はぴはぴクローバー

はぴはぴクローバー

動物だけが住む三日月森を舞台に、子ウサギ・ちまの視点で描かれる日常コメディ漫画。作中の動物たちは人間のような社会を形成しており、仕事や学校なども存在する。「ちゃお」2005年8月号から2008年11月号にかけて連載された作品。2007年にはキッズステーション他でTVアニメ化もされている。

正式名称
はぴはぴクローバー
ふりがな
はぴはぴくろーばー
作者
ジャンル
ギャグ・コメディ
関連商品
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世界観

三日月森で暮らす動物はさまざまだが、子供は学校で勉強をし、大人は仕事に従事している。職に就いた大人が森の一員として認められるのだが、主人公のちまはまだその前段階。未熟ながらもさまざまな経験を通じて、ちまが徐々に大人へと成長していく姿を描く。心温まる話も多いが、その大半はちまが外部からの刺激によってなにかを感じ取り、教育的な教訓が多いことも特徴の1つとなっている。

あらすじ

ちま三日月森で暮らす元気いっぱいのうさぎの女の子。いつも森の個性豊かな仲間たちとともに遊んだり、冒険したりと楽しい毎日を過ごしている。しかし、時にはさまざまなハプニングや事件に見舞われることもあり、その度に、ちまは森の仲間たちや家族の絆に助けられる。そして、ちまは自分以外の動物たちと色々な経験を積み重ねていき、徐々に大人へと成長していく。

メディアミックス

TVアニメ

2007年7月から9月までキッズステーション他でやすみ哲夫監督によるTVアニメが放送された。キャラクターデザインおよび総作画監督は林一哉が担当している。主なキャストはちま役を成田紗矢香、メル役を岡島妙、ラウル役を子安武人がそれぞれ演じている。

ゲーム

2008年2月14日にクリエイティヴ・コアよりニンテンドーDS用ソフト「はぴはぴクローバー」が発売されている。ジャンルはハートフル・アドベンチャー。プレイヤーはちまとなり「うさポスト隊」のメンバーとして、手紙の配達を通して、困っている仲間たちの悩みを解決するために奔走する内容となっている。

登場人物・キャラクター

ちま

三日月森で暮らす子供のメスウサギ。性格は明るく、元気いっぱいでおしゃべり。好奇心も旺盛かつ活動的で、周りを引っ張っていくリーダー的な存在。実際に「うさポスト隊」ではリーダーを務めている。運動神経は抜群で、自分より二回りも身体の大きいチャラクを、蹴りで遠くへ吹き飛ばせるほど戦闘能力も高い。しかし、難しい話は苦手で、そういう話題になるとすぐに眠ってしまう。

ちまの父 (ちまのちち)

三日月森で暮らすちまの父親。気象研究家をしており、日夜家の地下で実験を行っている。実験をしていない時はぼーっとしている。また、手先が器用で、ブランコやポストなどさまざまな物を作っている。

ちまの母 (ちまのはは)

三日月森で暮らすちまの母親。気象研究家のちまの父の良き理解者で、夫のことが大好き。料理が得意な家庭的な性格で、裁縫も腕も達者。特に裁縫は仕事にもしており、その裁縫の腕を活かして、「うさポスト隊」のユニフォームとカバンを作っている。

ちまの祖父 (ちまのそふ)

あさもや森で暮らすオスウサギ。ちまの祖父。性格は陽気で、歳の割にノリが若く、ちまと波長が合う。そのため、ちまの母からは「ちまはおじいちゃん似」と言われている。ちまを可愛い孫として溺愛している。

メル

三日月森で暮らす子供のロップイヤーのメス。「うさポスト隊」のメンバー。性格は物静かで優しい。しかし、非常に引っ込み思案で恐がりな面もあり、初対面の動物に対しては人見知りしてしまう。それでも見た目の可愛らしさと女の子らしい思慮深さで、ハルやクルリをはじめとした森の動物たちから人気がある。自分の友人であり、正反対の性格をしたちまには憧れの念を抱いている。

メルの父 (めるのちち)

三日月森で暮らすメルの父親。家具職人をしている。ちまがサンタクロースの話をガクの弟たちにした時に、その弟たちの欲しがっているベッドの作り方を、ちまに教えてあげた。毎日仕事に追われており、忙しくしている。

