ショコラの魔法

ショコラの魔法

食べると願いが叶うチョコレートを販売しているチョコレートショップ「ショコラ・ノワール」を舞台に、魔女でショコラティエの哀川ショコラが来店する人々の願いに向き合い、時に協力、時に断罪していく中で、人間の強さを見つめ直していく姿を描いたホラーファンタジー。「ちゃお」2008年10月号から、「ちゃおデラックス」2008年冬の大増刊号から不定期掲載の作品。2011年にOVA化、2021年6月に実写劇場版化。みづほ梨乃の代表作で、「第66回小学館漫画賞」児童向け部門を受賞している。

正式名称
ショコラの魔法
ふりがな
しょこらのまほう
作者
ジャンル
ホラー
 
恋愛
レーベル
ちゃおホラーコミックス(小学館)
関連商品
Amazon 楽天 小学館eコミックストア

あらすじ

歌手の阿部まりあはいつものように公園で歌の練習をしていた際に、黒ネコのカカオ・テオブロマと、願いを叶えてくれるチョコレート屋と噂される「ショコラ・ノワール」を経営している少女・哀川ショコラと遭遇し、その不思議な雰囲気に圧倒されてしまう。「カカオと遊んでくれたお礼に飲み物でもご馳走したい」と誘われたまりあは、一度そこでショコラに別れを告げ、歌番組に出演するためにテレビ局へと向かう。そこでまりあは、同じ事務所の先輩歌手・中洲亜矢となかよく番組に出演する。しかしランキング発表で、まりあが10週連続一位であることを知った瞬間、亜矢は憎悪の表情をマリアに向ける。番組収録後、まりあは亜矢からの提案によってレストランで人気俳優の早川翔と二人きりで食事をしているように画策され、スキャンダルをでっち上げられてしまう。(エピソード「ガトーオペラ 歌姫の誘惑」)

ショコラはかつて、ごくふつうの少女だった頃の記憶を夢に見ていた。ショコラは幼い頃、父親であり非常に人気の高いショコラティエでもある哀川秀我と共に暮らしていた。秀我は自信家で、チョコレートには人間の心をあやつる魔力が宿っていると考えている人物だった。そんな秀我はその自信の高さゆえに、ショコラティエとしての師匠・獅堂龍山のプライドを著しく傷つけてしまい、そこからは材料の仕入れの妨害や、レシピを燃やされるなど執拗な嫌がらせを受けるようになってしまう。やがて精神を病んだ秀我は、ショコラを生贄として捧げる代わりに究極のチョコレートを作る能力を与えてくれるよう、魔術を用いてカカオ・テオブロマを召喚する。(エピソード「レッドチェリーチョコレート 零の記憶」)

杉本市加はその不良じみた容姿と気の強さから、同級生からは疎まれ、上級生からは絡まれる日々を送っていた。そんな中、幼なじみのだけが優しく接し続けてくれることに、市加は感謝しつつ、旬に対する恋慕を募らせていた。ある日、市加は大河内佳子がクラスメートをいじめている現場を目撃し、その場できっぱりと断罪する。しかしそのことが佳子の逆鱗に触れ、佳子は旬を略奪すべく「ショコラ・ノワール」を訪れ、異性を虜にする作用のあるテンプテーションローズを購入して旬に接触を図る。突如として佳子に好意を抱き始めた旬の様子に、市加は佳子が手にしていたショコラ・ノワールに原因があると見て、ショコラ・ノワールに乗り込む。しかしそこで市加は、ショコラから門前払いを受ける。(エピソード「ピュアハートチョコレート ハートの純真」)

ショコラは加賀に依頼され、「ショコラ・ノワール」で取り扱われている商品の中でも最も危険なチョコ「エキストラダークチョコレート」の保管されている部屋へと案内する。そして食べるときはよく考え、誰にも奪われたり、紛失したりしないようにと警告したショコラは加賀にエキストラダークチョコレートを手渡す。後日、飯塚奈美は学校でお菓子の入ったカバンごと紛失してしまったという加賀を発見し、その必死な様子から捜索に協力することにする。そして奈美は、加賀が同級生からいじめられていること、いじめの一環でカバンを隠されてしまったことを知り、怒りをあらわにする。(エピソード「エキストラダークチョコレート 黒と白の境界」)

ある日の夜、ショコラは閉店後の「ショコラ・ノワール」に侵入者がいることに気づく。どこからどうやって入り込んだことも語ろうとしない少女は「花の精」と名乗り、心臓に重い疾患を抱えているために手術を勧められている三国まどかに、手術を受ける勇気を与えてほしいと訴える。しかしショコラが観察したところ、まどかは自分がもう死ぬものと思い込んでおり、怖い思いをして手術などしても意味がないと考えていることが判明する。(エピソード「マンディアン 命のカタチ」)

ショコラからカカオを奪い返そうと画策しているブランシェは、あと一人分の魂を集めることでショコラを打倒するチョコレートが作れると確信していた。その頃、陸上部のエースでスポーツ推薦を狙っている少女・間島いつきが、交通事故で競技大会に参加できなくなってしまう。失意に沈んだいつきは、以前からアピールしてきている如月北斗に当たり散らし、ショックを受けた北斗は偶然出会ったブランシェからチョコレートを購入してしまう。ブランシェのチョコを食べたいつきはケガが全快し、大会に向けた練習を再開するが、その直後から北斗の姿が消えてしまったことに不安を感じていた。ショコラ・ノワールを訪れたいつきの話を聞き、ショコラはこれらがすべてブランシェの仕業であることを察知する。(エピソード「ギモーヴ 純白の記憶」)

高校に進学した矢野要は、クラスメートたちとなかよく過ごす中でただ一人、小笠友香だけが浮いていることが気にかかっていた。そこで要は、生物委員としてウサギ小屋の世話を任されている友香を手伝うことで、なかよくなろうと考える。そんな中、友香が美智たちに対し、非常に怯えた態度を取っていることにも気づく。美智たちが友香をいじめているのではないかと考えた要は、友香に真相を問い詰める。要にいじめがバレるのではないかと考えた美智たちは、友香を利用して要を呼び出すことにする。(エピソード「ブラウニー よみがえる絆」)

アメリカに留学していた硬式テニスのジュニアチャンピオン・佐々木真菜は、テニス部が名門と名高い黒百合学園に転入する。しかしそこでは、伊集院沙織桐子による下級生に対する不当ないじめが当たり前のように行われていた。あまりの状況に腹を立てた真菜は、沙織に対してテニス対決を申し込む。ふだんから練習もろくにせず、たいした実力もないと思われた沙織は、試合になると不思議と強さを発揮し、真菜に圧勝して見せた。一度もボールを返せないという屈辱に震える真菜だったが、そんな時、黒猫姿のカカオが「ショコラ・ノワール」へ案内するために現れる。(エピソード「ショコラフィグ 汚れた勝利」)

プリマ候補と評価されているバレリーナ・渡辺ニナは、以前事故に遭ってバレリーナとして踊ることができなくなった澤村真智子のもとで日々練習に邁進していた。現役時代の真智子の演技を見てあこがれを強めるニナは、次のコンクールで優勝したら真智子に追いついたと認めてほしいと詰め寄る。やがてコンクールで優勝したニナは、その足でショコラ・ノワールに駆け込み、そのまま消息を絶ってしまう。ニナを心配した真智子は自らもショコラ・ノワールを訪れ、ニナが10年前からショコラに願っていた事実とその内容を知ることになる。(エピソード「ショコラ・バレエ 死の舞踏」)

雨の日、捨てられていた犬の世話をしてから登校した高橋芽留は、入江のカバンを濡らしてしまい、一悶着起こしてしまう。それでもその一件を通して片思い中の玉置と話せた喜びに舞い上がっていた芽留だったが、玉置もまた捨てられていた犬を「クロ」と呼んで世話をしていることを知り、さらに距離が縮まっていく。しかし玉置がクロを引き取ってから、芽留と玉置の距離の近さに嫉妬した入江が何かと邪魔をするようになり、芽留は自信を喪失してしまう。せめて玉置の心を知りたいと願った芽留は、「ショコラ・ノワール」で「ショコラ・ルージュ」を購入する。しかしその直後、クロが突然苦しみだして倒れたことを知り、芽留はチョコレートの効果を、玉置ではなくクロに対して使用すべきか悩む。(エピソード「ルージュショコラ 緋色の言葉」)

文化祭準備に追われている片山みなみは、片思いしている生徒会長・荻原孝介に見合う自分になろうと、学校生活でも生徒会副会長として努力を重ねていた。そんな中、桜川鈴音が孝介の恋人の座を狙って孝介に対する猛アプローチと、みなみに対する嫌がらせを始める。しかしその思惑に反し、みなみは孝介に告白して急接近することになった。その場面を目撃した鈴音はショコラ・ノワールに駆け込み、孝介からみなみの告白の記憶を消す「メープルチョコレート」を購入する。翌日、みなみは告白に対してなんのリアクションも見せない孝介の姿にショックを受けてしまう。(エピソード「メープルチョコレート 甘い忘却」)

恋愛に奥手な親友・甲田さゆみの恋を全力で応援している川瀬えれなは、どうしても勇気を出し切れないさゆみのために、運命の相手がわかるチョコレートを購入するため「ショコラ・ノワール」を訪れた。さゆみの運命の相手が片思い相手の宮前であることがわかれば勇気を出せるだろうと考えていたえれなは、ショコラに出された「スパイダーモンブラン」を食べるが、宮前と運命の赤い糸でつながっているのが自分であることを知り、激しく動揺する。それでもさゆみと宮前を恋人にしようと奮闘するえれなだったが、宮前とさゆみをデートさせようとした計画が破綻し、えれなと宮前でデートすることになってしまう。(エピソード「スパイダーモンブラン 運命の糸」)

自分の歌声に絶対の自信を持つ少女・杏華は、文化祭で行う合唱のソロパートをかけて瀬川亜美とのオーディションに挑んでいた。しかしその結果は亜美の圧勝で、クラスメートたち全員が亜美の歌を褒めちぎる。納得のいかない杏華はショコラ・ノワールに駆け込み、亜美の歌声を奪う「パッションオペラ」を購入する。歌えなくなった亜美に変わってソロパートを獲得した杏華だったが、今度は亜美が合唱の指揮者として舞台に立つことが決定する。文化祭のリハーサルで亜美の指揮によってクラス全体がまとまったことや、ソロの歌声よりも指揮者の方が魅力的だったという評価を耳にした杏華は激怒する。(エピソード「パッションオペラ 硝子の王国」)

新体操部に所属している浅黄希は、大会を前に練習に邁進していた。しかし妹の浅黄奏は、同じ新体操部に所属しているにもかかわらず、ほとんど練習をサボって遊び回っている。もはや妹は自分と違う世界の人間だと考え始めていた希だったが、練習の最中、胸の痛みを訴えて病院に運ばれ、そこで心臓疾患を患っていることが発覚する。幸い手術を受ければ快方に向かうことがわかるが、その代わり二度と新体操をすることができなくなると知った希は絶望する。そのうえ、希の代わりに大会に出場すると豪語した奏は短期間で目覚ましい成長を遂げ、これを機に希の居場所を奪おうとしていた。(エピソード「エンジェルフードケーキ 天使の息吹」)

ピアニストの園山香乃は、5年間オリジナル曲のゴーストライターを依頼していた鈴木寧々から、突然辞職を切り出されてしまう。気持ちの整理がつかない中、さらに寧々はマスコミに対し、自らが香乃のゴーストライターとしてずっと活動しており、香乃自身は一度も作曲していないことをリークする。納得のいかない香乃は直接寧々と話しに行くが、今度は香乃が寧々の踏み台になる番だと吐き捨てられる。このままでは寧々によって芸能界から消されてしまうと考えた香乃は、寧々を芸能界から消し去りたいと願い、ショコラ・ノワールに駆け込む。(エピソード「ショコラ・クラック 無音の世界」)

男子アイドルグループ「REN-Z」の中でも特に加地を推している少女・きの由真は、その日も二人で加地の話で盛り上がっていた。しかしその最中、由真がREN-Zのライブでバックヤードに入れるチケットに当選したと自慢したことをきっかけにもみ合いになり、きのは由真とその飼い犬を殺害してしまう。きのは由真から奪ったチケットでライブのバックヤードや、たった一人でライブリハーサルを満喫するが、その最中、何度も死んだはずの由真の声や映像がライブ会場に流れ、由真を殺害した罪を告白しろとせまる。(エピソード「パルミエ 幻惑の輝き」)

女子高校生の森野いちごは、友人のかりんももあんずと共に「キャンディ☆ボックス」というガールズバンドを結成し、小さなライブハウスでのライブをこなしながらデビューを夢見ていた。そんな中、人気バンド「ブラックチェリー」に欠員が出たとのことで、いちごだけ臨時スタッフとして参加することになった。いちごのベーステクニックに目をつけたブラックチェリーのボーカル・アキラはいちごを引き抜こうとするが、いちごはあくまでもキャンディ☆ボックスとしてデビューしたいのだとメンバーのみんなに断言する。後日、アキラに誘いを断る旨と謝罪を伝えたいちごだが、アキラに触られた途端、高熱を出してしまう。突然のことに困惑するかりんたちにアキラは、ショコラ・ノワールで魔法のチョコレートを買ったことを話し、いちごを嘲笑う。(エピソード「ショコラリコリス 輝きの五線譜」)

長年売れない女優として活動してきた藤宮リリカは、ようやく当たり役に恵まれ、主演映画の撮影をするまでになっていた。しかしNGを連発して監督に叱責され、スタッフからも演技が大根だと陰口を言われる中で、物言いたげに見つめる謎の男の夢を見てうなされるようになっていた。そしてリリカは、だんだんと女優業の限界を感じ始めていく。そんな中、リリカは恋人役を務める人気俳優・小早川から結婚を前提とした交際を申し込まれ、結婚して引退を意識するようになる。小早川との時間を優先して遅刻したり、練習を代役に任せてサボったりするようになったリリカは、やがて夢の中ではなく、現実世界でも謎の男の姿を目撃するようになっていく。(エピソード「キャラメルブールサレ 瞳の住人」)

写真共有SNSにハマっている女子高校生・玉井千昭は、SNSを長く使っていてもなかなか評価が伸びないことに悩んでいた。そんな中、同じ中学校に通っていた吉崎ゆりあがSNSを通して連絡してきたのをきっかけに、千昭は二万件以上の評価がつくゆりあとだんだんなかよくなっていく。しかしそれと同時に、見栄えする写真を撮ることばかりに執心して物事を楽しんでいる様子が見られないゆりあの姿に、次第に恐怖を覚えるようになっていく。やがて複数の男性がいる場所に連れて行かれた千昭は、強姦まがいの撮影をされそうになり、必死の抵抗をみせる。すると、男性たちの体がチョコレートのように溶け出したのを目にし、さまざまな恐怖を覚えて逃げ出した千昭はショコラ・ノワールに辿り着く。千昭は、もうゆりあとはかかわりたくないとショコラに相談する。(エピソード「ショコラ・テリーヌ 漆黒の群衆」)

吉田花音は、私立中学校に入学した当初から同じクラスの速水咲によるいじめを受け続けていた。理由を聞いても答えようとしない咲に対し、花音は傷つきながらも毅然とし続ける。ある日花音は、咲が学校に大切そうにチョコレートを持ってきていることに気づき、いじめの仕返しとして咲のチョコレートを隠してしまう。それを知った咲からこれまでの謝罪を受けた花音だが、いじめの理由が咲の家庭環境からくる八つ当たりのようなものだと知り、激怒してチョコレートを投げ捨ててしまう。しかしその後、咲の弟である速水咲也が重い病気ですぐに手術をしなければならないほど危険な状態にあることを知った花音は、咲が咲也を助けようとして購入したチョコレートを捨ててしまったことを後悔し始める。(エピソード「ショコラシフォンケーキ 生命の息吹」)

芸能科に通う少女・松本ツバメはいつも、兄で人気俳優の松本昴と比べられることで自信を喪失しきっていた。そんな時、転入してきた伊角法周と出会い、恋人役に推薦するからオーディションを受けてみないかと誘われる。オーディション場所に違和感を覚えた昴が引き止めるのを無視して出かけたツバメだが、法周は昴に恨みを持っており、嘘のオーディションでツバメを呼び出し、陵辱写真を撮って昴を脅すつもりだったと知る。法周はツバメを連れ戻すためにやって来た昴をリンチにすることで溜飲を下げたが、そのケガを理由に昴は、決定していた主演映画を降板することになってしまう。ツバメは自責の念に駆られ、ショコラ・ノワールへと駆け込む。(エピソード「フラワーノイズチョコ 静かの光」)

メディアミックス

小説

本作『ショコラの魔法』の小説版『ショコラの魔法』のシリーズ全5作が穂積りくおよび藤原サヨコの著作で小学館ジュニア文庫から刊行されている。『ショコラの魔法~ダックワーズショコラ 記憶の迷路~』は突然周囲から存在を忘れ去られ、謎の人物に命を狙われる少女・伊織の物語、『ショコラの魔法~クラシックショコラ 失われた物語~』は図書館で借りた不思議な本の影響で現実が変わっていく体験をする少女・理沙の物語、『ショコラの魔法~イスパハン 薔薇の恋~』は哀川ショコラと共に吸血鬼の館まで旅をする少女・香澄の物語、『ショコラの魔法~ショコラスコーン 氷呪の学園~』は青氷学園の寮で暮らす女子中学生・亜衣と、同じ寮に暮らす最年少の氷室ソルベが事件に巻き込まれる物語、『ショコラの魔法~ジンジャーマカロン 真昼の夢~』は二人の少女の未来を巡ってショコラとブランシェが対決する物語が描かれている。

OVA

本作『ショコラの魔法』のOVA版『ショコラの魔法』全13話が、「ちゃお」のYouTube公式チャンネル「ちゃおチャンネル【公式】CIAO」で無料公開されている(2022年1月現在)。原作エピソードである「ガトーオペラ 歌姫の誘惑」「ピュアハートチョコレート ハートの純真」のほか、アニメオリジナルエピソードも多数公開されている。監督を木村真一郎、福島利規、小野勝巳が務めている。キャストは、哀川ショコラをゆかな、カカオ・テオブロマを宮田幸季が演じている。

