じけんじゃけん!

じけんじゃけん!

容姿端麗で成績優秀ながら、ミステリを愛してやまない恋愛オンチの女子高校生、白銀百合子と、彼女に一目惚れして「ミステリ研究同好会」に入部した戸入蕗太郎が繰り広げる、事件だらけのスクールライフを描くラブコメディ。広島を舞台にしており、会話はほぼ広島弁で展開される。1話完結の短編形式となっており、エピソードタイトルはすべて平仮名で、語尾が「じゃけん!」で統一されている。「ヤングアニマルArasi」2016年No.1から2018年No.1にかけて連載されたのち、「ヤングアニマル」2018年1号から掲載の作品。

正式名称
じけんじゃけん!
作者
ジャンル
推理・ミステリー
 
ラブコメ
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あらすじ

第1巻

戸入蕗太郎は「ミステリ研究同好会」の先輩であり、学校一の美人との誉れ高い白銀百合子が派手な格好で男性と歩く姿を目撃する。百合子を愛してやまない戸入は、その事について色々訊きたいのだが、ミステリをこよなく愛する百合子に、推理ゲームにかこつけて探りを入れる。すると、百合子に双子の妹がいた事が発覚する。(事件その1「ありばいじゃけん!」。ほか、14エピソード収録)

第2巻

戸入蕗太郎は小学生の頃、その名前から「トイレ拭き太郎」とからかわれ、名前の事で親を恨んでいた。一方、白銀百合子が「ミステリ研究同好会」に戸入を誘ったのは、名前が恰好いいという理由からだった。名探偵「御手洗潔」に名前が似ているうえに、「蕗」という字の花言葉は「真実はひとつ」。「戸入蕗太郎」の名前を聞いた時、百合子は運命を感じたのだ。(事件その20「めいたんていじゃけん!」。ほか、14エピソード収録)

第3巻

黄色アイリスに友達がいないらしい事を心配した白銀百合子は、「ミステリ研究同好会」にアイリスのクラスメイトを招待する。みんなで乾杯したあと、メインホストである百合子は急に苦しみ出して死んでしまう。百合子には友達を作るには、いっしょに謎解きをするしかないという、確固たる信念があったのだ。必死で謎解きをするアイリスに、クラスメイトの阿笠皐月が協力。一方、そんな「ミステリ研究同好会」の様子にしらけていた十角茉莉花は、戸入蕗太郎からアイリスを助けてやってほしいと頼まれる。(事件その34「みすけんじゃけん!」。ほか、12エピソード収録)

第4巻

高校2年生だった白銀百合子は、1年がかりで「ミステリ研究部」を発足させ、図書室の一角に部員のためにミステリコーナーを作るほど張り切っていた。だが、そんな百合子とほかの部員との温度差は半端でなく、部員はみんな去ってしまう。それ以来、百合子は心を閉ざし、一人で「ミステリ研究同好会」を運営し、入会には厳しい審査を設けた。そんな百合子を見守っていた図書委員の半田スミレは、ミステリコーナーが、百合子が投げ続けているボトルメールのように思え、誰かがそのボトルを拾う事を願っていた。すると、ミステリ小説を借りたいと誰かが図書委員の百合子に声を掛ける。(事件その55~56「そしてだれもいなくなったじゃけん!」。ほか、11エピソード収録)

第5巻

白銀百合子は「オカルト研究部」の理子玲に、戸入蕗太郎を勧誘したのかと問い詰めた。すると理子玲は、「オカルト研究部」の部長でもある犬神紫苑が戸入と昔なにかあったようだと話をそらす。戸入の幼なじみである四ツ名ひまわりによると、戸入と犬神は小学生の頃に付き合っていたという。戸入が「オカルト研究部」に入部する可能性が高くなったとあせるひまわりだったが、一方の百合子は助手であるワトスンがいなくても、探偵ホームズは事件を解決できると強がっていた。「オカルト研究部」からの誘いを断った戸入は、百合子が自分をワトスンだと言ってくれた事に感動を覚えていた。(事件その68「わとすんやくじゃけん!」。ほか、11エピソード収録)

登場人物・キャラクター

白銀 百合子

高校3年生の女子。「ミステリ研究同好会」に所属している。双子の白銀野薔薇の姉で、図書委員を務めている。「立てば芍薬、座れば牡丹、歩く姿は百合子様」と言われるほどの美貌の持ち主で、ロングヘアに百合の花を飾っている。頭脳明晰でスポーツ万能なうえに、音楽や芸術にも優れた才能を発揮する。だがそれらに一切感心を持っておらず、唯一愛してやまないのが「ミステリ」。ミステリが絡むと人が変わったように熱くなり、たまに奇行に走ってしまう。自称、「ミステリのためには努力を惜しまん女」。夢は推理小説家になる事で、「月代百合川恭一郎」のペンネームで小説投稿サイトにミステリ小説を投稿している。高校2年生の頃、「ミステリ研究部」を発足させたが、自分との温度差を感じた部員が一気に辞めてしまい、以降は「ミステリ研究同好会」を一人で運営し、厳しい入会審査を設けた。戸入に気があり、わざと振り回しているが、実は恋愛オンチ。なんでもできると周囲には思われているが、陰で努力をするタイプで、天才タイプの妹にコンプレックスがある。オカルトが苦手で、苺大福が大好物。黄色アイリスとは遠い親戚で、犬神紫苑とは幼なじみ。

