できるかな

できるかな

作者の西原理恵子があらゆる場所を突撃取材し、いろいろな体験をするルポ作品。「週刊SPA!」に1996年3月から1997年9月にかけて不定期連載されたエピソードを中心に、「ロッキング・オン」などさまざまな雑誌に掲載されたエピソードが収録されている。

正式名称
できるかな
作者
ジャンル
自伝・伝記
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あらすじ

できるかな

「機械類に強くなって金儲けをしたい」と考えた西原理恵子は、担当編集者の新保信長の薦めで秋葉原を訪れ、そこで放射能を計測するガイガー探知機の部品を入手した。そしてガイガー探知機を作成したものの、日常生活の中で得られる数値は微々たるものだったため、かつてナトリウム漏洩事故が起こった高速増殖炉もんじゅへの取材を敢行する。(エピソード①「放射能を測ってみよう!」)

雑誌「SINRA」での連載を目指そうと考えた西原と山崎一夫が、プレゼン用のマンガを描くために乗り物をテーマに取材を開始する。地上30メートルにある建築用のクレーンや、特殊機器の日本最大メーカーであるコマツのショールームに足を運んだ。(エピソード②「ゆかいなのりもの」)

格好のいい黒人がタップシューズを履いてダンスする様子をビデオで見た山崎、末井昭島本慶の三人が、タップダンスの教室に通い始めた。過去にバンド活動などを始めたものの長続きしなかった三人だが、半年間のレッスンを受け続け、いよいよ発表会の日を迎える。(エピソード③「タップ三中年」)

「新島で若者の性が乱れている」と新保から報告を受けた西原が、金角から情報収集を行い、鴨志田穣愛ちゃんを引き連れて現地取材を敢行。しかし実際に足を踏み入れてみると、そこには意外な実情が隠されていた。(エピソード④⑤「ショッキングリポートin新島・前編後編」)

町内まんが

ひょんな事から、西原理恵子鴨志田穣を案内人にタイのバンコクで暮らす事になった。そこでバンコクでもっともゲイの多い男子校の通学風景を目撃したり、近所のチェコ大使館が飼っている3本足の犬に咬まれたりと、日本ではなかなかできない経験を重ねていく。(エピソード①「タイ・バンコク編」)

バンコクの地元民が通うマッサージ店で、鴨志田は熟女から睾丸マッサージを受け、その熟女に情熱的に口説かれるという経験をする事となった。彼は「口直し」と称して西原と共にバンコクの有名な歓楽街のパッポン通りを訪れ、ゴーゴーバーで働く女性を観察する。(エピソード②「バンコク色街編」)

西原といっしょにゴルフへと出掛けた鴨志田は、ゴルフ場の風呂場であらゆる国籍の男性が並んで体を洗う様子を見て、各国の男性の睾丸を見比べるという経験をする。また西原は、鴨志田の新居用に注文した家具が本来とはまったく違う商品で、運んで来たインド人と言い争いを始めてしまった。(エピソード③「お下品玉まんが編」)

エピソード①「タイ・バンコク編」で険悪な関係になったチェコ大使館員に挑発を受けた鴨志田が、キックを見舞って西原と逃走するという事件が発生した。一方、バンコクでは国境近くの「象使いの村」から象が訪れるというシーズンを迎え、西原は餌やり代や芸をする子象へのチップなどで浪費を重ねていく。(エピソード④「おさんぽ編」)

部屋の中に蟻塚がある環境で暮らしていた鴨志田は、蟻が巣分かれをするのを見て引っ越しを決意した。だが、貯金をはたいてコンドミニアムを購入したものの、予定から1年以上が経過しても完成の気配はない。鴨志田が建築中の建物に足を運んでみると、そこには部屋の仕上げを任された出稼ぎの職人が家族で住み着いていた。(エピソード⑤「住宅編」)

