これは経費で落ちません! ~経理部の森若さん~

これは経費で落ちません! ~経理部の森若さん~

青木祐子の同名小説のコミカライズ。一企業の経理部で働く森若沙名子が、持ち込まれる領収書から見える社内の人間関係や、さまざまな問題に対処する姿を描いたヒューマンドラマ。同時に森若と山田太陽の恋愛模様も描かれる。「クッキー」2018年1月号から連載の作品。

正式名称
これは経費で落ちません! ~経理部の森若さん~
ふりがな
これはけいひでおちません けいりぶのもりわかさん
原作者
青木 祐子
漫画
ジャンル
ヒューマンドラマ
レーベル
マーガレットコミックス(集英社)
巻数
既刊13巻
関連商品
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あらすじ

第1巻

天天コーポレーション経理部の森若沙名子は、仕事のペースを完璧に調整しつつ、領収書の締め日でも定時に仕事を終わらせる。しかし、帰ろうとしたところで営業部の山田太陽から領収書を手渡され、残業になってしまう。さらに山田は、休日明けにもう1枚の領収書を持ってくるが、こちらも経費にあたるか微妙なものだった。不審に思った森若が、社用車履歴や山田が訪れたとされるテーマパークを調べていたところ、山田と中島希梨香が言い争いしている姿を目撃する。

第2巻

森若沙名子山田太陽から告白じみたことを言われて動揺し、会社を休んでしまう。翌日、気持ちの整理のついた森若はいつもどおり出勤すると、秘書課の有本マリナから誤送信メールについてのお願いをされる。さらに、佐々木真夕から「有本が特殊枠で25万円を入金してきた」ことを教えてもらう。森若は有本からの不自然なメールと、怪しいお金に不穏な動きを察するが、面倒事にかかわりたくない思いからふだんどおりに仕事をこなす。しかしその後、有本の騒動に巻き込まれてしまう。

第3巻

森若沙名子は一枚の製造経理見積書を、経理部の先輩である田倉勇太郎に見せると、一瞬の狼狽が気になり、のちに田倉が熊井良人の経理処理をすべてやっていることを知る。厳格な田倉が個人パスワードが必要な処理もしていることに違和感を覚えた森若は、田倉と熊井の関係について調べ始める。そして2年前、熊井が不自然な仮払金の申請を連続して行っていることをつき止め、熊井に真意を尋ねるのだった。

登場人物・キャラクター

森若 沙名子 (もりわか さなこ)

天天コーポレーション経理部で働く女性。年齢は27歳。好きな言葉は「イーブン」。冷静沈着な性格で、仕事もプライベートもスケジュールをしっかり管理している。経理処理のスピードは速くて正確で、上司や同僚からも信頼されている。毎月の領収書提出日が近くなると、だらしない社員のパソコンに付箋を付けて回っており、そのスキのない仕事っぷりに一部の社員からは恐れられている。締め日を過ぎて届いた領収書は、今月に処理しなければならないものなのか、翌月に処理しても問題ないのかを瞬時に判断している。これまで彼氏がいたことがないが、最近、山田太陽から積極的なアプローチを受けている。最初はやんわりとかわしていたものの、山田の仕事への情熱や人柄を知るうちに少しずつ意識し始めるようになる。

佐々木 真夕 (ささき まゆ)

天天コーポレーション経理部で働く女性。年齢は25歳。以前は広報部に所属していたが、9か月前に経理部に移動してきた。ケアレスミスが多い自分のことを「ポンコツ」と認識しているが、森若沙名子からはミスを隠さずにすぐに報告する素直さと誠実さを高く評価されている。仕事をテキパキこなす森若や皆瀬織子のことを尊敬し、仕事中は森若をまねして腕抜きを着用している。

山田 太陽 (やまだ たいよう)

天天コーポレーション営業部で働く男性。年齢は26歳。営業部の若手の注目株で、会社が最も重要視しているプライムプランニングSとの合同企画を担当している。人当たりがよく、気遣いもできるまじめな性格をしている。堅実で地味な印象だった森若沙名子が、自分の何げない褒め言葉で照れている姿に好意を抱くようになり、積極的にアプローチしている。

中島 希梨香

天天コーポレーション営業部で働く女性。年齢は26歳。佐々木真夕と仲がいい。好奇心旺盛なおしゃべり好きで、社内のゴシップネタに詳しい。山田太陽に何度も告白しているものの、そのたびに断られている。山田が森若沙名子に思いを寄せていることを知り、潔く山田への思いを断ち切る。その後、同窓会で再会した同級生と婚約する。

