概要・あらすじ
男子中学生の小林は、まもなく閉館する町のポルノ映画館・元町ロマン座が気になる年頃。ある日、転校することになった同級生の横山彰子へ寄せ書きを書くことになった小林は、幼なじみでボーイッシュな同級生・中桐美津江が意外にも綺麗な字を書くことにふと気づき、彼女を意識する。翌日、最終日である元町ロマン座に潜り込もうと教室を抜けだした小林は、性教育ビデオを見て熱を出し保健室で寝ていた中桐と偶然出会い、連れ立って元町ロマン座に向かうことになる。
登場人物・キャラクター
小林 (こばやし)
中学2年生の男子。閉館を控えた町のポルノ映画館・元町ロマン座が気になっている。幼なじみである中桐美津江とは悪友のような関係であるが、性対象として意識し始めてもいる。
中桐 美津江 (なかぎり みつえ)
小林の同級生である中学2年生の女子。小林とは小学生の頃からの付き合い。ショートカットで、外見も性格もボーイッシュであり、横山彰子の女の子らしい部分に憧れを持ってている。また、まだ初潮が来ていないことを気にしている。
横山 彰子 (よこやま あきこ)
小林の同級生である中学2年生の女子。いつも教室の花瓶用に花を持ってくるなど「女の子らしい」ところがある、おとなしい性格。家の都合でまもなく名古屋へ転校することが決まっている。家はポルノ映画館・元町ロマン座。
横山彰子の父 (よこやまあきこのちち)
横山彰子の父親である中年男性で、ポルノ映画館・元町ロマン座の館長。彰子のことは大事にしており、いじめられるのを防ぐため家業のことを伏せてもらうよう学校に頼むなど、気を使っている。
場所
元町ロマン座 (もとまちろまんざ)
『すこしときどき』の舞台である映画館。ポルノ映画専門で、館長は横山彰子の父。ビデオの時代で儲からなくなり、閉館することとなった。取り壊した跡地には健康スポーツセンターを作ることが決まっている。