ガク

三日月森で暮らす子供のアナウサギのオス。「うさポスト隊」のメンバー。やんちゃな性格で運動神経も抜群。下の弟たちの面倒も嫌な顔ひとつせずに見るなど、根っからのお兄ちゃん気質。ちまと比べると自分は普通だ、と思っている。

トト

三日月森で暮らす子供のアナウサギのオス。ガクの弟。耳の先が白いのが特徴。性格は几帳面でしっかり者。そのため、かまくらをちまが作った時は、ちまのかまくらの作りの甘さを指摘していた。

タタ

三日月森で暮らす子供のアナウサギのオス。ガクの弟。目の周りが白いのが特徴。性格はトトと正反対で、ずぼらでいい加減。片付けができないうえに、散らかっている部屋でも平気で生活ができる神経の図太さが持ち味。

テテ

三日月森で暮らす子供のアナウサギのオス。ガクの弟。口の周りが白いのが特徴。芸術家タイプで、絵が上手く、氷で彫刻を彫ることもできる。その腕前は幼い子供ながら大人顔負けの実力。

ポポ

三日月森で暮らす子供のアナウサギのオス。ガクの弟。しっぽが白いのが特徴。あわてん坊な性格で、ちまにスープを運んだ時につまづいてしまい、周りにスープをこぼしてしまったことがある。

ペペ

三日月森で暮らす子供のアナウサギのオス。ガクの弟。手の先が白いのが特徴。兄弟の中では最も甘えん坊で、1人になることを極端に嫌がる寂しがり屋。ちまが自分のかまくらに来た時も、帰るのを惜しんでいた。

ププ

三日月森で暮らす子供のアナウサギのオス。ガクの弟。足の先が白いのが特徴。かわいい女の子が好きなおませさんで、好きなタイプはメル。ちなみにちまはそんなにタイプではない。

ハル

三日月森で暮らす子供のオスウサギ。「うさポスト隊」のメンバー。本と勉強が好きなガリ勉タイプで、さまざまな知識を身につけている。小さな頃から頭が良く、学校へは飛び級でちまたちより先に通っていた。最初は本にしか興味がなく、他の動物と関わりを持たなかった。ちまとガクに毎日遊びに誘われる内に、一緒に遊ぶことの楽しさを知り、今ではちまたちとともによく一緒に遊んでいる。 密かにメルに好意を抱いている。

エル

三日月森で暮らすメスウサギ。ハルの姉で、顔はハルとまったく同じ。知的でクール、研究熱心な勉強家タイプ。同級生のロイから想いを寄せられており、「どんな子よりも優しくて豊かな心の持ち主」と言われている。しかし、ロイを認知しておらず、忘れている。

ビーナ

三日月森で暮らす子供のメスジカ。物事をなんでもハッキリと言う性格。本人には悪気はないものの、友人らにキツイ物言いをする時がある。ちまよりも速く走り、長い脚から繰り出されるキックは強烈。手先が器用で趣味は手芸。

ゆーた

三日月森で暮らす子供のツキノワグマのオス。子供ながら身体が大きいので、ちまたちを何匹も背中に乗せて走り回ることができる。普段はおおらかな性格だが、冬眠をする時だけは不機嫌。その時に刺激を与えると危険極まりない。好物ははちみつ。

ラウル

放浪の旅を続けているオスウサギ。通称「旅うさぎ」。故郷の森は伐採による被害で既になくなっている。三日月森にもよく顔を出しており、その度に放浪の旅の話を皆に聞かせている。その話は、普通の生活では経験したことのないような、刺激的で面白い話ばかりなので、その話を楽しみにしている住人は多い。また、普段はクールでしっかり者だが、負けず嫌いで子供っぽいところもあり、ちまと本気でレースをしたり、ホッホーにイタズラをすることもある。 いつも故郷の森の木で作ったハープを持ち歩いており、歌も得意としている。

ひらり

三日月森で暮らすオスモモンガ。ちまの監視役を担っており、ホッホーいわく「何よりも大変な仕事」。ちまが小さい頃からの知り合いで、ちまからの信頼も厚い。ひらり本人は、振り回されたりすることも多く気苦労が絶えない。それでもちまを大切に想っている。性格は穏やかで、優しいうえに博識。苦手なものはキノコとクッキーとクモ。 飛んでいる時にクモの巣に引っかかり、クモに食べられそうになったので、クモの作り物を見ただけで気絶してしまう。

