概要・あらすじ
女子大生の関本朝代は、アパートの隣の部屋に住む「デボラ」こと市松梅之助と、半同棲のような生活を送っていた。ある日、一人暮らしの朝代を心配した両親が、いきなり部屋にやって来る。その場にいた梅之助を苦し紛れに紹介した朝代だったが、両親の反応は今ひとつ。そんな両親を前に、梅之助はある思惑のもと、朝代との関係について爆弾発言をしてしまう。
登場人物・キャラクター
関本 朝代 (せきもと あさよ)
光明大学合格とともに、一人暮らしを始めた女子大生。市松梅之助と同じ大学に通い、同じアパートに住んでいる。大学では茶道部に所属し、梅之助から厳しい特訓を受けているが、なかなか上達していない。梅之助をオカマと知りつつも少しずつ惹かれていき、現在は恋人一歩手前の状態にある。恋人というよりも、どちらかというと女友達のような感覚で、梅之助と付き合っている。
市松 梅之助 (いちまつ うめのすけ)
関本朝代と同じ光明大学に通う2回生の男子学生。朝代と同じアパートに住む隣人。実は茶道家元の跡取り息子。家のしきたりに縛られるのが嫌で、一人暮らしをしている。なぜか茶道から離れられず、大学では茶道部の部長を務めている。オカマゆえに女性にはまったく興味ないが、朝代だけは別格の存在。
千石院 亜樹 (せんごくいん あき)
名門白菊女子学院に通う16歳の女子高生。千石流家元の長女。子供の頃から市松梅之助の許嫁になるために、教育を受けてきた生粋のお嬢様。茶道では、16歳と思えないほどの腕前を持っている。市松家の嫁となるべく、関本朝代に、茶道の実力を競い合う勝負を挑む。
関本 良一 (せきもと りょういち)
関本朝代の父親。ごく普通のサラリーマンとして電機会社に勤めている男性。一人暮らしをする朝代を心配して彼女の部屋を訪れた際、風呂上がりの市松梅之助と出くわして驚愕する。それ以後、梅之助との付き合いに猛反対し、朝代に堅実な相手とのお見合いを勧め続ける。
市松梅之助の祖母 (いちまつうめのすけのそぼ)
市松梅之助の祖母。茶道の市松流家元として、多くの弟子を持つ女性。梅之助にとても厳しく接しているが、何でも頭ごなしに反対するのではなく、いったん受け入れてから是非を問う性格である。市松家の嫁として千石院亜樹を迎えようと、梅之助に見合い話を持ちかける。
市松梅之助の母 (いちまつうめのすけのはは)
市松梅之助の母親。梅之助が幼い頃から、市松家の跡取り息子として厳しく育ててきた。梅之助の生き方よりも、物や家柄に強くこだわる傾向がある。そのため、結果として梅之助を女嫌いの性格にしてしまった。梅之助が決死の思いで実家に連れて来た関本朝代に対しても、失礼きわまりない態度を取っている。市松家のために梅之助が望まない結婚を押しつけ、一連の騒動に朝代も巻き込んだ。