鴨志田からようやくマンションが完成したと連絡を受けた西原が訪れてみると、そこには希望していた内装とはまるで違う部屋が完成していた。鴨志田は担当していた華僑にクレームを入れるが、まったく取り合ってもらえない。しかしそんなたくましい華僑にもインド人という天敵がおり、西原と鴨志田はさまざまな人種の偉大さを実感する。(エピソード⑥「タイ最強敵あらわる編」)

鴨志田の新居で料理を作る事になった西原だが、ガスや換気扇、水道などあらゆる設備で不備が見つかった。さらには風呂に入ろうとした際、湯沸かし器が取り付けられていない事を知って西原は激怒。金の力ですべてを工事して解決しようと試みる。(エピソード⑦「海外に置ける日本人の正しい戦い方編」)

鴨志田がよく通っている飲み屋は日本人の行きつけの場所で、そこにはタカさんという常連がいる。そのタカさんがある日、日本でホステスの経験がある女性と恋に落ちた。しかし、その女性には借金があったため、タカさんはあちこちで詐欺をして金策をし、飲み屋にも顔を出せなくなってしまう。やがて鴨志田はタカさんと再会するが、タカさんの恋は意外な展開を迎えていた。(エピソード⑧「増ページ特別編」)

サイバラ水産

釣りマンガを書いてスケールの小さな大橋巨泉になろうと考えた西原理恵子は、山崎一夫を引き連れて静岡県御前崎へと真鯛釣りに向かう。西原は荒波に揺られて嘔吐してしまうが、そんな中、山崎がイサキとクサフグを釣り上げた。(エピソード①「静岡御前崎編」)

西原と山崎は、前回訪れた御前崎からすぐ目の前にある戸田でのイカ夜釣りに挑戦する事になった。魚群探知機の活躍もあって大漁に恵まれるが、釣れるのは本命のイカではなくサバばかりで、苦戦を強いられる事になる。(エピソード②「イカ夜釣り編」)

読者アンケートの順位が悪かったため、釣り船の予算が出なかった西原は、釣りをあきらめて山崎と共に岸和田へと、だんじり祭りの取材に出掛けた。縁日のウナギ釣りやハムスター釣りを楽しむ西原だったが、目当てのだんじりの想像以上の荒っぽさに圧倒されてしまう。(エピソード③「岸和田だんじり祭り編」)

宮古島で大潮の日になると出現する八重干潟を見物する事になった西原は、金角銀角を引き連れて現地に向かった。干潟には逃げ遅れた魚や貝がたくさんいると聞きつけ、網やバーベキューセットなども用意していたのだが、悪天候もあって漁はうまくいかず、金角、銀角の機嫌がどんどん悪くなっていく。(エピソード④「宮古島編」)

住み慣れた豊島区から新宿区へと引っ越した西原は、山崎と共に歌舞伎町のお祭り「お酉様」をレポートする事になった。「お金をかき集める」というご利益がある熊手を購入したり、見世物小屋を見物したりと祭りを満喫した二人が、最後に一番街へと足を運ぶと、そこで以前から一番街にいる個性的な女性達と遭遇する。(エピソード⑤「新宿お酉様編」)

夢枕にイカが立つという出来事を経験した西原は、自分を癒すために故郷である高知を訪れた。市場を見学して懐かしい風景や人に触れていた西原だが、すぐ側にかつて強制退学になった高校を発見し、むしろストレスは溜まる一方になってしまう。そこでさらに心を安らかにするため故郷の浦戸へと向かい、思い出深い実家や海を訪れるのだった。(エピソード⑥「ふるさと高知編」)

フレディ追悼コンサートに行ってきました。

1年ほど前から急にロックバンド・クイーンのファンになった西原理恵子は、亡くなったボーカルのフレディ・マーキュリー追悼コンサートに足を運んだ。しかしそこは500人以上のフレディ好きが集まる独特の空間であり、曲に合わせて起こる大合唱に西原は戸惑ってしまう。