ぽろり

三日月森で暮らすひらりの双子の弟。見た目はそっくりで見分けがつかないが、性格はひらりと異なり、毒舌家で怒りっぽい。悪口を言わせたら天下一品だが、意外にも涙もろいところがある。ひらりとは仲が良い。性格は異なるものの、苦手なものはクモで一致している。

ホッホー

三日月森で暮らすオスフクロウ。学校の先生をしており、勉強をはじめとしてちまたちにさまざまなことを優しく、時には厳しく指導している。特に遅刻をする生徒には容赦がなく、激しく反省を促すこともある。また、医療の知識もあり、けがなどの手当てや看護もできる。意外とおしゃべり好きで、若い時の自慢話は特に長い、と生徒たちから噂されている。

老ホッホー (ろうほっほー)

三日月森の外れにある「おどろヶ沼割れくすのき」に住むオスフクロウの長老。ホッホーの父親で、長生き過ぎて森の住人ですら年齢を把握していないほど。しかし、最近はちょっとボケてきている。ホッホーとは文通で連絡を取りあっている。

チャラク

三日月森で暮らすオスギツネ。ちまをはじめとした子供たちに恐い噂話などを聞かせ、驚かせることを趣味としている。森の動物たちからは「うそつき名人」、ひらりからは「作り話の名人」と評されている。三日月森の大人の中では珍しく仕事に従事していない。しかし、チャラク本人は「世の中には悪いヤツもいるって教えてやってんだよ」とうそぶいており、教育者を気取っている。 自慢はしなやかな尻尾。

チャスカ

三日月森で暮らすメスギツネ。チャラクの姉で、美人天才占い師。昔からその占いははずれたことがない、と言われるほど驚異の的中率を誇る。最近は北の方に占いの修行に出ており、さらにその力を高めている。過去にラウルに好意を寄せていたことがあり、占いでもラウルから好意を寄せられると出ていたが、その占いは外れている。

クルリ

三日月森で暮らすオスリス。チャラクを「チャラク兄貴」と呼び慕い、一緒に噓をついては子供たちを騙している。そのため、森の動物たちからはチャラクとともに「うそつき名人」と呼ばれている。ただし、メルにだけは好意を抱いており、「メルファンクラブ会員ナンバー1」を自称している。

牡ジカ (おじか)

三日月森で暮らすオスジカ。キノコだまりに怪物が出た際に、その怪物に対抗しうる「強そうな人」を探していたちまから、真っ先に名があがっていた。しかし、その立派な角は飾りで、本人いわく「女の子の気を引くためのもので野蛮なことには使わない」。

もぐらのおじさん

三日月森で暮らすオスモグラ。穴を掘ることにプライドを持っており、穴を生半可な気持ちで掘ることを許さない。橋が壊れていてちまたちが向こう側へ渡れずに困っていた時は、わざわざ穴を掘って道を作ってくれるなど協力的。家訓が大好きで、自宅にはさまざまな家訓が書かれている。

マウマウ

三日月森で暮らすメスモグラ。もぐらのおじさんの娘。念願叶って授かった女の子なので、とても大切にされている。ヘアースタイルにこだわりがあり、もぐらのおじさんに髪を切られて、おかっぱヘアーにされた時は、家出するほどショックを受けていた。しかし、その髪型をちまたちから絶賛された後は家に戻っている。

ヒーヨ&ドリー (ひーよあんどどりー)

三日月森で暮らすヒヨドリの兄弟。離れた相手にも伝言を伝える「ヒヨドリ兄弟伝言サービス」を仕事にしている。しかし大事な用件を伝え忘れたり、秘密の話を皆に言いふらしたりするので、その評判は悪い。三日月森唯一のラッパーでもあり、勢いとハッタリで生きている。

ロイ

三日月森に住むオスウサギ。モテモテのプレイボーイで、ラブレターも何通も届く。エル以外の異性に興味がないため、ラブレターは読まずに捨てている。エルとは同級生だったが、手紙でアプローチした際に、その存在を忘れ去られていたことが発覚した。

