概要・あらすじ
女子高の私立百入学院高等学校に入学した祭小梅は、茶道部の勧誘チラシに書いてあった「お茶菓子」の文字を見て、「部活でお菓子が食べられる」と思い、幼なじみの柊流石、入学式の前に友達となった土御門紅葉と一緒に、茶道部の部室に向かう。流石をライバル視する山田天使(ミカ)も、その様子を見て部室を訪れる。こうして4人は茶道部部長の大河内彩芽による入部テストを兼ねたお茶会を経て、茶道部に入部するのだった。
小梅、流石、紅葉は茶道の知識がなく、覚えることが多くて四苦八苦する中、ある日、茶道部顧問の宇田川宗光が、小梅を正客にして部員5人をお茶事に招待する。
登場人物・キャラクター
祭 小梅 (まつり こうめ)
女子高の私立百入学院高等学校に通う女子生徒。年齢は15歳。5月4日生まれのB型。クラスは1年桃組で、部活は茶道部に所属している。明るい性格のムードメーカー役で、誰ともすぐに友達になれる社交的な性格。勉強は苦手。お菓子が大好きなため、勧誘チラシの「お茶菓子」の文字を見て、「部活でお菓子が食べられる」と思い、茶道部に入部する。 ただし茶道の知識はまったくないため、入部後は覚えることが多すぎて四苦八苦している。それでも茶道部顧問の宇田川宗光から、お茶事の正客として招かれ、必死に勉強して見事に正客の務めを果たす。
柊 流石 (ひいらぎ さすが)
女子高の私立百入学院高等学校に通う女子生徒。10月10日生まれのA型。クラスは1年桃組で、部活は茶道部に所属している。祭小梅とは幼なじみでクラスメイト。入学試験を首席合格し、運動神経も抜群な文武両道の人物。ただし書道と美術は苦手。男気溢れる性格なため、女性らしくなりたいと思っており、入学式前に出会った茶道部部長の大河内彩芽に憧れる。 小梅に茶道部に誘われ、彩芽から女性らしさを学ぼうと思って茶道部に入部する。入部後は茶道の知識がないために戸惑うことも多かったが、徐々に茶道にのめり込んで、女性らしさを身につける。
土御門 紅葉 (つちみかど もみじ)
女子高の私立百入学院高等学校に通う女子生徒。11月3日生まれのO型。クラスは1年桃組で、部活は茶道部に所属している。巨乳とメガネが特徴。祭小梅のクラスメイトで、入学初日に転んだ柊流石を受け止めたことから小梅、流石と友達となる。その際に小梅から「もみっち」というあだ名を付けてもらう。データ収集を趣味としており、小梅、流石、山田天使、大河内彩芽の詳細なデータも記憶している。 母親の土御門楓と同じ嗜好をしていて、骸骨のキーホルダーを持っていたり、骸骨の茶碗にウットリするほど骸骨が好き。大人しくて真面目だが、目が書いてあるアイマスクを付けて授業中に居眠りするなど、不真面目な一面がある。小梅に付き合う形で茶道部の部室を訪れ、そのまま入部する。 入部後は茶道の知識がないために戸惑うことも多かったが、徐々に茶道にのめり込んでいく。
山田 天使 (やまだ みかえる)
女子高の私立百入学院高等学校に通う女子生徒。12月24日生まれのA型。クラスは1年桃組で、部活は茶道部に所属している。ラブホテル事業で大成功し、一代で財を築いた山田家のお嬢様。プライドが高くて高飛車な性格で素直になれなく、ツンデレな態度を取ってしまうことが多い。低い身長と名前にコンプレックスを持っており、自分のことを「ミカ」と呼んでいる。 入学試験を次席で合格しており、首席合格した柊流石を一方的にライバル視して何かと張り合う。茶道なら、幼い頃から習って作法を知っているので流石に勝てると確信して、流石たちと一緒に茶道部の入部テストを兼ねたお茶会を受け、そのまま入部する。新入部員の中ではただ1人茶道を知っているため、入部後は祭小梅、流石、土御門紅葉に色々なことを教える。
大河内 彩芽 (おおこうち あやめ)
女子高の私立百入学院高等学校に通う女子生徒。2月29日生まれのAB型。クラスは2年紅組で、部活は茶道部に所属している。茶道部の部長も務めている。東京で代々続く大地主の旧家のお嬢様で帰国子女。成績優秀、品行方正、容姿端麗のため、教師や生徒からの信頼も厚くて人気がある。父親の仕事の都合で12歳まで博多で暮らしていたことがあり、キレると無意識に博多弁をしゃべる。 自分しかいなかった茶道部に祭小梅、柊流石、土御門紅葉、山田天使が入部してくれたことを嬉しく思い、4人に茶道を好きになってくれるように指導する。
宇田川 宗光 (うだがわ むねみつ)
