さかさまクランベリー

さかさまクランベリー

弟の発明品によって、人格のみが2年後の世界にタイムスリップしてしまった茅野めぐるが、異性として意識していなかった青山高陽と恋に落ちていく姿を描いたラブコメディ作品。元の時間に戻るために奮闘しつつも、2年後の高陽に恋をして葛藤するめぐるの姿がコミカルに描かれている。「りぼん」2015年1月号から2015年7月号にかけて連載された作品。

正式名称
さかさまクランベリー
ふりがな
さかさまくらんべりー
作者
ジャンル
ラブコメ
関連商品
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あらすじ

第1巻

実弟・茅野飛鳥を愛でる事で日々を楽しんでいた中学生の茅野めぐるは、ある日、背が低く子供っぽい友達の青山高陽と、摑み合いの喧嘩をしてしまう。さすがに謝らなくてはと焦っためぐるは、階段を下りている最中に足を踏み外し、前を歩いていた高陽とキスをしてしまう。するとめぐるは気を失い、2年後の世界に人格のみがタイムスリップする。このタイムスリップは、飛鳥の発明品であるタイムマシン装置「ラブ太」の仕業であり、元の時間に戻るためには、同じショックを受ける必要があった。めぐるは再び高陽とキスをしないといけない事にとまどうが、2年後の世界の高陽は大人っぽくなっており、優しく紳士的な男性へと変貌を遂げていた。しかも、2年後のめぐるは高陽と交際していたのである。めぐるはなんとか高陽とキスをして2年前に戻ろうとするが、彼を前にすると緊張してなかなかうまくいかない。一方の高陽は、いつもと様子の違うめぐるを受け止め、どんな時でも優しい態度を崩さない。そんな高陽に、めぐるはいつしか心奪われていく。

第2巻

茅野めぐる青山高陽青山理花茅野飛鳥の2組のカップルで遊園地デートをする事になり、めぐるはキスのチャンスをうかがうが、結局失敗に終わってしまう。なかなか高陽とキスができない日々が続く中、めぐるは飛鳥からもうすぐ高陽の誕生日だと知らされる。さらに飛鳥は「渡した相手がめぐるを好きになるチョコレート」を開発したから、プレゼントとして渡してみてはどうかと提案する。だが、このチョコレートをめぐるの友達や教員が食べてしまった事で、校内は大パニックに陥る。逃走中、高陽に助けられためぐるは高陽にチョコレートを食べさせる。これにより高陽はめぐるにキスしようとするが、一方のめぐるは、2年後の高陽に会えなくなる事をためらい、寸前でキスを拒否してしまうのだった。その後、めぐるは2年後の高陽と離れる事ができず、だからといって真実を告げずに交際している罪悪感に襲われ、モヤモヤとした気持ちを飛鳥にぶつける。たまたま近くに居合わせた高陽はその話を耳にし、めぐるがタイムスリップして来た事実を知るのだった。

登場人物・キャラクター

茅野 めぐる (かやの めぐる)

中学校に通う13歳の少女。実弟・茅野飛鳥を溺愛しており、周囲からはブラザーコンプレックスだとからかわれているが、本人はまったく気にしていない。飛鳥がいればそれでいいと考え、恋愛事にはいっさい興味がなかったが、飛鳥に青山理花という彼女ができた事で、少しずつ恋をしたいと思い始めていた。そんな中、青山高陽と事故のような形でキスをしてしまい、タイムマシン装置「ラブ太」の力によって2年後の世界へ人格のみがタイムスリップした。 2年後の世界では、高陽の身長が伸び、まるで別人のような紳士的な態度で接して来ると共に、自分と交際している事実が発覚。当初は受け入れられずにいたが、次第に2年後の高陽に惹かれていくようになる。元の時間に戻るためには、再び高陽とキスをする必要があると飛鳥に言われているが、それは2年後の高陽と離れ離れになる事を意味しており、なかなか実行できずにいる。 理花からは「めぐちゃん」と呼ばれ、慕われている。

青山 高陽 (あおやま たかひ)

中学校に通う13歳の男子。青山理花の兄。すぐにカッとなって子供っぽい言動を取る事が多く、背が低い事にコンプレックスを抱いている。特に背の低さをネタに、「チビ山」と呼んでくる茅野めぐるとはつねに喧嘩をしている。ただし顔は整っており、めぐる以外の女子からは背が伸びればモテると評されていた。めぐるがタイムマシン装置「ラブ太」の力によってやって来た2年後の世界では身長が伸びて、落ち着いた紳士的な性格に変わっている。 さらにめぐると付き合っており、めぐるを心から愛し、大切にしている。

茅野 飛鳥 (かやの あすか)

茅野めぐるの実弟で、11歳の小学5年生。かわいらしい雰囲気のイケメンで、性格は明るく素直。姉のめぐるから溺愛されている。非常に頭がよく、小学生が考えたとは思えない発明品を作っており、タイムマシン装置「ラブ太」を詳細を伝えずめぐるに渡し、彼女がタイムスリップするきっかけを作った。違う世界では、2年前に戻りたいと願うめぐるの力になっている。 11歳の頃から青山高陽の妹・青山理花と交際している。

青山 理花 (あおやま りか)

青山高陽の実妹で、11歳の小学5年生。明るく人なつっこい性格、容姿もかわいらしい。11歳の頃に茅野飛鳥の発明品を手伝った事がきっかけで、飛鳥との交際がスタートし、2年後の世界でも変わらず交際を続いている。茅野めぐるの事は「めぐちゃん」と呼んで慕う。

その他キーワード

ラブ太 (らぶた)

茅野飛鳥が11歳の時に開発したタイムマシン装置。見た目は時計を持った羊のマスコットで、飛鳥から詳細を伝えられず携帯していた茅野めぐるは、キーホルダー型にして制服のスカートの腰の部分につけている。持ち主が受けた精神的なショックをパワーにし、時計がセットされている未来に本人の人格のみ行く事が可能。あくまで人格のみのため、自分と鉢合わせになる事はない。 めぐるは飛鳥からの単なるプレゼントだと思っており、タイムマシン装置とは知らされていなかった。青山高陽と事故でキスをした際、偶然にも時計の針が2年後を指していたため、めぐるは2年後にタイムスリップしてしまう。飛鳥自身も本当にタイムスリップできるとは考えていなかったため、戻る方法は深く研究していなかった。

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