概要・あらすじ
子供だった少女が大人の女性へと変わっていく思春期まっ盛りの頃、「つぼみ」という名前を持つ女の子たちは、少し不思議な出来事を体験していく。不思議な少女と親友になった立花つぼみ。異星人の男の子と一緒に住むことになった草壁つぼみ。描いた絵が実体化する不思議なペンを手に入れた椎名つぼみ。リアルとネットで同じ名前を持つ、ふたりの友達を得た小鳥遊つぼみ。
パラレルワールドの扉を開き、もうひとりの自分と出会った相崎つぼみ。冴えない男子と心と身体が入れ替わってしまった仁家つぼみ。幽霊の少年に取り憑かれた八木つぼみ。お付き合いした男の子がアンドロイドだった本田つぼみ。そんな不思議な体験のなかで、変化していく心と身体に戸惑いながらも、彼女たちは少しずつ大人へと成長していくのだった。
登場人物・キャラクター
立花 つぼみ (たちばな つぼみ)
友達思いでがんばり屋さんな小学5年生の女の子。母親が妊娠したことからお姉さんになれると喜ぶ一方、友達からはお母さんが「エッチ」したから赤ちゃんができたのだと指摘され戸惑ってしまうウブな性格。また、母親の入院中に初潮を迎えてしまい、知識がないため病気だと思い悩むも、お母さんに心配をかけまいと、ひとりで抱え続ける健気な一面も。 学校生活のなかで様々な悩みにぶつかっていくが、親友の不思議な少女・遠藤沙耶に導かれながら、それを乗り越えていく。クラスメイトの男の子・根本大樹とは互いに異性として意識しており、妹が生まれたクリスマスの夜に告白して両想いとなった。
草壁 つぼみ (くさかべ つぼみ)
明るく活発な小学5年生の女の子で、運動能力や身長が高いため周囲から頼りにされることが多い。地球人類の生態調査に来たという異星人の少年・クロウ・ゼットからホームステイ先に指定され、勝手に居座られてしまう。知識不足なためデリカシーに欠けるクロウとの共同生活に苦労しつつも、彼に幼いころ亡くした兄の面影を重ねていく。 そのなかでクロウや幼なじみの少年・押井怜麻を異性として意識し始めてしまい、自身の心の変化に戸惑う。
椎名 つぼみ (しいな つぼみ)
もうすぐ小学5年生になる10歳の女の子。街で出会った謎の青年から、描いた絵が実体化するシャープペンシルを譲り受けたことで、不思議な体験をしてくことに。絵を描くのが大好きで、その実力は出版社主催の絵画展で入賞するほど。ただ、幼なじみの少年・工藤幹図から男女の描き分けが出来ていないと指摘され、男女の身体の違いについて興味を持ち始める。
小鳥遊 つぼみ (たかなし つぼみ)
小学5年生になったばかりの好奇心旺盛な女の子。両親が共働きで、特に夜遅くまで仕事漬けの母親とはあまり顔をあわせていない。学校では新学期に同じクラスになった、転校生の女の子・有馬未莱とすぐに友達になる。それと同時期に突然送られてきたMIRAと名乗る少女とメル友になり、両者が同一人物ではないかと疑いながらも、ふたりの「みら」と友情を深めていく。 また、クラスメイトの男の子・猪原大河とはお互いを意識しあっている。
相崎 つぼみ (あいざき つぼみ)
少し優柔不断な小学5年生の女の子。母親を早くに亡くしており、男手ひとつで育てられたせいか、女の子ながら少々ガサツ。なお、その父親は在宅勤務の小説家。ある日、自室のベッドからすべり落ちたところ、もうひとつの世界・パラレルワールドの扉を開いてしまい、もうひとりの自分と出会う。 そして、意気投合したふたりのつぼみは、大人の女性として変化していく自身の身体に戸惑いながらも、互いに支えあって乗り越えていく。また、恋愛面では幼なじみの少年・朝倉ちはるを意識しつつも、ストレートな好意を向けてくれる筒井隆を気にかけ迷っていたが、最終的には自身の素直な気持ちに従った。
仁家 つぼみ (にけ つぼみ)
おしゃれが大好きで少し大人びた小学5年生の女の子。地味でヘタレと見下していたクラスメイトの少年・浦野天空と、なぜか同時にあくびをすると心と身体が入れ替わるようになってしまう。仕方なく浦野と一緒に入れ替わりの原因を探っていくつぼみだが、身体が入れ替わったことで彼の意外な魅力に気づいていき、次第に恋心を抱くように。
八木 つぼみ (やぎ つぼみ)
少し内気で泣き虫な小学4年生の女の子。大好きな祖母のお葬式で出会った幽霊の少年・牛島昴に憑りつかれ、記憶がなくこの世に未練を残した彼が成仏できるよう手伝うことに。どんくさいため様々なトラブルに巻き込まれるが、その度に昴に助けられる。当初はずっと一緒にいる昴を迷惑に思っていたが、彼と過ごすうちに別れを惜しむようになっていった。 後に昴とは同じ日時に同じ産婦人科で生まれたアストロツインであったことが判明。
本田 つぼみ (ほんだ つぼみ)
クールで照れ屋な小学4年生の女の子。クラスメイトの少年・広瀬アイバから何度も告白されており、さらに彼がアンドロイドであるという重大な秘密も明かされた。みんなには内緒にしながらアイバと付き合い始め、時には彼が普通の人間ではないことに戸惑いながらも、持ち前のクーデレぶりを発揮して、健気に尽くしていく。