実写劇場版

2021年6月から、本作『ショコラの魔法』を原作とした実写劇場版『ショコラの魔法 The magic of chocolate』が全国で公開された。原作エピソードである「コーヒービーンズ 真実の欠片」と「ダークショコラビスケット 深紅の自画像」を組み合わせたストーリーとなっており、新聞部の部長・飯田直がライバルである西尾猛哀川ショコラの作ったチョコレートの力を借りながら、学校内で起こる数々の事件を解決していく姿を描いている。監督は森脇智延が務めている。キャストは、哀川ショコラを山口真帆、カカオ・テオブロマを綱啓永、飯田直を岡田結実、西尾猛を中島健が演じている。

キャラクターブック

本作『ショコラの魔法』に登場するキャラクターたちの詳細やチョコレートの効果などを記載したカタログ、書き下ろしエピソードやカラーイラストギャラリーが掲載されている公式キャラクターブック『ショコラの魔法 ファンブック H to I』が、小学館「ちゃおフラワーコミックススペシャル」から2013年4月に刊行されている。

登場人物・キャラクター

哀川 ショコラ (あいかわ しょこら)

チョコレートショップ「ショコラ・ノワール」を経営しているショコラティエの少女。濃い紫色の髪を腰まで伸ばしており、黒のゴシックロリータワンピースとチョコレート色のハットを身につけている。もともとは父親である哀川秀我の作るチョコレートを愛するふつうの少女だったが、精神を病んだ秀我が、魔術によって呼び出した悪魔・カカオ・テオブロマと「究極のチョコレートを作る」という契約を交わした直後に死亡したことで、哀川ショコラ自身が契約者兼カカオへの生贄となった。カカオから人の心のエッセンスを抽出する能力を与えられており、そのエッセンスを練り込んでチョコレートを制作している。また、ショコラ・ノワールには常連客は必要ないと考えており、一人の客につき一つのチョコレートしか売らないことを信条としている。青年の姿のカカオに恋をしている様子があり、ブランシェとはライバル関係にある。カカオやブランシェからは「黒き魔女」とも呼ばれている。

カカオ・テオブロマ

哀川ショコラのパートナーで、チョコレートの悪魔。ふだんは黒ネコの姿をしているが、本来は外ハネした金髪にパンキッシュな装束をまとった青年の姿をしている。契約者には究極のチョコレートを作る能力を授けることができるが、そのためには生贄として誰かの魂を捧げなければならない。ショコラを生贄に哀川秀我によって召喚されたが、契約を交わした直後に秀我が死亡したことで、ショコラを契約者兼生贄とした。ショコラが究極のチョコレートを作ることができたとき、ショコラの魂を持ち去ると宣言している。しかし現在は、ショコラを憎からず思っている様子があり、ショコラと引き離されそうになったり、ショコラにアプローチする男性が現れたりすると非常に不機嫌になる。かつてはブランシェ・ネージュのパートナーであり、その頃は「テオ」と呼ばれていた。

ブランシェ

チョコレートショップ「サロン・ド・ブランシェ」を経営しているショコラティエの少女。ストロベリーブロンドを内巻きのショートボブヘアにし、淡いピンク色を基調とした甘ロリワンピースとケーキのようなハットを身につけている。願われれば人間を生き返らせる魔法なども使用するが、生き返った人間はチョコレートでできたヘドロのような姿になってしまう。カカオ・テオブロマに恋しているために熱烈なアピールを繰り返しており、カカオと暮らしている哀川ショコラを激しく憎み、ショコラを排除するためにたくさんの人間の魂を集めている。実は人間ではなく、かつてカカオがブランシェ・ネージュを復活させるためにブランシェの魂を入れ、ブランシェに似せて作った複製人形。しかし失敗作だと判断され、放置された。一度は体が崩壊したが、天峰傀儡によって修復されたあとは傀儡を従え、さまざまな方法でショコラを陥れようとする。ショコラやカカオからは「白き魔女」とも呼ばれている。

ブランシェ・ネージュ

17世紀のフランスにいた少女で、故人。ストロベリーブロンドを内巻きのショートボブヘアにしており、ブランシェと同じ顔をしている。ブランシェによって哀川ショコラが過去に飛ばされた際に出会った。「テオ」と名乗っていた頃のカカオ・テオブロマのパートナーで、祈ることで他人の願いを叶えることができる。ただし願いの代償はブランシェ・ネージュ自身が支払っており、願いを叶えるごとに心身が傷ついていくという欠点を持っていた。また、この能力を危険視されて死罪になることが決定しており、投獄されている。「白雪」と呼ばれている。

クオレ

魔界図書館で司書を務めている少年。金髪ショートヘアでモノクルをかけており、ハーフパンツのゴシック風衣装を身につけている。カカオ・テオブロマには何度も本を貸し出しているが、そのたびにカカオが本を汚損していることを把握しているため、カカオを出禁にしようかと考えている。

氷室 ソルベ (ひむろ そるべ)

アイスクリームの専門職人であるグラシエで、小学校2年生の少女。薄青い髪を前下がりのショートボブヘアにしている。姉がいたが1年前に亡くなっており、悲しさのあまり氷室グラスと契約した。しかし、哀川ショコラと出会った当初は、グラスがずっと魔力消費の激しい人間の姿でいることで消滅の危機に瀕していることを心配し、ショコラに相談した。ショコラを実の姉のように慕い、非常に頼りにしている。また、今後もグラスといっしょに居続けるために人間の心や魂を集めようと、願いの叶うアイスクリーム店を開きたいと考えているが、現在は夏休み期間限定でショコラ・ノワールを間借りしている。

氷室 グラス (ひむろ ぐらす)

氷室ソルベのパートナーで、アイスクリームの悪魔。ふだんは尾にリングを付けた青色の猫の姿をしているが、人間に変身するときはソルベの亡くなった双子の姉の姿になる。ソルベのことが好きで、哀川ショコラに出会った当初は、ソルベが泣くのを見ていられないという理由から、魔力消費の激しい人間の姿で居続けて消滅の危機に瀕していた。ソルベがアイスクリーム店を開きたいと考え始めた際にも、人間の心や魂を集める過程でソルベが傷つくことを恐れ、その提案に反対していた。

シキ

死を司る天使の少女。膝裏まであるウエーブがかった金髪を一部だけお団子にしており、背中に大きなピンク色の翼が生えている。ゴシックパンク風の衣装を身につけ、つねにスタンドマイクを握っている。死の歌を歌うことで人の魂に死を告げることを仕事としているが、ターゲットだった結木スミレをうまく死から逃れさせた哀川ショコラには感心し、気に入っている様子を見せる。

ヨツハ

死を司る天使の少年。外ハネした金髪で前髪の一部にメッシュを入れ、背中に小さな翼が生えている。人間に寿命を告げに行くと、物を投げられたり、大声で泣きわめかれたりする生活に嫌気が差していた頃、小芝蒼と出会って初めて笑いかけられた。蒼の寿命が尽きる49日前に現れ、それ以来毎日花を贈っている。蒼を大切に思っているため、桜の花が咲くまで寿命を延ばしてやりたいと考え、哀川ショコラを呼び出した。シキからは未熟者扱いされており、死神失格だと吐き捨てられた。

天峰 傀儡 (あまみね くぐつ)

100年以上生きている人形師の男性。本来の姿は薄茶の髪に詰め襟ブラウス、ワンショルダーの和風なトップスを身につけているが、誰かに仕えているときは、黒髪で執事服を着た姿になっている。両親に捨てられてからは大人たちに虐待され、逃げ続けた結果魔界に辿り着き、魔界で育っている。かつてカカオ・テオブロマに依頼され、ブランシェ・ネージュに似せた人形のブランシェを製作した。血が通っているように目に精気のある人形を作ることを至高の喜びとしている。他人の地位や才能、所有物、美しさを奪い取り、自分や任意の人物のものにする魔法を使用することができるが、自分の望みに対してこの魔法を使用することはない。すべてを犠牲にしても願いを叶えたいという強い瞳を持った女性を好んで永く執事のように仕えるが、願いを叶えすぎるため、どの女性もやがて天峰傀儡自身の愛情を欲するようになることに苦悩している。しかし現在は、カカオを手に入れるために世界を滅ぼしても構わないと豪語するブランシェと共謀することにし、執事として仕えている。かつて魔界に迷い込んだ傀儡を拾って育ててくれた魔女・シャルロッテの魂を養分にして魔力を持ったことから「魔女殺し」の異名を持っている。また、シャルロッテからは「グー」と呼ばれていた。

シャルロッテ

かつて魔界で一番人気があったおもちゃの魔女。故人。ウエーブがかったロングヘアをツインテールにしている。サバトで商品を売るとすべての夜店の中でダントツの売り上げを誇り、魔獣や悪魔たちがこぞって詰めかけた。契約した悪魔に「役立たず」と切り捨てられたのをきっかけに、その悪魔を見返したい一心で技術を磨き続けてきた。そんな中、店の傍で瘦せこけた体に大量の痣がある少年時代の天峰傀儡を拾っている。傀儡に家事のやり方や魔法のかかったおもちゃ作りの技術を教え、まるで執事のように育て上げた。ある日おもちゃ作りの技術が認められ、魔界の王宮から招待を受けたが、その間に傀儡が処分されると知り、招待を蹴って傀儡と逃亡した。その後、傀儡にシャルロッテ自身の無念や能力をすべて継承して亡くなる。

メア

長く尖った耳を持つ占術の悪魔。青髪ロングヘアをサイドで三つ編みにまとめ、ファー付きフードの付いた衣装を身につけている。哀川ショコラがバスガイドを務める魔界行き夜行バスに乗っていた際に、小清水理と乗り合わせた。魔獣や悪魔を相手にしても物おじしない理を気に入り、悪魔にならないかと誘っている。カカオ・テオブロマの知り合いだが、カカオより力は弱い。理に悪魔を召喚する本を贈っている。

阿部 まりあ (あべ まりあ)

金髪ロングヘアの毛先だけを縦巻きにしている歌手の少女。公園で歌の練習をしていた際に、近づいてきたカカオ・テオブロマを保護したことで哀川ショコラと出会った。その時にショコラから、「カカオと遊んでくれたお礼に飲み物でもご馳走したい」とチョコレートショップ「ショコラ・ノワール」の所在地を教えられた。デビュー曲が10週連続でランキング一位を記録している注目の新人歌手で、多くのファンがいる。裏表のない素直な性格で中洲亜矢を尊敬しているが、亜矢から悪意を向けられていることには気づいていない。亜矢の策略によってスキャンダル騒動に巻き込まれた際には、他人に対する恐怖から声が出なくなってしまう。そのショックからパニック状態となって森に入った際に、ショコラ・ノワールに辿り着き、そこで「トリュフ」を購入した。

中洲 亜矢 (なかす あや)

シャギーの入った茶髪をポニーテールにしている歌手の少女。阿部まりあと同じ事務所に所属しており、中洲亜矢の方が先輩だが、まりあに人気を奪われたことに嫉妬し、まりあと人気俳優とのスキャンダルをでっち上げた。まりあがチョコレートショップ「ショコラ・ノワール」でチョコを手に入れたことを知り、亜矢自身もショコラ・ノワールに出向き、「ガトーオペラ」を購入している。

梶原 まゆ (かじわら まゆ)

黒髪をショートボブヘアにしている女子中学生。成績優秀で容姿も整っているため、同じ学校の生徒たちからは「カンペキ」「才色兼備」と評されている。しかし、ノートを買いに入った雑貨店で誤ってグラスを割ってしまい、割れたグラスを隠して帰ろうとした際、半沢ルミに目撃されて脅迫されることとなる。だが、ルミからの要求はエスカレートするばかりで、自殺目的で森に入った際に哀川ショコラからチョコレートショップ「ショコラ・ノワール」に保護され、道を指し示す「スティックチョコレート」を購入した。

半沢 ルミ (はんざわ るみ)

ウエーブがかった金髪をロングヘアにしている女子中学生。梶原まゆが雑貨店で誤ってグラスを割り、グラスを持ったまま店を出ようとしたところを目撃して、だまっていることを条件に金銭や宿題の代行などさまざまな脅迫を繰り返していた。しかし、スティックチョコレートを食べたまゆが自ら万引きを告白し、ルミの脅迫を明るみにしたことで立場が逆転した。その後、半狂乱のままチョコレートショップ「ショコラ・ノワール」に辿り着き、秘密を隠す効果がある「シェルチョコレート」を万引きしている。

富永 ミオ (とみなが みお)

肩までの茶髪を左側でお団子テールにしているフィギュアスケーターの少女。チョコレートショップ「ショコラ・ノワール」に関する噂を知っており、バレンタインデーに藤田マキと訪れた。技術を伸ばすために、コーチから稲場亨とのペアを命じられたが、そのことでマキの怒りを買い、疲労骨折するまで練習を繰り返させられた。ケガを仕組んだのがすべてマキだと発覚した際、復讐するために稲場亨と共に再びショコラ・ノワールに来店している。

藤田 マキ (ふじた まき)

ウエーブがかった金髪を真ん中分けにしているフィギュアスケーターの少女。チョコレートショップ「ショコラ・ノワール」に関する噂を知り、バレンタインデーに富永ミオと訪れた。稲場亨に片思いしており、ミオが亨とペアを組むことを知った際、ミオのマネージャーになることを申し出て、ミオが疲労骨折するまで練習を繰り返させた。しかし1年後、ミオと亨がペアとしてすべる姿を目撃し、ミオを不幸に突き落とすために再びショコラ・ノワールに来店し、「情念のフォンダンショコラ」を購入した。

稲場 亨 (いなば とおる)

フィギュアスケーターの少年で、日本でトップクラスの実力者。富永ミオの実力をさらに伸ばすためにコーチからペアを命じられた。藤田マキから好意を寄せられていることに気づいている様子はなく、むしろミオに好意を抱いている。

倉本 沙羅 (くらもと さら)

シャギーの入った金髪ロングヘアで、高い位置でハーフアップにしている女子高校生。中学生までは黒髪で地味な容姿だったため、いじめられていた。今は容姿こそ派手になったものの、純情な内面は変化しておらず、品川と手が触れただけで真っ赤になってしまう乙女チックな一面がある。同じ中学校の出身の高城から中学校での姿をバラされないか心配していたが、ほとんど接点もなく、安心していた。しかし携帯電話に連絡してきたストーカーによって、クラスメート全員に中学校時代の地味な姿を暴露され、噂で聞いていたチョコレートショップ「ショコラ・ノワール」に駆け込み、「リボンチョコレート」を購入した。

品川 (しながわ)

色の薄い茶髪で、クラスメートの女子からはイケメンと評されている男子高校生。女子のあこがれの的ながら、倉本沙羅の見た目と内面のギャップに気づき、好意を持っている様子を見せている。品川が沙羅に好意を持つことで沙羅が友人たちから嫉妬され、いじめを受けるようになってからは、自分を頼ってほしいと申し出ている。

高城 (たかしろ)

長めの黒髪をボサボサにしており、前髪で目元を隠している男子高校生。倉本沙羅と同じ中学校の出身で共にいじめられていたが、高校デビューした沙羅と違い、今も大きな変化はない。見た目がダサいことで有名で、なにを考えているかわからない怪しい人物として扱われている。

星野 理華 (ほしの りか)

ウエーブがかった金髪ロングヘアにしているモデルの少女。星野理華が着た服は即完売するほどの人気を誇る。メイクアシスタントとしてやって来た瀬尾ほなみのことを妹のようにかわいがっており、ファッションのアドバイスも行っていた。しかしほなみがモデル志望であること、理華に似ているという理由でオーディションを受けては落ち続けていることを聞かされておらず、理華の代役に立ったほなみに仕事を奪われて初めて事実を知った。モデルとして復帰するチャンスを得るためにチョコレートショップ「ショコラ・ノワール」を訪れ、「シャンパントリュフ」を購入している。

瀬尾 ほなみ (せお ほなみ)

ウエーブがかった茶髪ロングヘアにしているメイクアシスタントの少女。実はモデル志望だが、星野理華に似ているという理由でオーディションを受けては落ち続けており、自分が理華の立ち位置に納まれば立場が逆転するのではないかと考えていた。そのため、最初は理華の大ファンだと話して理華に近づき、ファッションセンスや小物の使い方などを確認していた。やがて理華に薬を盛って意識を奪っているあいだに代役としてモデルデビューし、理華の仕事をすべて自分の物にしている。しかしイメージチェンジに成功した理華に嫉妬し、さらに美しい顔になることを願ってチョコレートショップ「ショコラ・ノワール」を訪れ、「フランボワーズチョコレート」を購入した。

哀川 秀我 (あいかわ しゅうが)

哀川ショコラの父親で、ショコラティエを務めている男性。前髪長めの黒髪を真ん中分けにしている。毎年2月15日はいつも忙しくしているお詫びにと、ショコラを遊園地に連れて行っていた。ショコラティエとして非凡な才能を持ち、関東一のショコラティエを決めるコンクールを準備体操と称するほどの自信家。チョコレートには魔力が宿っていると信じており、人の心を思うようにあやつる究極のチョコレートを作ることが夢だと語っていた。ただし他人の気持ちを考えて尊重することができず、師匠である獅堂龍山のプライドを傷つけたことをきっかけに、龍山から材料の仕入れを妨害されたり、レシピを燃やされたりするなどの嫌がらせを受けることになった。その結果として精神を病み、魔術によってカカオ・テオブロマを召喚し、ショコラを生贄として捧げる代わりに究極のチョコレートを作る能力を与えてくれるように契約を交わした。

獅堂 龍山 (しどう りゅうざん)

哀川秀我の師匠で、ショコラティエを務めている老齢な男性。白髪を全体的に逆立てている。プライドが高く、ショコラティエとしての自分の地位を脅かす才能を持った秀我に対して、激しい憎悪を抱いていた。秀我がチョコレートの材料として使用しているカカオ豆の仕入れを妨害したり、秀我の自宅ごとレシピを燃やしたりするなど、嫌がらせを重ねて秀我を失脚させた。

英 あやめ (はなぶさ あやめ)

私立学校の理事長の娘で、生徒会長を務めている少女。背中までの金髪を左サイドだけ編み込みにしている。気位が高く傲慢な性格で、亮一と付き合っているが特に興味を持っておらず、ほかの男友達と遊び歩いていることも多い。しかしほかのクラスメートたちが、「亮一には岡本美樹の方がお似合いだ」と話しているのを聞き、美樹を敵視するようになった。美樹を陥れようとするものの失敗し、亮一に叱責されて森の中に逃げ込んだ際にチョコレートショップ「ショコラ・ノワール」に辿り着き、哀川ショコラから「チョコレートマカロン」を購入した。

