すもももももも ~地上最強のヨメ~

すもももももも ~地上最強のヨメ~

武術嫌いの武術家の後継である犬塚孝士と、孝士のことが大好きで子作りをねだる許嫁・九頭竜すももの2人を中心に、東西の武術家の争いと武術家の後継たちの恋愛模様を描くバトルラブコメ漫画。

正式名称
すもももももも ~地上最強のヨメ~
ふりがな
すもももももも ちじょうさいきょうのよめ
作者
ジャンル
バトル
 
ラブコメ
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概要・あらすじ

武術嫌いで、将来は検事になることを夢見る武術家の後継・犬塚孝士。「代折羅不動心眼流(ばさらふどうしんがんりゅう)古武術」を継承する家に生まれた彼のもとに、いきなり許嫁を名乗る武術家の少女・九頭竜もも子が現れる。戸惑う孝士をよそに、2人の結婚により平和が訪れることを嫌う勢力が、彼の命を狙い始めていた。

登場人物・キャラクター

犬塚 孝士 (いぬづか こうし)

「代折羅不動心眼流(ばさらふどうしんがんりゅう)古武術」という武術を継承する東側の武術家・犬塚家の長子である高校生。武術家の家系に生まれながら、過去のトラウマにより暴力恐怖症になり、幼い頃に武術の修行をやめている。武術をやめてからは検事になるため、勉強に励んでいる。 ゆえに武術の道を進んで欲しいと思っている父親とはソリが合わない。成績は学年トップ。整った顔立ちとクールな雰囲気で、クラスの女子から人気を集める。表面的には、武術を馬鹿にするような態度を取っているが、心の奥では、口だけ達者で暴力を恐れる自分を卑怯な人間だと卑下している。同じく武術家の娘である九頭龍もも子と、親同士の勝手な約束により、許婚となる。 彼を暴力恐怖症にしたトラウマとは、いじめられていたもも子を助けようとしたにもかかわらず、返り討ちに遭ってしまったというもの。もも子はそのときに孝士が勝ったという間違った記憶を持っているため、孝士は彼女のアプローチを厄介に思っている。2人の婚約は、じつは日本を東西に分けて争っていた武術家界を平和にするためのものでもある。 孝士ともも子の親は東西それぞれの長であり、孝士ともも子を結婚させることで、和平を実現させようと企んだ。平和になることを望まない東西の一部勢力により、孝士は命を狙われることとなる。

九頭龍 もも子 (くずりゅう ももこ)

高校生。「波夷羅一伝無双流(はいらいちでんむそうりゅう)古武術」という武術を継承する西側の武術家・九頭龍家の一人娘。髪は桃色。前髪をゴムで結んでいる。制服を着用していないときは、ワンピースを着ている。親同士の約束により、同じく武術家の息子である犬塚孝士と許婚の関係にある。 九頭龍家が跡絶えぬよう、強者の血を引く孝士と子どもを作るべく、犬塚家に同棲することになる。親の約束での許婚関係ではあるものの、かつて孝士に、いじめられているところを助けてもらった記憶を持つ彼女は、孝士に想いを寄せている。孝士に子作りを迫るも、すげなく断られ続けているが、いくら冷たくされても即座に復活する。 一途な性格だが、裏を返せば猪突猛進とも言える。花嫁修行を積んでいるため、料理など家事は完璧にこなす。長い間、父親と修行を積んできたため、武術家としての戦闘能力も高い。黒龍モーニングデストロイヤーやもも子逆上・リミットブレイクなどの技を繰り出す。

巳屋本 いろは (みやもと いろは)