たぬき

三日月森で暮らすタヌキのおばあちゃん。娘家族は陽だまり森に住んでおり、その娘に手紙を出すために「うさポスト隊」に依頼した。危険を顧みず陽だまり森まで行った「うさポスト隊」には感謝しており、無事手紙が届いたことを聞いた時はとても喜んでいた。

ガマガエル

三日月森で暮らすオスのガマガエル。雨が降って学校のテストが中止になることを願っているちまに、「雨の神様」と名乗り、よく利く雨乞いのおまじないを教えていた。ちまが雨乞いをした結果、三日月森は一週間近く雨が降り続けた。本人の望みは、毎日雨が降り続いて世界が水浸しになること。

ちー

三日月森で暮らすメスのヒメネズミ。歩いている時に小石が崩れてきたところをハルに助けられ、ハルに好意を抱くようになる。身長はどんぐり2個分と小さく、その存在に他の動物が気づいてくれないというのが悩み。好物はひまわりのタネ。

ハヤブサ

陽だまり森で暮らすオスハヤブサ。手紙を届けたり、動物も運んだりする「ハヤブサ便」の仕事をしている。別名「シャトルバード」。ぶっきらぼうなところがあるが、真面目な性格でサービスも良く、仕事の評判は上々。「うさポスト隊」のメンバーの「手紙を届けて喜んでもらおう」という気持ちに感銘を受け、自分のスピードを活かして、陽だまり森と三日月森のあいだを、新生「ハヤブサ便」で往復して忙しく活動している。

ふらり

陽だまり森で暮らすオスモモンガ。ひらりの古い友人。立派な温泉が付いている「ふらりリゾート」のオーナーを務めている。趣味は温泉に入ることと、本集めること。何よりも静けさを愛しており、のんびりと暮らしている。

ルカ

陽だまり森で暮らすメスウサギ。ガクの文通相手で、ガクのことが気になり、直接会うために三日月森までやって来た。好奇心旺盛。元気いっぱいで陽気な性格。運動も得意で、足の力とジャンプ力は陽だまり森でもNo.1の実力を誇る。

メリサ

黒すぐり村で暮らすメスウサギ。罠に引っかかっているところを、放浪の旅をしているラウルに偶然発見されて助けられた。そのことがきっかけで、ラウルのことを「恩人さん」と呼び、好意を抱いていた。しかし、放浪の旅をしているラウルにその想いは届かず、その後は別のウサギと結婚している。結婚後は、ラウルにも誰かわからないくらい太っている。

メリサの夫 (めりさのおっと)

黒すぐり村で暮らすオスウサギ。メリサの夫。ずっとメリサに好意を抱いていたが、なかなかその想いを伝えることができずにいた。しかし、ラウルにメリサが助けられ、メリサがラウルへ猛アタックしたことで奮起。それからは毎日自分もメリサに好意を伝え、その努力が実って今の家庭を築いている。

ルナ

旅する楽団「リリアン楽団」でバイオリン弾きをしているオスウサギ。見た目も格好良く、バイオリンだけではなく、他の楽器を弾くこともできる。失敗をすると、すぐにへこんでしまうメンタルの弱さが欠点。楽器を演奏するために、爪は常に完璧に整えられている。

カモ

渡り鳥のオスガモ。三日月森にも毎年訪れる。その際に、旅先で仕入れた色々な話をしてくれるので、子供たちからは人気がある。時に呪いのクリの話をして、三日月森をパニックに陥れたことがあり、その話は次の目的地でもある森の動物でも話した。

女神様 (めがみさま)

女神様の泉にいる女神。見た目は人間の女性のような姿で、身長も高い。ちまの「ひらりになりたい」という願いを聞き、実際にちまとひらりの両者の身体を入れ替えるなど、不思議な力を用いることができる。

ご主人 (ごしゅじん)

牧場の責任者を務める男性。ケントの父親。ラッドからは「働き者の立派な人」と評されている。ちまを見つけるなり、捕まえて晩御飯にしようとするなど、三日月森でイメージされている人間の姿に最も近い人物。

ケント

牧場で暮らす青年。ご主人の息子。ご主人に追われているちまを保護し、逃がしてくれた優しい性格の男性。その際に、幸せの四葉のクローバーをちまにプレゼントした。これらの出来事が、ちまの人間像を改めるきっかけとなっている。

