の側溝を利用して遊んだ「ミゾ四駆」の様子が、生き生きとコミカルに描かれる。

仲良し五人組の日常

本作の主人公は、作者をモデルにしたと思われる「こどもちゃん」であり、優しくて賢い小島さんや、家が金持ちの神谷さんといった個性的な登場人物は、作者の小学校時代の友だちがモチーフになっている。こどもちゃんを含む仲良し五人組が、学校の七不思議の謎を追いかけたり、オリジナルのカードバトルゲームを創作したりという日常がギャグを交えて描かれる。また、「ノストラダムスの大予言」に怯え、何とか第三次世界大戦を回避しようと世界警察を発足するエピソードといった、子どもならではの微笑ましい思い出をユーモアを交えつつ描いている。

登場人物・キャラクター

こども

小学生の男の子。作中での呼称は「こどもちゃん」。「dj honda」のハットと「PIKO」のフェイクレイヤードTシャツが特徴。クラスメイトの小島さん、ことりくん、ペロくん、タコくんと仲が良く、いつも行動を共にしている。「ノストラダムスの大予言」に怯えながらも、創意工夫を凝らした遊びに興じる日々を過ごす。

小島 (こじま)

小学生の女の子。こどもちゃんのクラスメイトで、太い眉とおかっぱ頭が特徴。情報通で頭も良いので「賢い小島さん」と呼ばれている。また、相手を傷つけない優しさも持つ。こどもちゃん、ことりくん、ペロくん、タコくんとは仲良しでいつも一緒に遊んでいる。

書誌情報

あのときのこどもさん 3巻 小学館〈ゲッサン少年サンデーコミックス〉

第1巻

(2024-04-12発行、978-4098532247)

第2巻

(2024-09-11発行、978-4098535934)

第3巻

(2025-04-11発行、978-4098540600)

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