岡本 美樹 (おかもと みき)

英あやめと同じ学校に通っている少女。濃い色の茶髪をショートボブヘアにしている。気弱な性格で誰に対しても優しいため、あやめからいじめられてもなにも言い返せずにいた。あやめの彼氏であるにもかかわらず、あやめからぞんざいに扱われている亮一に対して好意を寄せている様子がある。両親と共に交通事故に遭って父親は死亡、母親は昏睡状態となっている。父親の葬儀の際、治療を担当した石田によって、事故当時「軽傷で病院に運ばれたあやめの両親が金にものを言わせて治療を優先させたため、美樹の父親が死亡した」と聞かされた。両親の恨みを晴らしたいと考えていたところ、看護師たちがチョコレートショップ「ショコラ・ノワール」の噂をしているのを聞き、哀川ショコラから「パヴェ」を購入している。

亮一 (りょういち)

英あやめと同じ学校に通っている少年。黒髪をショートヘアにしている。あやめの彼氏で、校内ではイケメンと評されている。携帯電話を持っていないため、あやめとなかなか連絡を取ることができない。誰に対しても優しく、岡本美樹にも親切に振る舞っていた。

石田 (いしだ)

医者を務める男性。金髪ショートヘアを真ん中分けにしている。岡本美樹の両親の後輩であり、学生時代は三人でなかよく過ごしていた。また、美樹の一家が交通事故に遭った際には、治療を担当している。美樹の父親の葬儀では、傲慢に振る舞う英あやめの姿に不快感を覚えている様子を見せており、美樹に「軽傷で病院に運ばれたあやめの両親が金にものを言わせて治療を優先させたため、美樹の父親が死亡した」と語った。

小橋 真琴 (こばし まこと)

雨の中の公園で一人で泣いていた女子学生。その際に、哀川ショコラに発見されてチョコレートショップ「ショコラ・ノワール」に招待された。もともとの友人である柚月に依存しており、ほかに友人をつくろうとしていなかった。しかし柚月から、「このままでは小橋真琴に新しい友達ができないから、もう話しかけるな」と突き放されて絶望していた。

橘 つかさ (たちばな つかさ)

背中までの茶髪をカチューシャで留めている女子中学生。街で有名な進学塾に通っており、特に成績のいい塾生が入るAクラス入りを果たせれば念願だった犬を飼ってもいいと両親と約束を交わし、一生懸命に勉強していた。クラス分けが決定するテストで無事Aクラスに入ることが決まったが、あまり勉強している様子がなかった関口桃子もAクラスに入ったことに疑問を持っていた。その直後、桃子にカンニングの疑いがかけられた際には、桃子を信じることができず、突き放した。しかし桃子が自殺したという一報に強い罪悪感を覚えており、桃子に呪われたのではと疑われた際にも強く反論することができなかった。桃子がいっしょに行きたがっていたチョコレートショップ「ショコラ・ノワール」を訪れ、「モカ」を購入している。

関口 桃子 (せきぐち ももこ)

女子中学生で、橘つかさの友人。金髪ロングヘアをツインテールにしている。街で有名な進学塾に通っているものの、表立って勉強している様子が見られないため、特に成績のいい塾生が入るAクラス入りが決まった際にカンニングの疑いが持たれた時も、誰にも信じてもらえなかった。その後、流れの早い川に靴と鞄を残して失踪し、自殺ではないかと囁かれている。

杉本 市加 (すぎもと いちか)

背中まである髪をお団子ハーフアップにしている女子高校生。地毛が金髪なために不良と思われがちで、同級生からは疎まれ、よく上級生からも絡まれている。気が強く意地っ張りだが、幼なじみの旬に好意を抱いている。曲がったことが大嫌いで、大河内佳子がいじめを行っている姿を目撃し、啖呵を切ったことで佳子の怒りを買った。その後、旬が佳子に急に好意を持ち始めた理由が、佳子がチラシを持っていたショコラ・ノワールにあると考え、乗り込んだ。最初は哀川ショコラに門前払いされたが、雪の降る中じっと店の前に留まっているのを見かねたショコラに、店内へ招き入れられた。その際、ショコラと共に旬への気持ちを込めた「ピュアハートチョコレート」を作っている。

大河内 佳子 (おおこうち よしこ)

ウエーブがかった黒髪をロングヘアにしている女子高校生。いじめをしていた際に杉本市加からきっぱりと断罪され、市加に恨みを抱いていた。市加が旬に好意を抱いていることを察すると、旬を籠絡するためにチョコレートショップ「ショコラ・ノワール」に来店し、異性を虜にする作用のある「テンプテーションローズ」を購入した。

(しゅん)

前髪長めの茶髪をショートヘアにしている男子高校生。杉本市加の幼なじみで、市加に対して物おじしない態度を見せることから、クラスメートたちからは一目を置かれている。市加以外の女子に興味を持たず、市加だけに気を配っていたが、大河内佳子と接触してからは急激に市加に対する興味を失っていった。

大竹 のぶ子 (おおたけ のぶこ)

鼻を中心にそばかすがあり、金髪を二つのおさげにしている女子学生。簡単なテストでも0点を取るほど勉強が苦手で、なにもない所で転ぶほど運動も苦手。人から笑われることに慣れていたが、桜之宮だけが笑わず、厳しい態度ながらも親切にしてくれることに感謝し、好意を抱いている。チョコレートショップ「ショコラ・ノワール」の宣伝を目にして来店するものの、代償があると知って逃げ帰る途中でブランシェに出会い、「ハートチョコレート」をプレゼントされた。

桜之宮 (さくらのみや)

男子学生で、大竹のぶ子のクラスメート。茶髪のショートヘアで、鋭い目つきをしている。なにをやってもうまくできずクラスメートから笑われているのぶ子を叱責し、勉強を教えるなど親切にしている。しかし、のぶ子がブランシェからもらったチョコレートに「桜之宮の心が欲しい」と願ってからは、のぶ子を溺愛する様子を見せながらも目から生気が失われている。

各務 春香 (かがみ はるか)

聖アンジュ学園に通っている女子。ワンレンヘアの黒髪を二つの三つ編みにまとめている。何者かから投函された手紙に従って教会を訪れた際に、哀川ショコラと共に教会に閉じ込められた。かつては聖アンジュ学園で禁止されているアクセサリーやマンガを秘密裏に入手し、生徒たちを相手に高値で売る商売を行っていた。

高里 雪 (たかさと ゆき)

聖アンジュ学園に通っている女子。金髪をショートヘアにしており、男言葉で話す。何者かから投函された手紙に従って教会を訪れた際に、哀川ショコラと共に教会に閉じ込められた。かつては聖アンジュ学園で禁止されているアクセサリーやマンガを秘密裏に入手し、生徒たちを相手に高値で売る商売を行っていた。

佐伯 夏美 (さえき なつみ)

聖アンジュ学園に通っている女子。強いウエーブがかった茶髪をミディアムボブにしている。何者かから投函された手紙に従って教会を訪れた際に、哀川ショコラと共に教会に閉じ込められた。かつては聖アンジュ学園で禁止されているアクセサリーやマンガを秘密裏に入手し、生徒たちを相手に高値で売る商売を行っていた。

香坂 瑠璃 (こうさか るり)

服飾デザイナーの女性。背中までの黒髪を縦巻きロールにしている。アパレルブランド「RINOM」で働きながら、夜はレンをはじめとする数人の仲間から協力を得て、ゴシックロリータブランド「ラピスラズリ」の開店準備を進めている。則武薫子から、「RINOM」での仕事が一段落つき次第退職の許可が出ているが、退職の打診をした直後から仕事量が急激に増加し、疲弊している。冷静さを欠き、レンたちと仲違いを起こした頃、店内で気絶しているところを哀川ショコラに保護され、「チョコレートのパルフェ」をご馳走になった。

レン

デザイン画を型紙に起こす、パタンナーの男性。金髪を全体的に逆立てており、ゴシックパンク風の衣装を身につけている。香坂瑠璃と共にアパレルブランド「RINOM」で働きながら、夜は瑠璃のデザインしたゴシックロリータブランド「ラピスラズリ」の開店準備を進めている。則武薫子からは「RINOM」での仕事が一段落つき次第退職の許可が出ているが、退職の打診をした直後から仕事量が急激に増加してなかなか準備に顔を出さない瑠璃に苛立っている様子が見られる。

則武 薫子 (のりたけ かおるこ)

アパレルブランド「RINOM」の社長を務める女性。茶髪を前髪重めのショートヘアにしている。香坂瑠璃のデザイナーとしての才能を高く評価しており、瑠璃が退職を申し出た際には困惑していた。現在瑠璃が担当している仕事が一段落つき次第退職の許可を出しているが、その直後から瑠璃に大量のデザイン依頼や差し戻しを行い、疲弊させている。

飯塚 奈美 (いいづか なみ)

シャギーの入った金髪をツインテールにしている女子高校生。コスメやアクセサリーを愛用しており、何度教師から注意を受けても学校内に持ち込んでいる。しかし、困っている人間を放っておけない善性の持ち主であり、友人たちが加賀のカバンを隠したことを知り、邪険にされながらも手伝いを申し出た。

加賀 (かが)

シャギーの入った黒髪に眼鏡をかけている女子高校生。哀川ショコラから、チョコレートショップ「ショコラ・ノワール」で最も危険とされている「エキストラダークチョコレート」を購入した。その際、決して誰にも奪われたり、なくしたりしないようにと警告を受けている。しかし、飯塚奈美の友人たちからのいじめでカバンごと隠されてしまい、捜していた。

美空 歌帆 (みそら かほ)

金髪を肩で切りそろえて両サイドをピンで留めている女子学生。カカオ・テオブロマが魔界図書館からレンタルした本に閉じ込められているが、その自覚がない。転校が決まった福村に告白しようとしては失敗する一日を繰り返し続けていた。最初に哀川ショコラが姿を見かけた時には健康そうだったが、ループを続けることでやつれ始め、やがて魔界図書館所蔵の本に完全に取り込まれている。

福村 (ふくむら)

襟足の長いウルフカットの茶髪をハーフアップにしている男子学生。前の学校から転校する前日、美空歌帆が得体の知れない本に吸い込まれて姿を消したのを目撃し、ずっと歌帆を捜し続けている。チョコレートショップ「ショコラ・ノワール」のチョコレートなら歌帆を捜し出せると希望を持って来店した。哀川ショコラから、本の中に入ることのできる「チョコレートワッフル」を購入している。

七瀬 紗代 (ななせ さよ)

肩までの茶髪をハーフツインテールにしている女子学生。進学校に転校してきたが、クラスメートが「さよ」という名前に不穏な反応を見せていることを気にかけている。一目見て神山に興味を持ったが、神山がブランシェに願い、妹を生き返らせるためにクラスメートを生贄にしていると知って、神山を止めるためにチョコレートショップ「ショコラ・ノワール」を訪れ、哀川ショコラを伴ってサロン・ド・ブランシェに押しかけた。

神山 (こうやま)

前髪が長めの黒髪をショートヘアにしている男子学生。「小夜(さよ)」という名の双子の妹がいたが、泳げないのに水泳大会に参加させたため、神山の目の前で溺死している。妹の死は自分たちの責任だと後悔しており、ブランシェに妹を生き返らせてほしいと願った。

秋口 都 (あきぐち みやこ)

黒髪のベリーショートヘアの女子中学生。前髪の右側に星形のスリーピンをつけている。女子バスケットボール部のキャプテンを務めており、男子バスケットボール部のキャプテン・坂井と両思い。キャプテンになった責任から部員たちに過度な練習量を課していたが、二葉の言葉に煽動された部員たちからいじめを受けるようになる。失意に暮れていた頃、チョコレートショップ「ショコラ・ノワール」に辿り着き、「オランジェット」を購入した。

二葉 (ふたば)

肩までの茶髪をハーフアップにしている女子中学生。たれ目が特徴。女子バスケットボール部に所属しているが、体力や持久力がなく、部員たちからはよく笑われていた。キャプテンの秋口都が坂井に告白されている場面に遭遇してからは、都の評判を落とすべく、チョコレートショップ「ショコラ・ノワール」で「煽動のチョコピスタチオ」を購入した。

一ノ瀬 ユイ (いちのせ ゆい)

ウエーブがかった背中までの金髪を左側頭部でハーフサイドテールにしている女子学生。サッカー部の真田に恋しており、毎日差し入れを持って行ったり、応援を繰り返したりしていた。しかしバレンタインの日、嶋中の策略にハマって「ショコラミエル」を食べ、真田にかかわる記憶をすべて失ってしまった。

嶋中 (しまなか)

ウエーブがかった茶髪のショートヘアの男子学生。黒目がちなたれ目をしている。すべての女性の愛情を一人占めしたいと考えており、真田と同じくサッカー部に所属しているが、一ノ瀬ユイが嶋中自身に興味を持っていないことを不満に思っていた。チョコレートショップ「ショコラ・ノワール」で「ショコラミエル」を購入し、ユイから真田にかかわる記憶を消し去って自分に恋させようとしている。また、すべての人に愛される「ムース・オ・ショコラ」も購入している。

真田 (さなだ)

吊り目が特徴の男子学生。サッカー部に所属しており人気もあるが、女子に興味がなく、一ノ瀬ユイが毎日差し入れを持ってくるのも邪険にしていた。しかし、バレンタインを境にユイが応援に来ないことに一抹の寂しさを感じ始め、嶋中の荷物の中からチョコレートショップ「ショコラ・ノワール」のチラシが出ているのを見かけてショコラ・ノワールに来店している。

花の精 (はなのせい)

正体不明の少女。しっかりとウエーブのかかった肩までの金髪を、前髪だけ編み込みにしている。夜にチョコレートショップ「ショコラ・ノワール」に忍び込んでいたところを、哀川ショコラとカカオ・テオブロマに発見された。三国まどかに強い恩を感じており、まどかが心臓の手術を受けられるように勇気づけてほしいと願っている。

三国 まどか (みくに まどか)

入院している少女。濃い色の茶髪を肩の下まで伸ばしている。心臓に重い病気を抱えて入院しているが、手術をすれば治ると言われている。しかし、三国まどか自身は自分が死ぬものだと思い込んでおり、死ぬのになぜ手術などという怖い思いをしなければならないのかと反発し、手術を拒み続けている。

田中 未歩 (たなか みほ)

濃い茶色の髪をベリーショートヘアにしている女子学生。退屈な毎日に飽き飽きしており、願いの叶うチョコレート屋のショコラティエから「なにか面白いことが起きて欲しい」と願ってハートのチョコレートを購入した。しかし同じ形、同じラッピングのチョコ三つと混ぜ、友人三人と共に食べる際には「食べた人に死が訪れますようにと願った」とウソをついている。

日高 織絵 (ひだか おりえ)

明るい茶髪を肩の下まで伸ばしている女子高校生。オフ会の際にはシャギーの入ったポニーテールにアレンジしている。内気でなかなか他人となじめず、人見知りな性格をしている。しかし、コミュニティーサイトのチャットでは「おりひめ」と名乗り、快活な人物を演じている。ビアンカが提案したオフ会でショウと出会い、デートするようになった。一般的な公立高校に通っているが、進学校に通っているというオフ会メンバーたちの前でお嬢様高校の生徒だとウソをついたことで、ウソを本当にするべくチョコレートショップ「ショコラ・ノワール」に駆け込んだ。

ショウ

一目見てイケメンと称されるほど整った容姿をしている男子高校生。生真面目で素直な性格で、ウソをつくことも他人にウソをつかれることも嫌う。日高織絵と同じコミュニティーサイトのチャットメンバーで、そこでは「Show」と名乗っていた。ビアンカが提案したオフ会で織絵と出会い、デートを重ねるうちに織絵を大切に思うようになった。しかし、織絵がなにか悩んでいる様子にもかかわらず、なにも話してくれないことを不満に思っている。

ビアンカ

黒髪をウルフカットにしている女子高校生。非常に気が強く、弱みを握った相手に対しては高圧的な態度を見せる。日高織絵と同じコミュニティーサイトのチャットメンバーで、オフ会を提案した。お嬢様高校の生徒だと話していた日高織絵が一般的な公立高校の生徒と知って、ショウにバラされたくなければ出会い系サイトのサクラのバイトを手伝うように強要している。

八尾 伊吹 (やお いぶき)

パティシエを目指している少女。長い縦巻きロールの金髪を低い位置でツインテールにしている。フルーツをメインとしたケーキを得意としており、製菓学校でパティシエとしての実力が拮抗している七村志乃とはライバル関係にある。臼井から不正な成績の上乗せを打診されたが、実力で志乃に勝つためにきっぱりと断った。しかしその直後のテストの際、八尾伊吹の製作したケーキが低評価だったことで、志乃が臼井の申し出を受けて不正を行ったのではないかと考えて乱闘騒ぎを起こした結果、自宅謹慎処分となった。その際、見舞いに来た製菓学校の学園長が落としたチョコレートショップ「ショコラ・ノワール」のチラシを見て、哀川ショコラに出会っている。

七村 志乃 (ななむら しの)

パティシエを目指している少女。濃い茶髪をベリーショートヘアにしている。飴細工の装飾をメインとしたケーキを得意としており、製菓学校でパティシエとしての実力が拮抗している八尾伊吹とはライバル関係にある。伊吹から、臼井によって不正な成績の上乗せを打診され、それを受けたことでテストで高得点を出したのではないかと疑われている。

臼井 (うすい)

製菓学校の教師の若い男性。襟足の長いウエーブがかった金髪をしている。八尾伊吹と七村志乃を指導する立場であるが、なんらかの思惑を持って、伊吹と志乃両方に不正を持ちかけた。また、伊吹から不正を断られたあとは、伊吹に対して非常に厳しい態度を見せるようになる。

木下 さやか (きのした さやか)

黒髪のショートヘアで前髪を真ん中分けにしている女子学生。学校でいじめに遭っていたが、いつも大沢ミナに助けられていた。しかし、いじめのターゲットがミナに移ってからは、再び自分がいじめられないために、いじめっ子たちに言われるがまま、ミナを無視していた。しかしミナが引っ越したあと、ミナの残した鍵のない宝箱を開けてほしいとチョコレートショップ「ショコラ・ノワール」を訪れた。

大沢 ミナ (おおさわ みな)

金髪ロングヘアの一部を左側頭部でアップにしている女子学生。正義感が強く、木下さやかがいじめられている現場を発見した際には必ずさやかを助けていた。しかし、さやかのいじめを教師に告発したことをきっかけにいじめの標的となり、チョコレートショップ「ショコラ・ノワール」で「宝箱を封印し、開けようとする人間からはたくさんの代償を奪って欲しい」と哀川ショコラに願った。

