概要・あらすじ
双子の姉妹の璃星と藍璃は、兄と三人で平和に暮らしていた。今日もいつもどおり穏やかな朝が訪れるが、兄は二人の妹を溺愛するあまり、彼女たちが教えた覚えのないバストサイズについて言及し、藍璃に激怒される。兄が仕事に行ったあと、二人の共通の友人であるマコが遊びにやって来るが、そこで彼女は兄の手作りカレーが食べたいと言い出す。(0話「シスコン兄さんと双子の妹」)
兄はあるぱかさんとスーパーへ買い物に行くと、くじ引きで温泉旅行ペア招待券が当たる。兄が璃星と藍璃のどちらを誘えばよいのか大いに悩んでいる中、姫咲も同じペア招待券が当たり、四人で行くことになった。さらに、同じくじ引きでマコとココも招待券が当たったことから、結局六人で温泉旅行に行くこととなる。一方、留守番をすることになったあるぱかさんと、カビうさぎは納得いかない様子を見せる。(17話「みんなで温泉旅行!?」)
姫咲が経営するメイド喫茶「きさきっ茶(ちゃ)」のとなりに、同じくメイド喫茶「カフェ・ダークハウス」が新規オープンすることとなった。姫咲はライバル店の出現に驚異を感じて偵察のため、璃星や藍璃、マコ、ココを誘って「カフェ・ダークハウス」に向かう。するとオーナーであるヤミリー・ヘル・フォールンが現れ、姫咲に対してライバル宣言をするどころか、ずっとファンだったと言い出す。(31話「新キャラ登場!?コリーと???」)
ある日、ヤミリーは誰でも美肌になる薬ができたと、璃星や藍璃たちにお披露目する。しかし、ヤミリーが説明している際にマコが激突し、薬に触れた璃星と藍璃、流葉とマコ、ヤミリーとココの人格がそれぞれ入れ替わってしまう。さらに兄とあるぱかさんの人格も入れ替わり、みんなはパニックに陥る。(41話「入れ替わっちゃって大ハプニング!?」)
メディアミックス
テレビアニメ
2018年4月から6月にかけて、本作『ありすorありす ~シスコン兄さんと双子の妹~』のTVアニメ版『ありすorありす』が、TOKYO MXほかで放送された。5分枠の短編アニメで、全13話。キャストは、璃星を佐倉綾音、藍璃を日高里菜、兄を松岡禎丞が演じている。
登場人物・キャラクター
璃星 (りせ)
藍璃の双子の姉で、兄と共に三人で暮らしている。兄に溺愛されているものの、璃星自身も兄を慕っているために全然気にしていない。非常にピュアな性格で、やや天然気味なところがある。顔立ちは藍璃とそっくりで、銀色のロングヘアに赤いリボンをしている。食べることが大好きで、特に甘い物には目がない。身長は藍璃と同じ148センチだが、体重は彼女よりも軽く、バストサイズは2センチほど藍璃よりも大きい。休日は姫咲が経営するメイド喫茶「きさきっ茶(ちゃ)」で、藍璃といっしょにアルバイトをしている。本名は漢字だが、作中では「りせ」と表記されている。
藍璃 (あいり)
璃星の双子の妹で、兄と共に三人で暮らしている。兄に溺愛されているものの、全然気にしていない璃星とは異なり、とまどうことが多い。璃星よりも強気で負けず嫌いな性格で、素直になれない一面がある。顔立ちは璃星とそっくりで、薄紫色のロングヘアに青いリボンをしている。身長は璃星と同じ148センチだが体重は彼女よりも重く、そのことを気にして何度かダイエットに挑戦している。バストサイズは2センチほど璃星より小さい。休日は姫咲が経営するメイド喫茶「きさきっ茶(ちゃ)」で、璃星といっしょにアルバイトをしている。本名は漢字だが、作中では「あいり」と表記されている。
兄 (あに)
璃星と藍璃といっしょに住んでいる社会人の青年。二人にとって続柄は兄にあたるが、義理の兄であるために血のつながりはない。二人の生活全般の世話をしており、保護者的な役割も担っている。しっかり者のように見えて抜けているところがあり、姫咲に都合よく利用されそうになるときもある。とにかく二人の妹を溺愛しており、基本的にほかの女性には冷たい態度で接することが多く、特にマコに対してはぞんざいに扱っている。誕生日は2月3日で、本名は不明。流葉からは「にぃに」と呼ばれている。
マコ
璃星と藍璃の共通の知人の少女で、同じ学校に通っている。いっしょに登校したり、休日も三人で遊んだりしている。パワフルな明るい性格で、周囲を混乱させるトラブルメーカー的な存在。大食漢で、兄が璃星と藍璃のために作った料理も遠慮なく食べてしまうため、要注意人物扱いされている。妹を溺愛する兄からはぞんざいな扱いを受けているが、気にすることなく食べ物を要求している。大食漢ではあるもののスリムなスタイルを維持しており、バストサイズは小さいながら、マコ自身は大きいと思っている。一つ年下の妹、ココがいる。
ココ
マコの一歳年下の妹。マコを介して璃星や藍璃、兄と親しくなった。大食漢でトラブルメーカーのマコとは異なり、おしとやかで控えめな性格の優等生。スタイル抜群で、マコよりもバストサイズが大きい。完璧な美少女ながら、料理のセンスは壊滅的で、ココ自身はそれに気づいていない。璃星と藍璃以外の女性に対しては冷たい言動を取ることの多い兄からも、丁寧な対応を受けている。