キッスのコンサートに行ってきました。

テレビでロックバンドのキッスが再来日する事を知った西原理恵子は、過去に自分がファンだった事を思い出し、銀角を連れて日本武道館での公演へと向かった。しかし、車を運転する銀角が場所をうろ覚えだったため、武道館ではなく皇居や国会議事堂に着いてしまう。

トリビュートバンド外人さん大会に行ってきました。

雑誌「ロッキング・オン」の編集長の増井から「トリビュートバンドジャパンツアー」の招待状をもらい、西原理恵子は公演に向かう事になった。しかし、指定された席が予想以上に後方だったため西原はふてくされ、公演を雑に鑑賞し始める。

再びキッスのコンサートに行ってきました。

西原理恵子は再びキッスのコンサートに行く事になったが、同行する相手が見つからず、仕方なくキッスをまるで知らない山崎一夫を連れて会場へと向かった。しかし個性的なライブにまず山崎がダウンし、西原も大音量のせいでダウンしてしまう。

機械って何て素晴らしい

母親の淑子が家を訪れて大量の料理を作り始めたため、西原理恵子の家の冷蔵庫は満載になり、扉を開けると料理が落ちてくるという事態が起こってしまった。そこで西原は、アメリカの家にあるような大きな冷蔵庫の購入を検討し始める。

お悩みまんが

「仕事」「職場」「自分」「私生活」の4つの分野について、西原理恵子は悩みを抱えていた。そして情報を整理するうちに、自分の今後の人生はこれでいいのかと、西原は頭を抱えてしまう。

登場人物・キャラクター

西原 理恵子

漫画家の女性。友人の山崎一夫が持ってきた偽パッキーカードにヒントを得て、機械類に強くなって金儲けをし、その様子をマンガにしてさらに儲けようと企んでいる。愛ちゃんなどからは「先生」と呼ばれている。実在の人物、西原理恵子がモデル。

新保 信長

雑誌「週刊SPA!」で西原理恵子を担当しているフリーの男性編集者。東京大学出身。本作『できるかな』の「できるかな」編の取材に帯同し、エッセイも執筆している。

山崎 一夫

西原理恵子のあらゆるギャンブルの師匠格にあたる男性。「師匠」と呼ばれ、複数のエピソードの取材で西原に同行している。別名は「銀玉親方」。

末井 昭

白夜書房で編集局長を務めている男性。何事も形から入るタイプで、「できるかな」編のエピソード③「タップ三中年」では10万円の高級タップシューズを購入してステージに臨んだ。

島本 慶

「なめだるま親方」のニックネームで知られる、風俗ライターの男性。本書『できるかな』にコラムも寄稿している。

金角

西原理恵子の友人で、ライターの男性。「できるかな」編のエピソード④⑤「ショッキングリポートin新島・前編後編」で新島に関する情報提供をしたほか、「サイバラ水産」編のエピソード④「宮古島編」では相棒の銀角と共に取材に同行している。ライターのペンネームは「ゲッツ板谷」を名乗っている。

鴨志田 穣

出家僧の男性。「町内マンガ」編で西原理恵子がタイのバンコクに滞在中、案内人を務めた。後日「お悩みまんが」編では帰国し、西原といっしょに生活をしている。西原からは「鴨ちゃん」と呼ばれている。

愛ちゃん

西原理恵子のアシスタントをしている女性。エピソード④⑤「ショッキングリポートin新島・前編後編」ではナンパの対象になるよう、眉を剃られて18歳を名乗らされた。

銀角

西原理恵子の友人で、金角とはコンビ関係にある男性。「サイバラ水産」編のエピソード④「宮古島編」と「キッスのコンサートに行ってきました。」編で、西原に同行している。

増井

西原理恵子が本作『できるかな』を掲載していた雑誌「ロッキング・オン」の編集長を務めている男性。「フレディ追悼コンサートに行ってきました。」編などで、チケットを確保して西原に渡している。

淑子

西原理恵子の母親。時おり上京して西原の家に滞在しており、料理を大量に作って冷蔵庫に溜め込む癖がある。

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