高校生。「因達羅蛇影幻魔流(いんまらじゃえいげんまりゅう)古武術」という武術を継承する、西側の武術家・巳屋本家の一人娘。金髪をサイドポニーにし、鎖の首飾りをつけている。日本刀で戦う。弱小ヤクザである巳屋本組の後継であったが、お嬢様のようなイメージが影響して人望がなく、部下がついてこなかった。 唯一、自分のあとを一人ついてきてくれ半蔵とは絶妙なコンビネーションを見せる。半蔵のことを「犬」などと言って雑に扱うが、心の奥では感謝している模様。敵方の武術家の長子・犬塚孝士を暗殺するため、刺客として近付くが、彼に惚れてしまう。孝士のことを「お兄ちゃん」と呼び慕う。 少々ドジな一面を持ち、家事を苦手とする。

半蔵 (はんぞう)

ヤクザである巳屋本家の一人娘・巳屋本いろはに従う高校生。顔のそばかすと、短い髪を束ねた髪型が特徴。いろはと同じく鎖の首飾りをつけている。もともと他のヤクザの鉄砲玉だった。仕事に失敗して殺されかかっていたところをいろはに救われ、手下となる。一般人ながら、武術を会得している。 いろはのことを「姐さん」と呼んで恋い慕っているが、彼女からは「犬」などと呼ばれ、雑な扱いを受けている。オタクの気があり、ゲームやコスプレ撮影などを好んでいる。浪費グセがあり、趣味にお金を使っている模様。

中滋馬 早苗 (なかじま さなえ)

「珊底羅神護流(さんてらしんごりゅう)古武術」を継承する東側の武術家・中滋馬家の娘。三つ編みにメガネの女子高校生。中滋馬家の掟により、「代折羅不動心眼流古武術」の継承者である同じクラスの犬塚孝士を陰ながら護衛している。「神護如意天馬羽衣」という伝説の衣装を身につけ、「天誅戦士ウマ仮面」と名乗り、孝士らのピンチを救う。 孝士ら周囲は、早苗が武術家であることを知らない。少女漫画に出てくるような男性が好みのタイプであり、筋骨隆々の男は苦手。理想にぴったりな孝士に想いを寄せているが、掟により護衛対象への恋は禁止されているため、恋心を隠しながら生活している。

虎金井 天下 (こがねい てんか)

「真達羅烈鉄流(しんだられってつりゅう)古武術」という武術を継承する西側の武術家・虎金井家の三男。兄たちは分家からの養子であるため、本来であれば本家の長男だった。敵方の武術家の長子・犬塚孝士を暗殺しようとした。孝士の許婚である九頭龍もも子のことが好きであり、その個人的な恨みも暗殺の理由のひとつ。 猫じゃらしを好んだり水の入ったペットボトルが苦手であるなど、猫に似た習性を持つ。「ベッキー」と名付けたサッカーボールを心の拠り所にしており、持ち歩いたり会話を楽しんだりする。

猪野上 進太郎 (いのうえ しんたろう)

「宮毘羅経達猛進流(くびらけいたつもうしんりゅう)古武術」を継承する東側の武術家・猪野上家の長男。身体的には女性であるが、父親に男として育てられる。一人称は「おれ」。自身が女性だと気付いていなかったものの、女性より男性のほうが気になるなど、女性としての一面も持つ。 東の武術家たちの次期トップに立つはずの犬塚孝士が頼りないため、代わりに東軍候補として立てられた。孝士と決闘しトップ争いをするはずが、偶然に孝士とキスをしたことで、ときめいてしまう。男性という性別に固執する父親に、いつもプレッシャーを感じている。

猿藤 優介 (えんどう ゆうすけ)

「安底羅千変流(あんてらせんぺんりゅう)古武術」を継承する東側の武術家・猿藤家の息子。父親の命令により、次期東軍大将である犬塚孝士から許嫁の九頭龍もも子を奪うために、孝士らの通う高校に転校してきた。容姿端麗・成績優秀・運動神経抜群で、クラスの女子の人気を孝士から奪う。 しかし、すべてをうまくこなしても、もも子だけは孝士に一途で、一向に優介へ振り向かないため苛立ちを感じている。同時に、武術家にもかかわらず、まったく武術の修行をしていない孝士にも怒りを向けている。優介自身も孝士と同様、幼少期に武術に嫌気を感じていた過去を持つ。両親が猿藤家大当主から「優介には武術の才能がない」となじられている姿を見たことをきっかけに、血の滲むような努力を重ね、現在の強さを手にいれた。 未成年だが、ストレスのため喫煙をしている。

