概要・あらすじ
幸せそうな家ばかりを狙う連続放火事件が発生し、さいわい町の町内会では防犯のための夜廻りを実施する。主人公の主婦・並木真由子も参加することになったが、夜廻りを続けるうち、幸福そうに見える他所の家庭も何かしらのトラブルを抱えていることを知る。金曜ごとに放火は続き、町会報のコーナー「しあわせ家族」で紹介された家が狙われているのだと判明した。
犯人は町内の人間で、他人の幸福を妬んでいる人物ではないかと並木真由子は推測する。
登場人物・キャラクター
並木 真由子
夫が単身赴任中で、義母とふたりで暮らす主婦。連続放火事件の発生を受けて、気乗りしないまま町内会の夜廻りに参加することになる。
下田 安枝
町内会役員として夜廻りに参加している主婦。失業中で酒びたりの夫からしばしば暴力被害を受けている。
大登呂 (おおとろ)
新築一戸建てに夫と愛犬のキャビアと暮らす主婦。玄関先に放火され、連続放火事件の第一被害者となった。町会報のコーナー「しあわせ家族」の第一回に紹介された。
町会長
米穀店を営む老人。町内の防犯のため、役員を募って夜廻り隊を結成する。町会報のコーナー「しあわせ家族」の執筆者でもあり、コーナーで紹介した家が放火犯に狙われていることを警察に相談していた。
並木
アパートを経営する未亡人で、町内会役員として夜廻りに参加している。町内の事情通で、失業中で世間を怨んでいる下田安枝の夫が放火犯ではないかと疑っている。