出雲のあやかしホテルに就職します

出雲のあやかしホテルに就職します

硝子町玻璃の小説『出雲のあやかしホテルに就職します』のコミカライズ作品。強い霊能力を持つものの、ふつうの生活を送ってきた少女の時町見初が、人外が訪れるホテル櫻葉に就職したことをきっかけに、自身の血筋に隠された秘密を知ることとなり、成長していく姿を描いた現代和風ファンタジー。

正式名称
出雲のあやかしホテルに就職します
ふりがな
いずものあやかしほてるにしゅうしょくします
原作者
硝子町 玻璃
漫画
ジャンル
お化け・妖怪
 
ヒューマンドラマ
関連商品
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あらすじ

第1巻

強い霊能力を持つ女子大学生の時町見初は、卒業も間近にせまっているというのに就職先が見つからず、頭を悩ませていた。そのうえ、どこかの面接会場で取り憑かれたのか、見初の背後には女性霊の姿があった。しかし、その女性霊が人に危害を加えようとした際、見初はとっさに止めに入って説得し、成仏させることに成功する。その場面を偶然目撃した椿木冬緒からスカウトを受け、見初はホテル櫻葉に就職することになる。だがそこは、人間と同様に神や妖怪も宿泊する、一風変わったホテルだった。

関連作品

小説

本作『出雲のあやかしホテルに就職します』は、硝子町玻璃の小説『出雲のあやかしホテルに就職します』を原作としている。原作小説版は双葉文庫から刊行されており、イラストは雀葵蘭が担当している。

登場人物・キャラクター

時町 見初 (ときまち みそめ)

ホテル櫻葉のベルスタッフを務める女性。肩の下までの黒髪をうなじでお団子にまとめている。昔から霊が見える体質だが、これが異常であると自覚しており、この能力については親にも話したことがなかった。大学卒業間近という時期に、一社も内定が取れず路頭に迷いかけていた際、自分に取り憑いていた霊を成仏させたところを椿木冬緒に偶然目撃され、これをきっかけにスカウトを受け、入社試験なしにホテル櫻葉への就職が内定した。

椿木 冬緒 (つばき ふゆお)

ホテル櫻葉のベルスタッフを務める男性。黒髪で眼鏡を掛けており、一目で美青年と評される容姿の持ち主。基本的にぶっきらぼうな性格ながら、初対面の相手には猫を被って、柔和で物腰の柔らかい口調で話す。視覚に特化した陰陽師の家系で、妖怪を人間に見せかけることができる特殊な能力を持っている。椿木家が妖怪を殺害することを前提として行動しているため、常連客の妖怪たちからは少々怖がられている。しかし、椿木冬緒自身は椿木家の方針に反発しており、さらにかつて殺害対象だといわれていた白陽をかばって逃がしたため、椿木家本家からは絶縁されている。

櫻葉 永遠子 (さくらば とわこ)

ホテル櫻葉のフロント係を務める女性。ホテル櫻葉の創立者、櫻葉悠乃の孫でもある。肩まである茶髪で、制服を着る際は首元にゆるくスカーフを巻いている。悠乃の遺志を継ぎ、今後も神や妖怪が泊まれるホテルを目指しているが、人間の客よりも人外の客が増えて経営が傾いていることに頭を悩ませている。嗅覚に特化した陰陽師の家系で、人間に化けた妖怪や来客前の人外を匂いで嗅ぎ分けることができる特殊な能力を持っている。

柳村 雪津 (やなむら ゆきづ)

ホテル櫻葉の支配人を務める初老の男性。短い白髪で、つねに柔和な笑みを浮かべて丁寧な言葉づかいでしゃべる。亡くなって久しいホテル創立者である櫻葉悠乃を敬愛しており、今も「悠乃様」と敬称を付けて呼んでいる。櫻葉永遠子をサポートしてホテルの経営を立て直そうとしているが、具体的な方策は取れていない。緋菊とは旧知の仲である。

櫻葉 悠乃 (さくらば ゆうの)

櫻葉永遠子の祖母で、故人。ホテル櫻葉の創立者でもあり、人間が神や妖怪となかよく暮らせる場所として活用されることを願っていた。人外は無料で利用できるため、人外の利用が増えた現在では経営が傾きかけている。永遠子が落ち込んでいるときなどは、霊体となって背後に立ち、永遠子を励ましている。

十塚 海帆 (とつか みほ)

ホテル櫻葉に勤めている女性。十塚天樹の妹で、膝裏までの長い茶髪をポニーテールにしている。好奇心旺盛で、時町見初が初めてやって来た際には、説明を受けている部屋の扉に貼り付いて様子をうかがうほどだった。基本的にはレストランホールにあるバーコーナーでバーテンダーを務めているが、同じくレストランホールで働いている火々知とは犬猿の仲。

火々知 (かがち)

ホテル櫻葉に勤めている男性。白い長髪をオールバックにしており、モノクルを掛けている。好奇心旺盛で、時町見初が初めてやって来た際には、説明を受けている部屋の扉に貼り付いて様子をうかがうほどだった。基本的にはレストランホールでソムリエを務めているが、同じくレストランホールで働いている十塚海帆とは犬猿の仲。

桃山 久 (ももやま ひさし)

ホテル櫻葉に勤めている男性で、明るい髪色の短髪をしている。非常に背が高く、筋肉質な体型でまゆ毛がない。好奇心旺盛で、時町見初が初めてやって来た際には、説明を受けている部屋の扉に貼り付いて様子をうかがうほどだった。

十塚 天樹 (とつか あまき)

ホテル櫻葉に勤めている男性。十塚海帆の兄で、つねに柔和な笑みを浮かべている。ふだんはキッチンで桃山久のサポートに回り、夜は海帆がバーテンダーを務めるバーを手伝っている。非常に器用であるためにホテルのどの仕事を任されてもそつなくこなしており、時町見初が入社した当初はお手本としてベルスタッフを兼任していた。

緋菊 (あかぎく)

ホテル櫻葉の常連客である天狗。白髪の短髪で、耳後ろの髪だけ長く伸ばしている。天狗ながら容姿はふつうの人間と変わらず、むしろ女性のような妖艶さと男性のような勇ましさを兼ね備えているため、付き合いの長い従業員でも性別を理解していない。柳村雪津や時町見初の父親である「四季神諒太」とは旧知の間柄ということもあり、見初が大学入学前から両親と別居している本当の理由を知っている節がある。

白陽 (しろひ)

森の主として崇められていた妖怪。一見するとふつうの白い兎にしか見えないが、人語を解して話すことができる。強大な治癒の力を持っているが、そのために10年前から椿木家に命を狙われている。当時、椿木冬緒がかばって逃がしたが、それ以来住処にしていた森を追われ、行方をくらませていた。しかし、ホテル櫻葉の近くに白陽が現れたという噂が妖怪たちのあいだで囁かれている。

場所

ホテル櫻葉 (ほてるさくらば)

時町見初がベルガールを務めているホテル。人間のほか、神や妖怪が無料で利用することができる。ただし人外の者はみな、人間に見える札を常時身につけなくてはならないという規則がある。従業員には食事付きの寮が用意され、給料もいいという好条件の職場ながら、たびたび幽霊騒ぎが起こるホテルとしてインターネット上でも話題となっていたこともあり、見初は入社試験の受験をためらっていた。また、妖怪たちの利用が無料となっているため、経営は非常に厳しく、なんとか営業を続けている状態にある。

クレジット

原作

硝子町 玻璃

キャラクター原案

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