マリエ

牧場で暮らす少女。ご主人の娘でケントの妹。ちまが三日月森のはずれを探検していた時に、偶然出会った人間。性格は活発でわがまま。しかし、素直な一面もあり、自分が怪我をした時に、ちまにダンスで励まされた際には、その思いが通じて、ちまと友達になった。ちまを「チビ助」と勝手に命名している。

ラッド

農場でご主人とケントに飼われている犬。三日月森の住人たちからは「人間のしもべ」と呼ばれている。実際は農場にいる羊を他の動物から守ったり、誘導するための牧羊犬。

集団・組織

人間 (にんげん)

三日月森で暮らす住人にとっての天敵。森をいとも容易く破壊してしまう力を持ち、森に住む動物たちを無慈悲に殺す残虐な生き物とされている。走る速度はウサギより遅いが、ウサギを捕まえれば、たちまち鍋に入れて食べてしまうという噂がある。

うさポスト隊 (うさぽすとたい)

ちまが結成した手紙の配達団体。命名者はハル。ちま、メル、ハル、ガクが、それぞれメンバーの家に設置されたポストに投かんされた手紙を仕分けして、実際に手元に届けるというもの。最初は三日月森のみが配達区域だったが、陽だまり森のハヤブサの協力により、陽だまり森にも手紙が配達できるようになった。

場所

三日月森 (みかづきもり)

ちまが暮らす森。遠目から見ると、森が三日月のように形成されているので、この名前が付いた。森にはさまざまな動物が生息しており、種族を超えて皆で手を取り合って共存している。基本的に子供は学校へ行って森のことを学び、色々なことへの知識を深め、大人はそれぞれの仕事に従事している。

陽だまり森 (ひだまりもり)

三日月森にある森。隣とはいえ、歩くと大人の足でも丸2日かかるくらい遠い。さらにその道程には、毒のある虫が生息する場所や底なし沼などの危険な地域がある。三日月森のように、陽だまり森にもたくさんの動物が生活を営んでいる。

のこぎり谷 (のこぎりだに)

三日月森の学校から西のはずれにある谷。大きくて美味しいおばけベリーがある谷として有名。崩れやすい崖が多く、非常に危険な地域。そのため、大人たちからは「子供だけでのこぎり谷に行ってはいけない」と言われている。

女神様の泉 (めがみさまのいずみ)

三日月森にある泉。泉には「女神がいる」、「バケモノがいる」という噂が飛び交っている。泉は深く、子供たちには危険なため、大人たちからは近づいてはいけない場所とされている。ひらりいわく「とても神聖な場所」。

わたぼうし山 (わたぼうしやま)

三日月森の外れにある山。特に急斜面な場所は「ジグザク坂」と呼ばれており、子供は行ってはいけない危険な場所とされている。しかし、雪が降ると、好奇心旺盛な子供たちがスリルを求めて、そりを持って訪れる遊び場となっている。

長寿の木 (ちょうじゅのき)

三日月森で最も長寿な木とされている。神様がいるということで、誰も近寄らない神聖な場所となっている。そのため、ちまたちがテストで悪い点を取った時に、絶対に見つからないテスト用紙の隠し場所としている。

モグラ街道 (もぐらかいどう)

三日月森の地下にあるモグラ族秘密の地下街道。ここを通れるのはモグラ族だけとされており、少々狭い入口を通り抜けてしばらく行くと、開けた場所に出る。そこからは専用のトロッコで好きな場所へ行くことができる。内部はあかり草で照らされているため、そんなに暗くはない。

イバラの森 (いばらのもり)

三日月森の一帯にある茨の生えた植物が多く生息している場所。ここを経由して目的地へいく場合は、茨の生えた植物を避けて通らないといけないので、必然的に迂回する必要がある。ちまは無理矢理に、茨が生えている壁を突破してショートカットしようとしたことがあったが、結局途中で茨が刺さってしまい、痛みにより気絶してしまった。

こけむし洞 (こけむしほら)

三日月森にある洞窟。冬は雪に埋もれてしまう洞穴で、子供だけで行くことは大人から禁止されている。中は薄暗く、光ゴケが生えている以外なにもない。またちまは、洞窟の先には、ベリーが沢山ある「ベリーの国」があると思い込んでいたが、実際は森のはずれに繋がっているだけだった。

