あらすじ
第1巻
高校生になった天野トオルは、毎日の登校時に、恋愛成就の龍神と縁結びの稲荷神が祀られている神社に立ち寄っていた。その神社には「お百度参りをすると願いがかなう」という言い伝えがあった。トオルは人見知りな性格で、自分から女性に声を掛けられないため、恋人が欲しいという願いを神頼みしていたのだ。99回目のお参りをした日の放課後、トオルは神社の境内から聞こえた音が気になって神社に向かうと、一人の少女ラミと出会う。そして翌日、100回目のお参りをすると目の前にラミと、もう一人の少女ウカノが現れる。二人は、自分たちは神社で祀られている土地神だと告げ、トオルの願いを叶えるために同じ家で生活を始めるのだった。
第2巻
観音寺マイ、ラミ、ウカノと神社巡りをしていた天野トオルは、マイといっしょに池に落ちて、そのまま池底に引きずり込まれる。目を覚ました二人の前にはグクと名乗る少女がいて、神社に祀られた安産祈願の神として二人をもてなすと告げる。何かのイベントとカンちがいしたマイは、グクの申し出を受け入れ、マイに付き合う形でトオルも承諾する。その後、豪華なお風呂を楽しんだ二人は、部屋に戻るとグクから子作りするための布団がしかれた部屋に案内される。
登場人物・キャラクター
天野 トオル (あまの とおる)
高校1年の男子で、年齢は15歳。人見知りな性格で自分から声を掛けられないため、入学から3か月たっても学校に友達がいない。そんな状態でも年相応に片思いの観音寺マイと恋人同士になりたいと願っており、恋愛成就の龍神と縁結びの稲荷神が祀られ、「お百度参りをすると願いがかなう」という言い伝えがある神社に入学式の日から毎日お参りに行っている。100回目のお参り時に、龍神のラミと稲荷神のウカノが現れてサポートを受けるようになる。その結果、マイとなかよくなれたものの、同時に多くのトラブルにも巻き込まれることになる。
観音寺 マイ (かんのんじ まい)
高校1年生の女子生徒。学年で一番かわいいと評判で、天野トオルとは席がとなり同士。気さくで明るい性格の人気者で、3食メロンパンでも構わないほどメロンパンが大好き。趣味は神社を巡って狛犬の写真を撮ること。
天野 カンナ (あまの かんな)
天野トオルの妹。家では家事全般を任されており、料理の腕前はかなりのもの。トオルの願いを叶えるために、天野家に居候するラミとウカノが神様であることもふつうに受け入れるなど、度量が大きい。
ラミ
恋愛成就の龍神で、ウカノと同じ神社に祀られている土地神。神社に伝わる「お百度参りをすると願いがかなう」という言い伝えを信じて、100回お参りした天野トオルの前に現れる。2本の角と龍の鱗が付いた尻尾が生えている。イタズラ好きのトラブルメーカーだが、心の優しい性格の持ち主。トオルにエッチなせまり方をしてはウカノに怒られることが多い。好物は大きくて丸い飴玉。
ウカノ
縁結びの稲荷神で、ラミと同じ神社に祀られている土地神。神社に伝わる「お百度参りをすると願いがかなう」という言い伝えを信じて、100回お参りした天野トオルの前に現れる。キツネの耳と尻尾が生えている。まじめな性格で、破廉恥なことが嫌い。好物は油揚げやいなり寿司。
グク
ロクの弟子。安産祈願の神見習いとしてロクが不在のあいだ、祀られた神社の切り盛りをしている。しかし失敗続きで、参拝客がいなくなってしまったため、神通力を使ったおもてなしを思いつく。生まじめな性格で、不器用ながらもなんにでも精一杯取り組んでいる。舌が長いため、しゃべっているときによく嚙んでしまい、涙目になっている。
ロク
安産祈願の蛙神で、天野トオルのとなり町にある神社で祀られている土地神。ラミやウカノとも顔見知り。落ち着いた性格で風格もあるが、言い忘れが多い意外な一面もある。
ケル
天野トオルの願いが叶うのを邪魔する死神で、猫の耳と尻尾が生えている。精気を吸う能力があり、トオルを衰弱死させようとするが、ラミやウカノ、グクに阻止される。死神が命を奪うのは悪人のみという決まりを破ってトオルを狙ったため、閻魔に大目玉を食らう。その後、命を奪わずに願いを叶えさせない方法を実践する。