がらくた屋まん太

がらくた屋まん太

ハイテクジャンクショップ「我楽太屋」の二代目である天才エンジニア大福満太の日常と、その周辺で起こる事件を、一話完結形式でコミカルに描いた作品。ハイテク機器や宇宙人といったSF的な要素と、通常の中学校や商店街といったリアルな日常要素の両方が組み込まれた世界観となっている。「月刊アスキーコミック」1992年8月号から1995年9月号にかけて連載された。

正式名称
がらくた屋まん太
ふりがな
がらくたやまんた
作者
ジャンル
その他SF・ファンタジー
関連商品
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あらすじ

第1巻

大福満太が学校から帰って来ると、ハイテクジャンクショップ「我楽太屋」の前にある大きなたぬきの置き物をじっと眺めているケイコの姿があった。ケイコはたぬきの置き物を買いたいと言い、満太は快諾する。しかし、たぬきの置き物は吉田のじいさんが拾ってきた地球防衛隊の科学兵器だった。その事実を知った満太は返却を求めるが、ケイコは応じない。そのうち、たぬきの置き物は巨大なたぬきの置き物を空き地に呼び出す事となり、一帯は緊迫した雰囲気に包まれる。(エピソード「タヌキでポン」)

暑い日が続き、満太は「我楽太屋」の店番を吉田花子に押しつけ、中村順治タカシと共に海で楽しんでいた。そんな満太の留守中にミステリアスな雰囲気の美人客が訪れる。彼女は海で使用する高性能超音波発生装置を購入し、そのまま花子と共に満太らのいる海へと向かう。美人の登場に満太らは色めき立つが、なぜか地球防衛隊が彼女を狙う。(エピソード「渚にて」)

満太が所属するクラスに転校生の牛丸太郎がやって来る。太郎の実家は焼肉店で、一目見て気に入った花子に食べてもらおうと教室内で肉を焼く。その非常識な振る舞いに怒った大門良子は、今後花子にちょっかいを出さないよう、満太と勝負をするようにけしかける。勝負は牛一頭を食べ尽くす大食い対決に決まり、満太は焼肉が食べられると喜ぶ。半分も食べていないところで限界が訪れてしまうものの、満太はある秘策を持っていた。(エピソード「焼き肉食べてウッシッシ」)

休日、家族でのドライブの予定が延期になった吉田花子はいつものように「我楽太屋」に行こうとしたところ、妹の吉田満子も同行する事となる。遊んでほしいとせがむ満子に対して満太は、今日は仕事を休む事に決め、山中ヒロシを運転手にしてドライブへと出かける。満太、花子、満子、ヒロシが楽しい休日を過ごしていたところ、素行の悪い大学生グループに車をあおられる。頭にきた満太は車に積んであったヒロシの自転車のパーツを使い、仕返しを始める。(エピソード「ニッポンを休もう」)

満太の古くからの知り合いでくノ一の風間静が、「ガマ玉」を取り返すべく「我楽太屋」にやって来た。満太は静の繰り出す忍術を避け、互角の勝負を繰り広げる。さらに静は満太の通う中学校まで訪れ、学校内で暴れ回る。(エピソード「忍者が街にやってきた」)

吉田のじいさんは千田町商店街の旅行で東北地方にある温泉へ新幹線で向かっていた。その最中、吉田のじいさんらの乗車している新幹線のプログラムが何者かにハッキングされ、暴走してしまう。さらに新幹線は千田町付近の開発中の駅で時速500キロのスピードを保ったまま激突すると予測され、絶体絶命のピンチに陥る。そんな中、吉田のじいさんは新幹線を停車させようとさまざまな手を尽くす。(エピソード「E列車で行こう!」)

