概要・あらすじ
図書館で働く早瀬丸は、困った利用客の対応を引き受ける。見た目がイカついヤンキーの高校生・石平が、図書館の貸し出しカードを作りたいと言うのだ。彼が図書館で飲み物の蓋を開けたため、早瀬丸は優しくたしなめる。利用者記録を見て、奥の事務所に通す早瀬丸。彼は姓が変わっていたが、10年前図書館から借りた本をまだ返していなかった。「返却してもらうか、弁償してもらうまで新たな本の貸し出しは停止する決まりだ」と早瀬丸が伝えると「ふざけんな」とテーブルを叩き、大きな声を出して凄む石平。するとホワイトボードの奥からなにやら物音が聞こえてくる。話がこじれるから出てこないでと言う早瀬丸の制止を振り切り、大きなダンボールを担いだ男が飛び出してきた。ムキムキのマッチョ男・白井は、石平を睨みつけ、廃棄本の入ったダンボールをテーブルの上にドスンと置いた。そして「図書は皆様の税金で買った市民の財産です。弁償をお願いします」と静かに言った。白井は廃棄する本を石平に見せ、「こんなに汚されて本がかわいそう」と泣いたり、怒ったりする。しぶしぶ弁償金を渡そうとする石平だが、「お金は受け取れません。実物を買ってきてください」という早瀬丸。「このガキが読む本を俺に買えって?」と恥ずかしそうにしたあとに「もういいわ。二度と来ねえよ」と、石平はキレて帰ってしまった。仕事帰り、早瀬丸が本屋に新刊を買いに向かうと、隠れて本屋をうかがう白井の姿が。石平は弁償する本を買いに来たのだが、買うのが恥ずかしくて躊躇していたのだった。大分時間はかかったが、本を買うところまで見届けて喜ぶ二人。石平は後日、借りていた本を返却し、やっと貸し出しカードを作ることができたものの、読みたかった本はほかの利用者に先に借りられてしまっていた。こうして、図書館に通うようになった石平は、図書館の仕事に興味を持ち、アルバイトを始める。
登場人物・キャラクター
石平 (いしだいら)
目つきが悪い高校生の男の子。明るい髪色でツンツン頭のヤンキー。短気で喧嘩っ早い。父親が本好きで、小さな頃は自分も本を読むのが好きだったが、両親が離婚し、母親に引き取られる。10年前に図書館から借りた「わくわく☆しりたいどうぶつのなぞ」を返却しておらず、弁償するハメになる。わからないことがあるとイライラしてしまうが、知的好奇心は強い。友人からは「キーチ」と呼ばれている。
早瀬丸 (はやせまる)
図書館の職員で、胸の大きな女性。肩までの長さの黒髪ストレートで、仕事中は髪を後ろで一つにまとめている。大きめのメガネをかけていて、口の左下にホクロがある。利用者から怒鳴られることがあっても毅然とした態度で接する。言葉を尽くして相手と交渉することができるので、困った利用者が来ると呼ばれることが多い。
白井 (しらい)
図書館の職員で、背が高くてマッチョな男性。短髪で四角いメガネをかけている。本を愛しており、規則を守らない利用者に感情的に接してしまう。また、相手のことを考えず、思ったことをすぐ口にしてしまうところがある。元は貧弱な文学青年だったが、動物は自分より強いものとは争わないからと、体を鍛えてマッチョで強そうな男になった。なにかと力ずくで解決しようとするので、早瀬丸に止められている。
クレジット
- 原作
-
ずいの
書誌情報
税金で買った本 13巻 講談社〈ヤンマガKCスペシャル〉
第1巻
(2021-12-20発行、 978-4065261682)
第2巻
(2022-03-04発行、 978-4065271131)
第3巻
(2022-06-06発行、 978-4065281048)
第4巻
(2022-09-06発行、 978-4065291184)
第5巻
(2022-12-06発行、 978-4065300541)
第6巻
(2023-03-06発行、 978-4065307090)
第7巻
(2023-05-08発行、 978-4065316399)
第8巻
(2023-08-04発行、 978-4065322482)
第9巻
(2023-11-06発行、 978-4065336380)
第10巻
(2024-02-06発行、 978-4065346105)
第11巻
(2024-05-07発行、 978-4065355893)
第12巻
(2024-08-06発行、 978-4065365458)
第13巻
(2024-11-06発行、 978-4065374511)