概要・あらすじ
男やもめの中年サラリーマン佐々木光太郎は、妻を亡くして以来男手ひとつで育ててきた娘の佐々木典子が心配でたまらない。高校生の典子は北野くんというボーイフレンドと健全な交際をしているのだが、光太郎は不安のあまり妄想に駆られ、ふたりの仲を裂こうとやっきになってしまう。親心ゆえに暴走する光太郎だったが、彼自身にもお見合い話が持ち込まれる。
登場人物・キャラクター
佐々木 光太郎 (ささき こうたろう)
男やもめの中年サラリーマン。妻佐々木静子を亡くして以来、男手ひとつで娘佐々木典子を育ててきた。娘を心配する親心ゆえに、被害妄想に駆られ変態的な暴走を繰り返してしまう。再婚をするつもりは無かったが、周囲から見合い話を持ち込まれ、二回目のお見合いで出会った安井千恵子と恋に落ちる。 会社では現在平社員だが、係長を目指している。
佐々木 典子 (ささき のりこ)
佐々木光太郎と佐々木静子の間に生まれた一人娘。神崎川高校に通う女子高校生。16歳。母静子が亡くなってから、家事を担当している。ボーイフレンドの北野と健全な男女交際をしているが、心配症の光太郎にたびたび邪魔をされて怒ることが多いが、心底ではそれが親心ゆえの行動だと理解し、感謝を示すこともある。 本作品の中で唯一の常識人。サッカー部のマネージャーをしている。
北野 (きたの)
神崎川高校に通う高校生。佐々木典子のボーイフレンド。サッカー部部員。典子との健全な交際を佐々木光太郎にたびたび邪魔をされているが、それでも一途に典子を愛し続ける。基本的には常識人だが、典子が絡むことや、緊急事態になると光太郎同様のエキセントリックな行動を示すようになっていく。 サザンオールスターズとビリー・ジョエルが好き。
安井 千恵子 (やすい ちえこ)
課長に紹介された佐々木光太郎のお見合い相手。職業は看護師。千恵子自身も夫を亡くしている未亡人。現在は息子の安井守と二人暮らし。美人だが、亡くなった夫が伊賀忍者であり、その血を引く守を狙う甲賀からの暗殺者がたびたびやってくるため、お見合いが成功したことはなかった。 穏やかで心優しく、やや天然ボケな性格。
安井 守 (やすい まもる)
安井千恵子と亡くなった伊賀忍者の夫の間に生まれた息子。素直で純真な子供で、母のお見合いがうまくいかないのは自分が甲賀に狙われているからだと悲しんでいる。佐々木光太郎にはかなりひどい目にも合わされているはずだが、優しくて勇気のある人だと尊敬している。
寝棺 竹子 (ねかん たけこ)
佐々木光太郎が親類に紹介されたお見合い相手。40歳。夫を亡くしている未亡人。一人息子の寝棺一郎が心配で結婚相手を探しているが、今まで5回お見合いを断られている。体が弱く、たびたび吐血しする。現在の持病は胃潰瘍と胃拡張。17歳の時に白血病で余命1年と診断されたがなぜか今も生きている。
寝棺 一郎 (ねかん いちろう)
寝棺竹子の一人息子。中学生だが、今から日本一の極道を目指している不良。不良学生グループの親分でもある。長いリーゼントが特徴的な外見。実は母思い。
片桐 (かたぎり)
神崎川高校に通う高校生。サッカー部のキャプテン。タラコ唇が特徴的な容姿。実家は大金持ちの御曹司で、性格は非常にわがままで独善的。高校まで誕生日パーティーに来るような友人はいなかった模様。サッカー部のキャプテンを決める時も、ごねるので仕方なく決まった。
片桐父、片桐母 (かたぎりちち、かたぎりはは)
キャプテンの両親。片桐父が大会社の社長であるため、大富豪。キャプテンのタラコ唇は片桐父似の模様。片桐母は息子を「ミッシェル」と呼んでいる。二人とも貧乏人を見下す嫌味な性格で、エキセントリックな言動が多い。
福永 (ふくなが)
片桐家に仕える爺や。神出鬼没で、同じ顔の人物がたくさん居たりと、謎が多い。基本的には片桐家の人々の奇矯な行動に対して、忠実に仕えているように見えるが、時々小ばかにした言動を隠さない。
緒方 (おがた)
佐々木光太郎の会社の同僚。一見ダンディな紳士で、娘の緒方ひろみと一緒に登場し、さまざまことができる自慢の父親として紹介されるが、直後に失敗するのがパターンとなっている。
緒方ひろみ (おがたひろみ)
佐々木光太郎の会社の同僚緒方の娘。父親のことを「パパ」と呼び、万能な父親を自慢している。だが自慢でも何でもない紹介や、ただの暴露であることも多い。
課長 (かちょう)
佐々木光太郎の会社の上司。常識人。課長。部下の光太郎の奇行に悩まされてはいるものの、安井千恵子さんとのお見合い話を持ち込むなど、部下思いな性格。
佐々木 静子 (ささき しずこ)
佐々木光太郎の亡き妻。光太郎とは大学で出会った。いつも一生懸命な光太郎に惹かれていた様子。観葉植物が好きで、自宅の部屋でいくつか育てていた。