第2巻

学校よりもハイテクジャンクショップ「我楽太屋」を優先している大福満太は、理数系科目以外の成績が非常に悪く、さらに出席日数がギリギリといった状態だった。特に英語は壊滅的で、担任の若本潤子から明日のテストで赤点を取ったら留年だと告げられる。焦った満太に対し、吉田花子は自身の姉で成績優秀な吉田直子を呼び出す。こうして満太と直子の無謀な一夜漬けがスタートした。(エピソード「落第は楽だい!」)

満太は天体望遠鏡がほしいと泣くシンちゃんを気遣い、吉田のじいさんと協力して高性能の天体望遠鏡を開発する。その天体望遠鏡は電子銃を改造したもので、出力を上げるとレーザービームを発射し、運悪く上空にいたものを撃ち落としてしまう危険性があるとわかる。そして実際に米軍のステルス戦闘機を撃ち落としてしまい、千田町商店街は大騒ぎになってしまう。(エピソード「星に願いを」)

満太は「我楽太屋」にある骨董品を集め、会員制のオークションに参加していた。そこに満太は販売してはいけない「いわくつきの壺」を誤って持参してしまう。満太は出品を拒否するが、ルールを守れと周囲から詰め寄られて強引にオークションに出品させられ、ケイ子に高額で落札される。満太は壺を取り返すため風間静に協力を依頼し、ケイ子の自宅に盗みに入る計画を実行する。(エピソード「壷を売ろう!」)

満太と映画を観に行く約束をしていた花子は、待ち合わせの場所で6時間も待たされた挙句、すっぽかされてしまう。さすがに怒りを覚えた花子は、次の日から満太を完全に無視する。そんな花子をクラスメイトは心配し、満太は周囲から責められる。最初は複数人に責められている満太に対し同情的だった牛丸太郎も、詳しい理由を聞いた事で激怒し、満太と太郎は殴り合いの喧嘩へと発展する。(エピソード「嵐を呼ぶ少女」)

満太は近所に投棄されていた機械の中から、動かないポッド型ロボットを見つける。価値のありそうなジャンク品が見つかったと喜ぶ満太と吉田のじいさんだったが、修理をしようとポッド型ロボットを開けると、そこには人間の赤ちゃんが眠っていた。赤ちゃんに振り回されながらも、満太はとりあえずポッド型ロボットを修理する。するとポッド型ロボットが言葉を話し出し、赤ちゃんはクーデターに遭っている国の王子で、殺されそうになっていたところを救出し、自身は力尽きてしまったのだと打ち明ける。そんな時、「我楽太屋」に王子を迎えに来たという政府軍の男性が現われるが、同時に反乱軍も到着。赤ちゃんは奪われ、同時に満太も連れ去られてしまう。(エピソード「赤ちゃんってタイヘーン」「ドキドキ海水浴」)

第3巻

大福満太が営むハイテクジャンクショップ「我楽太屋」に、担任の若本潤子が家庭訪問にやって来た。すっかり忘れていた満太は、若本と共に保護者的な役割を担う吉田のじいさんの帰りを待つ事にした。途中でお腹が空いたため、若本は料理を作り始める。その際、塩と間違えて満太の発明品をふりかけたため、食べ物達に意思が芽生え、キッチンは大パニックに陥る。(エピソード「ひとりでできるモン!」)

満太達の通う中学校では生徒達の体育祭へのモチベーションが低下し、盛り上がりに欠けていた。そこで今年は「満太組」と「牛丸太郎組」に分かれ、それぞれがリーダーとなり盛り上げ役を担う事になる。勝負に勝ちたい満太はリレーのバトンを自身の発明品と取り換え、一方の太郎は棒倒しの棒をよりスリリングな大型花火にしたりとやりたい放題。体育祭は過激な方向へと盛り上がり始める。(エピソード「死の商人」)

子供達のあいだでは、小型の組み立て式ロボット同士が対戦する「ナックルバトラー」が大人気。一方、佐竹芳和と妻が営む「サタケ玩具店」はデパートに客を取られ、寂しい状況が続いていた。そこで佐竹はナックルバトラー全国大会への出場を決意する。その頃、吉田満子もナックルバトラーの全国大会に出たいと思い立ち、満太にロボットの改造を依頼。大会規定や制約が多く嫌がる満太ではあったが、満子に詰め寄られ、ナックルバトラーの製作に着手する。(エピソード「モテモテデラー」)

