その男、甘党につき

パリに暮らすやり手の弁護士・ジャン＝ルイは、何よりもショコラを愛する甘党の紳士。酒は飲まず、ショコラのために他の食事を制限し、仕事帰りには2日と開けずにショコラの専門店に立ち寄っては大量のチョコレートとケーキを食べるほどの偏愛ぶりだ。彼の前には様々な悩みを持つ男女が現れる。

彼は彼らの悩みを、愛するショコラにたとえて説いていく。その様子は耽美な心象風景や回想とともに描かれ、相談者は彼の言葉から解決の糸口を見つけ出す。そんな彼も、かつてショコラに救われた1人だった。「ショコラの魔法」で人々を救う彼の過去も徐々に明かされていく。