はなたま

はなたま

縁結びの神様であるはなたまと、普通の大学生である春日乃空の不思議な共同生活を描いたほのぼの4コマ漫画。人と動物、自然などのつながりをテーマにやわらかいタッチで描く、優しい雰囲気の作品となっている。「まんがホーム」平成19年1月号から平成22年9月号にかけて連載された。

正式名称
はなたま
ふりがな
はなたま
作者
ジャンル
その他ギャグ・コメディ
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概要・あらすじ

大学に入学が決まり、晴れて一人暮らしを始めた春日乃空は、ある日アパートの隣に住むという小さな女の子、はなたまと出会う。そしてはなたまは、「自分は縁結びの神様(見習い)」であると語る。ふとしたきっかけで彼女に懐かれた空は、はなたまお付きの狛犬である太郎丸次郎丸と共に不思議な日常を過ごしていくことになる。

登場人物・キャラクター

春日乃 空 (かすがの くう)

ショートボブの髪型と丸い眼鏡が特徴の大学1年生の女の子。小中高とあまり良い思い出はなく、趣味もなく友達もいなかったため、大学入学を機に変わろうとしている。大学に合格し、一人暮らしを始めたアパートではなたまたちと出会い、親睦を深めていく。自他共に認めるドジっ子で押しに弱く、あまり主体性のない性格。そのためはなたまたちの度重なる来訪を断れない。

はなたま

縁結びの神様。センターで分けた前髪と長い髪をくるくると2本の角のように盛った髪型が特徴的な小さな女の子。せりふがほぼひらがなで表現される幼女で、お付きの御護狛犬である太郎丸と次郎丸を連れている。縁結びの神様としては見習いでまだ修行中の身だが、結びの糸を出すことは可能で、これにより2つの物や人を結び付ける不思議な力を持つ。

太郎丸 (たろうまる)

はなたまに付き従っている御護狛犬。狛犬といっても人の姿をしており、黒ずくめのスーツにサングラスというSPのような恰好をしている。見た目が酷似した次郎丸という弟がいるが、太郎丸は前髪の形がVなので見分けがつく。また次郎丸と異なり、しゃべり方は丁寧語。性格も穏やかだが少し抜けているのが特徴。人型なので忘れがちだがやはり狛犬であり、メス犬に恋をすることもある。

次郎丸 (じろうまる)

はなたまに付き従っている御護狛犬。狛犬といっても人の姿をしており、黒ずくめのスーツにサングラスというSPのような恰好をしている。見た目が酷似した太郎丸という兄がいるが、次郎丸は前髪の形がWなので見分けがつく。太郎丸とは異なり、多少時代がかった古風なしゃべり方をする。性格も割としっかり者で特に太郎丸には厳しいが、一方で女性には弱い。

みずたま

はなたまの妹であり、同じく縁結びの神様見習い。髪型は前髪をセンターで分けたショートボブ。はなたまの妹だけあってさらに幼く、まだ満足に言葉を話すことができない。しかし、縁を結ぶ「結び」ははなたまより得意。両親が旅行に出た際、1日預かるだけだったはずが半ば強制的に修行に出されることになり、春日乃空たちの共同生活に加わる。 気が強く、周りに対して少しきつく当たるがホームシック気味で寂しがり屋。

ダイにいちゃん

はなたまら兄妹の長兄であり縁結びの神様。髪が外にハネたショートカットの髪型に、いつも眉間にしわを寄せたきつい目つきをしている。「結び」の力はかなりのもので、指先を軽く振るっただけで遠く離れた場所にいる人気俳優が結婚を発表するほど。

ショーにいちゃん

はなたまら兄妹の次男であり縁結びの神様。前髪をセンター分けにし、長い後ろ髪を茶筅状に結った髪型に、いわゆる麻呂眉をした平安時代のような出で立ちが特徴。おおらかで明るく優しいが、かなり緩い性格をしている。

真世 (まよ)

春日乃空の幼なじみの女の子。ショートカットのボーイッシュな髪に、ピンと前に立った1本のアホ毛が特徴。ちゃきちゃきした男勝りな性格で、10年前から今に至るまで空の保護者のような立場でいる。アメリカの大学に通うことになり、入学に先んじて海外で生活することになった。

蜂谷 (はちや)

春日乃空と同じアパートの201号室に住んでいる女性。ロングストレートの髪型にきつい目つきをしており、近寄りがたい雰囲気を持つ。あることをきっかけに空たちと仲良くなり、特にはなたまを気に入っている。プリン作りが得意。

アパートの少年 (あぱーとのしょうねん)

蜂谷に用がある様子だったが、直接訪ねることもせず、部屋の前に佇んでいた少年。その様子を見かねた春日乃空によって部屋に招かれる。

野口 (のぐち)