戸入 蕗太郎

高校2年生の男子。「ミステリ研究同好会」に所属している。前髪がV字型のマッシュ系ショートヘアにしたイケメン。四ツ名ひまわり、稲田康夫の幼なじみで、中学に進学すると同時に東京に引っ越し、高校になって広島に戻って来た。広島弁ではなく標準語で話す。ミステリ小説を借りた際、図書委員の白銀百合子に一目惚れする。戸入蕗太郎という名が名探偵「御手洗潔」に似ており、「蕗」の花言葉が「真実はひとつ」である事から、その名前に運命を感じた百合子から「ミステリ研究同好会」に勧誘されたという経緯がある。小学生の頃からサッカーに熱中していたが、それ以上に百合子を好きになり、サッカーに興味がなくなった。百合子を愛してやまないため、その一風変わった性格を知り尽くしている。ひまわりからあからさまに好意を寄せられているが、百合子の存在により、意地でもひまわりにときめかないようにしている。また小学校の頃、犬神紫苑と少しのあいだ付き合っていたが、ふられたという噂がある。心理戦が得意で、「ミステリ研究同好会」では黄色アイリスの昇格試験の対戦相手を務めている。

四ツ名 ひまわり

高校2年生の女子。サッカー部のマネージャーを務めている。シャギーの入ったショートヘアで、夏は真っ黒に焼けている。幼なじみの戸入蕗太郎とは、小学生の頃に同じサッカークラブに所属していたため、転校して来た戸入をサッカー部に勧誘するが、戸入には男だと思われていた。昔結婚する約束をしていた事もあり、戸入にあからさまに好意を寄せている。ひょんな事から、半田スミレが教室に眼鏡を忘れた理由を推理し、百合子にミステリの才能を認められ、戸入に会いたいがために「ミステリ研究同好会」に入部した。当初は百合子とぎくしゃくしていたが、次第に百合子のミステリに一途で天然なかわいらしい一面を知るようになり、「ミステリ研究同好会」に馴染んでいく。ちなみにミステリには詳しくなく、「ミステリ研究同好会」のビブリオバトル(お勧めの本をプレゼンし、最も読みたくなった本を決める書評ゲーム)では『キャプテン翼』をプレゼンし、「岬君」への愛を語った。

黄色 アイリス

高校1年生の女子。白銀百合子の遠い親戚。母親はイギリス人で父親は日本人のハーフであり、百合子が好き過ぎるあまり、白銀家にホームステイする事になった。前髪が短い金髪ロングヘアをしており、髪にアイリスの花を飾っている。百合子にどことなく似ているが、色白で身長が低い。広島弁を意識しており、語尾に「ジャケーン」を付けて話す。百合子をめぐって、戸入蕗太郎をライバル視するが、戸入と四ツ名ひまわりの口添えで「ミステリ研究同好会」の「仮会員」として百合子に認められ、のちに昇格試験に合格し「会員候補」となった。愛されキャラクターだが、百合子以外に関心がなく、また見た目が外国人のようで話し掛けづらい事もあり、当初は友達がいなかった。それを心配した百合子がアイリスのクラスメイトを「ミステリ研究同好会」に招待し、いっしょに謎解きをさせた事で、阿笠皐月や十角茉莉花と友達になった。素直で愛らしい面がある一方、白銀野薔薇に好かれているが、黄色アイリス自身は百合子ほど野薔薇を好きではない、と本人を目の前にして口にするなど、自分の感情には至って正直。

白銀 野薔薇

白銀百合子の双子の妹。ロングヘアに薔薇を飾っている。外見は百合子とそっくりだが、私服は派手で露出が多く、小悪魔っぽい雰囲気がある。彼氏が途切れた事はないが、実は恋愛オンチ。自宅にホームステイしている遠い親戚の黄色アイリスのかわいさに魅了されているが、アイリスからは百合子ほど好かれていない。いたずら好きで、アイリスと接近したいがため、百合子の留守中に百合子になりすました事もある。戸入蕗太郎を結構気に入っている。幼い頃より明るく自由奔放な性格で、周囲の人気者。努力せずとも大抵の事はできる天才タイプで、それを秀才タイプの百合子が気にしているのも知っており、白銀野薔薇自身は努力できる百合子を尊敬している。洋菓子が大好物。

阿笠 皐月

高校1年生の女子。サッカー部のマネージャーを務めている。四ツ名ひまわりの後輩。ポニーテールの髪型で、明るい性格をしている。クラスメイトの黄色アイリスを天使のようにかわいいと思っており、「ミステリ研究同好会」で出されたアイリスの課題をいつも手伝っている。十角茉莉花とは幼なじみで、茉莉花をのせるのがうまい。また、適当につく噓が雑すぎるきらいがある。

