あらすじ
第1巻
赤血球になる前の状態である赤芽球を育てている先生の一人、マクロファージ先生は、担当する五人に頭を悩ませていた。五人の名前は871、036、328、3104、1516。彼らは赤血球になれるまで成長したにもかかわらず、屁理屈とも取れる理由で赤芽球で居続ける。マクロファージ先生はなんとか赤血球になってもらおうと、今日も五人に声をかける。(#1「モラトリアム赤芽球」。ほか、9エピソード収録)
第2巻
暑い夜に871(ヤナイ)、036、328(ミツバ)、3104、1516の五人は怪談話をしていたが、マクロファージ先生の乱入により怪談話は中断してしまう。その後、それぞれが寝ようとしたところ、急にミツバの様子がおかしくなる。そんなミツバを見たヤナイは、ミツバに取り憑いたなにかに語りかけるのだった。(#14「ghost in the cell」。ほか、7エピソード収録)
登場人物・キャラクター
871
ヒトの身体の中で活動する赤芽球。見た目はボサボサの髪をした少年で、ひねくれた性格の面倒くさがり屋。通称「ヤナイ」。マクロファージ先生のもとで赤血球になれるほど成長しているにもかかわらず、曖昧な理由で赤血球になる事を拒否し続ける。本当の理由はあるのだが他人には語らないため、心の中をのぞける赤芽球の幽霊だけが知っている。
036
ヒトの身体の中で活動する赤芽球。見た目は眼鏡をかけた聡明そうな少年で、まじめで慎重な性格をしている。通称「修」。つねに赤血球になるための勉強をしており、赤血球やヒトの身体に関する本を大量に所持している。マクロファージ先生から十分赤血球になれると太鼓判を押されても、「勉強不足」の一言で赤血球になる事を拒否し続ける。
328
ヒトの身体の中で活動する赤芽球。見た目は可憐な少女で、刺繡や3104の髪を結ったりできるなど手先が器用。通称「ミツバ」。重度のアイドルオタクで、身体内で活動しているマクロファージを把握しており、アイドルオタク仲間内のリーダー的な存在。マクロファージの中では、自分の担任であるマクロファージ先生を「推し」として応援していて、マクロファージ先生の日常を撮影した映像を1日最低5回は見ている。マクロファージ先生から赤血球になるように促されても、マクロファージ先生と離れたくないため拒否し続ける。
3104
ヒトの身体の中で活動する赤芽球。見た目は長い髪をした少年で、貴族のような優雅な雰囲気を漂わせている。通称「西園寺」。ハート型の紙吹雪を出しながら高い場所にいたり、装飾の施された椅子でティータイムを楽しむ事が多い。自分は細胞の王になる存在と信じており、自分が赤血球になってほかの細胞のところへ会いに行くのでなく、ほかの細胞が自分のところに来ればいいという理由で、マクロファージ先生から赤血球になるように促されても拒否し続けている。
1516
ヒトの身体の中で活動する赤芽球。見た目はおかっぱ髪の少年で、かわいいモノが大好き。通称「彦十郎」。871、036、328、3104よりも身長が高くて年上。赤血球は酸素を運ぶ力仕事をするためかわいくないと思っており、マクロファージ先生から赤血球になるように促されても拒否し続けている。
マクロファージ先生 (まくろふぁーじせんせい)
赤芽球を育てるマクロファージ細胞。見た目はフリルが付いたかわいらしい服を着て慈愛あふれる女性。871、036、328(ミツバ)、3104、1516の担任を務め、十分に成長した五人が赤血球になる気が出るように日々奮闘している。つねに笑顔でいる優しい性格だが、五人に苦労させられストレスを溜めている。ミツバからは「まくまく」と呼ばれ、アイドル活動していないのにアイドル扱いされている。
赤芽球の幽霊 (せきがきゅうのゆうれい)
赤血球になれずに死亡した赤芽球の幽霊。871(ヤナイ)からは「0ちゃん」と呼ばれている。赤血球になってヒトの身体の役に立ちたいという思いで彷徨っていたら、怪談話をしていたヤナイ達を見つける。ヤナイ達が赤血球になるのに十分育っていたため、328(ミツバ)に憑依して思いを果たそうとするが、ミツバの様子がふだんと違う事から憑依した事がヤナイにばれてしまう。少しでも赤血球になる意志があれば憑依できるが、意志がないとオーラのようなもので弾き飛ばされる。
725
ヒトの身体の中で活動する赤血球。見た目は長い髪を一つ結びにした女性で、活発で姉御肌な性格をしている。036(修)より年上。身体能力は高いが学力はいまひとつで、赤芽球の時に学力不足で除籍対象になるところを、修に勉強を教わって免れる。この時から修に好意を抱き、修が赤血球になったらいっしょに酸素を運ぶ作業をしたいと思っている。
クレジット
- 監修
ベース
はたらく細胞 (はたらくさいぼう)
人体をひとつの大きな国と見立て、その中の細胞たちを擬人化。赤血球AE3803番と白血球U-1146番を主人公に、彼らの戦いを描くアクション・ギャグ漫画。講談社「月刊少年シリウス」2015年3月号から2... 関連ページ:はたらく細胞
関連
はたらく細菌 (はたらくさいきん)
人間の腸内にいる細菌を擬人化し、善玉菌、悪玉菌、日和見菌たちの陣取り合戦を描いたコメディ作品。『はたらく細胞』の公式スピンオフで、『はたらく細胞』の作者、清水茜が監修している。また菌の解説は『はたらく... 関連ページ:はたらく細菌
はたらく細胞BLACK (はたらくさいぼうぶらっく)
ストレスに晒された不摂生な大人の男性の体を舞台に、トラブル続出の体内でブラック企業のように過酷な労働を強いられる細胞達の苦悩を描く。赤血球、白血球をはじめ、すべての細胞が擬人化されているコメディ漫画。... 関連ページ:はたらく細胞BLACK
書誌情報
はたらかない細胞 5巻 講談社〈シリウスKC〉
第1巻
(2018-07-09発行、 978-4065119822)
第2巻
(2019-02-08発行、 978-4065144619)
第3巻
(2019-12-09発行、 978-4065177631)
第4巻
(2021-01-08発行、 978-4065208335)
第5巻
(2022-02-09発行、 978-4065267110)