大晦日、満太は吉田花子吉田直子の誘いで人が少ない神社へ初詣でに行こうと誘われる。しぶしぶついていった満太だったが、初詣でのメンバーにはケイ子もいた。満太に対してライバル心を抱いているケイ子は満太だけを置き去りにし、自家用ヘリで飛び立ってしまう。初詣でに行きたいわけではないものの、置いてきぼりをくらった満太は闘争心に火がつき、吉田のじいさんと共に制作した小型ヘリコプターに乗り込み、ケイ子達のあとを追う。(エピソード「初詣ででポン」)

バレンタインデー当日、花子は満太の机の中に例年通りチョコレートを入れようとしていた。しかし、既にチョコレートが入っているのを見て、花子は誰が満太にチョコレートを渡したのかと気になってしまう。そこに満太が遅刻してやって来て、花子のもの以外のチョコレートをすべて捨ててしまう。その後チョコレートは、風間静の仕掛けた罠だった事が判明。花子は安堵するが、一方で静と満太は学校内でチョコレートを用いたバトルを繰り広げる。(エピソード「戦慄のトリプルチョコ」)

満太は、「我楽太屋」で制作したロボットを納品している企業から突然の呼び出しを受ける。そこには傷ついてボロボロになった自家製ロボットが積まれていた。エレベーターに挟まれるなど、とにかく事故が多く、別のロボット製作会社に新型ロボットを頼んだから早く引き取ってくれと言い渡される。ショックと共に腑に落ちない気持ちを抱いたまま会社内を歩く満太は、突然新型ロボットにダストシュートに落とされる。すんでのところで難を逃れた満太だったが、会社の中で新型ロボット達が次々と奇怪な行動を取り出し、社員達は高温の部屋の中に閉じ込められてしまう。(エピソード「アフターケアでアタフタ」「サンデージャンプ! 空は青かった」)

第4巻

大福満太吉田のじいさんと共に徹夜で、宇宙人からの依頼の品を作製していた。朝になり、吉田花子が満太を迎えに来たところで、満太は今日は遠足だという事実を知る。行かないと宣言して寝てしまった満太に対し、花子は落ち込む。花子を元気づけるため、吉田のじいさんは満太の身体に自身が制作したコントローラーをつけ、寝ている満太をあやつり人形状態で遠足へと参加させる。(エピソード「爆睡電波ビリビリ」)

ミャーは散歩中、一匹の捨てられた子猫を見つける。子猫をハイテクジャンクショップ「我楽太屋」に連れて帰ったミャーに対し、満太は飼い主を見つけようと提案する。ちょうど自身が開発した人型スーツが手元にあり、子猫を乗せて近所の中華料理屋にお手伝い猫として売り込みにいく。人のいい中華料理屋の店主ならば大切に飼ってくれるのではないかと満太は予測していたが、子猫は想像以上の働きを見せる。(エピソード「人類の役に立つかもしれない」)

昨今、地球防衛隊宇宙人への取り締まりが強化され、一般市民として平和に暮らしている宇宙人も強制連行される事例が相次いでいた。地球防衛隊は「我楽太屋」に宇宙人が出入りしているという情報をつかみ、一人でも多くの宇宙人確保のため、満太のあとをつける。(エピソード「ふたりの追跡者」)

男性教諭から人気のある若本潤子は、牧田から強引にデートに誘われて困っていた。それを見かねて助けに入った軽井沢洋一は、牧田と一触即発の状態に陥る。たまたま若本に呼び出しを受けていた満太が割って入り、水泳大会で決着をつけようと提案。運動が苦手な軽井沢に対し、満太は自身が発明した道具で絶対に勝たせると宣言。水泳大会当日、軽井沢の圧倒的勝利で終わるかと思われたが、満太のやる事は何でも邪魔したい風間静が忍法を使って生徒達を混乱させ始める。(エピソード「夏だ!! プールだ!! ケイレンマン登場!!」)