北岡 樹里 (きたおか じゅり)

金髪をロングヘアにしている孤独な少女。数日前に両親が死亡して天涯孤独の身となり、大おばを名乗る北条院御幸の使用人に呼ばれ、御幸の住む屋敷を訪れた。そこで、御幸からデリバリーを頼まれてやって来ていた哀川ショコラと出会う。北岡樹里と同じく御幸の縁者だという四人と共に、御幸の遺産相続者を決定するまで宿泊するように命じられている。しかし遺産には興味がなく、御幸と会うことを楽しみにしている。

北条院 御幸 (ほうじょういん みゆき)

大富豪の老齢女性。重病なためにベッドから動くことができない。余命幾ばくもないとされているが、遺産は140億円ともいわれており、遺産相続のためにこれまで会ったこともない北岡樹里など、遠縁の人間を呼び寄せた。また、哀川ショコラに「フィナンシェ」のデリバリーを頼んでいる。

間島 いつき (まじま いつき)

金髪のショートヘアを前髪だけアップにしている女子学生。陸上部に所属しているエースで、スポーツ推薦での受験を狙っている。如月北斗から熱烈にアピールを受けているが本気にしておらず、適当にあしらっている。競技大会の直前に交通事故に遭い、大会に出場できなくなったことを悔やんでチョコレートショップ「ショコラ・ノワール」に来店したが、哀川ショコラから「足が治る代償として死ぬかもしれない」と言われ、チョコレートの購入を断念した。その後、北斗からもらったチョコレートを食べて以降、足は完治している。ただし、それからは姿を見せなくなった北斗を心配し、手がかりを捜して再びショコラ・ノワールを訪れ、「ギモーヴ」を購入した。

如月 北斗 (きさらぎ ほくと)

茶髪をショートカットにしている男子学生。間島いつきに恋愛感情を持って熱烈にアピールしているが、軽薄な言動のせいでチャラいと思われており、いつきからは適当にあしらわれている。しかし、いつきが交通事故に遭って大会出場を断念しなければならなくなった際には、代償があることを承知でブランシェから買ったチョコレートをいつきに食べさせ、如月北斗自身は生贄となった。

一色 彩花 (いっしき さいか)

金髪を左側のみ編み込みにしてサイドでまとめている女子高校生。美術部に所属しており、その中でも絵のうまさが際立っている。黒川隆也のことは不良だからと苦手に感じていたが、絵を褒められたのをきっかけに、隆也をモデルに絵を描くことを決意した。

黒川 隆也 (くろかわ たかや)

目つきが鋭く周囲から避けられている不良男子高校生。思ったことはすぐ口に出すタイプで、他人を褒めることにも抵抗がない。一色彩花の絵のモデルになることも快諾しており、明奈が彩花の絵を台なしにしたり危害を加えようとしたりした際には激昂した。

明奈 (あきな)

シャギーの入った金髪をポニーテールにしている女子高校生。黒川隆也の不良仲間であり、隆也に好意を抱いている。しかし独占欲が強く、隆也に明奈以外の女子が近づくことを嫌い、一色彩花に敵意を持っている。彩花に隆也をあきらめさせるため、チョコレートショップ「ショコラ・ノワール」で「ショコラ・サブレ」を購入し、隆也の姿に変身して彩花が隆也を嫌うように仕向ける。

逢坂 未来 (おうさか みく)

金髪ロングヘアをツインテールにしている女子学生。生徒会の副会長を務めているが統率力に欠け、澤みすずに助けられることが多かった。みすずが校舎の屋上から転落してからは、意識が戻らないみすずを見舞い続けている。夢にみすずが出てくるようになってからは、みすずが転落した原因を調べるために屋上を調べるなどしている。また、その過程でみすずが好意を寄せていた剣持帯人と知り合い、次第に逢坂未来自身も好意を抱くようになっていく。

澤 みすず (さわ みすず)

ウエーブがかった金髪をロングヘアにしている女子学生。生徒会の会長を務めており、どんなに仕事が多くても作業の優先順位を把握してテキパキこなしているため、ほかの生徒会役員たちから尊敬されていた。また、剣持帯人に好意を抱いていたことが知られている。しかしある日、校舎の屋上から転落して意識不明となり、自殺も疑われている。逢坂未来の夢に何度も現れているが、回数を重ねるごとに凶悪な表情を見せていることから、未来からは「みすずを差し置いて帯人と仲がよくなったから怒っているのかもしれない」と恐れられている。

剣持 帯人 (けんもち たいと)

茶髪をショートカットにしている男子学生。澤みすずの思い人で、逢坂未来が屋上のフェンスを調べている際、「危ないから近づいてはいけない」と警告した。みすずが自殺を図ったという噂を強く否定しており、噂を広める人間に怒りをあらわにする。未来と話すうちに未来に対して好意を抱くようになったと告白している。

矢野 要 (やの かなめ)

金髪をショートカットにしている女子高校生。中学生時代はソフトボール部に所属しており、サードを守っている。そのため身体能力が高く、飼育小屋から逃げたウサギをすばやく捕まえた。クラスで孤立している小笠友香に気を配っていたため、友香がいじめを受けていることにもいち早く気づき、心配している。以前チョコレートショップ「ショコラ・ノワール」でチョコレートを購入したことがある。

小笠 友香 (おがさ ともか)

肩まで黒髪を伸ばしている女子高校生。無口で内気なためにクラスで友人をつくれず、孤立してしまっている。なんらかの願いをかけてチョコレートショップ「ショコラ・ノワール」で「ブラウニー」を購入したが、そこを美智たちに襲撃され、ブラウニーを奪われた。ブラウニーを返してもらうために美智たちの要求に応じ続けているが、涙を流すほど苦痛に感じている。

美智 (みち)

ウエーブがかった金髪ロングヘアを左側頭部でサイドテールにしている女子高校生。小笠友香がチョコレートショップ「ショコラ・ノワール」の「ブラウニー」を購入して出てきたところを目撃し、その場で強奪して以降、ブラウニーの返還を求める友香を奴隷のように扱っている。また、友香に対する所業を矢野要に勘づかれたと知った矢先、要の弱みをも握ろうとする。

結木 スミレ (ゆうき すみれ)

金髪ロングヘアをカチューシャで留めている女子学生。両親が海外で仕事しているため、実質一人暮らしの状況にあり、炊事をはじめとした家事も自分で行っている。同じマンションに住んでいる花澤椿とは幼なじみで仲がいいが、となりに引っ越してきた転校生の三島隼人を巡って恋のライバル関係でもある。しかし椿に対して、隼人に好意を持っていることを打ち明けなかったため、すれ違いが生じた。椿と和解後、あらためて隼人との恋愛に向き合おうと考えて積極的に態度に出していくが、そのことが隼人のファンの気分を害し、ケガを負わされてしまう。死を司る天使・シキから命を狙われており、死ぬ運命にあった。

花澤 椿 (はなざわ つばき)

茶髪のショートボブで、両サイドをスリーピンで留めている女子学生。結木スミレとは同じマンションに住む幼なじみだが、スミレがいつも本音を隠して接していることに勘づいており、壁を感じている。転校生の三島隼人に好意を抱き、チョコレートショップ「ショコラ・ノワール」で人の心を読むことができる「ショコラ・シュー」を購入した。しかしそのことがきっかけで、スミレも隼人に好意を抱いていると知り、本音で話してくれないスミレに対する不満を剥き出しにした。スミレとの和解後は隼人がスミレに好意を抱いていることを理解し、すっぱりと隼人をあきらめている。

三島 隼人 (みしま はやと)

金髪をショートヘアにしている男子学生。結木スミレのとなりに引っ越してきて早々、スミレの下着姿を目撃した。しかし、女性に対する礼儀を重んじるタイプであるため、その件は周囲に伏せている。バスケットボールが得意で、強豪校だという理由でスミレの通う学校に転校してきた。試合で活躍するたびに女性ファンが増えており、花澤椿からも好意を寄せられているが、三島隼人自身はスミレ以外に興味を持っていない。ファンの一部が暴走してスミレにケガを負わせた際には、チョコレートショップ「ショコラ・ノワール」に駆け込み、スミレに降りかかる厄災を身代わりに受けるため「ドラジェ」を購入した。

柏崎 愛可 (かしわざき あいか)

ウエーブがかった金髪をロングヘアにしているアイドルの少女。朝比奈玲と共にアイドルデュオ「ROXY(ロクシー)」を組んでいたが、現在はソロで活動している。「ROXY」として活動していた頃からファンに対して愛想がよく、次第に柏崎愛可に人気が偏ってきた頃、玲が行方不明となったため、心配している姿を見せていた。しかし現在、事務所に白骨化した玲の遺体の一部が次々と送られ続けていることに悩み、チョコレートショップ「ショコラ・ノワール」に駆け込んだ。

朝比奈 玲 (あさひな れい)

ストレートの茶髪をロングヘアにしているアイドルの少女。柏崎愛可と共に「ROXY(ロクシー)」というアイドルデュオを組んでいたが、もともと気性が激しいことから、ファンに対しても愛想がなかったために次第に愛可に人気が偏っていった。その頃、アイドルをやめるという置き手紙を残して行方不明となったが、やがて愛可のもとに朝比奈玲の白骨化した遺体の一部が次々に送りつけられるようになる。

佐々木 真菜 (ささき まな)

黒百合学園の1年生の女子。黒髪をウルフカットにしている。硬式テニスのジュニアチャンピオンで、アメリカに留学していたが帰国し、名門テニス部と名高い黒百合学園テニス部に入部した。しかし、伊集院沙織や桐子の所業を目にしたことで、幻滅している様子がある。練習にも不真面目で決してテニスがうまく見えない沙織に何度試合を挑んでも勝てないことから、チョコレートショップ「ショコラ・ノワール」を訪れ、「ラムボール」を購入した。

伊集院 沙織 (いじゅういん さおり)

黒百合学園の3年生の女子。長い縦巻きロールの金髪をハーフアップのお団子ヘアにしている。テニス部の中でも一番の実力者で、部の敷地そのものを我が物顔で使用しており、後輩たちにひどいいじめを行っていた。また、テニス部の惨状に苦言を呈する佐々木真菜に対しても傲慢に振る舞い、ボールをぶつけるなどしている。実は以前チョコレートショップ「ショコラ・ノワール」を訪れ、哀川ショコラから無敗になる「フィグ」を購入している。

桐子 (きりこ)

黒百合学園の3年生の女子。きついウエーブのかかった濃い茶髪をツインテールにしている。伊集院沙織の取り巻きで、後輩たちをはじめとして他者に対する思いやりがなく、テニスの練習と称して道を歩いていた猫姿のカカオ・テオブロマにボールをぶつけようとした。しかし、佐々木真菜に難なくボールを打ち返されたうえに下手だと断言されたことで、非常に恨みを持っている。

宇佐見 アリス (うさみ ありす)

劇団クイーンに所属している女優。年齢は16歳。腰までの金髪をハーフツインテールにしている。都市伝説をモチーフにした演劇で主役の哀川ショコラの役をつかみ、練習を続けていた。しかし、練習期間に遠距離恋愛中の智也と会える機会に恵まれ、芝居も恋愛も諦めたくないと願っていたところチョコレートショップ「ショコラ・ノワール」に辿り着き、もう一人の自分を生み出す「ジンジャーマンクッキー」を購入した。

藪田 (やぶた)

劇団クイーンに所属している女優。ウエーブがかったワンレンヘアの茶髪を腰まで伸ばしている。これまで劇団クイーンで上演されてきたすべての演劇で主役を務めていたが、都市伝説をモチーフにした演劇で初めて宇佐見アリスに主役を奪われた。アリスが本物のチョコレートショップ「ショコラ・ノワール」に辿り着き、二人に分裂して恋愛と演劇を楽しんでいることを知ったが、この事実はスタッフや共演者に黙っておくと約束した。

亜姫 (あき)

腰まで伸びた金髪にシャギーが入っている女子高校生。年齢は16歳。瘦せて綺麗になるためにコツコツと努力を積み重ねており、その努力をバカにされると我慢ができない。体型にコンプレックスを抱いているひなのとは対立関係にあり、ひなのと話すと刺々しい物言いになるため、二人がそろうとクラスメートが逃げ出す。ひなのがダイエットに成功してから焦りを感じていたが、ブランシェと出会ってダイエットキャンディ「アンバードロップ」をもらった。

ひなの

黒髪のショートボブヘアで、ふくよかな体型をしている女子高校生。年齢は16歳。痩せていることを鼻にかけた言動を嫌っており、亜姫とは対立関係にある。亜姫と話すと刺々しい物言いになるため、二人がそろうとクラスメートが逃げ出す。体型にコンプレックスを抱いていたが、サロン・ド・ブランシェが通信販売で出していたダイエットキャンディ「アンバードロップ」を購入し、ダイエットに成功した。

渡辺 ニナ (わたなべ にな)

中学2年生のバレリーナの少女。金髪を頭頂部で大きなお団子にしている。幼少期から澤村真智子にあこがれてバレエの練習に邁進しており、バレエのコンクールでの優勝を目指している。まだチョコレートショップ「ショコラ・ノワール」が店舗を持っていなかった頃、哀川ショコラに願いをかけてチョコレートを購入しようとしたが、その時には断られていた。プリマ候補として評価されているため、真智子からも自慢の弟子だと褒められている。

澤村 真智子 (さわむら まちこ)

バレエ教師を務める女性。ウエーブがかった黒髪をうなじでまとめて杖をついている。かつては天才バレリーナとして知られていたが、コンクールからの帰宅途中に渡辺ニナと共に事故に遭い、ニナを先に救出させたことで処置が遅れ、バレエを踊ることができなくなってしまう。

荒木 さくら (あらき さくら)

茶髪のおかっぱ頭にハート型のピンをつけている女子中学生。上原加恵の親友で、同じ高校に進学するために受験勉強に励んでいた。しかし、加恵が美術大学附属高校に進路を決めたと知り、強いショックを受ける。加恵の作品が盗作ではないかという疑惑が持ち上がった際には、このままいけば加恵の推薦が取り消され、同じ高校に進学できるのではないかと考えていた。だが、加恵が行方不明になっていると知ってからは行方を捜すために加恵の自宅を訪れ、そこで風景がどんどん描き足されていく不思議な絵を発見し、その絵を頼りにチョコレートショップ「ショコラ・ノワール」を訪れる。

上原 加恵 (うえはら かえ)

ストレートの金髪を背中まで伸ばしている女子中学生。荒木さくらの親友で、同じ高校に進学するために受験勉強に励んでいたが、美術コンクールで入賞したことをきっかけに美術大学附属高校から推薦を受けた。しかし入賞後、作品が2年前に撮影された写真の盗作ではないかという疑惑が持ち上がり、そのまま行方不明になってしまう。

仲井 宅郎 (なかい たくろう)

黒髪ショートヘアにしている男子中学生。美術部に所属しており、上原加恵と同じコンクールに出展したが入賞を逃し、加恵を盗作疑惑で陥れようとしていた。しかし、美術教師が加恵をかばう様子を見せたことから、もっと加代を陥れるため、チョコレートショップ「ショコラ・ノワール」で「パレ・ドール」を購入した。

優香 (ゆか)

ミスコンテスト入賞者の少女。ウエーブがかった金髪をロングヘアにしている。ミスコンテストのあと、ほかの入賞者たちと共に映画に出演するはずだった湖上美紅が大やけどを負ったことで、繰り上がりで映画出演が決まった。内面の美しさが一番大切だと話していた美紅にあこがれ、美しい心を持つように気をつけており、美紅と哀川ショコラを会わせようと撮影にショコラを同行した。

湖上 美紅 (こじょう みあか)

ミスコンテスト優勝者の女性。きついウエーブのかかった茶髪を腰まで伸ばしていた。しかし現在は全身の火傷を包帯で包み、車椅子に乗っている。ミスコンテストのあと、ほかの入賞者たちと共に映画に出演するはずだったが、スタジオが火災に遭った際に大やけどを負い、降板した。しかしその後も映画に携わりたいと望み、スタジオの代わりに湖上美紅自身が所有する別荘のある島を撮影に利用してほしいと貸し出している。

影山 羽美 (かげやま うみ)

ウエーブがかった茶髪をツインテールにしている女子学生。上級生相手にも強気な発言で、運動神経もよく、周囲から注目されている。しかしある日、突然頭の中にもう一人の自分の声が聞こえるようになり、自分が自分でなくなってしまう恐怖感を覚え、チョコレートショップ「ショコラ・ノワール」に駆け込んだ。しかしそこで哀川ショコラから、そもそもの影山羽美は引っ込み思案で気の弱い少女であり、羽美自身が望んで生み出した人格こそが今の羽美であることを告げられる。

レイナ

100年以上前、天峰傀儡が仕えたイギリス人の少女。年齢は15歳。ウエーブがかった金髪を背中まで伸ばしている。両親がおらずおじ夫婦と暮らしていたが、殴られてばかりだったために逃げ出し、乞食として暮らしていた。しかし傀儡と出会い、願いがすべて叶って満足したときには人形になるという代償を了承したうえで、贅沢三昧の日々を送るようになった。だが、望みがすべて即座に叶うようになってからはなにが本当の欲望なのかわからなくなり、苦悩し始める。傀儡に好意を抱いており、貴族から結婚の話を持ちかけられても断ろうとしていた。

高橋 芽留 (たかはし める)

金髪のミディアムヘアをハーフツインテールにしている女子学生。玉置に好意を抱いているが、なかなかアプローチすることができなかった。しかし、捨てられていた子犬のクロの世話を焼いているという共通点を見つけ、玉置との距離を縮めている。クロが玉置に引き取られたあとは犬を飼っているという共通点がある入江に劣等感を持ち、玉置の気持ちを知りたいと願ってチョコレートショップ「ショコラ・ノワール」で「ショコラ・ルージュ」を購入している。

玉置 (たまき)

黒髪をショートヘアにしている男子学生。誰にでも優しいため、女子から人気がある。自宅がカフェを営んでおり、捨てられていた子犬のクロを看板犬として引き取った。クロをかわいがって食事にも気にかけており、入江からクロの食事にタマネギを混入された際には必死に看病していた。その際、同じく一生懸命クロを看病した高橋芽留に強く感謝している。

入江 (いりえ)

