ときめきトゥナイト それから

本作は、池野恋の代表作『ときめきトゥナイト』の続編。前作の主人公である真壁蘭世が成長し、人間界で家族と共に幸せな生活を送っていたが、再び魔界と人間界のあいだで起こった異変や事件に巻き込まれていく姿が描かれる。前作『ときめきトゥナイト』は、人間界で暮らす魔界人の少女、江藤蘭世を中心とする少年少女たちの活躍や、恋愛模様を描いた長編ファンタジー少女漫画として人気を博し、1982年10月にテレビアニメ化されたほか、複数の番外編も連載されている。

本作の時系列は、前作『ときめきトゥナイト』第3部の後日談となっている。巨大彗星から地球を救った蘭世は、海外でボランティア活動に励む夫の俊と離れて暮らしていたが、娘の愛良たちに支えられながら、家族と共に幸せな生活を送っていた。しかし、蘭世たちの周囲に怪しい謎の人物の影が見え隠れするようになり、のちにその人物が蘭世を狙っていることが判明する。これをきっかけに、蘭世たちは魔界の不思議な出来事に再び巻き込まれていくことになる。

42歳になった蘭世に孫娘が生まれる中、魔界へ向かった愛良は大切な人を守りたいとの理由で、魔女修業を再開していた。さらに、蘭世の前に俊の姿をした別人の男性が現れ、俊の前には蘭世の姿をした別人の女性が現れたことで、平和な日常が一変する。蘭世や俊の姿をした謎の人物たちは、人間界や魔界とも違う「鏡の世界」からやってきたと語る。そして蘭世は、家族や友人たちと協力しながら、鏡の世界にまつわる事件を解決するために奔走する。前作で主人公を務めた蘭世、市橋なるみ、愛良といったおなじみのキャラクターたちのさらなる成長が楽しめるだけでなく、蘭世の孫娘であるねねをはじめとする、本作ならではのキャラクターの登場や活躍も見どころとなっている。