概要・あらすじ
うらなり大学生遠野禎は、先輩の赤木真由に片思い中。だが、赤木には海外に旅立った彼氏がおり、遠野はなかなか彼女の気を引くことができずにいた。一方、遠野の幼馴染みで同級生の小春川玲子は、遠野の友人でもある木戸草介と付き合いはじめていたが、遠野への思いを捨てきれずにいるのだった。
登場人物・キャラクター
遠野 禎 (とおの さち)
八王子の大学に通う大学生。先輩の赤木真由に思いを寄せ、アプローチを繰り返しているがまったく相手にはされていない。同級生の小春川玲子とは幼馴染み。額の右側にある傷跡は、小学生のころ、猿から小春川を守ったときについたもの。
小春川 玲子 (こばるかわ れいこ)
遠野禎の同級生で幼馴染み。愛称は「コバ」。金髪のショートカットで、150cmと小柄な体格。バンド「くるくるパパ」でボーカルを担当しており、ファンクラブが結成されるほどの人気を誇る。同じサークルの木戸草介に告白され付き合いはじめているが、昔から遠野に思いを寄せている。
赤木 真由 (あかぎ まゆ)
遠野禎の先輩。4年生。サバサバとした性格の美女。ホクロが多いことが特徴。愛煙家。自力で学費を稼いでおり、夜はキャバクラ、昼はスーパーのレジ打ちのアルバイトをしている。一つ上の滝と付き合っており、青年海外協力隊でザンビアに行った彼をひとり待っている。2年生のときは小春川玲子と同居していた。
木戸 草介 (きど そうすけ)
遠野禎の友人。長髪に眼鏡をかけ、常に革ジャンを着用している。メタルバンド「ヴェノム」のカヴァーバンド「ジーニアス」でギターボーカルを担当している。2ヶ月前、泥酔して小春川玲子に告白し、彼女と付き合うようになった。
穂隠 亜矢 (ほかくし あや)
遠野禎の先輩で、赤木真由の友人。眼鏡をかけている。元華族の婚約者がいる。
藤田 (ふじた)
木戸草介の後輩。バンド「ジーニアス」のメンバー。だが、バンドの方向性には不満を抱いている。密かに穂隠亜矢に思いを寄せている。
滝 (たき)
赤木真由の一つ上の彼氏。遠野禎の先輩でもある。卒業してすぐ、青年海外協力隊でザンビアに赴いた。
柚田 昇 (ゆだ のぼる)
日露製粉販売促進部部長。「伊太利人のおすみつき」インスタントパスタを、「本場の人間も認めた」というキャッチフレーズを得るため、イタリアの市場に広めてから日本に逆輸入するというプロジェクトを任され、イタリアへ出向。現地で秘書として雇ったグリチナ・アサッシーノと恋に落ちたが、実は妻子がおり、彼女を捨てて日本に帰国した。 その後「中国人のおすみつき拉麺」の開発で北京に飛ばされ、ある事件に巻き込まれ死亡。
グリチナ・アサッシーノ (ぐりちなあさっしーの)
ジェノバ出身の女性。イタリアに出向した柚田昇に雇われ、彼と恋に落ちた。柚田のプロジェクトに協力し尽くしてきたが、彼の子供を宿したまま捨てられてしまう。柚田を憎み続け、一人息子のバローネ・アサッシーノに柚田を殺すよう願いを託し、亡くなった。
バローネ・アサッシーノ (ばろーねあさっしーの)
柚田昇とグリチナ・アサッシーノの間にできた息子。長身の美男子。母から自分を捨てた柚田を憎むように育てられ、彼を殺すために来日する。しかし、柚田がすでに死亡していたことを知り、自暴自棄となった。その後、遠野禎たちが通う大学に講師として就職。そこで自分が女性にモテることに気がつき、日本の女を落としまくることで日本人に復讐することを決意する。
福島 みこと (ふくしま みこと)
バローネ・アサッシーノの生徒。文学部2年。バローネに声をかけられ、一夜を共にした。思い込みの激しい性格。