満太と花子、吉田のじいさんは夕食にカレーを食べようとしていた。吉田のじいさんが地下室に漬けておいたらっきょうを取りに行くと言い残し、いつになっても帰って来ない。様子を見に行った満太も戻って来ない事から心配になった花子は、恐る恐る地下室へと向かう。(エピソード「闇に棲む者」)

満太と吉田満子は、世界初の本格的デジタルコミック誌「週刊ファミリーコミック」に夢中になり、最新刊の続きを自分達で生み出そうと意気込む。すべての作品をプログラミングし、満太はめでたく次の展開を完全に予測した「週刊ファミリーコミックダッシュ」を立ち上げる。「週刊ファミリーコミックダッシュ」は大いに話題となり、本家の「週刊ファミリーコミック」は廃刊の憂き目に遭ってしまう。一方順調かと思われた「週刊ファミリーコミックダッシュ」だったが、次第にプログラミングが狂い始める。(エピソード「アンドロイドは編集王の夢を見るか?」)

とあるビルから秘密兵器を盗み出すように依頼された静は、施設内を探索していたところで、何者かに追われている六本木唱子と出会う。静は唱子と入れ替わり、自身が唱子として拘束される。本物の唱子は静から聞いた「我楽太屋」に駆け込み、満太に静を助けてほしいと依頼する。実は唱子を追っていたのは地球防衛隊で、超能力の実験に成功した六本木博士と被験者の唱子に研究内容を渡せと迫っていたのだ。悪用されるのではないかと抵抗する六本木博士は拘束され、地球防衛隊は続いて唱子も拘束しようとしていた。なんとか静を助け出した満太だったが、次に六本木博士と唱子を救うべく、地球防衛隊と激しい戦いを繰り広げる。(エピソード「捕らわれのシズカ」「超能力の正体」)

世間はクリスマスで浮れているが、「我楽太屋」では年末の仕事納めに向けて満太と吉田のじいさんは忙しく働いていた。夕食時にせめて気分だけでもと花子が渡してくれたクリスマスケーキを囲み、満太と吉田のじいさんはそれぞれクリスマスの思い出を語り出す。(エピソード「ふたりのクリスマス」)

第5巻

大福満太牛丸太郎といった問題児が集うクラスを受け持つ若本潤子は、職員室でも肩身の狭い思いをしていた。そんな若本に何者かが「ハイテク名札」という最新機器を渡したので、若本は試しに生徒達につけてみる。すると「ハイテク名札」は登校から帰宅までのあいだ、誰がどこで何をしているのか、パソコン上で細かくチェックできる仕組みになっていた。おかげで若本のクラスの生徒達の素行はよくなったが、生徒達からは不満が続出。生徒達は若本にハイテク名札を渡した者が誰なのか犯人を突き止める事にする。(エピソード「決算前の大勝負!!」)

満太は風邪をひき、マスクなどの予防対策をせずに学校に行ったところ、クラス中が強力な風邪をひいてしまう。またぶり返したくない満太は防護服を着て過ごし、夜もそのまま寝ていた。朝起きると満太以外の人達が眠っており、起きる気配がない。慌てて宇宙人にも相談するが、何者かが地球侵略の計画を立てている様子もなかった。そんな中、満太はなぜか警察から追われる事となる。(エピソード「地球最後の日」)

朝、登校して来た満太に対して、吉田花子は「明日、アレを学校に持ってくる」と告げる。満太は大いに取り乱し、それだけはやめてほしいとパニックに陥る。その様子を見た風間静は、満太の弱みを握る最大のチャンスだと、「アレ」を求めて花子の家に忍び込む。時を同じくして満太も花子の家に入り込み、「アレ」をなきものにしようと画策する。(エピソード「まん太最大の危機!!(夢オチではなく)」)