モモンガ温泉 (ももんがおんせん)

ふらりが経営する「ふらりリゾート」にある自慢の源泉かけ流しの温泉。ふらりが自分で掘り当てた。効能は美肌と疲労回復。「もみじ湯」や「どんぐり湯」などバリエーションも豊富で、一年中温泉が楽しめる場となっている。

キノコだまり

三日月森にあるキノコがよく採れる場所。毎年、秋頃になると、キノコ欲しさに森の住人たちがこぞって訪れる。ホオバリ茸が生える唯一の場所でもある。チャラクとクルリが共謀して、怪物が出ると言う噂を流し、自分たちだけでホオバリ茸を独占しようとしていた。しかし、その企みはちまたちに暴かれてしまい、失敗している。

農場 (のうじょう)

三日月森の先にある農場。人間が住む場所で、三日月森の住人は絶対に近づいてはいけないとされている。中では羊や牛が飼育されており、畑もある。温室も完備され、一年中野菜が取れる環境が整っている。

イベント・出来事

春告祭 (はるつげまつり)

年に一度、春前になると三日月森で行われる祭。毎年、豪勢な御馳走が振る舞われ、森の住人が楽しみにしている。また、毎年1人が「歌い手」に選ばれて「春告歌」を歌うことが恒例となっている。その際、男が選ばれた場合は「春呼びの使者」、女が選ばれた場合は「春呼びの乙女」と呼ばれる。

三日月森障害レース (みかづきもりしょうがいれーす)

三日月森で行われる障害物競争。走るコースには、草と草が結んである足かけ草や落とし穴、急角度の岩越えやでこぼこ道など、さまざまな障害や難所が設定されている。三日月森の住人の中ではちまが一番速いが、大人は参加したことがない。

世界ふくろう会議 (せかいふくろうかいぎ)

世界中のふくろうが集まって色々な問題を話し合うという会議。その会議は数日にわたって開催される。ホッホーも、この会議に出席するためにしばらく学校を休んでいる。しかし、実際はただのお茶会となっている。

モモンガ総会 (ももんがそうかい)

年に一度、三日月森の近くのモモンガが集まって開催される総会。毎年さまざまな議題を取り上げて話し合っている。今年の議題は「ひらりの結婚」について。その場に現われたちまを、モモンガの長老が嫁だと勘違いして総会は終了している。

雪食べ合戦 (ゆきたべがっせん)

三日月森で行われる、その冬初めて積もった雪にベリーソースをかけて何杯食べられるかを競争するお祭り。参加するのは男性だけで、女性は入賞者のプレゼントを作る役割となっている。このお祭りが行われるきっかけは、三日月森に住む住人が意中の女性に想いを伝えるために雪を食べまくり、それに心を打たれた女性が「どうせならベリーソースをかけて食べて」と提案したことから。

女の子パーティ (おんなのこぱーてぃ)

三日月森の女の子を集めて開かれるパーティ。手芸をしたりお茶をしたりお泊りをしたりするイベント。時には大人の女性から、お行儀やマナーを教わることもある。ちまの母の時代にもあった歴史あるものとなっている。

その他キーワード

キツネ石 (きつねいし)

チャラクの家に代々伝わる家宝の石。2つで1つのワンセットになっており、化けたいものを念じながら石を合わせると、自分が想像したものに化けることができる。変身できる時間は、そのキツネの持っている力により違いが出るが、チャラクの場合は短い時間しか化けることができない。

ハープ

ラウルが持っているハープ。故郷の森の木で作られた唯一のもの。「春告祭」ではこのハープを演奏して歌うことが恒例となっている。ラウルが「春呼びの使者」となった年は、三日月森のマダムたちをその音色で虜にしていた。

おばけベリー

三日月森ののこぎり谷にしか生えていない大きなベリー。ちまいわく「普通のベリーよりも甘くて美味しい」もの。のこぎり谷にしか生えていない貴重なものなので、なかなか食べることはできないといわれている。

渋ベリー (しぶべりー)