犬塚 雲軒 (いぬづか うんけん)

「代折羅不動心眼流(ばさらふどうしんがんりゅう)古武術」を継承する犬塚家の現当主。東軍の武術家のトップに座る。西軍のトップである九頭龍千太夫と互角に戦い、お互いの子供を将来結婚させる約束をした。武術をやめてしまった息子・犬塚孝士の将来を案じ、何とかして武術を再開してもらいたいと願っている。 しかし、当の孝士が武術を嫌っていることも影響し、親子関係はあまりうまくいっていない。相手を呼ぶときに「うぬ」という二人称を使う。

九頭龍 千太夫 (くずりゅう せんだゆう)

「波夷羅一伝無双流(はいらいちでんむそうりゅう)古武術」を継承する九頭竜家の現当主。西軍の武術家のトップにいる。東軍のトップである犬塚雲軒と互角に戦い、お互いの子供を将来結婚させる約束をした。娘の九頭龍もも子とは、彼女が犬塚家で同棲を始めるまで、一緒に各地を巡り、山にこもったりしながら修行をしていた。

中滋馬 キミエ (なかじま きみえ)

「珊底羅神護流(さんてらしんごりゅう)古武術」を継承する中滋馬家の現当主。昔は中滋馬家の掟により、武術家犬塚雲軒の護衛役を務めいていた。孫である中滋馬早苗の指導役を受け持っている。早苗には、現在の護衛対象である犬塚孝士への恋心を禁じるなど、厳しい態度を見せているが、早苗の孝士への気持ちを思い、心苦しく感じている面もある。 「ハイツ中島」の家主でもあり、家賃を滞納している巳屋本組の巳屋本いろはたちには手を焼いている。昔は美人だったらしいが、今は二頭身の中年女性になっている。

中滋馬 ヒカル (なかじま ひかる)

珊底羅神護流(さんてらしんごりゅう)古武術を使う中滋馬家の武術家。立派な体躯のたくましい青年で、中滋馬家の分家の中ではもっとも格闘家らしい男。顔と体に大きな傷が刻まれている。喋り方にきつい訛りがあるのも特徴。中滋馬家の本家の娘・中滋馬早苗の許嫁だが、彼女は筋骨隆々な男性が苦手であるため、拒否されてしまう。

虎金井 天我 (こがねい てんが)

「真達羅烈鉄流(しんだられってつりゅう)古武術」を継承する虎金井家の現当主で、虎金井五兄弟の長男。革ジャンを着ているいかつい格好の男。もとは分家の人間だったが、虎金井家の元当主である虎金井蒼天に実力を買われ、本家の養子となった。武術家であることに誇りを持っており、「武術家が武術以外を語るな」と口にする。 常々、武術が廃れていっていると感じており、虚しい時代に生まれてしまった己に悔しさを感じている。実力は東西の武術家のトップである犬塚雲軒、九頭龍千太夫に劣らないと評される。

虎金井 天々 (こがねい てんてん)

「真達羅烈鉄流(しんだられってつりゅう)古武術」を使う武術家。虎金井五兄弟の長女。チャイナドレスを着た、金髪の美少女。語尾に「〜ね」「〜よ」とつけた、中国語訛りのような喋り方をする。もとは分家の出身だが、虎金井家の元当主である虎金井蒼天に実力を買われ、本家の養子となった。 陰湿なやり方で敵を壊滅に追い込む、非常に冷酷かつサディスト的な性格。

