はたらく細菌

はたらく細菌

人間の腸内にいる細菌を擬人化し、善玉菌、悪玉菌、日和見菌たちの陣取り合戦を描いたコメディ作品。『はたらく細胞』の公式スピンオフで、『はたらく細胞』の作者、清水茜が監修している。また菌の解説は『はたらく細胞』に登場する白血球が担当。腸内で菌たちがどんな働きをしているのか、またなにを食べると悪玉菌が増えるのかがわかる学習マンガ的要素もある。「なかよし」2017年5月号から連載中の作品。

正式名称
はたらく細菌
ふりがな
はたらくさいきん
漫画
ジャンル
ギャグ・コメディ
レーベル
KCデラックス(講談社)
巻数
既刊7巻
関連商品
Amazon 楽天

あらすじ

第1話

腸内では毎日、善玉菌、悪玉菌、日和見菌による陣取り合戦が行われている。これは女子高生の腸内でのお話。善玉菌の町では悪玉菌参上という落書きが書かれてしまった。ここ3日間、連続で空から肉が降ってきて、ウェルシュ菌(悪玉菌)が大暴れしている。肉を腐敗させて有毒ガスを出し、善玉菌の町を攻撃する。善玉菌は酢酸や乳酸を作る材料がなく、なす術がない。有毒ガスが充満し、くさいおならという大爆発を起こしてしまう。悪玉菌の陣地は80%となり、圧倒的勝利を納めるのであった。

第2話

翌日、悪玉菌であるウェルシュ菌が町に来ると、悪玉菌の陣地が小さくなっていた。善玉菌に浸食され、陣地が狭くなっているのだ。町は酸性のにおいにつつまれ、悪玉菌は力が出ない。宿主の女子高生がオリゴ糖たっぷりのグリーンスムージーを飲んだのだ。元気がみなぎる善玉菌たちは、多勢で食物繊維の分解をはじめ、酢酸ビームを量産する。弱ってしまった体で反撃しようとする悪玉菌。しかしビフィダム菌(善玉菌)は酢酸ビームを浴びせ、ウェルシュ菌(悪玉菌)は自陣に撤退せざるを得なかった。

第3話

悪玉菌と善玉菌の陣地のはざまで気を失っていたウェルシュ菌(悪玉菌)。傷ついた彼の体の手当てをしてくれた一人の少女がいた。それは善玉菌のロンガム菌だった。ロンガム菌はまだ彼が悪玉菌だと気づいていない様子。ウェルシュ菌は善玉菌の仲間を呼ばれないように、正義の味方「善玉仮面」だと噓をつく。素直で優しく、ケガ人の心配をするロンガム菌を見て、ウェルシュ菌は良心の呵責に苛まれる。

第4話

善玉菌城庭園に腐敗物質があると、部下に注意するビフィダム菌(善玉菌)。気づくと空中にも腐敗物質が漂っている。肛門を偵察に行くと、門が封じられており、悪臭がひどい。便はたいしてつまっていないが、便の素が足りずに門が開かないのだ。酢酸ビームを打ちながら、食物繊維を待つ善玉菌たち。そこへ悪玉菌がやってきて、腐敗ガスを出し、腸の動きを鈍らせてしまう。

登場人物・キャラクター

ウェルシュ菌 (うぇるしゅきん)

悪玉菌。腸内では悪役で、動物性たんぱく質を材料にして、体によくない物質を出す。黒髪で、黒いつなぎの服を着ており、白い手袋とブーツを履いている。目の周りはアイラインをひいたように黒く、牙があり、耳にピアスをしている。腐敗ガスを発射し、善玉菌の町を攻撃する。また、腐敗ガスを溜めて、くさいおならという爆発を起こす。愛する者は「仲間と腐敗」。 酸が苦手。悪役ではあるものの、宿主がやけ食いをして、体に負担をかけていることを心配もする。

ビフィダム菌 (びふぃだむきん)

善玉菌。体に良い働きをするビフィズス菌の一種。王子様のような白い服を着て、胸に花をつけている。左目の下にホクロがあり、ななめに分けた前髪はアゴまでの長さがある。食物繊維とオリゴ糖が好物。腸内のクズを一掃することが使命。酢酸ビームを放ち、悪玉菌を攻撃する。高圧的で潔癖症。酸に強い。宿主のことを「乙女」と呼び、自己管理をして欲しいと願う。

ロンガム菌 (ろんがむきん)

善玉菌。体に良い働きをするビフィズス菌の一種。ヨーグルトに多く含まれる。食物繊維を分解して、酢酸を作ることができる。ツインテールをしてエプロンドレスを着た童顔の女の子。Yのカタチのヘアゴムをつけ、バッグにもYの文字が入っている。山の上のロンガムCAFEで乳酸ケーキや酢酸クッキーを作っている。心優しく、素直な性格。 傷ついた人を放っておけず、何者かわからないまま、ウェルシュ菌のケガの手当てをする。

場所

宿主の腸内 (やどぬしのちょうない)

細菌たちが生息する女子高生の腸内。ウェルシュ菌は「宿主」と呼び、ビフィダム菌は「乙女」と呼ぶ。この世界では善玉菌、悪玉菌、日和見菌たちが日々陣取り合戦をしている。肉やお菓子を食べていることが多いが、オリゴ糖たっぷりのスムージーをとることもある。

クレジット

監修

ベース

はたらく細胞 (はたらくさいぼう)

人体をひとつの大きな国と見立て、その中の細胞たちを擬人化。赤血球AE3803番と白血球U-1146番を主人公に、彼らの戦いを描くアクション・ギャグ漫画。講談社「月刊少年シリウス」2015年3月号から連... 関連ページ:はたらく細胞

関連

はたらかない細胞 (はたらかないさいぼう)

清水茜の『はたらく細胞』のスピンオフ作品。体内のいろいろな細胞を擬人化した形で、赤血球になれる状態なのに頑なに赤血球になろうとしない五人の赤芽球と、赤芽球達を赤血球にしようと奮闘する先生のやりとりをコ... 関連ページ:はたらかない細胞

はたらく細胞BLACK (はたらくさいぼうぶらっく)

ストレスに晒された不摂生な大人の男性の体を舞台に、トラブル続出の体内でブラック企業のように過酷な労働を強いられる細胞達の苦悩を描く。赤血球、白血球をはじめ、すべての細胞が擬人化されているコメディ漫画。... 関連ページ:はたらく細胞BLACK

書誌情報

はたらく細菌 7巻 講談社〈KCデラックス〉

第1巻

(2018-02-09発行、 978-4065109106)

第2巻

(2018-07-09発行、 978-4065121382)

第3巻

(2018-10-09発行、 978-4065134238)

第4巻

(2019-02-08発行、 978-4065146026)

第5巻

(2019-07-09発行、 978-4065164341)

第6巻

(2019-12-09発行、 978-4065181836)

第7巻

(2020-08-06発行、 978-4065205723)

SHARE
EC
Amazon
logo