概要・あらすじ
父1人、3男5女と犬1匹が暮らす大家族、内野家の日常を描く1話完結の4コマ漫画で、重野なおきの代表作。間抜けだが健気に家族を支える長女、愛子を中心に、ユニークな家族たちが織りなす笑いあり、涙ありのドタバタコメディが展開される。作者の出身地である千葉県千葉市花見川区が舞台となっており、千葉ならではのネタも登場する。
登場人物・キャラクター
内野 愛子 (うちの あいこ)
他界した母の幸子に代わり、22歳という若さで9人1匹の大所帯を健気に支える、内野家の長女。腰まで伸びたピンクのロングヘアーと太い眉毛が特徴で、容姿は芸能界にスカウトされるほど整っているが、貧乳がコンプレックス。家事の腕は超一流で洗濯物のシミ1つ見逃さないしっかり者だが、まぬけな行動をすることも多く、たびたび家族からツッコまれている。 また、若くして母親役を務めているせいか、バーゲン関係の文言に弱かったり、飲み会での余り物をタッパーで持ち帰ったりと、主婦的な行動が多い。ちなみに、音也、大吾、キリカからは「ねーちゃん」、智佐からは「愛姉ェ」、みゆ美、とおる、リンからは「愛子ねーちゃん」と呼ばれている。また、「商店街の三バカ」と呼ばれる3人の幼なじみから好意を寄せられている。
内野 音也 (うちの おとや)
内野家の長男で、自称ミュージシャン兼フリーターの19歳。バンダナ代わりのタオルをいつも頭に巻いている。前向きな性格で、プロをめざして日夜路上ライブに明け暮れているが、音楽センスは高くない。性格は軟派で、綺麗な女性を見るとなびいてしまう一面がある。また、妹のみゆ美からは密かに好意を寄せられている。
内野 大吾 (うちの だいご)
内野家の次男で、17歳の高校2年生。坊主頭の肥満体で、かなりの大食漢。野球部に所属しており、体型の都合からキャッチャーを担当している。しかし、ここぞというときにはピンチヒッターとしてバッターボックスに立つこともある。また、アニメオタクの一面もあり、少女向けアニメの「魔女っ娘めもりん」を溺愛している。
内野 キリカ (うちの きりか)
内野家の次女で、16歳の高校1年生。金髪のセミロングを2つに結っており、顔だちは兄の内野音也に似ている。きままな性格で男口調で喋る。趣味が渋く、囲碁や将棋、盆栽、競馬と幅広いジャンルに手を出している。一方で、週3でバイトをこなしたり、同年代の女子と語らったりと、女子高生らしい生活も並行させており、非常にアクティブ。 その行動力の高さから情報収集を特技にしている。
内野 智佐 (うちの ちさ)
内野家の三女で、14歳の中学2年生。センター分けの黒髪セミロングで、内野家では唯一の眼鏡女子。幼少期は黒縁眼鏡や花柄の眼鏡をかけていたこともある。勉強家で成績は優秀、学校では周囲から頼りにされるクラス委員長だが、友達は少ない。また、短気で内野家ではたびたび姉の内野キリカとケンカになる。
内野 みゆ美 (うちの みゆみ)
内野家の四女で、11歳の小学4年生。黒髪のセミロングで、姉の内野智佐と顔立ちが似ている。気弱でおとなしい性格で、「クマゴロー」という名前のぬいぐるみをいつも持ち歩いている。しかし、いつの間にか尻に敷いていたりと、ぞんざいに扱うことが多い。また、重度のブラコンで、兄の内野音也に恋愛感情を抱いている。
内野 とおる (うちの とおる)
内野家の三男で、10歳の小学四年生。冷静な性格で、常にポーカーフェイスを貫いているため、何を考えているか読めない不思議少年。姉の内野キリカ譲りの行動力があり、プラズマテレビがもらえる家族対抗クイズにこっそり応募していたこともあった。また、天体観測好きで意気投合した水谷奈々と交際しており、将来を誓い合っている。
内野 リン (うちの りん)
内野家の五女で、5歳の幼稚園児。茶髪のセミロングで、前髪を頭の上で結っている。明るく好奇心旺盛な性格で、夕飯のお使いを1人でこなそうとしたことがある。さらに、恐れ知らずな面もあり、内野愛子のお見合いを隠れて見守っていたときには、思わず飛び出して池に落ちてしまった。また、少女向けアニメ「魔女っ娘めもりん」が好きで、内野大吾の良き語り相手となっている。
内野 茂雄 (うちの しげお)
内野家の父で、50歳のサラリーマン。白髪で太い眉毛、糸目の顔立ちで、目を見開くことはほとんどない。非常に温厚であまり前に出ない性格なので、アグレッシブな内野家では常に影が薄い。既に他界した妻の幸子とは、24歳のときにとある会社の入社面接で出会い、男らしい趣向としっかりした性格に一目惚れしてプロポーズ。 その後、1年半の交際を経て結婚している。
フランダース
『うちの大家族』に登場する犬。内野家で飼われており、白い長毛と目付きの悪さが特徴。元は捨て犬だったが、他界した内野家の母、幸子が内野智佐の誕生日プレゼントを忘れ、間に合わせとして拾われてきた。その折、智佐は『フランダースの犬』に登場する犬にちなみ「パトラッシュ」と命名しようとしたが、家族の勘違いで今の名前になってしまった。 無愛想で誰にでも噛みつくが、ゴハン係の内野愛子、散歩仲間の内野キリカ、遊び相手の内野とおるには懐いている。