姫咲 (きさき)
兄の幼なじみで、一歳年下の女性。メイド喫茶「きさきっ茶(ちゃ)」を経営しており、姫咲自身もメイドとして働いている。璃星や藍璃とは面識がなかったが、10年ぶりに兄に会うために自宅を訪問したことで知り合う。その後、かわいらしい容姿の璃星と藍璃だけでなく、マコ、ココ、流葉を利用し、自らのメイド喫茶の売り上げをアップさせようと画策する。メイド喫茶だけではなく、周囲の女性たちを巻き込んでアイドル活動で一儲けしようとしている。身長144センチと非常に小柄で、社会人とは思えないほど幼い容姿をしている。兄のことを実兄のように慕っており、義理とはいえ続柄は妹である璃星と藍璃に嫉妬することが多い。しかし兄本人が好きというよりも、兄という存在を好む「兄フェチ」で、あくまで「自称・妹」であると周囲に主張して満足している。メイド喫茶のスタッフや、身の回りの世話はすべてカビうさぎに任せている。ヤミリー・ヘル・フォールンとは同じメイド喫茶を経営する者としてライバル心を抱いているが、ヤミリーからは一方的に好意を抱かれている。
流葉 (るは)
璃星や藍璃たちと同じ学校に通う少女。転入初日に学校までの道に迷い、とりあえず親切な人に助けてもらおうと段ボールの中で眠っていたところ、璃星と藍璃から声を掛けられて知り合う。一見スタイル抜群で大人びて見えるが、中身はまるで幼児のように純粋で、一般常識も知らずに自分では何もできない。過去の経歴はいっさい不明で、謎に包まれている。食欲が旺盛で、特にハンバーガーが大のお気に入り。本名は漢字だが、作中では「るは」と表記されている。
ヤミリー・ヘル・フォールン
コリーといっしょにメイド喫茶「カフェ・ダークハウス」を経営している女性。姫咲が経営しているメイド喫茶「きさきっ茶(ちゃ)」のとなりに新規オープンし、璃星、藍璃たちが偵察に来たことで知り合う。黒髪をサイドテールにしており、露出度の高いゴスロリ風のメイド服を着用している。「カフェ・ダークハウス」もゴシック調の内装で、メニューのすべてに「闇の」が付き、おどろおどろしい名前と見た目ながら、味は非常においしい。かわいい女の子が大好きで、「きさきっ茶」で働いている姫咲にあこがれ、となりに「カフェ・ダークハウス」をオープンさせた。姫咲からはライバル視されているが、ヤミリー・ヘル・フォールン自身は姫咲に一方的に好意を抱いている。璃星と藍璃に対しても好意を抱いており、日常的にハグをするなどスキンシップが激しい。学生ながら年齢不詳で、堂々と登校拒否をしていることを宣言している。趣味は占いで、璃星たちにアドバイスをすることも多い。周囲からは「ヤミ子」と呼ばれている。
あるぱかさん
璃星、藍璃、兄が住む家のこたつに迷い込んできた森の妖精で、性別は不詳。動物のアルパカのような外見をしており、サイズは膝の上に乗る大きさ。森の妖精は本当に気に入った人間にしか懐かないが、璃星と藍璃だけでなくマコにも心を開き、そのまま璃星たちの家に住み着いた。人間の言葉を理解し、関西弁で会話もできるが、言葉を理解したり、会話ができたりしない方が、キャラクターとしてはかわいいだろうという理由から、話すことができないフリをして生活している。不快なことがあると相手を嚙んで抗議するうえ、嚙まれると非常に痛い。
カビうさぎ
姫咲が経営しているメイド喫茶「きさきっ茶(ちゃ)」に住んでいる森の妖精で、性別は不詳。「カビうさぎ」という種族で、フワフワとした毛並みで、サイズは手のひらに乗る大きさ。環境によって増殖することもある。璃星、藍璃が姫咲のメイド喫茶を手伝ったことで知り合う。料理や掃除も完璧にこなすため、非常に有能なアルバイトとして重宝されている。そのためメイド喫茶だけでなく、姫咲の身の回りの世話もすべて引き受けている。しゃべることはできないが、人間の言葉は理解している。好きな食べ物はニンジン。
コリー
ヤミリー・ヘル・フォールンが経営しているメイド喫茶「カフェ・ダークハウス」で働いている森の妖精で、性別は不詳。コウモリのような外見で、サイズは手のひらに乗る大きさ。店では案内係を任されており、人間の言葉を話してヤミリーを積極的にサポートしているため、ヤミリーからは絶大な信頼を寄せられている。ヤミリー同様に人間に対しては好意的だが、あるぱかさんに対しては何もできないただのマスコットキャラクターと認識しているため、冷たい態度で接する。
書誌情報
ありすorありす ~シスコン兄さんと双子の妹~ 4巻 KADOKAWA〈MFコミックス アライブシリーズ〉
第2巻
(2016-07-23発行、 978-4040682884)
第3巻
(2018-03-23発行、 978-4040696980)
第4巻
(2019-07-23発行、 978-4040657400)