金髪ロングヘアをお団子ポニーテールにしている女子学生。ブランド志向で学校にも高価なカバンを持って通学しているが、それが他人に汚されたりすることには我慢ができず、当たり散らすことも多い。犬を飼っているが、ブランド品と同じく飾りと同様だと考えている。玉置に好意を抱いており、玉置が捨て犬のクロを引き取ったのを機に犬を飼っている者同士距離を縮めようとしたが、クロに吠えられて邪魔されたためにクロを殺そうとしている。

獅堂 光牙 (しどう こうが)

ショコラティエの少年で、獅堂龍山の孫。金髪ショートヘアを無造作にはねさせている。哀川ショコラがチョコレートショップ「ショコラ・ノワール」を開店させて間もない頃に来店し、かつて哀川秀我も優勝した関東製菓コンクールにショコラを誘ったことがある。秀我の応援に来ていた頃の喜怒哀楽がはっきりとしていたショコラを覚えており、それ以来好意を抱いている。

(あゆむ)

金髪ロングヘアを低い位置でツインテールにしている女子学生。くじ引きで体育祭のリレー選手に選ばれたが、足が遅くバトンパスも下手なため、クラスメートたちから笑いものにされている。唯一小野大地だけは笑わなかったが、厳しい練習を課されるために苦手に感じている。笑い者になることに耐えきれず、足が速くなるように願ってチョコレートショップ「ショコラ・ノワール」を訪れたが、足が速くなるチョコレートは売り切れていると言われてしまい、哀川ショコラから代わりに「シトロネット」を購入した。

小野 大地 (おの だいち)

茶髪をショートヘアにしている男子学生。くじ引きで体育祭のリレー選手に選ばれ、アンカーを務めるほど足が速い。きつい物言いながら他人を見下す発言をすることなく、歩のバトンパスの下手さをなんとかするため、放課後にも歩と二人で練習を行っている。

白沢 美香 (しらさわ みか)

きついウエーブのかかった髪をハーフアップにしている女子学生。小野大地に好意を寄せているが、大地が歩と積極的に接点を持っているように見えるのが気に入らず、歩に対して意地悪な言動を繰り返している。

涼村 月音 (すずむら つきね)

アイドルユニット「プチピクシー」に所属している少女。年齢は14歳。金髪ロングヘアをハーフツインテールにしている。鳥井風香と太田花野を大切な仲間と考えており、化粧品のCM対決の話が出た時には二人と争うことに戸惑いを感じていた。二人がやる気であることを知ると、涼村月音自身も争う姿勢を見せ始めるが、花野が意識不明になってからは怪奇現象に悩まされるようになる。

鳥井 風香 (とりい ふうか)

アイドルユニット「プチピクシー」に所属している少女。年齢は15歳。黒髪を真ん中分けのショートヘアにしている。ソロデビューするのが夢で、化粧品のCM対決の話が出た時には一番やる気を見せていた。太田花野が意識不明になった直後、哀川ショコラと会っているところを涼村月音に目撃されている。

太田 花野 (おおた かの)

アイドルユニット「プチピクシー」に所属している少女。年齢は13歳。濃い茶髪を二つの縦巻きロールにしている。ソロの写真集を出すのが夢で、化粧品のCM対決の話が出た時にも乗り気になっていた。しかし実際にCMが流れ始めると、太田花野が担当した部分にだけ不気味な顔が映るという怪奇現象が起こり、話題になる。

河村 智子 (かわむら ともこ)

アイドルユニット「プチピクシー」のマネージャーを務めている女性。プチピクシーには濃いファンが存在するために人気アイドルに見えるが、まだまだ知名度が足りないと感じており、世間にアピールするためにと化粧品のCM対決の仕事を持ってきた。

片山 みなみ (かたやま みなみ)

腰まである金髪をハーフアップにしている女子高校生。入学式で新入生代表のあいさつをした荻原孝介に一目惚れし、生徒会長を務めるまでになった孝介に吊り合うようになろうと、生徒会副会長を務めている。文化祭の後夜祭に開催されるダンスパーティーでは、桜川鈴音の策略でタキシードを着ることになってしまうが、孝介から「ドレス姿を見てみたかった」と言われ、その場の勢いで告白する。しかしその翌日、孝介が告白を気にも留めていない様子なのを目にし、ショックを受けてさまよっている時にチョコレートショップ「ショコラ・ノワール」へと辿り着く。

荻原 孝介 (おぎはら こうすけ)

黒髪をショートヘアにしている男子高校生。生徒会長を務めるほど周囲から人望があり、誰からも信頼されている。片山みなみに対して特別な感情を持っている様子を見せるものの、みなみには伝わっていない。

桜川 鈴音 (さくらがわ すずね)

きついウエーブがかかった濃い茶髪をミディアムヘアにしている女子高校生。桜川鈴音自身のかわいさに絶対の自信を持っており、言い寄られた異性は確実に自分に惚れ込むと確信している。荻原孝介を次の彼氏候補に狙っているが、そのために片山みなみを排除したがっている。みなみが孝介に告白した場面を目撃し、孝介から告白された記憶を奪おうとチョコレートショップ「ショコラ・ノワール」で「メープルチョコレート」を購入する。

小泉 音羽 (こいずみ おとは)

ウエーブがかった金髪ロングヘアを左側だけ編み込みにしている女子中学生。ピアニストを目指して練習に励む一方で、中学生らしく遊びたいと考えている。練習帰りのある日、階段から転落しそうになっているところを水樹遥に救われ、一目惚れした。ピアノのコンクールの結果、オーストリアで3年間奨学金付きの留学を勧められたが、遥から「オーストリアへの留学をせず、ずっとそばにいて欲しい」と言われ、留学を取りやめた。

水樹 遥 (みずき はるか)

黒髪をショートヘアにしている、謎の青年。ある日、階段から転落しかけている小泉音羽を助けたのをきっかけに親密になった。音羽の通うピアノ教室前に送り迎えをして、音羽の心の支えになっている。音羽に好意を抱いており、「オーストリアへの留学をせず、ずっとそばにいて欲しい」と話して留学をあきらめさせた。フランス語で書かれた手紙を持ってチョコレートショップ「ショコラ・ノワール」を訪れている。

佐野 瑞希 (さの みずき)

毛先に外ハネ癖のある黒髪をショートヘアにしている男子中学生。小泉音羽のクラスメートで音羽の弾くピアノの音色に魅了されているが、そのことを素直に伝えられず、逆に意地悪なことばかりしてしまう。音羽がオーストリアへの留学をあきらめたと知った時には激怒し、音羽のピアノに対する情熱はその程度だったのかと罵っている。

江之本 せとか (えのもと せとか)

濃い茶髪をポニーテールにしているフィギュアスケーターの少女。5歳から天才フィギュアスケーターとして話題の中心にいたが、成長してからだんだん思うように滑れなくなっていることに苦悩し、チョコレートショップ「ショコラ・ノワール」に助けを求めた。霧咲レイがコーチについてからは自信を取り戻し、短期間でかつてのように演じられるようになった。

霧咲 レイ (きりさき れい)

ウェーブがかった金髪をショートヘアにしているフィギュアスケートコーチの男性。これまで教えた選手を潰した不良コーチだと噂されているが、江之本せとかの不調の原因が周囲からのプレッシャーによるものと見抜き、自信を取り戻すための練習を勧めて高い評価を得た。秦理恵子からコーチの依頼を受けたが、理恵子が以前、霧咲レイを無能コーチだと吹聴していたことを知っており、素っ気なく断った。

秦 理恵子 (はた りえこ)

フィギュアスケーターの少女。金髪を高い位置でお団子にしている。江之本せとかの評価が低迷している間に人気者となった。世界大会出場の座を懸けた大会でせとかを落選させるため、霧咲レイにコーチを依頼するものの断られた。しかし、なんとしてでもレイにコーチをしてもらいたいと願い、チョコレートショップ「ショコラ・ノワール」で「ショコラ・ノワゼット」を購入している。

竹内 みのり (たけうち みのり)

肩までの金髪をツインテールにしている女子中学生。いじめが公然と行われ、授業中も不良たちが騒いでいるほど治安の悪い学校に通っているが、一人ではなにも変えることはできないとあきらめ、静観するにとどめていた。しかし笠井真心と二人なら、なにか変えられるのではないかと考え、まずは改善点を考えている中、真心がクラスの法律を制定し、破った人物に制裁が加えられたことでクラスに平和が戻り、満足していた。しかし次第に、やむを得ない事情で遅刻したり、試験の解答に悩んでいたりしただけで重傷を負うクラスメートが続出し始めたことで、クラスの法律に疑問を持ち始める。

笠井 真心 (かさい まこ)

ストレートの黒髪を背中まで伸ばしている女子中学生。いじめが公然と行われ、授業中も不良たちが騒いでいるほど治安の悪い学校に通っているが、一人ではなにも変えることはできないとあきらめ、静観するにとどめていた。しかし竹内みのりと二人なら、なにか変えられるのではないかと考え、チョコレートショップ「ショコラ・ノワール」を訪れている。その翌日からクラスの法律を制定し、クラス全員を笠井真心のような優等生にするため、独裁者のように振る舞うようになる。

橋本 麻里 (はしもと まり)

背中まである金髪の右側を一部だけサイドテールにしている女子高校生。ずっと片思いをしていた綾野卓と恋人同士になったものの、卓がウソをついて自分と距離を取っていることを知り、卓巳の気持ちを知りたいと望んでチョコレートショップ「ショコラ・ノワール」を訪れた。

綾野 卓 (あやの すぐる)

黒髪ショートヘアにしている男子高校生。サッカー部に所属しており、少し無愛想であまり自分のことを話そうとしない。橋本麻里からの告白を受けて恋人同士になったが、多忙を理由にいっしょに帰ることも断り続けていた。しかし実際は、サッカー部をたびたび休んでいることが発覚する。

川瀬 えれな (かわせ えれな)

金髪をツインテールにしている女子学生。甲田さゆみの親友で、さゆみが宮前に恋していると知り、ずっとさゆみが告白できるようにサポートを続けていた。しかし、さゆみがなかなか勇気を出せないでいるのを見て、チョコレートショップ「ショコラ・ノワール」で運命の赤い糸を見ることができる「スパイダーモンブラン」を購入する。その結果、川瀬えれな自身の運命の赤い糸が宮前につながっていることを知り、強く動揺する。

甲田 さゆみ (こうだ さゆみ)

黒髪ロングヘアをカチューシャで留めている女子学生。川瀬えれなの親友で、宮前を運命の恋人だと信じているが、告白を何度も手伝ってもらっていながらなかなか勇気を出し切ることができない。えれなの計らいでデートする寸前までいったものの、当日カゼを引いてしまい、デートすることができなかった。しかしその代わりに、えれなが宮前と二人で会っていたことを知り、えれなの裏切りを糾弾する。

宮前 (みやまえ)

外ハネ癖のある茶髪ショートヘアにしている男子学生。川瀬えれなから何度も甲田さゆみと引き合わされてはいるものの、いつもさゆみが途中で逃げ出してしまうことから、さゆみには興味を持っていない様子だった。

横山 美々 (よこやま みみ)

女子小学生で、横山奈々の妹。肩までの金髪を低い位置でツインテールにしている。奈々が階段から落ちて意識不明となった事故を怪しみ、チョコレートショップ「ショコラ・ノワール」で他人に変身することのできる「ショコラ・サブレ」を購入して奈々の姿になり、奈々が通う高校に潜入している。そこで扇町千景が奈々をいじめていたこと、さらに奈々が川原さなをかばっていじめのターゲットにされたことを知り、なんとしても千景の悪行を白日の下に晒そうと決意する。

横山 奈々 (よこやま なな)

女子高校生で、横山美々の姉。ウエーブがかった金髪を腰の下まで伸ばしている。美々からは「優しくてかしこい自慢の姉」と評されており、超進学校と称される高校に入学できた時は楽しそうに通学していた。学校の階段から転落して意識不明となったことは事故だと考えられているが、通学する中で次第に元気がなくなっていく様子を美々が目撃しており、第三者によって引き起こされた事件ではないかと、美々に疑われるきっかけとなった。

扇町 千景 (おうぎまち ちかげ)

腰まで伸ばした茶髪をポニーテールにしている女子高校生。横山奈々をいじめているグループのリーダー格で、奈々を階段から突き落として意識不明にさせた張本人。父親が学校に多額の寄付を行っていることから教師も強く出ることができず、いじめの事実も隠蔽されている。「ショコラ・サブレ」によって奈々に変身した美々を奈々本人だと思い込んでいたが、取り巻きたちが「奈々が以前と様子が違う」と話すのを聞いて怪しみ、美々の素性を突き止める。

川原 さな (かわはら さな)

金髪ショートヘアにしている女子高校生。もともと扇町千景にいじめられていたが、横山奈々にかばわれたことで一度はいじめのターゲットから外れた。しかし奈々に変身した美々が、いじめに反発して行動し続ける姿に突き動かされて美々に協力するようになる。

野原 小月 (のはら さつき)

背中までの金髪をハーフツインテールにしている女子中学生。教師を困らせている男子生徒たちをなんとかしたいと願い、チョコレートショップ「ショコラ・ノワール」で描いたものが本物になる「ショコラ・クレヨン」を購入した。それ以来、ショコラ・クレヨンを使って魔法少女のように校内の困り事を解決に導いている。しかしクレヨンを使っている際に誰かに目撃され、それからはクレヨンで描いたものが実体化しなくなる。

松本 花音 (まつもと かのん)

男性恐怖症の少女。ショートボブの金髪をバニーリボンのカチューシャで留めている。幼稚園の頃に男子から意地悪をされた記憶が鮮烈に残っており、男性に恐怖心を感じている。そのため、チョコレートショップ「ショコラ・ノワール」で男性恐怖症を治してもらおうと考えていた。しかしそこには哀川ショコラやカカオ・テオブロマもおらず、偶然遭遇した天宮涼と二人でショコラ・ノワールの中に閉じ込められてしまう。脱出するためのミッションに挑んでいく中で、涼と協力することになる。

天宮 涼 (あまみや りょう)

男子アイドルグループ「REN-Z」の一人で、女子から絶大な人気を誇っている少年。毛先に外ハネ癖のある黒髪をショートヘアにしている。松本花音がチョコレートショップ「ショコラ・ノワール」に来店した時すでに店内におり、店員が姿を見せないことをいぶかしがっていた。やがて花音と二人でショコラ・ノワールに閉じ込められたことを知り、脱出するためのミッションに挑んでいく中で、花音と親しくなっていく。本名は「宮原涼」。

榎本 真桜 (えのもと まお)

金髪ロングヘアの一部を高い位置で二つのお団子ヘアにしている女優の少女。もともとは真木小百合の付き人だったが、以前舞台に出ていた時の演技を気に入った監督に、TVドラマで小百合とW主演する女優に抜擢された。しかしそのことが小百合の逆鱗に触れ、主演の話がなかったことにされかけた際に、チョコレートショップ「ショコラ・ノワール」を訪れ、強奪のチョコレート「ダークラム」を購入した。その結果、小百合が急きょ降板することとなり、TVドラマをきっかけに天才女優として注目され始める。小百合のことは心から尊敬しており、いつか共演したいと願っている。

真木 小百合 (まき さゆり)

ウエーブがかった黒髪をワンレンヘアにしている人気女優。数々の賞を獲得するほど演技力が高く、ファンも多い。しかし、付き人だった榎本真桜とTVドラマでW主演するオファーが来た際に激昂し、「真桜と共演するくらいなら自分はオファーを受けない」と宣言した。その結果、スポンサーの意向で一度は真桜へのオファーが取り消されかけたが、なんらかの事情で真木小百合自身が降板となり、真桜がTVドラマで主演を務めた。

杏華 (きょうか)

濃い茶髪をワンレンヘアにしている女子学生。歌声に絶対の自信を持っており、自己愛が強く、他人を認めることができない。特にクラスメートから人望のある瀬川亜美を一方的にライバル視し、文化祭で行う合唱のソロパートをかけて争った。しかしソロパートのオーディションで亜美に負け、その結果に納得することができずにチョコレートショップ「ショコラ・ノワール」に駆け込んだ。そこで他人の歌声を奪う「パッションオペラ」を購入している。

瀬川 亜美 (せがわ あみ)

肩までの金髪をツインテールにしている女子学生。つねに笑顔を絶やさず他人にも優しいため、クラスメートから人望がある。太陽のような存在だと評されているが、その存在自体が杏華にとって疎ましく、杏華からすべての光を奪っていく存在だと逆恨みされていた。文化祭で行う合唱のソロパートに決定したが、杏華がチョコレートショップ「ショコラ・ノワール」で購入した「パッションオペラ」の効果で歌うことができなくなってしまう。

柚子 (ゆず)

黒髪をサイドテールにしている女子学生。勇とは幼稚園からの幼なじみで、思いを寄せている。サッカー部のマネージャーを務めており、朝練に遅刻しそうな勇をいつも起こして登校している。新たに椿原朋美がマネージャーとなり、朋美があからさまに勇にアプローチしているのを目にし、チョコレートショップ「ショコラ・ノワール」に駆け込み、任意の相手の姿を変える「ロッククッキー」を購入した。しかし逆に朋美によって猫の姿にされてしまい、勇に拾われる。

(ゆう)

金髪をショートヘアにしている男子学生。サッカー部に所属しており、エースストライカーを務めている。柚子とは幼稚園からの幼なじみで、あまり恋愛対象として意識している様子はない。巨乳が好みだと公言しているが、椿原朋美にアプローチを受け始めてからは戸惑い気味だった。柚子が行方不明となってから、そうと知らず猫の姿になった柚子を拾っている。また早朝の自主練習がてら、柚子との思い出の場所を捜す姿が見られる。

椿原 朋美 (つばきはら ともみ)

ウエーブがかった金髪を腰まで伸ばしている女子学生。巨乳の持ち主。サッカー部のマネージャーを務めているが、シュート練習中にゴールの後ろをウロウロしているなど、あえてケガをしそうな行動をしている。また、実際に勇のゴールで左手首を打撲した際には、お詫びに毎日送迎するように強要していた。柚子が勇に好意を抱いていることも察しており、柚子に抜け駆けを詫びて「ロッククッキー」のことを聞き出し、ロッククッキーを強奪して柚子を猫の姿に変えてしまう。

桃愛 (ももあ)