三日月森のベリーがなる木に生えている全く甘くないベリー。見た目は普通のベリーと変わらないが、取れるのは1万個に1個といわれている。誤って食べてしまうと、声がでなくなるほど喉を傷めてしまう。

ホオバリ茸 (ほおばりだけ)

きのこだまりに1年に1日だけ生える希少なキノコ。「キノコの王様」と呼ばれるほど、森の住人たちから愛されている。このホオバリ茸を食べることを楽しみにしている者も少なくはない。しかし、味はほろ苦く、子供はその美味しさを理解できない者が多い。

氷グミ (こおりぐみ)

氷のように冷たいグミ。怪我をして患部が熱を持っている内に食べると、熱さましの役割も持つ。メルが怪我をした時に、クルリがお見舞いの品として持って来ていた。完熟だと甘いが、苦いものもあり、それは「渋グミ」と呼ばれている。

あかり草 (あかりそう)

三日月森に生えている特殊な花。見た目はすずらんに似ている。茎を折って手に持つと、先端に付いている花部分に明かりが灯り、暗い夜道などで懐中電灯代わりとなる。ちまの家にはいつでも使えるように、これが常備されている。

小玉あかり草 (こだまあかりそう)

三日月森に生えている特殊な花。別名「花火草」。あかり草を小ぶりにしたような見た目で、なかなか見かけることのない珍しいもの。あっという間に花が咲いてすぐ散るので、贈り物にする場合は、つぼみの状態で贈らなければならない。

初恋草 (はつこいそう)

三日月森に咲く花。初恋草が咲く日は特別な日であり、女の子が初恋草の葉でくるんだクッキーをあげると、初恋草の魔法により、その相手とずっと仲良しでいられるといわれている。花言葉は「ビギナーズラック」。

恋タネ (こいたね)

陽だまり森の住人の中では「恋タネ」と呼ばれているタネ。正式名称は「千成りマメ」。このタネを肌身離さず持ち歩いていると、将来結ばれる相手の前で割れて芽が出るという言い伝えがある。名前の通りたくさん実るが、割れて目が出るのは100個中2~3個程度。

星菜 (ほしな)

秋の三日月森でよく採れる、葉が星の形をした植物。採れる最初の2週間だけが食べ頃。炒めてよし生でも煮てもよしとされ、身体にいい野菜として住人に愛されている。しかし、ちまは「微妙に苦くて口の中が渋くなるから苦手」と評している。

呪いのクリ (のろいのくり)

中身が真っ黒になっているクリ。カモいわく「そのクリを持った者は日暮れまでにそれを渡さないと呪われて死んでしまう」という恐ろしいもの。実際に三日月森でも中身が黒いクリが発見されてパニックとなったが、実際はただ虫に食われたクリだった。

スッキリン草 (すっきりんそう)

三日月森に生えている花。「三日月森三大薬草」の1つ。頭の痛みや熱を下げる効果を持つ。葉をすり潰して煎じて飲むが、非常に苦く、ちまはこれを苦手としている。

ポンポンキキ草 (ぽんぽんききそう)

三日月森に生えている花。「三日月森三大薬草」の1つ。食べ過ぎ・食あたり・便秘などに効果がある。葉の部分をつんで干したものを、ハーブティにして飲む。他のハーブと合わせても美味しく飲める。ほんのり甘いため、子供でも飲みやすい。

ツップルン草 (つっぷるんそう)

三日月森に生えている花。「三日月森三大薬草」の1つ。すり傷・切り傷・うちみ・ねんざ・筋肉痛などに効果がある。使用方法は葉をもんで痛いところに貼るだけ。ちまはよく外で遊んで怪我をすることが多いので使用頻度が高い。

なおり草 (なおりそう)

どんな病や怪我にもよく効くとされる万能薬。葉をすり潰せば傷薬に、芯は熱さましになり、根を煎じると病が癒えるというもの。しかし、切り立った山頂近くの、強い風が吹く場所にしか生えておらず、三日月森にはない。

健康茶 (けんこうちゃ)

ホッホーが生徒たちによく振る舞うお茶。ホッホーが薬草を煎じており、その作り方は不明。その名の通り、飲めば健康維持の役に立ち、長寿にも繋がるというものだが、味は非常に苦く、生徒たちからは不評。ちまは、この飲み物を一番嫌いなものにあげている。

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