概要・あらすじ
都内某所のペットショップ。新人店員としてこの店にやって来た後藤が驚いたのは、販売されている身でありながら、事務室に引きこもるカワウソ「雨やんだら」がいること。そしてこのカワウソは、なんと飲酒している人間と話ができるのだ。店長代理の春森さくらは、毎日の過酷な業務の癒やしを、雨やんだらに求めている。就業後に酒を飲み、事務室でカワウソと話すことが唯一の楽しみなのだ。そんなわけで、雨やんだらは甘やかされ、事務室で欲望のままにダラダラ過ごしている。後藤は、なんとかカワウソを事務室から出し、店で生活させて飼い主を見つけてあげたいと考える。散歩に誘ったり餌で釣ったり、さまざまな方法を試すが、ことごとく失敗。雨やんだらが引きこもり生活をやめることはなかった。
登場人物・キャラクター
雨やんだら (あめやんだら)
都内のペットショップで生体販売されているカワウソ。性別はオスで、お酒を飲んでいる人間と話ができるという特技を持つ。また、ほとんどの動物と話をすることができ、異種間の通訳をするが、大切なことを伝えないので、いつもトラブルの原因になる。名前の由来は、彼の口癖からで、何かにつけて「雨やんだらやる」と言っていたから。
春森 さくら (はるもり さくら)
都内のペットショップの店長代理。お団子ヘアが特徴の女性。本当は接客業が苦手で、毎日ヘトヘトに疲れる癒やしを、カワウソの「雨やんだら」に求めている。酒を飲んで雨やんだらと話し、そのまま事務室で眠ってしまうこともしばしば。
後藤 (ごとう)
都内のペットショップの新人店員。メガネをかけたまじめな青年。事務室で暮らす、カワウソの雨やんだらを、なんとか店の所定の位置に置こうと努力するがことごとく失敗。店に出すことで、彼の飼い主を見つけてあげようという優しい気持ちだが、雨やんだらはずっと店にいたいと考えているので、大きなお世話のようである。