背中までの金髪を低い位置でツインテールにしている女子学生。恋愛に奥手で、バスケットボール部のエース・龍之助に思いを寄せているが話しかけることすらできない。そこでチョコレートショップ「ショコラ・ノワール」を訪れ、異性の姿になれる「フェイスチェンジエッグドショコラ」を購入した。男子の姿に変身しているときは「浅井桃太」と名乗り、バスケ部に入部している。

龍之助 (りゅうのすけ)

黒髪ショートヘアにしている男子学生。バスケットボール部のエースで女子からの人気が高いが、女子からのアプローチに辟易している様子を見せている。桃愛が変身した「浅井桃太」がバスケットボールがうまいことを知り、桃太と急速になかよくなった。

淡海 かぐや (おうみ かぐや)

黒髪ロングヘアを姫カットにしているモデルの少女。年齢は15歳。小さな地方紙の読者モデルとして活動していたが、キレイな黒髪が話題となり、全国紙のモデルに抜擢された。本条あげはから嫌われていることを理解しており、あまり近づこうとしない。あげはの策略によって髪が燃やされてからは、かつて所属していた地方紙の編集部に戻るべきか苦悩している。

本条 あげは (ほんじょう あげは)

毛先だけ縦巻きロールにした金髪を背中まで伸ばしているモデルの女性。左目の下に泣きぼくろがある。全国紙の専属モデルとして活動しているが、淡海かぐやを田舎者とバカにしており、かぐやを追い落とすための力を欲してチョコレートショップ「ショコラ・ノワール」を訪れた。そこで炎を自由自在に生み出してあやつる「フレア・チリ」を購入し、かぐやの売りである髪を燃やすなどの妨害行為を始める。

浅黄 希 (あさぎ のぞみ)

女子学生で、浅黄奏の姉。金髪ロングヘアを高い位置でお団子ヘアにしている。新体操部に所属しており、練習に顔を見せない奏に腹を立てながらも大会出場を目前に控えて練習に邁進していた。しかし練習中に心臓が痛み出し、心臓疾患があることが発覚した。手術をすることで快方に向かうことができるが、その代わり二度と新体操をすることができなくなると知り、絶望する。しかし奏が新体操部に復帰してからは、奏に自分の居場所を奪われるのではないかと焦りを感じて病院を抜け出し、行き倒れていた。そこを哀川ショコラに保護されてチョコレートショップ「ショコラ・ノワール」に運ばれ、病気を治してほしいと願う。

浅黄 奏 (あさぎ かなで)

女子学生で、浅黄希の妹。背中までの茶髪をハーフアップのお団子ヘアにしている。新体操部に所属しているが練習にはほぼ参加しておらず、希にも反抗的な態度を取り続けている。希が心臓疾患で倒れた際には、自分が代わりに新体操の大会に出場すると豪語し、短期間で急激に上達した。以前はなんでも希と比べられることにプレッシャーを感じていたと語り、これを機に希の居場所を奪おうと考えていると希に話す。

飯田 直 (いいだ なお)

金髪ロングヘアをポニーテールにしている女子中学生。新聞部の部長を務めている。西尾猛の能力を高く評価しているものの強くライバル視しており、なにかと張り合っている。澤村竜聖が行方不明になっていることを知り、西尾より先に事件を解決すべくチョコレートショップ「ショコラ・ノワール」に駆け込んだ。他人の見る景色を見ることができる「コーヒービーンズ」を購入した際に、竜聖が学校の近くにいるらしいことを突き止める。

西尾 猛 (にしお たける)

茶髪をショートヘアにしている男子中学生。新聞部のライバルと噂されている放送部に所属しており、学校内で起こる事件の情報を集める際によく飯田直と対立している。情報収集能力に長け、澤村竜聖が行方不明になった日の足取りについても直より先に調べ上げていた。直が竜聖の事件に積極的になっていることに不愉快な様子を見せている。

澤村 竜聖 (さわむら りゅうせい)

襟足の長い金髪をショートヘアにしている男子中学生。いつも違う女子生徒を連れているプレイボーイで、学校一のスキャンダル男として知られている。3日前に早退してから行方不明になったと言われていたが、実際は一度帰宅してから夜間に外出しており、それ以来消息が途絶えている。

綾瀬 姫香 (あやせ ひめか)

強いウエーブのかかった金髪をしている女優の少女。父親は映画監督、母親は女優という芸能一家に生まれ、親の七光りといわれながらも3歳から子役として活動していた。新人女優の登竜門と知られ、優勝者は映画での主演が約束されているオーディションに挑んだ際に岡本奈々と出会っている。奈々の演技力に対する衝撃と、周囲から実力を疑われるプレッシャーで逃げ出した際に、チョコレートショップ「ショコラ・ノワール」に辿り着いた。そこで、勝利を妨げるものを取り除くチョコレート「パリブレスト」を購入した。

岡本奈々 (おかもと なな)

オーディションに参加した少女。肩の下までの茶髪をカチューシャで留めている。まったくの素人だが、学校の文化祭での演技を見た両親によって新人女優の登竜門と知られ、優勝者は映画での主演が約束されているオーディションに挑むことになった。綾瀬姫香のファンで、演技そのものには特に思い入れがある様子はない。

(はな)

濃い茶髪をツインテールにしている女子学生。健也の幼なじみで、毎日登下校をいっしょに行っている。健也が廃線トンネルの噂話をしていた際にはくだらないと一蹴していたが、あやかが健也と盛り上がったため、廃線トンネルに同行することになった。しかし、廃線トンネルの先で開催されていたサバトで健也とあやかが捕らえられ、天峰傀儡によって人形に変えられてしまうのを目撃する。その場で哀川ショコラに助けられ、夜店として出店しているチョコレートショップ「ショコラ・ノワール」を目指すことになる。

健也 (けんや)

無造作に跳ねた金髪をショートヘアにしている男子学生。とある廃線トンネルの先にすごい財宝が眠っており、好きなものがなんでも手に入るという噂を聞いて、華とあやかを廃線トンネルに誘った。しかし、サバトに迷い込んだ途端に参加者に捕らえられ、天峰傀儡によって人形に変えられている。

あやか

ウエーブがかった金髪を腰まで伸ばし、左の横髪をハートのヘアピンで留めている女子学生。健也が話していた廃線トンネルの話に興味を持ち、華と健也に同行した。しかし、サバトに迷い込んだ途端に参加者に捕らえられ、天峰傀儡によって人形に変えられている。

芹那 (せりな)

横髪だけを残して金髪をポニーテールにしている女子学生。年齢は17歳。かつて幼なじみの聖が転落死した豪華客船が7年ぶりに寄港することを知り、事故の真相を突き止めるために乗船することを決める。拓也から真相を追求することは無意味だと責められて泣いているところを、同じ豪華客船に乗船していた哀川ショコラに慰められた。その際に事の次第を話し、見たい時空の映像を映す「セサミマカロン」を購入した。

拓也 (たくや)

黒髪をョートヘアにしている男子学生。年齢は17歳。芹那と聖の幼なじみで、かつて聖が転落死した豪華客船に、真相解明のために乗り込もうとする芹那を引き止めようとしていた。また、芹那が豪華客船に乗った際には同行しており、事故現場で苦悩する芹那に対し、事故の真相を解明しても無意味だと吐き捨てている。

(ひじり)

芹那と拓也の幼なじみで、故人の少年。享年10歳。豪華客船から転落して死亡した。高所恐怖症だったが、船尾にあるフェンスを乗り越えて事故に遭ったことになっている。事故現場を目にして状況に疑問を持った芹那の前に一瞬だけ姿を見せた。

園山 香乃 (そのやま かの)

ストレートの金髪を腰まで伸ばしているピアニストの女性。自分で作曲したオリジナル曲が人気となっているが、実際は作曲しておらず、すべてゴーストライターの鈴木寧々に作曲を任せていた。5年間の活動を経て有名になったが、寧々が突如としてゴーストライターを降り、マスコミにゴーストライターの件をリークしたために人気が急降下した。このまま自分の存在を寧々に消されてしまうくらいなら寧々を芸能界から消し去りたいと願い、チョコレートショップ「ショコラ・ノワール」に駆け込んだ。

鈴木 寧々 (すずき ねね)

長い茶髪をサイドで三つ編みにしているシンガーソングライターの女性。曲はいいが容姿に華がないと言われ、デビューできずに路上ミュージシャンとして活動している際に、園山香乃のオリジナル曲を書くゴーストライターとしてスカウトされた。最初は自分の曲を使ってもらえるというだけで満足していたが、一度も鈴木寧々自身が日の目を見る機会がないことで、突如としてゴーストライターとしての仕事を辞職した。またその直後に、マスコミにゴーストライターの件をリークしている。ゴーストライターの話を売りにして香乃とは別の事務所と契約し、デビューが決まった。

美由 (みゆ)

金髪ロングヘアをツインテールにしている女子学生。セレブな生活にあこがれており、なぜ自分は平凡な一般家庭に生まれたのか憂いていたが、噂でチョコレートショップ「ショコラ・ノワール」の話を聞き、来店した。そこで夢を現実にする「ミッドナイト・チョコレート」を購入し、描いたことが実現するノートを手に入れた。

澤田 八重 (さわだ やえ)

黒髪ロングヘアを二本の三つ編みにして眼鏡をかけている女子中学生。幼少期に両親が離婚して母親に引き取られ、それ以来流行の物やおしゃれ、恋愛すらも禁止されて育った。母親に逆らう勇気がなかったが、学業だけを押しつける母親に我慢の限界を迎え、家を飛び出してチョコレートショップ「ショコラ・ノワール」に辿り着いた。そこで哀川ショコラに経緯を話したところ、勇気を与える「タブレット・ピュアダーク」を勧められている。同じ中学校の生徒たちからは「ダ澤田」とあだ名され、バカにされている。

草薙 大輔 (くさなぎ だいすけ)

外ハネ癖の金髪をショートヘアにしている男子中学生。澤田八重とクラスメートで、ほかの生徒たちから八重がバカにされているとさりげなく助けに入ったり、八重に似合いそうなカラーリップクリームをプレゼントしたりしている。卒業式では八重と共に在校生代表のあいさつをすることになり、在校生の準備を二人で進める中で、必要物品の買い出しに出る際に草薙大輔の姉の服を八重に貸し出している。

百花 (ももか)

金髪ロングヘアをツインテールにしている女子高校生。新入生歓迎会の舞台で見た軽音部のライブで坂谷勇人に一目惚れして、軽音部に入部。勇人が紗英と付き合っていることを知ったうえで、積極的にスキンシップを取っていた。勇人が紗英と別れたという話を聞いて即日告白したが、紗英によって「百花が勇人を略奪した」という噂が流され、クラスメートから白い目で見られている。そのことで悩み、チョコレートショップ「ショコラ・ノワール」に相談に訪れたが、哀川ショコラに「百花はまだショコラ・ノワールに来店するには早すぎる」と言われ、帰されている。

坂谷 勇人 (さかたに ゆうと)

明るい茶髪でサイドだけを長くした短髪にしている男子高校生。軽音部に所属しており、新入生歓迎会の舞台で百花に自分のピックを投げた。紗英と付き合っているが、軽音部に入部してからもなかなか上達しない百花を熱心に指導していることから、紗英とはケンカが絶えなくなっていた。紗英とケンカ別れした直後に百花から告白され、答えを保留しているものの満更ではない様子を見せている。

紗英 (さえ)

きついウエーブのかかった濃い茶髪をミディアムヘアにしている女子高校生。坂谷勇人と付き合っているが、ケンカが絶えず、百花からは悪い彼女として見られていた。勇人から別れを切り出されたが、その理由を「百花に略奪されたから」と周囲に説明している。チョコレートショップ「ショコラ・ノワール」から出てくる百花の姿を目撃しており、哀川ショコラに「自分がどんなに苦しかったか思い知らせたい」と願って「ショコラ・チュイール」を購入した。

藤森 光希 (ふじもり みつき)

濃い茶髪をショートボブヘアにしている女子学生。地味で自分に自信がなく、いつも自信があふれている宮部美月にあこがれている。美月の友人だというモデルの男子といっしょにお茶をした際にデートだと噂になり、美月の怒りに触れていじめられるようになった。光希を友人だと考えていたためにこの事実に思い悩み、チョコレートショップ「ショコラ・ノワール」で「ストロベリーショコラ」を購入した。

宮部 美月 (みやべ みつき)

ウエーブがかった金髪をワンレンヘアにしている女子学生。つねに自信にあふれており、モデルをしている複数の男子と友人関係になっている。しかしその内の一人と藤森光希がデートしたという噂を聞き、引き立て役にすぎなかった光希が自分よりモテていると考え、いじめるようになった。

きの

アイドルグループ「REN-Z」のファンの少女。金髪ショートヘアで、一部を高い位置で二つのお団子ヘアにしている。非常に派手な服装を好み、由真からはそのセンスをバカにされていた。「REN-Z」の中では特に加地を推しており、由真が「REN-Z」のライブのバックヤードに入れるチケットに当選したと知り、嫉妬で由真を殺害し、さらに隠蔽行為を邪魔してきた由真の飼い犬を殺してしまう。そして、きのはチケットを奪って何食わぬ顔でライブに参加したが、その最中、由真と思しき声を何度も耳にする。

由真 (ゆま)

アイドルグループ「REN-Z」のファンの少女。濃い茶髪を背中まで伸ばしている。「REN-Z」の中では特に加地を推しており、彼氏も加地に似ている。「REN-Z」のライブのバックヤードに入れるチケットに当選したことをきのに自慢した結果、殺害されてしまう。

加地 (かじ)

男子アイドルグループ「REN-Z」のセンターを務めており、女子から絶大な人気を誇っている少年。金髪をショートヘアにしている。バックヤードや控え室、リハーサルに入ることができる特別チケットに当選したファンに対して気やすく接し、派手な服装を身につけていたきののことも覚えていた。

川本 くるみ (かわもと くるみ)

ゆるくパーマをかけた金髪ロングヘアを低い位置でツインテールにしている女子学生。クラスメートの大樹に好意を抱いており、大樹に興味を持ってもらうために勉強している。その結果、大樹以外の男子からは非常にモテるが、大樹本人からは「キモい」と評されている。そのことに思い悩み、チョコレートショップ「ショコラ・ノワール」を訪れた。カカオ・テオブロマの勧めで、心の声が他人に伝わってしまうチョコレート「ルリジューズ」を購入した。

大樹 (だいき)

外ハネ癖のあるベリーショートヘアにしている男子学生。川本くるみのクラスメートで、クラスの男子の中で一番落ち着き払っており、余裕がある。釣りが趣味で、休み時間も一人で釣り雑誌を読んでいることが多い。くるみのことは本音を隠した能面のような表情で、苦手なタイプだと考えていた。

金城 (きんじょう)

茶髪ショートヘアの左側の前髪だけ長くしている男子学生。いつも女子生徒を侍らせており、女子のことはアクセサリーや所有物のように扱っている。川本くるみに興味を持ってアプローチしたが、「ルリジューズ」の効果でくるみが拒絶している声が聞こえ、屈辱を感じている。友人からチョコレートショップ「ショコラ・ノワール」の噂も聞いていたが、哀川ショコラが女性だと知り、絶対に頼らないと言い放つ。代わりに天峰傀儡からくるみに似せた人形を買い、くるみの意思を人形の中に閉じ込めてあやつるようになる。

時藤 杏実菜 (ときとう あみな)

濃い茶髪をミディアムボブヘアにしている被服科の女子高校生。被服科のエースと嘱望されており、現時点で海外のトップブランドから声がかかっている。しかし卒業制作の中間評価において、縫製はいいがデザインは今ひとつだと評されたうえ、寺沢いずみと同率一位だったことに強いショックを受けた。その衝撃が覚めやらぬ中、学園長から「いずみと二人一組で卒業制作に取り組むこと」と言い渡され、さらに苦悩する。そんな中、ブランシェと出会ってチョコレートを購入するが、願いが叶った代償として誰かの魂を生贄に捧げることを強要されて困惑し、チョコレートショップ「ショコラ・ノワール」に駆け込んだ。

寺沢 いずみ (てらさわ いずみ)

ウエーブがかった肩までの金髪をリボンカチューシャで留めている被服科の女子高校生。ふつうの高校から時藤杏実菜と同じ、被服科のある高校に編入してきた。編入当初はわからないことがあるたびに杏実菜に頼っていたが、卒業制作の中間評価において、技術はおぼつかないがデザインは素晴らしいとの評価を受け、杏実菜と同率一位をマークしている。

東 愛美 (あずま あいみ)

明るい茶髪を高い位置で二つのお団子ヘアにしている女子中学生。バレーボール部に所属しており、セッターを務めている。榛名萌香とは最強コンビとして知られ、「ハルアイコンビ」と呼ばれてあこがれの目で見られている。春の大会に向けたレギュラー発表でポジションを阿部に奪われて悔しい思いをしていたが、阿部が魔法でボールを浮かせたり、試合中わざと萌香にボールを触らせないように操作したりしていることを知り、チョコレートショップ「ショコラ・ノワール」に相談に訪れ、「チョコレーズンサンド」を購入した。

榛名 萌香 (はるな もえか)

ウエーブがかった金髪をポニーテールにしている女子中学生。バレーボール部に所属しており、アタッカーを務めている。東愛美とは最強コンビとして知られ、「ハルアイコンビ」と呼ばれてあこがれの目で見られている。しかし春の大会の一回戦において、一度もボールに触れることができないまま敗北した際には、涙を流して悔しがった。

阿部 (あべ)

黒髪をショートカットにしている女子中学生。バレーボール部に所属しているが一度も試合に出たことがなく、主にボール拾いを担当していた。実は東愛美と榛名萌香を強く憎んでおり、二人がボロボロになって負ける姿を見たいと願っている。

詠美 (えいみ)

長い金髪をツインテールにしている女子学生。凜とした佇まいのお姫様にあこがれているものの、現実では気が弱く、他人に対して強い物言いをすることができない。クラスメートの姫子のわがままに迷惑しており、クラス全体の雰囲気を明るくするためにもなんとかしたいと考えているが、うまく行動に移すことができないでいる。チョコレートショップ「ショコラ・ノワール」に相談に訪れたが、誤って哀川ショコラが魔界図書館から借りていた本の中に入り込んでしまう。

姫子 (ひめこ)

ウエーブがかった茶髪をポニーテールにしている女子学生。詠美とはクラスメート。富豪の娘なため、高飛車でわがまま放題に振る舞い、教師も姫子の親の権力を気にして姫子の言動を注意することができず、クラスの空気を悪くする元凶となっている。詠美がチョコレートショップ「ショコラ・ノワール」を訪れた際に入り込んでしまった本の中にも、姫子そっくりなお姫様が登場してわがまま放題に振る舞っている。