十角 茉莉花

高校1年生の女子。十角茉莉花とは幼なじみでクラスメイト。黒髪のロングヘアで、サイドを耳にかけている。マツダの下請け工場の社長令嬢であり、たまにお嬢様気質特有の高飛車ぶりを発揮する。戸入蕗太郎から黄色アイリスを助けてやってほしいと頼まれ、戸入を意識するようになる。偶然、戸入と二人きりになった際にはミステリ好きを猛アピールするあまり、話を盛りすぎて収集がつかなくなり、自らを有名なミステリ作家の東野圭吾だと断言してしまう。キャンプの幹事を任された際には張り切って誰よりも楽しむなど、物事を仕切るのが好き。

稲田 康夫

高校2年生の男子。戸入蕗太郎のクラスメイト。ラフなオールバックヘアにしている。戸入と真麻わたすけと仲がいい。また、戸入と四ツ名ひまわりとは幼なじみで、試験期間はいつも三人で集まって勉強している。その際、最近色気づいたひまわりに対し、好きな人でもできたのかと問い詰めるなど、恋愛事に疎い。しかし真剣にひまわりを案じており、泣かされるような事があったら自分達に言えと、男らしい一面をのぞかせた。

真麻 わたすけ

高校2年生の男子。戸入蕗太郎のクラスメイト。前髪が短いアシンメトリーなショートヘアをしている。戸入と稲田康夫と仲がよく、文系の女子が多いクラスであるため、換字式暗号(単語や文字をあらかじめ決められた異なる言葉に置き換える暗号の一種)を使って猥談をしている。以前、白銀百合子が一人で運営していた「ミステリ研究同好会」の入会審査に落ちている。

犬神 紫苑

高校3年生の女子。家庭科部と名打った「オカルト研究部」の部長を務めている。ロングヘアをゆるく束ねた美人で、中学校時代には百合子とツートップと評されていた。小学校の頃に戸入蕗太郎と付き合っており、戸入をふったという噂がある。人当たりのいいしっかり者で優等生タイプだが、オカルトが絡むと顔が赤らみ、人が変わったように熱くなる。ふだんはまじめな性格ゆえに、「オカルト研究部」を否定し、「家庭科部」だと言い張っている。白銀百合子とは幼なじみであり、百合子が自分の事をどう思っているか気にしているが、どういうわけか避けられている。「オカルト研究部」の理子玲と仲がいい。

理子玲

高校3年生の女子。白銀百合子のクラスメイト。横分けのボブヘアで、家庭科部と名打った「オカルト研究部」では犬神紫苑と共に実権を握っている。彼氏が神社裏でお化けを見た話を百合子にしたため、戸入蕗太郎と百合子がその検証に赴いて真実を解き明かし、彼氏と別れる結末を迎えた事がある。「ミステリ研究同好会」の後輩達の手前、お化けはいないと強がっていた百合子にオカルト話で応酬するなど、気の強い一面を持つ。犬神が戸入を気に入っているからと、強引に戸入を「オカルト研究部」に勧誘するが、犬神と戸入が過去に付き合っていた噂は知らない。

半田 スミレ

高校3年生の女子。お団子ヘアにして眼鏡をかけている。白銀百合子といっしょに図書委員を務めており、控え目でおとなしい性格をしている。「ミステリ研究同好会」が使う教室に眼鏡を忘れていたのを百合子が見つけ、本人の知らぬところで、なぜ半田スミレは森田先生の授業で眼鏡を外したのかをミステリの題材にされる。ちなみに、森田は数学の教師で女生徒に人気がある。「ミステリ研究部」が設立できず、心を閉ざしてしまった百合子を心配し、見守り続けていた優しい人物。百合子が作った図書室のミステリコーナーは百合子のボトルメールのようだと思いながら、誰かにそのボトルメールが届いてほしいと願っていた。

集団・組織

ミステリ研究同好会

白銀百合子が運営する同好会。百合子が高校2年生の頃に「ミステリ研究部」を発足させるが、百合子とお近づきになりたいがために入部した生徒が多く、結果、百合子の本気に誰もついてこられず、最後には部員は誰もいなくなった。部としては成り立たたなかったため、百合子が一人で「ミステリ研究同好会」として活動し、過去の苦い経験を踏まえて、ミステリの才能があるかミステリ上級者しか入部できないよう、厳しい入会審査を行う事になった。そのため、未熟な黄色アイリスは当初入部できず、転校生の戸入蕗太郎が図書室でミステリ小説を借りた際、図書委員である百合子にその名前を気に入られ、勧誘されたという経緯がある。その後、四ツ名ひまわりが入部。アイリスも「仮会員」として認められ、「会員候補」に昇格した。

オカルト研究部

表向きは家庭科部で、犬神紫苑が部長を務める。オカルト好きな犬神は家庭科部だと言い張っているが、「オカルト研究部」たらしめているのは、犬神のオカルト愛であり、オカルトが絡むと人が変わったように熱くなり、無意識に「オカルト研究部」と口にしている時もある。犬神と理子玲が実権を握っており、活動は火曜日と木曜日のみ。戸入蕗太郎が理子玲に勧誘されるが、「ミステリ研究同好会」を辞めるつもりはなく、断っている。

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