女子高の私立百入学院高等学校に勤める男性教師。担当教科は数学で、茶道部の顧問もしている。年齢は35歳で、独身。大学同期の三ツ矢冬子からは「ムネ」と呼ばれている。普段はふさげた振る舞いをしているが、幼い頃から母親に教わる茶道をしている時は、別人のように真剣な表情となる。祭小梅、柊流石、土御門紅葉、山田天使、大河内彩芽をお茶事に招待した時は、ストーカー扱いされながらも、それぞれの趣味や好みを調査したうえで、全員が楽しめるお茶事を行う。
柊 貴家 (ひいらぎ たかや)
柊流石の兄。医学部に通う大学5年生という忙しい身でありながら、母親のいない柊家の家事全般を担当している。流石が料理を覚えようとしたり、茶道部に入ったことを聞いて、好きな男ができたと勘違いするほどのシスコン。
柊 貴己 (ひいらぎ たかみ)
柊流石と柊貴家の父親。町で開業医をしており、専門は外科。同性に憧れてファンレターやプレゼントを贈るような女の世界にコリゴリ、と言っていた流石が、同性の大河内彩芽に憧れていると聞いて、「女の世界はコリゴリと言っていたよね」とツッコミを入れる。
マチルダ
山田天使(ミカ)に付き従うメイド。ミカを幼い頃から世話をしており、友達ができずに悩んでいたミカの口から、「友達」という言葉が出てきてひとり静かに喜ぶなど、ミカのことを大切に思っている。ミカがテスト勉強で自宅に祭小梅、柊流石、土御門紅葉を招いた時は、嬉しさのあまりウェディングケーキかと間違えるほど巨大なケーキを準備する。
土御門 楓 (うちみかど かえで)
土御門紅葉の母親。職業はミステリー作家で、著書「暴れん坊警部補 徳川」シリーズはドラマ化されている。ドラマの主演がファンの船持栄二郎なため、放送を食い入るように見ている。忙しすぎて、家事全般を紅葉に頼りっぱなしなのを気にしている。
丸岡 和吾 (まるおか かずみち)
ドクロ作家の男性。ドクロの形をした茶碗などを作っている。宇田川宗光の知り合いで、自分の展覧会に来てくれた祭小梅、柊流石、土御門紅葉、山田天使にドクロ型の器に入れた牛丼をおごる。さらに小梅と紅葉にドクロ型茶碗の作製を体験させる。
三ツ矢 冬子 (みつや とうこ)
多摩越女学院茶道部の顧問をしている女性教師。宇田川宗光とは大学の同期で、宇田川のことを「ムネ」と呼んでいる。歩くだけで豪快に揺れる胸の持ち主。多摩越女学園茶道部と私立百入学院高等学校茶道部の交流会を提案する。
白瀬 美春 (しらせ みはる)
多摩越女学院茶道部の部長を務める女子生徒。多摩越女学院は別名「キャバ校」とも呼ばれ、生徒がギャルのようなメイクをしていることで有名。しかし、白瀬美春は他の部員と違って普通の女子高生と同じ見た目をしている。心の中では「交流会でお高くとまっている私立百入学院高等学校茶道部の鼻を明かそう」と企んでいるなど、腹黒い一面もある。 交流会後に祭小梅から「みはるん」というあだ名を付けられる。
松川 理実 (まつかわ りみ)
多摩越女学院茶道部の部員の女子生徒。「マッツン」というあだ名がある。普段はキャバクラ嬢のような派手なメイクをしているが、交流会では、お茶会に相応なおとなしめなメイクになって亭主を務める。
増山 フジコ (ますやま ふじこ)
多摩越女学院茶道部の部員の女子生徒。普段はキャバクラ嬢のような派手なメイクをしているが、交流会では、お茶会に相応なおとなしめなメイクになって半東を務め、正客の大河内彩芽と激しい問答を繰り広げる。
和泉 美希子 (いずみ みきこ)
多摩越女学院茶道部の部員の女子生徒。「ミキティ」というあだ名がある。普段はキャバクラ嬢のような派手なメイクをしているが、交流会では、お茶会に相応なおとなしめなメイクになる。男性だけでなく女性も好きで、特にショートカットの女の子が好み。そのためショートカットの柊流石を気に入っている。
田島 えり子 (たじま えりこ)
多摩越女学院茶道部の部員の女子生徒。「タジコ」というあだ名がある。普段はキャバクラ嬢のような派手なメイクをしているが、交流会では、お茶会に相応なメイクになる。山田天使(ミカ)の名前の読み方を聞いて、目を輝かせて「名前を交換して」とミカに迫る。
マイケル
山田天使(ミカ)の父親と友達の男性。ハワイに在住しているアメリカ人で、日本が大好き。日本滞在中に大学の友人に誘われてお茶会に参加し、おもてなしの心に感動する。そしてまたいつかお茶会を体験したいと思い、茶道道具一式を揃えていた。ミカが茶道をやっていることを聞いて、自分のホームパーティーでお手前を披露してほしいと頼む。
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