満太、中村順治タカシは昼休みに学校を抜け出し、外に食事に行く事にした。偶然見つけた「マンプク食堂」は時間がかかるうえに非常にマズく、三人は色々な意味でショックを受ける。しかし後日、「マンプク食堂」は満太の発明品のおかげで大繁盛しており、周りの飲食店に人が入らない状態になっていた。そしてなぜか兵器を利用した周囲の飲食店対「マンプク食堂」の戦いが始まる。(エピソード「マンプク食堂繁盛記」)

昔、四国は独立経済国家だった。大福キナ子は四国を本土からの理不尽な攻撃から守るため、戦っていた。そんな時、修理のため本土からやって来て立ち往生していた大福満十郎を助け、そのままキナ子の実家で保護する。満十郎は一日に何度もお礼にキナ子の願いを叶えさせてほしいと訴え、そのたびにキナ子は早く帰りたがっているのだと複雑な思いに駆られる。(エピソード「キナコSOS」)

吉田のじいさんは、最近話題のゲームに夢中になっていた。そしてステージクリアをすると、謎のメッセージが表示される事に気づく。吉田のじいさんはたまたまいっしょに画面を見ていた満太と共にメッセージを解読すると、凶悪な宇宙人達が大規模な鉄道事故を起こそうと計画しており、告発者が外部に情報を流そうとしていたのだった。満太は吉田のじいさんと連携を取りつつ開発した道具で鉄道事故を防ごうとするが、相手の宇宙人達も凶悪な兵器で対抗してくるため苦戦を強いられる。(エピソード「こんち、トムさん、お日柄もよく……」「ゼロアワーの空」)

満太が6歳の頃、ハイテクジャンクショップ「我楽太屋」は、両親の満十郎とキナ子に吉田のじいさんが加わり穏やかに日々を送っていた。しかしある夜、両親は突然の修理の依頼が入り、約束の場所に行くと原発関係者に拘束されてしまう。原発が危機的状況にあり、その開発に携わった者達が身体を張って修理をしろという命令だった。知らないあいだに原発に「我楽太屋」が製造した部品が使われており、両親はその責任を取れと強要されるのだった。劣悪な環境の中、満十郎は吉田のじいさんの発信機を利用して満太に最期のメッセージを送る。(エピソード「がらくた屋まん太」)

登場人物・キャラクター

大福 満太 (だいふく まんた)

ハイテクジャンクショップ「我楽太屋」の二代目店主の男子中学生。若いながらもさまざまなメカに精通している天才エンジニア。周囲からは「まん太」と呼ばれている。父親の大福満十郎、母親の大福キナ子とは共に6歳の頃に死別しており、それからは天涯孤独の身。吉田のじいさんが住み込みで働いているため、実質吉田のじいさんが保護者的な役割を担う。 好奇心旺盛な性格で、つねにテンションが高い。一方で生活態度はだらしなく、幼なじみの吉田花子からはたびたび怒られている。花子とは同じクラスで、朝が弱い事から毎日起こしてもらっている。

吉田 花子 (よしだ はなこ)

大福満太の幼なじみで同じ年の女子中学生。吉田のじいさんの孫。満太とは同じクラスに在籍している。三姉妹の真ん中で、姉は吉田直子、妹は吉田満子。直子とは性格が合わず折り合いが悪い。ハイテクジャンクショップ「我楽太屋」では炊事を担当しているが、実際には満太に店番を押しつけられたり、学校に行くために朝起こしたりなどさまざまな業務をこなしている。 基本的に気の強いしっかり者だが、ここぞという時にはよく失敗する傾向にある。満太に対しては明確な恋心を抱いているわけではないものの、別の女性が満太に接近するとやきもちを焼く。

吉田のじいさん (よしだのじいさん)