美由紀 (みゆき)

金髪のミディアムボブヘアをカチューシャで留めている女子学生。美人でモテると評判だったが、嫉妬心が強く、美由紀自身よりも目立っていると感じた女性すべてを敵視している。そんな女性すべてを呪いたいという願いを叶えるため、チョコレートショップ「ショコラ・ノワール」に相談に訪れ、「ショコラ・コポー」を購入した。

森野 いちご (もりの いちご)

ウエーブがかった黒髪ミディアムボブの毛先にだけカラーを入れている女子高校生。かりん、もも、あんずと共にガールズバンド「キャンディ☆ボックス」を結成し、ベースを担当している。キャンディ☆ボックスのメンバーを家族のように大切に思っており、メンバーと引き合わせてくれた音楽に感謝している。人気バンド「ブラックチェリー」の助っ人として参加した際にボーカルのアキラに気に入られ、引き抜きの話も出たがきっぱりと断っている。しかしその腹いせに、アキラがチョコレートショップ「ショコラ・ノワール」で購入したウイスキーボンボンに手を触れて高熱を出してしまう。

かりん

茶髪を背中まで伸ばしている女子高校生。森野いちご、もも、あんずと共にガールズバンド「キャンディ☆ボックス」を結成し、メインボーカルを担当している。デビューしたい気持ちはあるもののメンバーそれぞれの幸せを一番に考えており、いちごに人気バンド「ブラックチェリー」からの引き抜きの話が来た時にも、いちごの人生はいちごが選ぶべきだと助言した。しかしアキラのせいで、いちごが高熱を出して倒れた際にはもも、あんずと共にチョコレートショップ「ショコラ・ノワール」に駆け込み、ライブ出演の辞退を代償にいちごを救うことを選択している。

もも

ぽっちゃりとした体型をしている女子高校生。森野いちご、かりん、あんずと共にガールズバンド「キャンディ☆ボックス」を結成し、ドラムを担当している。デビューしたい気持ちはあるもののメンバーそれぞれの幸せを一番に考えており、いちごに人気バンド「ブラックチェリー」からの引き抜きの話が来た時にも、いちごの人生はいちごが選ぶべきだと助言した。しかしアキラのせいで、いちごが高熱を出して倒れた際にはかりん、あんずと共にチョコレートショップ「ショコラ・ノワール」に駆け込み、ライブ出演の辞退を代償にいちごを救うことを選択している。

あんず

明るい茶髪をマッシュルームボブにしている女子高校生。森野いちご、かりん、ももと共にガールズバンド「キャンディ☆ボックス」を結成し、キーボードを担当している。デビューしたい気持ちはあるもののメンバーそれぞれの幸せを一番に考えており、いちごに人気バンド「ブラックチェリー」からの引き抜きの話が来た時にも、いちごの人生はいちごが選ぶべきだと助言した。しかしアキラのせいで、いちごが高熱を出して倒れた際にはかりん、ももと共にチョコレートショップ「ショコラ・ノワール」に駆け込み、ライブ出演の辞退を代償にいちごを救うことを選択している。

アキラ

黒髪ショートヘアをワンレンにしているボーカリストの男性。人気バンド「ブラックチェリー」のボーカルを務めているが、金銭面にシビアで、売れるためならどんな卑怯な手も辞さない。ベースメンバーが欠員したために急きょ助っ人として参加した森野いちごのベーステクニックに目をつけ、キャンディ☆ボックスから引き抜こうとしたが、いちごに断られる気配を察してチョコレートショップ「ショコラ・ノワール」を訪れ、手を触れた相手に高熱を出させる「ウイスキーボンボン」を購入した。

桂木 はるか (かつらぎ はるか)

合コンに参加した女性。金髪のベリーショートヘアで身長も高い。小野寺有沙と共によく合コンに参加しているが、いつも「男みたいで無理」と言われ続けてきた。見た目がかわいらしく合コンでモテる有沙に比べ、桂木はるか自身は見た目で損をしていると感じている。チョコレートショップ「ショコラ・ノワール」で開催された合コンでは、哀川ショコラの魔法によって頭部がパンダになっている。女扱いされることに慣れていないため、初めて女性として扱ってくれたライオンに好意を抱いている。

小野寺 有沙 (おのでら ありさ)

合コンに参加した女性。ウエーブがかった茶髪ロングヘアをツインテールにしている。桂木はるかと共によく合コンに参加しており、小柄なかわいらしい見た目をしているため、いつも男性から連絡先を聞かれることに困っている。はるかのことは彼氏のようにカッコよく、頼りになる大好きな友人だと語っている。チョコレートショップ「ショコラ・ノワール」で開催された合コンでは、哀川ショコラの魔法によって頭部がウサギになった。

ライオン

合コンに参加した男性。哀川ショコラの魔法によって頭部がライオンになっている。女性に対して優しく、割れたグラスを女子に触れさせないよう、率先して掃除をしたりする。ヒョウとは友人だが軽んじられている様子で、その見た目からフラれてばかりでバカにされている。

ヒョウ

合コンに参加した男性。哀川ショコラの魔法によって頭部がヒョウになっている。つねに高圧的な態度で振る舞い、友人であるライオンだけでなく、桂木はるかや小野寺有沙に対しても悪態ばかりついている。また、予想外の事態に対応する余裕がなく、怒鳴り散らしたり周囲を恫喝したりすることで自分の思いどおりに事を運ぼうとする様子が見られる。

柚香 (ゆずか)

ウエーブがかった金髪をハーフツインテールにしている少女。年齢は16歳。16歳の誕生日の日に両親から許嫁がいることを聞かされ、華桜院暁人の住む屋敷に招待された。結婚はまったく考えてなく断るつもりだったが、暁人のおばである華桜院貴子から、貴子と暁人は柚香の父親が経営する会社の大株主であり、縁談を断れば生活に影響があるかもしれないと脅されてしまう。華桜院家の初代の奥方と瓜二つの容貌をしていることから、貴子に執着されている。

華桜院 暁人 (かおういん あきと)

柚香の許嫁の少年。金髪をショートヘアにしている。大富豪・華桜院家の現当主だが、両親がすでに他界し、華桜院家そのものを両親の形見だと考えている。また、この考えはおばの華桜院貴子も同じだと考えており、貴子に逆らうつもりはまったくない。しかし個人的に柚香を気に入り、貴子のやり方に反感を覚えていく。

華桜院 貴子 (かおういん たかこ)

華桜院暁人のおば。白髪をうなじでシニヨンにまとめている。柚香を暁人の許嫁にした張本人で、柚香が結婚を拒んだ際には、柚香の父親が経営している会社の大株主であることを話し、柚香を脅している。実はすでに死亡しており、天峰傀儡によって人形となった体でどうにか精神だけ生き長らえている。

藤咲 ミリ (ふじさき みり)

金髪のショートボブヘアの一部を高い位置で二つのお団子ヘアにしている女子高校生。橘しおりとは小学校からの幼なじみで、非常に仲がいい。他人に頼られることに喜びを覚える反面、責任感が強すぎるため、なんでも自分でやろうとして無理をしてしまう癖がある。生徒たちの要望を聞き、できる限り答えようと努力していたが、突然しおりから生徒会長の再選挙を要求され、ショックを受けた。その最中、チョコレートショップ「ショコラ・ノワール」の噂を聞き、仲直りのためにしおりにチョコレートを買っていこうと思い立つ。

橘 しおり (たちばな しおり)

濃い茶髪の左側を三日月型のピンで留めている女子高校生。藤咲ミリとは小学校からの幼なじみで、非常に仲がいい。ミリの責任感の強さをよく知っており、ミリが抱え込む前にサポートしようとしている様子がある。小学校の頃、ミリが行ったなんらかの行動を気にして、ミリに生徒会長を辞退するように強く勧めているが、その内容をミリに打ち明けようとはしない。

榎本 なつみ (えのもと なつみ)

背中までの金髪をハーフツインテールにしている女子学生。1年生の三学期に転校したため、なかなかクラスになじめずにいる。前の学校の友だちとはメッセージアプリでつながっていたが、榎本なつみが話についてこられないことがわかると、即座にブロックされてしまう。クラスに居場所がないことに悩み、チョコレートショップ「ショコラ・ノワール」で「タブレットレターチョコレート」を購入した。

藤宮 リリカ (ふじみや りりか)

長年売れていない女優。ウエーブがかった茶髪をショートボブヘアにしている。現在は当たり役に恵まれ、主演映画の撮影をしている。しかしNGを連発して、毎回監督から責められることで女優業に限界を感じ始めている。その頃から藤宮リリカは物言いたげに見つめる謎の男の夢を見るようになり、疲労感に苛まれている。そんな中、映画で恋人役を演じる俳優から結婚を前提とした交際を申し込まれる。それを機に結婚して引退を考えるようになり、仕事に対する情熱を失っていく。しかし失った情熱に比例するように、夢の中に出てくる謎の男が現実世界でも姿を見せるようになり、不気味に思ったリリカはチョコレートショップ「ショコラ・ノワール」に手がかりを探しに訪れる。

久美 (くみ)

金髪のミディアムヘアをハーフツインテールにしている女子学生。幼なじみの克己に好意を抱いており、克己も自分自身に好意を持っていると考えている。しかし最近、克己が大久保小春といっしょにいる時間が多いことを気にかけ、小春がいるから克己が久美自身に告白してこないと考えている。一度克己、小春と共に都市伝説のクマ女に襲われたが、その時克己が身を挺してかばってくれたこと、そして克己が哀川ショコラに「好きな女の子をクマ女から守りたい」と相談している姿を目撃し、克己が自分を好きだと確信して告白する。

大久保 小春 (おおくぼ こはる)

濃い色の茶髪のショートボブをカチューシャで留めている女子学生。克己と同じ委員会に所属しており、最近は久美よりも克己といる時間が長い。一度久美、克己と共に都市伝説のクマ女に襲われたあと、久美に対して嫉妬の表情を向けていた。

克己 (かつき)

茶髪をショートヘアにしている男子学生。久美の幼なじみで、好きな女の子のためならどんな苦労も厭わない。一度久美、大久保小春と共に都市伝説のクマ女に襲われたが、その時も身を挺して二人を守っている。またその後、哀川ショコラに「好きな女の子をクマ女から守りたい」と相談し、「モールドベアチョコレート」を購入した。

小芝 蒼 (こしば あおい)

入院中の少女。明るい茶髪を肩の下まで伸ばしている。小学2年生で不治の病にかかり、それ以来両親も見舞いに来ることなく、寂しい毎日を送っていた。しかし、寿命を告げに来たヨツハが毎日訪れるようになり、楽しく過ごせるようになる。だが、ヨツハと過ごせるのもあと9日とわかり、せめてヨツハと桜の花を見られるくらいに寿命を延ばすことはできないかと懇願した。

小清水 理 (こしみず あや)

金髪をミディアムボブヘアにしている女子学生。容姿端麗で周囲から美人なだけだと思われていることを理解しており、あまり笑わなくなった。ふつうにしているだけで女子からは「男子に色目を使っている」と陰口を叩かれ、告白してきた男子を振ると「美人は性格悪い」と言われる毎日に疲れ、どこか遠くに行きたいと考えていた。そして、行き先もわからない夜行バスに飛び乗った結果、魔獣や悪魔、魔女たちが乗る魔界行きバスだったことが判明し、驚愕する。しかし悪魔を相手にしても堂々と振る舞う姿を気に入られ、悪魔になることを勧められる。

三原 海子 (みはら みこ)

金髪ロングヘアをツインテールにしている女子学生。間宮なびきとは親友同士で、いつもいっしょに行動している。弓道部の壮馬に片思いしていたが、思い切って告白して無事に付き合うこととなった。しかし、それからしばらくしてなびきがなにかに悩んでいることを知り、ショコラ・ノワールで他人の夢の中に入ることができる「夢★ネム~ルチョコレート」を購入した。その結果、なびきも壮馬に片思いしていたことを知り、困惑する。

間宮 なびき (まみや なびき)

肩までの濃い茶髪を三つ編みハーフアップにしている女子学生。三原海子とは親友同士で、いつもいっしょに行動している。弓道部の壮馬に片思いしているが、海子もまた壮馬に長い間片思いしていたことを知っており、告白すると話された時も、応援することを約束している。しかし、実際に海子と壮馬が付き合うようになってからは、応援したい気持ちと嫉妬の気持ちで板挟みになり、寝不足になるほど苦悩していた。

鳳 美穂 (おおとり みほ)

ウエーブがかった茶髪をサイドテールにしている女子学生。弓道部の壮馬に片思いしており、猛烈なアプローチを繰り返しているが、三原海子が壮馬と付き合うようになってからは、海子と壮馬を別れさせようと暗躍していた。その最中、間宮なびきも壮馬に片思いしていた事実を知り、「なびきのために別れてやれ」とそそのかしている。

玉井 千昭 (たまい ちあき)

金髪のショートボブヘアを一部だけ左側でサイドテールにしている女子高校生。写真共有SNSにハマっているものの、なかなか評価が伸びずに悩んでいる。そんな時、同じ中学に通っていた吉崎ゆりあからSNSを通して連絡があり、二万件以上の評価をもらっているゆりあとなかよくするようになった。しかし、評価を伸ばすことばかりに執着しているゆりあに、だんだん恐怖を覚えるようになっていく。やがて複数の男性がいる場所に連れて行かれ、そこで強姦まがいのことをされかけたこと、そしてその男性たちがチョコレートのように体が崩れていった様子を見たのをきっかけに逃げ出し、チョコレートショップ「ショコラ・ノワール」に辿り着いた。そこで過去を清算できる「ショコラシリアルバー」を購入する。

吉崎 ゆりあ (よしざき ゆりあ)

ウエーブがかった髪をポニーテールにしている女子高校生。写真共有SNSに登録しており、小物や衣装、撮影方法などを工夫して二万件以上の評価を得ている。同じSNSを使用していた玉井千昭を発見してコンタクトを取り、なかよくするようになった。しかし評価を伸ばすことに執着するあまり、その場その場を楽しむ気持ちに欠け、写真を撮れればそれでいいという感覚を抱いている。また、評価を伸ばすためにはネットで炎上することも一つの手段だと考え、千昭を複数の男性が強姦しようとする写真を撮影しようとする。実はチョコレートショップ「ショコラ・ノワール」を利用しており、チョコレートの人形を作り出す「ショコラ・テリーヌ」を購入した。

のあ

長い黒髪をツインテールにしている女子小学生。家は裕福ではなく、おもちゃをはじめとしてプールバッグなども買ってもらったことがない。特に母親はのあの妹を産んでからピリピリしており、のあに手を挙げることもある。せーらと二人で家出するために、チョコレートショップ「ショコラ・ノワール」で体の大きさを変えられる「ダブルチョコチップクッキー」を購入し、セーラの自室にあるドールハウスで暮らすようになる。しかし、思うように生活できないことにあせりを感じていた際に、ブランシェと出会って嫌いな人間の背中を二回ノックすると、家具に変える魔法を使えるようになった。それ以来、気に入らない人間はすべて家具にしている。

せーら

金髪のショートヘアにリボンをつけている女子小学生。家は裕福で望めばたいていのものが手に入るが、両親が別居している上に父親は深夜まで帰宅しないため、一人で過ごすことが多かった。のあと二人で家出するために、チョコレートショップ「ショコラ・ノワール」で体の大きさを変えられる「ダブルチョコチップクッキー」を購入し、せーらの自室にあるドールハウスで暮らすようになる。しかし、思うように生活できないことに気づいてあせりを感じていたところ、ブランシェと出会い、嫌いな人間の背中を二回ノックすると家具に変える魔法を使えるようになった。だがその魔法にせーらは恐怖を抱き、家出をやめたいと考えるようになる。

仁科 愛利 (にしな あいり)

肩の下までの金髪をハーフアップにしている女子高校生。美術部に所属しており、次の美術展で賞を取れば美大の推薦が狙えると教師たちからも期待されている。美術部の後輩・水無月をかわいがっていたため、水無月が亡くなったことを引きずっていた。美術展に出展する作品を決めていなかったが、水無月が描きかけていた絵があると知り、その絵を描き上げて出展することにする。水無月との合作で最優秀賞を受賞してからも作品作りに余念がなかったが、生前の水無月を悪く言っていた部員が相次いで行方不明になる事件が起き、不安を覚えるようになる。

水無月 (みなづき)

女子高校生で、故人。ウエーブがかった黒髪を左サイドでまとめている。美術部に所属しているが、もともと絵はうまくなかった。しかし、仁科愛利について勉強するうちにめきめきと実力を伸ばし、美術展への出展が決まっていた。ところがそのことでほかの部員からの嫉妬を買い、陰口を叩かれるようになった。ある日、パレットナイフが首に突き刺さって亡くなる。

姫乃 (ひめの)

ゆかりの年下のいとこ。ウエーブがかった茶髪をツインテールにしている。ゆかりとは小さい頃から仲がよく、両親が共働きだったことからよくいっしょに食事をしていた。ゆかりが結婚する話を聞き、ショックを受けながらも祝福し、結婚式の準備も手伝っている。しかし、無意識下でゆかりのドレスを破ったり指輪を隠したりしており、そんな自分の気持ちに戸惑い、チョコレートショップ「ショコラ・ノワール」に駆け込んだ。

ゆかり

姫乃の年上のいとこ。金髪を背中まで伸ばしている。姫乃とは小さい頃から仲がよく、両親が共働きだったことからよくいっしょに食事をしていた。結婚したら結婚相手の地元に引っ越すことが決まっており、姫乃と離れることになる。結婚式の準備を姫乃に頼んでいるが、姫乃が無意識下で式を邪魔しようとしていたことを知り、自分が追い詰めてしまったのではないかと自責の念に駆られる。

吉田 花音 (よしだ かのん)

黒髪を肩の下まで伸ばしている女子中学生。私立中学校に入学して以降、速水咲のグループからいじめを受けているが、それに屈することなく、いつも反論している。咲がチョコレートショップ「ショコラ・ノワール」で購入したチョコレートを大事そうにしているのを目にして、いじめの仕返しを考えていた。その際、咲が吉田花音をいじめていた理由が花音の家族仲がよく、花音が親から大切にされているからだと知り、激怒してチョコレートを投げ捨てている。しかし咲の弟である速水咲也が重病であり、いい子であることを知ってからは、咲也を助けたいと考えるようになった。

