概要・あらすじ
中学3年生の馬場香音は、容姿から、実際よりも真面目な人間に思われてしまうのが悩み。地味で目立たない自分を変えたいと思っていたが、どうしたらいいかわからずにいた。そんなある日、小さなブローチのようなものを拾った香音は、魔法使いの少女ユニに見出され、自分の代わりに、魔法の国「カラット」の次期女王を決める戦いに参加してほしい、と言われてしまう。
わけもわからないまま承諾した香音だったが、対立候補はなんと同級生の少年・鹿島歩人だった。
登場人物・キャラクター
馬場 香音 (ばば かのん)
中学3年生の女子生徒。クラスは4組。前髪を左寄りの位置で斜めに分けて、腰のあたりまで伸ばしたこげ茶色の髪の毛を三つ編みにしてまとめ、赤いアンダーリムの眼鏡をかけている。真面目そうに見える容姿から、あだ名は「メガネ」、「委員長」だが、実際には委員長ではなく、地味で目立たない自分を変えたいと願っていた。そんな折、資質をユニに見出され、ユニの代わりに魔法少女に変身。 魔法の国「カラット」の次期女王候補代理として鹿島歩人と戦うことになる。常識的で冷静な性格から、周囲の人物の破天荒な行動に突っ込みを入れることも多い。好物が肉うどんであることから、変身の呪文(ワード)は意図せず「肉うどん」になってしまった。
鹿島 歩人 (かしま あると)
次期女王候補の1人。馬場香音のライバルの少年。香音と同じ中学校の3年2組に所属し、クラス委員長も務めている。前髪を目が隠れそうなほど伸ばし、肩につかない長さのボブヘアをしている。可愛らしい容姿に加え、中性的な口調で話すことから、女性にも見えるが男性。メリッサに資質を見出され、魔法少女に変身。女王候補代理として香音と戦うことになるが、香音と競うことは、ユニとメリッサを助けることにつながると考えている。 マイペースながら物怖じしない性格で、戦いにも非常に意欲的。変身時の名前や呪文(ワード)も非常に凝ったものを付けている。
ユニ
魔法の国「カラット」に住む魔法使いの少女。「カラット」の本来の次期女王候補の1人。前髪を眉上で短く切り、胸のあたりまで伸ばしたオレンジ色のロングヘアを、内巻きにも外巻きにもはねさせ、大きな赤いリボンでまとめている。頭頂部から2房出た「アホ毛」が特徴。本来の女王候補として、友人のメリッサと戦うことになっていたが、戦いには意欲を持っていない。 偶然出会った馬場香音に、代わりに戦ってくれないかと持ち掛ける。一見可愛らしい雰囲気だが、歯に衣着せずに、ずばずばものを言う性格。ちゃっかり者で抜け目がなく、香音の両親には記憶操作をし、嘘の情報を与えて馬場家になじんでいる。甘いもの、可愛いもの、テレビが大好き。
メリッサ
魔法の国「カラット」の本来の次期女王候補の1人。ユニの友人。前髪を目の高さで切ってサイドの髪は下ろし、後ろの髪は後ろに向かってはねさせた紫色のショートカットヘアをしている。男性のような口調で話す。クールで物静かな性格だが、自分の容姿にコンプレックスがあり、可愛く着飾ることが苦手。ユニ同様女王になる意思は薄いが、次期女王が決まらない限りハニエルは眠り続けてしまうため、鹿島歩人に自分の代わりに戦ってほしいと持ち掛ける。 密かにハニエルを想っているが、自分に自信がないために積極的になれずにいる。
ハニエル
魔法の国「カラット」の王子。ユニとメリッサの友人。前髪を真ん中で分けて額を見せ、顎の高さで切り揃えたボブヘアの、かわいらしい雰囲気の少年。次期女王が決まるまでは強制的に眠らされた状態にあり、女王候補であるユニとメリッサは、ハニエルを開放するためにも、戦いの決着を付けなくてはならない。ハニエルが目覚めるためには、ユニかメリッサ、あるいはその代理が「石」を5つ集めることが必要。 しかし、集めた石の組み合わせによって、性格が大きく変わってしまう。そのため石を集めることは、女王候補がハニエルを彼の本来の性格から、女王候補の望んだ性格に変化させるということでもある。
ジル
