秘密を握られた代償はラブホテル内同居
学校では完璧な優等生として振る舞うレイラには、両親が経営するラブホテルの最上階で暮らしているという秘密があった。ある日、行方不明の父親に代わって母親の手伝いをしていたところ、偶然ホテルに居合わせた同級生の終と鉢合わせてしまう。さらに、レイラは男性から不快な形で触れられると、まるで水に浸かったかのように大量に発汗してしまうという特殊な体質であることまで終に知られてしまう。家出中で女性の家を転々としていた終は、レイラに「ホテルの一室を提供してくれるなら、君の秘密は守る」と取引を持ちかける。当初は、終のつかみどころのない言動に振り回されていたレイラだったが、ピンチの時にはさりげなくフォローし、落ち込んでいる時には励ましてくれる終の優しさに触れるうちに、次第に恋心を抱くようになる。そして、「本当に愛する人を見つけたい」という終の夢を知ったレイラは、自分がその相手になろうと奮闘するのだった。
男性が苦手なワンコ女子×真実の愛を求める男子
レイラは、大量に汗をかきやすい特殊な体質のため、恋愛経験はまったくなかった。これまでは自ら男子を遠ざけてきたが、終と出会ってからは、そのペースが乱されるだけでなく、性的な知識も身につけていく。一方の終は、軽いノリのミステリアスな少年で、「来る者拒まず」の遊び人。人心掌握に長けており、特に女性の懐に入り込むのが得意。しかし、純粋に自分を慕うレイラの真っ直ぐな気持ちには、彼も時にペースを乱されることがある。終は実家が高級ホテルを経営する資産家だが、そのしがらみから逃れるために家出をしているという事情を抱えていた。互いに秘密を持つレイラと終は、こうして次第に心を通わせ、さまざまなトラブルを乗り越えながら強い絆で結ばれていく。
二人の恋の障壁は終のトラウマ
美少年で社交的な終は、学校でも有名な人気者。レイラと知り合うまでは、自分に声をかけてくる女性を拒まず、次々と肉体関係を持っていた。終は「誰か一人を心から愛したい」と強く願っていたものの、「体の相性がよくないと相手を好きなのか判断できない」と思い込み、不特定多数の相手と関係を続けていた。終が人を愛せなくなった原因は、親同士が決めた許嫁(いいなずけ)、七七瀬織姫の存在にあった。当時、両思いだと感じていた織姫から体の相性を理由に拒絶されたこと、さらに義母から「愛人の子」だと責められた過去が、彼の心に深い傷を残していた。明るく振る舞いながらも、実際は人に心を閉ざしていたのだ。そうした経緯もあり、終はレイラから向けられる真っ直ぐな好意を「受け入れたい」と願う一方で、過去のトラウマがそれを許さず、葛藤していた。しかし、終はレイラはもちろん、しっかり者で生徒会副会長の佐津木立夏、正直で天然な如月うるる、一度は衝突したものの心強い味方となった七七瀬星彦といった仲間たちに支えられながら、自分勝手な義母や自分に執着する織姫と向き合っていく。
登場人物・キャラクター
四月一日 レイラ (わたぬき れいら)
暦乃大学付属高校に通う2年生の女子。生徒会の会長を務めている。誕生日は4月1日。成績優秀で容姿も麗しく、学校内で特に優れた者だけが許される「白いケープ」を身にまとっている。周囲からは資産家のお嬢様だと思われているが、実際はラブホテルを経営する家庭で育ち、父親は長年行方不明となっている。小学校低学年までは「お城に住んでいる子」として人気者だったが、成長するにつれて「いかがわしい商売の娘」として周囲から無視されるようになり、友達を作ることをやめてしまった過去がある。その影響で人付き合いを避けてきたため、世間知らずな発言をしてしまうことも少なくない。高校進学後に初めてできた友人のうるるから「わたあめさん」と呼ばれたことをきっかけに、終の両親が経営するホテルに忍び込む際は、「綿雨」の偽名を使っている。
三月 終 (さんがつ おわる)
暦乃大学付属高校に通う2年生の男子。生徒会の会計を務めている。誕生日は3月31日。前任の会計が転校したことを受け、急遽推薦されて生徒会に加わったため、それまではレイラとは面識がなかった。明るく爽やかな雰囲気の美男子で、誰からも好かれる人気者。特に女性からの支持が高く、相手の心を思い通りに動かすための行動パターンを熟知している。実家は高級ホテルを経営する裕福な家庭だが、親族に駒のように扱われることに嫌気がさしている。