高齢の男性。孫に吉田直子、吉田花子、吉田満子の三姉妹がいる。見かけはどこにでもいる老人ではあるものの、実はスゴ腕のエンジニア。ハイテクジャンクショップ「我楽太屋」とは初代店主・大福満十郎の頃からの付き合いがあり、現在も二代目の大福満太を住み込みで手伝い、支えている。満太にとっては実質的な保護者にあたる。 趣味はパソコンゲーム。

ミャー

ハイテクジャンクショップ「我楽太屋」に住んでいるサイボーグのネコ。見かけや仕草はネコそのもので、サイボーグだからといって何か特別な事ができるわけではない。

牛丸 太郎 (うしまる たろう)

大福満太らが通う学校に転校して来た男子中学生。妹に牛丸華留美がいる。満太と同じクラスに在籍し、非常識な言動が多い事から若本潤子からは問題児扱いされている。つねにストローを咥えていないと落ち着かない。目つきも態度も悪い不良少年ではあるが、周囲に害を加える事はなく友好的な態度を取る。勝負事が大好きで、あおられるとすぐに熱くなってしまう。 実家は焼肉店を経営しており、テンションが上がるとその場で肉を焼き出す癖がある。牛のキヨコとは親友で、学校にも共に登校しているが、満太との大食い勝負では躊躇なく食肉にしてしまった。女子生徒の中では吉田花子がお気に入り。

牛丸 華留美 (うしまる かるび)

牛丸太郎の実妹で、兄とは異なりしっかりとした性格の常識人。太郎の事は常識が通じない相手だと感じつつも慕っている。

キヨコ

牛丸太郎の親友の牝牛で、学校にも共に登校している。おとなしくおっとりとした性格。太郎と大福満太が大食い勝負をした際に食肉にされてしまったが、キヨコ本人は最期まで太郎にかわいがられて本望だった。

大門 良子 (だいもん よしこ)

大福満太らが通う中学に通う女子で、同じクラスに在籍している。クラス委員長を務めており、まじめで責任感が強い性格。芯が強く人の情に流されない姿勢から、「鉄の女」という名で学校中で有名になっている。転校早々マイペースな行動でクラスの輪を乱す牛丸太郎が気に入らず、その後も何かと対立している。

さおり

大福満太らが通う中学に通う女子で、同じクラスに在籍している。おとなしく目立たない性格をしており、実は密かに満太に対して恋心を寄せている。

陰陽師 リサ子 (おんみょうじ りさこ)

大福満太らが通う中学に通う女子で、同じクラスに在籍している。陰謀論や超常現象を好み、何かおかしい事があると「見えない力に支配されている」「宇宙からの攻撃」などオカルトっぽい理由づけをする。

山中 ヒロシ (やまなか ひろし)

千田町商店街にある自転車屋の息子。現在は父親が経営しているが、二代目として修行中の身となっている。大福満太とは昔からの付き合いで仲がよく、仕事中でも無理矢理ドライブの運転手をさせられるなど迷惑をかけられているが、山中ヒロシ本人も楽しんでいる。

中村 順治 (なかむら じゅんじ)

男子中学生で、大福満太の友達。スポーツが好きで球技が得意。本人はスポーツをする予定であっても、強引に満太に付き合わされる事が多い。

タカシ

男子中学生で、大福満太の友達。ふくよかな体型をしており、勉強に命をかけている。スポーツは苦手でとにかく動く事が嫌い。

若本 潤子 (わかもと じゅんこ)

中学校教師をしている女性で、大福満太らの担任を務めている。つねにテンションが高く、生徒にも同じテンションを求め、ノリが悪いと機嫌が悪くなる。この事から、悪い先生ではないものの、生徒達からは少々面倒くさがられている。授業中眠っていたり、店番のために学校をたびたび休む満太には手を焼いている。軽井沢洋一や牧田といった同じ中学に勤務する男性教師達から人気が高い。

軽井沢 洋一 (かるいざわ よういち)