「愛の石」の「意思」を司る少年。「愛の石」は、ハニエルを目覚めさせるために必要な石のひとつ。前髪を目が隠れそうなほど伸ばし、胸のあたりまで伸ばした髪を、さまざまな高さで外にはねさせている。丁寧な口調で話す。黙っていればクールな雰囲気の美形だが、ダジャレが大好きで、よくつまらないギャグを言っては周囲を凍りつかせている。 フォスとモルダバからは、なぜか苦手意識を持たれている。
フォス
「安らぎの石」の「意思」を司る少年。「安らぎの石」は、ハニエルを目覚めさせるために必要な石のひとつ。前髪を真ん中で分け、髪全体を外にはねさせている。モルダバとはそれぞれ「癒し」と「安らぎ」という似た分野を担当していることから、「似たような石は2人もいらない」と捉え、よく争っている。
モルダバ
「癒しの石」の「意思」を司る少年。「癒しの石」は、ハニエルを目覚めさせるために必要な石のひとつ。前髪を目の高さで切って3房に分け、肩につくほどのストレートヘアを外にはねさせている。フォスとはそれぞれ「安らぎ」と「癒し」という似た分野を担当していることから、「似たような石は2人もいらない」と捉え、よく争っている。
ジェラルド
ブリリアント四天王の1人の若い男性。前髪を真ん中で分け、肩につくほど伸ばしたストレートボブヘアをしている。三白眼で、マントの襟を立てた吸血鬼のような服を着用している。ゼンとアイザックと組んで「四天王」と名乗っているが、4人目のメンバーはおらず募集中である。4人目のメンバーにはハニエルを加えたいと考えており、馬場香音と鹿島歩人の持つ石を奪って、ハニエルを目覚めさせようとしている。 また、ハニエルを目覚めさせた際に手に入る力を用いて、魔法の国「カラット」の王になろうとしている。しかし肝心の戦闘手段である魔法は大の苦手で、成績も非常に悪い。のちにあることをきっかけに変身能力を獲得。歩人に続き、男性でありながら魔法少女として3人目の女王候補となってしまう。 その風貌から、歩人には「マジカル男爵」と呼ばれている。
ゼン
ブリリアント四天王の1人の少年。前髪を真ん中で分け、腰のあたりまで伸ばしたストレートロングヘアを、ひも状の髪飾りでまとめポニーテールにしている。服装は和装。ジェラルドとアイザックと組んで「四天王」と名乗っているが、4人目のメンバーはおらず募集中。ハニエルを4人目の仲間に加えるため、3人で馬場香音と鹿島歩人に襲いかかる。 武器は刀。
アイザック
ブリリアント四天王の1人。前髪を目が隠れそうなほど伸ばし、腰のあたりまで伸ばした癖っ毛を1本の三つ編みにしてまとめている。ジェラルドとゼンと組んで「四天王」と名乗っているが、4人目のメンバーはおらず募集中。ハニエルを4人目の仲間に加えるため、3人で馬場香音と鹿島歩人に襲いかかる。自身を「呪われた身体」と評しており、魔法を使おうとすると、なぜかすべて自分に返ってきてしまう不運な体質をしている。
女王 (じょおう)
魔法の国「カラット」の現女王。前髪を真ん中で分け、腰のあたりまで伸ばしたストレートロングヘアをした若い女性。次期女王候補をユニとメリッサに任命したものの、思うように次の女王が決まらない現状を憂えている。なぜか女子学生の格好をして馬場香音たちのもとへ現れる。女王候補たちが代理を立てても容認したり、そもそも女王候補自体をくじ引きで選んでいたりと、非常にいい加減なところがある。 「ま……いいんじゃね?」が口癖。
ニナ
ユニの姉。ハニエルが想いを寄せる少女。前髪を目の高さで切り、顎の高さまで伸ばした髪を、内巻きにも外巻きにもはねさせている。顔立ちはユニに非常によく似ており、ユニと同じ大きなリボンと、頭頂部から2房飛び出した「アホ毛」が特徴。丁寧なお嬢様口調で話す。高飛車な性格で、自分こそが真の女王にふさわしい、自分は一般の少女たちよりも格上だと考えている。 そのため、馬場香音と鹿島歩人の対決を妨害し、自分が女王になろうとしている。妹であるユニのことも同様に見下しており、自分の代わりにユニが女王候補に選ばれたことに納得していない。密かにハニエルを想っているが、プライドの高さから自分の気持ちを認められずにいる。