あらすじ
第1巻
秋田で高校に通いながら家計を助けるために、新聞配達のアルバイトをしていた森田芽衣子は、折込チラシを見て東京にある名門女子高校の天宮女学院が転入生を募集していることを知る。チラシには学生寮があって奉仕活動が必須だが、月25万円以上支給されると記されており、芽衣子は仕送りできれば家族の生活が楽になると考えて応募。無事に転入が認められて、高校2年に進級する春に上京する。芽衣子はこれからの高校生活を想像しながら、天宮女学院からの案内書に記された建物に向かうが、そこには学生寮ではなく漫画喫茶「ヘッジホッグ」があった。予想外のことにとまどう芽衣子だったが、居合わせた天宮梨絵からヘッジホッグが学生寮も兼ねていること、さらにヘッジホッグで働くことが奉仕活動に当たることを知らされる。すでにヘッジホッグには梨絵、鈴木万里花、中埜音緒が住んでおり、芽衣子は三人と共同生活をしながらヘッジホッグの店員として働き始める。
登場人物・キャラクター
森田 芽衣子 (もりた めいこ)
天宮女学院の学生寮を兼ねた漫画喫茶「ヘッジホッグ」に住み込みで働く高校2年の少女。高校1年までは秋田の田舎町で両親、弟一人、妹三人の七人で暮らしていた。2年に進級する時に家計を助けるため、一人で上京して天宮女学院に編入した。純粋な性格で、面倒見もいい。料理は得意だが、機械系に弱く、学校の成績も悪い。天宮梨絵からは、最近漫画大賞を獲得した秋田出身の漫画家「もりためいこ」とカンちがいされている。いつも別人だと否定しているが、梨絵には理解してもらえない。
天宮 梨絵 (あまみや りえ)
天宮女学院の学生寮を兼ねた漫画喫茶「ヘッジホッグ」に住み込みで働く高校2年の少女。母親は天宮女学院の理事長を務めており、世界的にも有名な天宮コンツェルのトップ。天宮梨絵は天宮コンツェルの跡取り娘として、経営の勉強を兼ねてヘッジホッグを経営している。無類の漫画好きで、ヘッジホッグに置いてある漫画はすべて梨絵の私物。さらに、天宮女学院に10もの文芸部をつくってそれぞれの部室に大量の漫画を保管している。森田芽衣子の編入願書を見て、最近漫画大賞を獲得した秋田出身の漫画家「もりためいこ」だとカンちがいして芽衣子を編入させた。
鈴木 万里花 (すずき まりか)
天宮女学院の学生寮を兼ねた漫画喫茶「ヘッジホッグ」に住み込みで働く高校2年の少女。極度の寒がりと暑がりで、4月になっても厚着してコタツに入っている。しかし足が暑くなるため、下半身はいつも下着しかつけていない。苗字を英語にした「マリーカ・ベルツリー」という名前でμTubeで動画配信も行っている。華道の鈴木流家元の跡取り娘だが、動画配信に否定的な両親に反発して家を出て寮生活をしている。
中埜 音緒 (なかの ねお)
天宮女学院の学生寮を兼ねた漫画喫茶「ヘッジホッグ」に住み込みで働く高校2年の少女。小学生と誤解されるほど身長が低い。機械知識が豊富で、ヘッジホッグで扱うパソコンなどの機械関係を担当している。プロゲーマーを目指しており、格闘ゲームやFPSの腕は非常に優れている。天真爛漫で無邪気な性格ながら、ゲームをしているときは別人のような表情になり、物騒な言葉も平気で口にする。
成海 みちか (なるみ みちか)
漫画喫茶「ヘッジホッグ」の下の階にある猫カフェで働いている高校1年の少女。ヘッジホッグが増床したことで、猫カフェが開店前の計画より小さくなったと抗議するためにヘッジホッグを訪れる。素直な性格で、つねに猫を第一に考えている。森田芽衣子たちが猫好きだと知ってすぐに友達になり、ヘッジホッグに猫の漫画もあることを教えてもらうと頻繁に来店するようになる。