大福満太らが通う中学校で、理科教師を務める男性。クールな性格で感情をいっさい表に出さない。元ロッカーで、教師にはなりたくてなったわけではないため、やりがいを感じていない。若本潤子に出会ってからは少しずつ楽しさを覚えるようになってきた。若本に片想いをしているが、なかなか接近できずにいる。運動は大の苦手。

牧田 (まきた)

大福満太らが通う中学校で、体育教師を務める男性。大柄でがっちりとした体格で、強引な性格の持ち主。若本潤子を気に入っており、無理矢理デートに誘うなどして困らせている。

吉田 直子 (よしだ なおこ)

吉田花子の姉で、高校1年生。花子の下にさらに妹の吉田満子がいる。成績優秀で特に英語に秀でている。何事に対してもクールで合理的な考え方をしており、花子とは性格が合わない。そのため、家庭内でも何かと衝突しがち。

吉田 満子 (よしだ みつこ)

吉田花子の妹で、6歳の女の子。花子の上にさらに姉の吉田直子がいる。無邪気で甘えん坊な性格。大福満太と仲がよく、「みっちゃん」と呼ばれかわいがられている。

風間 静 (かざま しずか)

くノ一の少女。忍者の家系に育ち、幼い頃から忍術を学んできた。そのため、風変わりな教育を受けてきた事もあり友達がいない。ハイテクジャンクショップ「我楽太屋」の店内にある風間家に伝わる「ガマ玉」を盗みにたびたび忍術を使って忍び込んでいるうちに、大福満太に対して友情が芽生えた。しかし、満太のやる事は何でも失敗させて困らせたいという、少々歪んだ性格をしている。

風間 定吉 (かざま さだきち)

風間静の祖父で忍者の男性。静を一人前のくノ一に育てるため、幼い頃に両親から引き離している。お金に困った際に風間家に伝わる「ガマ玉」をハイテクジャンクショップ「我楽太屋」に売却してしまい、お金をかけずに忍術で取り返そうと計画し、静を何度も忍び込ませている。

ケイ子 (けいこ)

千田町商店街に新しく古美術商「大黒屋」をオープンさせた現役女子高生。やり手の社長で順調に支店を増やしており、古美術を扱う同業者からは「インサイダーケイ子」と呼ばれ、注目を集めている。着物を着ている和装美人だが、つねに首に大蛇を巻いている。吉田直子とは親友で、自分より目利きの才能のある大福満太に対してはライバル心を抱いているが、嫌いなわけではない。

ケイコ

ハイテクジャンクショップ「我楽太屋」に客として訪れた女子高生。たぬきの置き物収集という変わった趣味を持ち、「我楽太屋」の店先にあった大きなたぬきの置き物を衝動買いした。のちに地球防衛隊の兵器だとわかり取り返しに来た大福満太、吉田花子に対して駄々をこねた。

シンちゃん

千田町商店街の近くに住む小学生で、大福満太とは友達。ハイテクジャンクショップ「我楽太屋」で販売しているアイスクリームを買いにやって来る。父親は故人で、母親と二人で暮らしている。天体望遠鏡がほしいが母親から余裕はないから無理だと言われ落ち込んでいたところ、満太が作ってあげようと申し出た。

佐竹 芳和 (さたけ よしかず)

千田町商店街で「サタケ玩具店」を営む高齢の男性。近頃は子供達がデパートでおもちゃを購入するようになり、寂しさを感じている。千田町商店街とサタケ玩具店を盛り上げるため、子供達の間で流行中の小型組み立て式ロボットが同士が対戦する「ナックルバトラー」の全国大会への挑戦を決意した。

矢野 ゴン太 (やの ごんた)

アスキ出版に勤務する32歳の男性。世界初の本格的デジタルコミック誌「週刊ファミリーコミック」の編集長を務める。「週刊ファミリーコミック」は今や1000万部を誇っており、その立役者として社内では尊敬を集めている。丁寧な仕事ぶりの一方で、いとこの矢野凡太をアルバイト採用した事だけは周りに責められている。