虎金井 天礼 (こがねい てんれい)

「真達羅烈鉄流(しんだられってつりゅう)古武術」を使う武術家。虎金井五兄弟の次男。眼鏡をかけ黒いスーツを着ている青年。もとは分家の出身だが、虎金井家の元当主である虎金井蒼天に実力を買われ、本家の養子となった。すぐに冷静さを失い逆上する一面があり、それが戦いのあだになることがある。 サディストの気も持ち合わせている。ハスラーであり、ボールとキューで攻撃する。

虎金井 天智 (こがねい てんち)

「真達羅烈鉄流(しんだられってつりゅう)古武術」を使う武術家。虎金井五兄弟の四男。上の3人の兄は分家からの養子であるため、本来であれば彼が本家の次男だった。可愛らしい少年のような外見とは裏腹に、虎金井史上最強の才能を持っていると評されている。脚技を主体とした天性の運動センスは五兄弟の長男・虎金井天我を凌ぐとも言われる。 実兄である虎金井天下が、暗殺に失敗して逃げ帰ってきたことに幻滅している。実兄と同じく、猫のような性質を持っている。

虎金井 蒼天 (こがねい そうてん)

「真達羅烈鉄流(しんだられってつりゅう)古武術」を使う武術家。虎金井家の元当主。体に大きな刺青を入れている。もともと過激な戦争推進派だったが、和平派である東西の武術家のトップ、犬塚雲軒と九頭竜千太夫に実力で大きく劣っていたため、反抗する力を持てなかった。 分家の実力者を養子に取ることで、力の強大化を目論む。犬塚、九頭竜両家から格下に見られていることを悔しく思っていた。

猪野上 猛達 (いのうえ もうたつ)

「宮毘羅経達猛進流(くびらけいたつもうしんりゅう)古武術」を使う猪野上家の現当主。昔、密かに想いを寄せていた中滋馬キミエを、現東軍トップの犬塚雲軒に寝取られたと勘違いし、以来ずっと雲軒のことを恨んでいる。自分の息子に雲軒の息子を倒させ、トップの座を奪い、九頭竜家の娘を娶るという復讐計画を立てていた。 生まれてきた猪野上進太郎は息子ではなく娘だったが、男と思い込ませ育ててきた。

猿藤 幹久 (えんどう みきひさ)

「安底羅千変流(あんてらせんぺんりゅう)古武術」を使う猿藤家の現当主。日焼けした肌にオールバックの髪型、白ぶち眼鏡が特徴。東西の武術家たちの調整役を担っているが、裏では戦争を起こそうと根回しする動きを見せている。息子である猿藤優介に、西軍トップである九頭竜家の娘・九頭竜もも子を彼女の許婚である犬塚孝士から奪えなどの命令を下す。

日体 大五郎 (にったい だいごろう)

異性にモテないことがコンプレックスの体育教師。容姿もよいとは言えず、威張ったり負けを認めない性格があだとなり、生徒たちからの人気はほぼゼロ。女子生徒から人気のある教え子の犬塚孝士を目の敵にしている。ロサンゼルスオリンピックに出場したと自慢し、生徒からの人気を取ろうとするが、本当は予選に出場しただけである。

その他キーワード

十二神将戦争 (じゅうにしんしょうせんそう)

『すもももももも ~地上最強のヨメ~』に登場する用語。かつて1つに統率されていた12種類の武術家の血族が、東西二派に分裂してしまったことにより始まった、幾度にも渡る争いの総称。中でも過去6度の戦いは、歴史的にも大きな影響を及ぼした。現代においても東西の争いは治まっていない。武術家の人口(総人口約数十万人)、武術家の各界における影響力などを鑑みても、現在の武術家が十二神将戦争を起こした場合、日本は大変な戦争状態に陥ってしまう。 東軍のリーダーは犬塚家、西軍のリーダーは九頭竜家が担っている。

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