春日乃空と同じアパートの1階に住む男性。太郎丸によると、頭皮と毛髪の縁が断たれているとのことで、見事に禿げ上がった頭をしている。

海の家の店長 (うみのいえのてんちょう)

春日乃空が夏休みを利用してバイトをした海の家の店長。大きな図体に剃髪、口ひげを蓄えた迫力のある見た目に反して、おねえ言葉を使い、可愛いものに目がない。

空の母 (くうのはは)

春日乃空の母親。一人暮らしをしている空を心配して、家に帰ってこないかしつこく電話をしてくる。ソースから手作りした絶品のシチューが得意料理。

アパートの大家 (あぱーとのおおや)

春日乃空が住むアパートの大家さん。1階に住んでおり、住人が不在の際は荷物を預かってくれたりする。空の隣の部屋にはなたまたちが住んでいることをいまだに知らない。

謎のおじいさん (なぞのおじいさん)

はなたまがアパートの裏山までハイキングにでかけた際に出会った謎の老人。ボサボサに伸びきった髪と胸までの長さがある髭を持ち、ボロボロの布切れを羽織ったような恰好をしている。川にうつ伏せで浮かんでいたが、本人によれば寝起きでぼーっとしていただけだという。

白い犬 (しろいいぬ)

太郎丸が一目惚れをした犬。太郎丸いわく、漆黒のつぶらな瞳に風になびく髪、くるりと巻いた尻尾が可愛いという。七夕の願いが叶って再会を果たすも、片足を上げておしっこをする場面に遭遇してしまう(一般的に足をあげておしっこをするのはオス)。

精霊 (せいれい)

台風の夜に突如現れた精霊。長く美しい髪の毛に、たっぷりとしたワンピースドレスを着ている。普段精霊の姿は見えないらしいが、なぜか姿が見えるようになり、その理由は本人にも分からない様子。部屋の中で次郎丸を追いかけまわし、最終的に膝枕をしてもらって落ち着いた。

ノラ猫 (のらねこ)

春日乃空の住むアパートの周辺を根城にしている野良猫。いつも太郎丸がご飯やおやつを奪い取られており、ライバルのような関係になっている。ちなみに勝敗は太郎丸の14連敗。

神社の少年 (じんじゃのしょうねん)

はなたまが兄らの縁結びの手伝いに来た神社で出会った少年。願い事を書いた絵馬の紐が切れてしまい、掛けられなくなったため、境内で泣いているところをはなたまに見つかる。ちなみに絵馬に書いた願いは「ゆきがいっぱいふりますように」。

さくら

春日乃空が見つけた子猫。アパートの庭の桜の木の下で鳴いているところを保護された。しかし、住んでいるアパートはペット禁止のため、アパートの大家に見つからないように四苦八苦することになる。

場所

かなえ神社 (かなえじんじゃ)

はなたまが元々住んでいた神社で、縁結びのご利益があるとされている。名物は結びの糸で、愛する人のお宝に結べば、たちどころに願いが叶うという。台風でお社が壊れてしまい、現在改修中。境内の高台からはきれいな夕焼けが見える。

熱田川神社 (あつたがわじんじゃ)

正月にダイにいちゃんとショーにいちゃんが縁結びの仕事をしていた神社。鳥居の下まで人でごった返すほど参拝客の多い神社であり、春日乃空も初詣に訪れた。

その他キーワード

結び (むすび)

人と人だけではなく物と物など、すべての事柄を結びつけることができる力のこと。はなたまを含む縁結びの神様が、自分の持つ糸を2つの物に結び付けることで効果を発揮する。枯れた土地に雨雲を結び付けて雨を降らせることなども可能で、次郎丸によれば、地球と太陽を結び付けているのすら「結び」の力によるものだという。木に11月のカレンダーを結ぶだけで葉を紅葉させたり、実態のない幽霊と人を結び付けて見えるようにしたりすることもできる。

結びの糸 (むすびのいと)

はなたまを含む縁結びの神様が紡ぎだすことのできる特殊な糸。虹色に輝く美しい色をしている。この糸によって結ばれた物や人は、「結び」の力によって引き合うことになる。物質として明確に存在し、かなえ神社で名物として売られていたり、春日乃空が落ちそうになっているのを引き上げたりするのにも使われた。

祝霊 (のりたま)

美しく「結び」が行われ、それによって救われた人々の感謝や喜びの思いが結晶化すると出現するもの。思いが大きければ大きいほど、大きな祝霊となって出現する。縁結びの神様の見習いは修行に出され、これを7つ集めることでようやく一人前として認められる。

真世のストラップ (まよのすとらっぷ)

春日乃空が真世に送った携帯のストラップ。はなたまの出した結びの糸で作られた物で、「結び」の力により、空が悩んでいる時に真世が訪れるきっかけとなった。

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