砂川 ゆいみ (すなかわ ゆいみ)

天天コーポレーション研究所で受付を務める女性。年齢は26歳。無類のお風呂好きで、社割で自社の石鹼や入浴剤を購入し、サンプル品をもらって使っている。さらに入浴剤研究室で、アルバイトもしている。研究所の受付で販売している物販の数が合わないことが多発したため、上司に報告する。

大谷 咲 (おおたに さき)

天天コーポレーション研究所で受付を務める女性で、現在研修期間中。年齢は24歳。以前は研究所の近くにある弁当屋「ほこうま亭」の看板娘だったが、受付嬢にあこがれて働き始めた。管理能力に乏しく、受付で販売している物販の数字が合わないことが多い。そのことを指摘されても反省するどころか、見当はずれの理論で自己弁護を繰り返す。

鏡 美月 (かがみ みつき)

天天コーポレーション研究所で入浴剤の研究をしている女性。森若沙名子とは同期。理想の入浴剤を作るために日夜研究に励んでいる。同期の森若やお風呂マニアで話の合う砂川ゆいみなど、ごく一部の社員しか名前と顔が一致しないほど他人の顔を覚えるのが苦手。

有本 マリナ (ありもと まりな)

天天コーポレーション総務部秘書課で働く女性。元モデルで容姿端麗ながら、人の幸せを見ると機嫌が悪くなったり、傲慢な性格なこともあって裏では多くの社員から嫌われている。お気に入りの男性には甘えるような声で接する。社長の愛人という噂や、権力を利用して好き勝手していると噂されている。

皆瀬 織子 (みなせ おりこ)

天天コーポレーション広報部で働く女性。天天コーポレーションの広告塔として、CMやメディアにも出演している。人付き合いの大切さを認識しており、自費で広報活動しているが、ここ数年経費の多さが目立つようになっている。金遣いが荒くなり始めたのは10歳年下の俳優兼映像監督と結婚した頃で、森若沙名子からは高額の経費を隠れ蓑にして、夫の私物も経費としている疑惑を持たれる。

山崎 柊一 (やまざき しゅういち)

天天コーポレーション営業部で働く男性。年齢は33歳。鏡美月に好意を寄せている。営業部でトップの成績を誇り、主任も務める。ほかの社員からの信頼も厚く、商談のチャンスを見極める能力も非常に高い。山崎柊一自身は理系大学出身で研究者として就職活動していたこともあり、営業職より研究職として働きたいと思っている。数年前から、研究所開発室勤務の異動願を出しているが受理されずにいる。

田倉 勇太郎 (たくら ゆうたろう)

天天コーポレーション経理部で働く男性。年齢は38歳。経理一筋の大ベテランで、まじめな性格をしている。電話などで自分の作業を中断されると機嫌が悪くなる。高校の時に父親を亡くし、10歳離れた妹と体の弱い母親の面倒を見ながら、奨学金を借りて大学に進学した。就職後も妹の学費の手助けや実家への仕送りを続けている。父親が亡くなって高校を辞めようとした時に、励ましてくれた熊井良人のことを恩人と思っている。

熊井 良人 (くまい よしと)

天天コーポレーション製造部で働く男性。年齢は38歳。田倉勇太郎とは高校時代の同級生で、同じラグビー部に所属していた。静岡の工場勤務だったが、現在は本社に単身赴任しており、週末に妻子と会えることを楽しみに仕事に励んでいる。経理関係には無頓着で、全面的に田倉に任せている。

曽根崎 メリー (そねざき めりー)

プライムプランニングSの社長を務める女性。年齢は36歳。メディアにも出演しており、「プラプラの姫」と呼ばれている。天天コーポレーションとの合同企画を計画しており、山田太陽と行動を共にすることが多い。離婚してシングルマザーとして息子の裕也を育てており、裕也がよく懐いている山田に甘えすぎたことで、森若沙名子や中島希梨香を巻き込んだ騒動を起こしてしまったことを反省している。

クレジット

原作

青木 祐子

書誌情報

これは経費で落ちません! 〜経理部の森若さん〜 13巻 集英社〈マーガレットコミックス〉

第9巻

(2022-07-25発行、 978-4088446660)

第10巻

(2023-01-25発行、 978-4088447582)

第11巻

(2023-07-25発行、 978-4088447704)

第12巻

(2024-01-25発行、 978-4088448923)

第13巻

(2024-09-25発行、 978-4088430386)

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