あらすじ
タヌキのこがね丸は、山に住むタヌキを増やしたい思いから、人間たちをスカウトするために街に繰り出す。こがね丸は「変化の術」で自らを人間の姿に、人間をタヌキに変化させることができるため、精力的に人間に声をかけていた。ある日、自殺しようとする野々原を見かけたこがね丸は彼をスカウトし、野々原も突然タヌキに声をかけられたことに動揺しつつもスカウトを受け入れる。こがね丸の「変化の術」でタヌキとなった野々原は、こがね丸といっしょに行動しているうちに、いつの間にか忘れていた当たり前のことを思い出すのだった。(第1話)
登場人物・キャラクター
こがね丸 (こがねまる)
山で暮らすオスのタヌキ。最近、山で暮らすタヌキが減っていることに心を痛め、仲間を増やそうと街でスカウト活動を行なっている。「変化の術」が使えるため、さまざまな問題をかかえた人間にタヌキにならないかと声をかけている。こがね丸自身も「変化の術」で姿を変えられるため、山ではタヌキ、街では人間の姿となる。おしゃべりで面倒見のいい性格で、非常に気が利く。誰に対しても自然体で接し、問題のある人間を見かけると放っておくことができない。
小豆丸 (あずきまる)
山で暮らすオスのタヌキ。「小豆丸」という名前を嫌っているため、自分のことを「AZ」と呼んでいる。「変化の術」が使えるため、ふだんは人間の姿をして街に繰り出している。人間の負の感情を煽(あお)ることが大好きで、こがね丸のように悩みを抱える人間を助けるタヌキのことを嫌っている。
タヌキチ
人間の女性、リクと結婚しているオスのタヌキ。「変化の術」が使えるため、ふだんは「田沼小吉」という名前でリクと街で暮らしている。タヌキの時に野犬に襲われてケガをした際にリクに助けてもらい、その後に階段から落下したリクを助けたことで知り合う。リクとは相思相愛だが、自分がタヌキであることをリクには話していないため、正体がバレた時のことを不安に思っている。
野々原 (ののはら)
こがね丸にスカウトされた人間の女性。仕事のストレスで自暴自棄となって自殺しようとしたところ、こがね丸に声をかけられて、よくわからないままにタヌキになることを了承する。タヌキとなってこがね丸といっしょに行動するうちに、人間として当たり前の感情や感性を取り戻して前向きに生きようと考えを改める。その後、こがね丸の人柄に惹かれたことや、タヌキとなって山を駆け回った日々が忘れられず、時間を見つけてはこがね丸のいる山を訪れている。
リク
タヌキのタヌキチと結婚している人間の女性。タヌキチがつねに「変化の術」で人間の姿になっているため、タヌキチのことを人間と思っている。無類のタヌキ好きで、タヌキの時にケガをしたタヌキチを助けて治るまで世話をしていた。その後、階段から落ちたところを人間の姿となったタヌキチに助けられ、「田沼小吉」と名乗るタヌキチに運命を感じて結婚した。
書誌情報
お前、タヌキにならねーか? 6巻 一迅社〈comic POOL〉
第1巻
(2021-05-01発行、 978-4758022323)
第2巻
(2021-11-25発行、 978-4758023047)
第3巻
(2022-05-25発行、 978-4758024051)
第4巻
(2022-12-26発行、 978-4758024709)
第6巻
(2024-03-26発行、 978-4758026543)