矢野 凡太 (やの ぼんた)

アスキ出版でアルバイトとして働く男性。矢野ゴン太のいとこで、そのコネで働かせてもらっているが、とにかく仕事ができずやる気もない。

六本木 唱子 (ろっぽんぎ しょうこ)

六本木博士の娘で、女子高校生。六本木博士が極秘で行っていた超能力の研究の被験者の一人で、人間離れした力を発揮できるようになった。そのため、地球防衛隊に目をつけられ、追われる身となっている。

六本木博士 (ろっぽんぎはかせ)

精神医学の世界的権威の男性で、六本木唱子の実父。極秘で超能力を研究しており、被験者になった唱子が人間離れした力を発揮できるようになったことで、地球人でありながらも地球防衛隊に目をつけられ、拉致されてしまう。唱子の超能力は六本木博士が、とあるキーワードを口にする事で発揮される。

大福 満十郎 (だいふく まんじゅうろう)

大福満太の実父で、妻は大福キナ子。共に故人。ハイテクジャンクショップ「我楽太屋」の初代店主を務めており、満太にエンジニアの基礎を教えた人物でもある。満太が6歳の頃に亡くなる。

大福 キナ子 (だいふく きなこ)

大福満太の実母で、夫は大福満十郎。共に故人。旧姓は「大橋」。実家は「大橋警備隊」を経営しており、四国を理不尽な本土の侵略から守っていた。満太が6歳の頃に亡くなる。

集団・組織

宇宙人 (うちゅうじん)

手のひらサイズの地球外生命体でまるでタコのような容姿をしている。普段は人間型のロボットに乗って行動しているため、ほかの人には宇宙人だと気づかれていない。ただし、地球防衛隊が持つ対宇宙人向けセンサーにはひっかかり、宇宙人だと判断された者は有無を言わさず強制連行されてしまう。地球に順応し平和に暮らしているタイプもいれば、地球人に何らかの危害を加えようとするタイプもいるなど、さまざまな思考を持っている。

地球防衛隊 (ちきゅうぼうえいたい)

地球にやって来る宇宙人から一般市民を守る部隊。一般市民からは「地衛隊」と略称で呼ばれる。対宇宙人用にさまざまな科学兵器を製造しており、中には用途不明なものや意味のないものも存在する。有害な宇宙人だけでなく、おとしく生活をしている宇宙人への取り締まりもあり、捕まえた宇宙人を強制連行する。

場所

我楽太屋 (がらくたや)

千田町商店街にあるハイテク機器を扱うジャンクショップで、家電製品からアイスクリームまで何でも取り揃えている。中古品のほかにハイテク機器のオーダーも請け負う。現在の店主は二代目の大福満太で、先代は満太の父親・大福満十郎。満太が学校に行っているあいだの店番は吉田のじいさんが行っており、そのほかにも仕入れや修理などを手伝ってもらっている。 炊事全般は吉田花子が担当で、交渉事やトラブルがあった際には花子も満太や吉田のじいさんについていく。

千田町商店街 (せんだまちしょうてんがい)

古くから存在する情緒と人情あふれる街の商店街。ハイテクジャンクショップ「我楽太屋」や山中ヒロシの父親が経営する自転車店、銭湯などが建ち並ぶ。地元住民から愛されているが、最近は再開発の計画も浮上している。

その他キーワード

ガマ玉 (がまだま)

風間静ら風間家に代々伝わる忍術の道具で、おたまじゃくしのような形をしている。起動すると大きなガマガエルに変身する。以前、風間定吉が金に困った際にハイテクジャンクショップ「我楽太屋」に売却したが、「もともとは家にあったものだから」と静を忍び込ませ、盗み出そうとしている。価値的には大した事はなく、大福満太も頼まれれば安価で売るつもりだが、定吉があくまで忍法で盗み出す事にこだわっているため、口を出さずにいる。

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