速水 咲 (はやみ さき)

ウエーブがかった金髪ロングヘアを低い位置でツインテールにしている女子中学生。私立中学校に入学してから、吉田花音に花瓶の水をかけたり、弁当を捨てたりするなどのいじめを行っていた。弟の速水咲也が重い病気で入院しており、両親が咲也にかかりきりで弁当も作ってもらえないことから、両親から大切にされている花音に嫉妬していた。咲也の病気を治すためにチョコレートショップ「ショコラ・ノワール」でチョコレートを購入したが、花音にチョコレートを投げ捨てられてしまって絶望していた。

速水 咲也 (はやみ さくや)

速水咲の弟。金髪をショートヘアにしている。重い病気で入院しており、一刻も早く手術しなければ命が危ないとされている。しかし、咲がチョコレートショップ「ショコラ・ノワール」のチョコレートに頼ることを願っておらず、どんなときも自分のそばにいてほしいとだけ考えていた。

イサミ

金髪ロングヘアを姫カットにしている女子学生。かつては陸上部のエースとして注目を集めていた。しかし右足を疲労骨折し、悪化すれば歩くことすらできなくなると知ったのをきっかけに、陸上部を引退した。だが、走ることに未練を持っており、後輩である椿が次に行われる大会で代表選手に選ばれたと知った際には非常に嫉妬していた。黒ネコ姿のカカオ・テオブロマに導かれてチョコレートショップ「ショコラ・ノワール」を訪れ、そこで椿と鉢合わせている。その時、椿にとって走ることが重荷になっていることを知り、自分が考えたこともない感覚に困惑する。

椿 (つばき)

短い茶髪を一部だけサイドテールにしている女子学生。陸上部におけるイサミの後輩で、次に行われる大会で代表選手に選ばれた。引退したイサミの代わりとして周囲から期待される中で、タイムや練習態度にまで気を張り続けた結果、走ることそのものが苦痛となっていく。そのため、チョコレートショップ「ショコラ・ノワール」を訪れ、走れなくなるように願うつもりでいたが、イサミと鉢合わせとなり、イサミと椿の足を交換することを提案する。

島崎 最愛 (しまざき もあ)

ウエーブがかった金髪をロングヘアにしている女子学生。好きな男子に少しでも近づきたいと願っているが、優柔不断なため、チョコレートショップ「ショコラ・ノワール」に辿り着いても自分がなにを願えばいいのかも決められずにいた。カカオ・テオブロマに「自分の意思を持っていない」と指摘されて逃げ帰った先で、天峰傀儡とブランシェに出会い、迷ったときに回答を教えてくれる「ステンドグラスクッキー」を受け取った。それ以来、すべてブランシェの言うとおりに行動している。

花園 わかば (はなぞの わかば)

フィギュアスケート選手の少女。長い金髪を高い位置でお団子ヘアにしている。幼い頃、里見あいらに誘われてフィギュアスケートの世界に足を踏み入れた。しかし、あいらがケガをして引退して以降、あいらと連絡が取れなくなり、もう一度あいらに会うことを目標にフィギュアスケートを続けている。その結果、五大陸フィギュアや世界選手杯で表彰台に立った。だが、あいらは花園わかば自身のせいでケガをしたと取材スタッフから聞かされて動揺し、引退を考えるようになる。

里見 あいら (さとみ あいら)

花園わかばの親友の少女。黒髪ロングヘアをポニーテールにしている。幼い頃にわかばをフィギュアスケートの世界に誘った人物。わかばがケガをしたのをきっかけに引退したが、それ以降彼女と連絡を取っておらず、行方不明となっている。

光宗 (みつむね)

花園わかばのコーチを務める女性。ウエーブがかった茶髪をロングヘアにしている。いつもにこやかにわかばを指導しているが、わかばを勝たせるために手段を厭わないところがあり、里見あいらをケガさせたのも光宗が仕組んだことだった。わかばが引退を切り出した際には激怒し、「本来パッとしないスケーターなのだからおとなしく自分の言うとおりにしろ」と脅迫した。また、わかばがその言葉に恐怖して逃げ出したあと、チョコレートショップ「ショコラ・ノワール」を訪れ、「ショコラカリス」を購入している。

松本 ツバメ (まつもと つばめ)

金髪をロングヘアにしている女子学生。芸能科に通っているが、兄の松本昴と比べられることが多いため、オーディションにも一度出て以降は参加したことがなく、自信を失っている。しかし、他校から転入して来た伊角法周から「恋人役のオーディションに推薦する」と言われ、久し振りにオーディションに参加する気になった。しかしそのオーディションはウソであり、実際は昴を恨んでいる法周がツバメを陥れるために仕組んだものだったと知り愕然とする。そして法周とその仲間によって昴がリンチに遭い、映画を降板することになってしまったことで自責の念に駆られ、チョコレートショップ「ショコラ・ノワール」を訪れて「フラワーノイズチョコ」を購入する。

松本 昴 (まつもと すばる)

俳優の少年で、松本ツバメの兄。黒髪をショートヘアにしている。主演男優賞を受賞するほど演技力が高く、映画や連続ドラマの主演も決まっている人気俳優。ツバメが自信を喪失してオーディションも受けていないことを気にかけており、「もっと自信を持て」と言い続けていた。ツバメが伊角法周から渡されたオーディションのチラシを目にし、その場所の不自然さから、このオーディションへの参加をやめるよう引き止めている。

伊角 法周 (いすみ のりちか)

襟足の長い茶髪をうなじでまとめている俳優の少年。他校から松本ツバメの通う学校の芸能科に転入して来た。伊角法周が主演することが決定していた映画の主演が昴に変更されたことで、昴を恨んでいた。ツバメが昴の妹と知り、恋人役に推薦すると言って偽のオーディションに呼び出し、陵辱写真を撮って昴を脅すつもりだったが、その場に昴が現れたためにリンチを加えた。

光輝 (こうき)

外ハネ癖の金髪をショートヘアにしている男子学生。駒沢羽美の幼なじみで、羽美に好意を抱いている。しかし、羽美がクラスメートの泉に恋していることも知っており、切ない気持ちを隠して羽美の告白の練習台になるなど、羽美の恋が成就するのを願っている。しかし羽美が泉と話していたり、泉が羽美を気に入った様子を見たりするとひそかに傷ついていた。だが泉への嫉妬で羽美を泣かせてしまったことを後悔し、チョコレートショップ「ショコラ・ノワール」を訪れた。

駒沢 羽美 (こまざわ うみ)

黒髪ロングヘアを二本の三つ編みにしている女子学生。光輝の幼なじみで、泉に好意を抱いているもののなかなか告白する勇気が出ず、毎日光輝に告白の練習だけを繰り返している。しかし、光輝の計らいで泉と近づけるチャンスが来た際には、精一杯おしゃれしたりと努力は見せている。

(いずみ)

茶髪をショートヘアにしている男子学生。光輝や駒沢羽美のクラスメートで、女子から人気がある。やるべきこともやらずに、好意を抱いている異性にだけ媚びを売る軽薄そうな女子は苦手だが、まじめで他人にも気遣いができる女子には好意的に接している。

かやの

金髪ロングヘアをポニーテールにしている地縛霊の少女。2か月前、電車のホームから線路に転落しかけた幼女を助ける代わりに死亡した。それ以降、霊である自覚のないままにホームに居着き、毎日雄飛に声をかけ続けるものの無視される日々を送っていた。そんな中、哀川ショコラから「アイスチョコレートドリンク」を渡され、雄飛と再び話せるようになる。

雄飛 (ゆうひ)

かやのの幼なじみの少年。黒髪のショートヘアで、前髪だけを長く伸ばしている。かやのの幼なじみで、周囲はかやのの死に対する悲しみが薄れかけているが、かやのを忘れられずにいる。そのため毎日死にたいと考えており、「アイスチョコレートドリンク」の効果で再びかやのと再会した際には、かやのと共にあの世へ行こうとした。

香月 美音 (こうづき みのん)

縦巻きロールの金髪をツインテールにしているバイオリニストの少女。チョコレートショップ「ショコラ・ノワール」を開店したばかりの頃の哀川ショコラに出会ったことがあり、当時思いどおりにチョコレートを作ることができなかったショコラに、音楽をとおして他人と正面から向き合う気持ちの大切さを教えた。幼少期に左手をケガしたために麻痺が残っており、プロのバイオリニストになるためには高額な手術が必要といわれている。音楽事務所に所属して作曲に勤しんでいるが、香月美音が作曲した曲を同じ事務所に所属している横鳥ちさが作曲したものとして発表され、音楽をやめるべきか苦悩している。

横鳥 ちさ (よこどり ちさ)

ウエーブがかった茶髪のショートボブヘアにしているバイオリニストの女性。高慢で他人に対する配慮がなく、同じ音楽事務所に所属している香月美音が作曲した曲を横鳥ちさが作曲したものとして発表した時にも、「こんな曲弾きたくて弾いてるわけじゃない」「コンサートをやりたいから仕方なく弾いている」と暴言を吐いている。

集団・組織

プチピクシー

三人組の女子アイドルユニット。涼村月音、鳥井風香、太田花野が所属しており、河村智子がマネージャーを務めている。ディープなファンからの人気はあるが世間的にはまったく知名度がなく、大手化粧品会社のアイシャドウでそれぞれが「スモーキーヴァンパイア」「ナチュラルエンジェル」「ピンクドール」のイメージキャラクターを務め、CMの人気投票を行うことで知名度を上げようとしている。しかし、CMで花野が担当している部分にだけ不気味な顔が映るという怪奇現象が起こり、心霊CMとして有名になる。

REN-Z (れんず)

三人組の男子アイドルグループ。天宮涼、加地が所属しており、女性から絶大な人気を誇る。ファンはライブのことを「デート」と称し、バックヤードや控え室、リハーサルに入ることができる特別チケットは各ライブで一枚のみで、抽選でしか手に入らないためにプラチナチケットとなる。

場所

ショコラ・ノワール

哀川ショコラが経営しているチョコレートショップ。深い森の中に建つ洋館で、「願いのかなうチョコレート屋」として噂になっている。しかし、チョコレートショップ「ショコラ・ノワール」で販売されているチョコレートはすべて、願いを叶える代わりに代償として願いをかけた者のなにかを奪っていく。その代償は悲しい記憶や悪に屈する弱い心、美しさや存在そのもの、自由な体などさまざまで、大体は不遜な心を持つ者が大きな代償を支払っている。バレンタインデーは同じ願い事の客しか来ないという理由から店を閉めており、よほどのことがない限り顔の見えない客にチョコレートを販売したくない思いから通販などは行っていない。またカカオ・テオブロマによって、強い願いを持った人間でなければ店に入ることができない結界が張られている。来店した客にはポットサービスとしてショコラ・ショーを提供しており、これを飲むことで心を開いて話しやすくなる効果が得られる。ショコラ・ノワールで販売されているチョコレートは霊体を含め、どんな者でも食べることができる。地下には貿易商だったショコラの祖父が遺した開かずの間があり、特殊な鍵を使用しなければ開けることができない。

サロン・ド・ブランシェ

ブランシェが経営しているチョコレートショップ。街中に建つ大きな店舗で、「願いのかなうチョコレート屋」を謳っている。しかし、チョコレートショップ「サロン・ド・ブランシェ」で販売されているチョコレートを食べて願いを叶えると、願いをかけた者以外の人間が生贄となり、全身チョコレートになってしまう。基本的に販売しているチョコレートは、小さなハート型のチョコレート一種類となっている。

聖アンジュ学園 (せいんとあんじゅがくえん)

街から隔絶された場所に建っているミッション系の学校。全寮制で戒律が厳しく、アクセサリーの着用やメイク、娯楽品の所持が禁止され、朝5時の起床が義務づけられている。信心深い生徒はいるものの、生徒の大半はその生活に嫌気が差している様子があり、娯楽に飢えている。哀川ショコラが差出人不明の手紙で呼び出され、「復讐のチョコレート・ヌガー」をデリバリーした。

魔界図書館 (まかいとしょかん)

魔界の本が所蔵されている図書館。クオレが司書を務めている。さまざまな本があるが、人間の魂そのものが閉じ込められている本があり、そういった本は閉じ込めた人間の欲望を叶えながらさまざまな物語を形作っていく。カカオ・テオブロマをはじめとする魔力を持つ者たちが、本の中の登場人物として入り込み、人間の末路を見て楽しむための娯楽にしている。また、閲覧者は物語の主人公に近い姿になるため、本に閉じ込められている人間が学生なら制服、兵士なら軍服というように姿が変化する。

その他キーワード

クラスの法律 (くらすのほうりつ)

笠井真心が作った治安の悪いクラスを正すための法律。「人に乱暴しない」「授業以外での火の扱いを禁ずる」「遅刻、早退、欠席、欠課しない」など多くの法律が制定されており、クラスの法律を破った人間はなんらかの制裁が加えられ、重傷を負う。

黒い心の結晶 (くろいこころのけっしょう)

ブランシェと天峰傀儡が集めている心の結晶。本来の心の結晶は白いが、人間の心が悪意や憎悪、嫉妬などの悪感情に染まりきると真っ黒になる。黒い心の結晶を抜かれた人間は全身が脱力して虚空を見つめた表情になり、廃人同然になってしまう。なんのために集めているかは不明。

クマ女 (くまおんな)

都市伝説となっている、黄昏刻に現れる怪人。頭は大きなクマのぬいぐるみで、体は血の滴ったワンピースを着た少女の姿をしている。綺麗でかわいい女の子の顔を求めてさまよっているが、好みの顔をした女の子を見つけると、「頭ちょうだい」と言いながら、手に持っている斧で斬りかかってくるとされている。

アンバードロップ

チョコレートショップ「サロン・ド・ブランシェ」が通信販売しているダイエットキャンディ。包み紙にハチが描かれており、キャンディの中にはチョコレートでできたスズメバチが入っている。このハチの中には卵が大量に内包され、アンバードロップを食べた人間の腹部で孵化し、宿主の食べた物をエサにして成長する。そのため、アンバードロップを食べた者は急激に瘦せるうえに、満たされない空腹感を覚えるようになる。やがて成長したスズメバチは、宿主の腹を食い破って飛び立っていく。

フェイスチェンジエッグドショコラ

チョコレートショップ「ショコラ・ノワール」で販売しているチョコレート。ホイップクリームで描かれた十字を中心に、四色に塗り分けされた卵のような形をしている。食べると異性になることができ、誰も本来の性別に気づかなくなる。ただし翌日の日没までにショコラ・ノワールに戻ってこなければ、一生変身した姿のまま生きていかなければならなくなる。

サバト

悪魔と魔女の祭典。悪魔や魔女がそれぞれの魔法道具を持ち寄って交換する祭のようなもので、たくさんの夜店が軒を連ねている。深夜、廃線トンネルを通り抜けた先で稀に開催されている。好きなものがなんでも手に入ると噂されているが、人間が立ち入ると捕らえられ、参加者たちによって人間以外の物に変えられてしまう。また、サバトで盗みを働いた者は絶対にサバトから出ることはできない。

書誌情報

ショコラの魔法 小学館〈ちゃおホラーコミックス〉

(2009-07-01発行、 978-4091326423)

ショコラの魔法~bittersweet~ 小学館〈ちゃおホラーコミックス〉

(2010-03-01発行、 978-4091328847)

ショコラの魔法~creamy sugar~ 小学館〈ちゃおホラーコミックス〉

(2010-11-29発行、 978-4091334459)

ショコラの魔法~dark spice~ 小学館〈ちゃおホラーコミックス〉

(2011-04-01発行、 978-4091337740)

ショコラの魔法~evil essence~ 小学館〈ちゃおホラーコミックス〉

(2011-11-01発行、 978-4091340887)

ショコラの魔法~fruity flavor~ 小学館〈ちゃおホラーコミックス〉

(2012-03-01発行、 978-4091342485)

ショコラの魔法~guilty crunch~ 小学館〈ちゃおホラーコミックス〉

(2012-08-01発行、 978-4091345684)

ショコラの魔法~honey blood~ 小学館〈ちゃおホラーコミックス〉

(2012-11-30発行、 978-4091348272)

ショコラの魔法~ice shadow~ 小学館〈ちゃおホラーコミックス〉

(2013-07-26発行、 978-4091355478)

ショコラの魔法~jewel syrup~ 小学館〈ちゃおホラーコミックス〉

(2014-01-31発行、 978-4091357205)

ショコラの魔法~knocking egg~ 小学館〈ちゃおホラーコミックス〉

(2014-07-01発行、 978-4091362681)

ショコラの魔法~love flake~ 小学館〈ちゃおホラーコミックス〉

(2014-10-30発行、 978-4091366085)

ショコラの魔法~melty night~ 小学館〈ちゃおホラーコミックス〉

(2015-09-01発行、 978-4091376275)

ショコラの魔法~nutty carnival~ 小学館〈ちゃおホラーコミックス〉

(2016-04-27発行、 978-4091383266)

ショコラの魔法~odd cake~ 小学館〈ちゃおホラーコミックス〉

(2017-08-29発行、 978-4091394569)

ショコラの魔法~phantom decoration~ 小学館〈ちゃおホラーコミックス〉

(2018-08-31発行、 978-4098701995)

ショコラの魔法~queen candy~ 小学館〈ちゃおホラーコミックス〉

(2019-08-01発行、 978-4098705924)

ショコラの魔法~romantic flambe~ 小学館〈ちゃおホラーコミックス〉

(2019-12-26発行、 978-4098707362)

ショコラの魔法~salty leaf~ 小学館〈ちゃおホラーコミックス〉

(2020-04-30発行、 978-4098710300)

ショコラの魔法~tricky beans~ 小学館〈ちゃおホラーコミックス〉

(2020-07-31発行、 978-4098710928)

ショコラの魔法~under glace~ 小学館〈ちゃおホラーコミックス〉

(2021-04-28発行、 978-4098713622)

ショコラの魔法~vivid berry~ 小学館〈ちゃおホラーコミックス〉

(2022-12-26発行、 978-4098718818)

ショコラの魔法~プレミアムコレクション~ 小学館〈ちゃおホラーコミックス〉

(2015-06-01発行、 978-4091374080)

ショコラの魔法~パーフェクトコレクション~ 小学館〈ちゃおホラーコミックス〉

(2016-10-31発行、 978-4091388469)

ショコラの魔法~ティアーズコレクション~ 小学館〈ちゃおホラーコミックス〉

(2018-01-31発行、 978-4098700448)

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