概要・あらすじ
昭和53年、雛見沢はダム反対運動のまっただ中にあった。警視庁公安部の赤坂衛は、建設大臣の孫である犬飼寿樹が誘拐された事件の関連で、鬼ケ淵死守同盟を調査するため雛見沢を訪れる。案内人と待ち合わせたバス停で出会ったのは古手梨花であった。「死守同盟」の本部は梨花の家でもある古手神社にあり、同行のついでにあちこち案内される赤坂であったが、村が一望できる場所で梨花は突然別人格のようになる。
そして梨花は警告する。「東京へ帰れ」「あなたはこの村に来た事をひどく後悔する事になる」と。
登場人物・キャラクター
赤坂 衛 (あかさか まもる)
警視庁の公安所属の警察官。麻雀の腕はプロ並みで、カモにしようとしていた大石蔵人達をあっさり撃退するほど。鬼ケ淵死守同盟を調査するために雛見沢を訪れ、誘拐された建設大臣の孫を発見するが、古手梨花の警告を聞かなかったばかりに身重の妻・赤坂雪絵を失う。
古手 梨花 (ふるで りか)
一人称は「ボク」。古手神社の一人娘で、住民たちから可愛がられている。予知能力があると言われ、赤坂衛に東京へ帰るよう忠告するが、聞き入れられなかった。赤坂との別れ際に、来年から始まる連続殺人、そして5年目の自分の死について予言する。そして昭和58年、雛見沢大災害の直前に、彼女は腹を割かれて惨殺される。
大石 蔵人 (おおいし くらうど)
赤坂衛が上司から紹介された叩き上げの刑事。鹿骨市興宮署に所属する。定年退職後、北海道で隠居していたところに赤坂の訪問を受け、かつての事件を回想し、真相を暴くべく赤坂と二人で本を書く事になる。
園崎 魅音 (そのざき みおん)
園崎家次期当主。興宮(おきみや)の親元から離れ、祖母である園崎お魎と雛見沢で二人暮らしをしている。小学生でありながらダム工事反対運動・鬼ケ淵死守同盟の現場リーダー。すでに幾度となく軽犯罪や公務執行妨害で補導歴複数回。
園崎お魎 (そのざきおりょう)
雛見沢を影から支配する「園崎家」の現当主。孫であり次期当主の園崎魅音と暮らしている。すでに高齢であるがその影響力は大きい。極秘であるはずの建設大臣の孫誘拐事件についても知っており、警視庁から公安の警察官がやって来る事まで知っていた。強面だが古手梨花には懐かれている。
公由 喜一郎 (きみよし きいちろう)
雛見沢の村長。昭和58年の時点で雛見沢の行政区分は、「鹿骨(ししぼね)市雛見沢」であり村長は存在しない。昭和53年には合併以前であったか、あるいはかつて村長だった事からそう呼ばれているものと推測される。
犬飼 寿樹 (いぬかい としき)
建設大臣の孫。何者かによって誘拐された。誘拐犯の目的や背景は不明であるが、雛見沢に近い小屋で発見された事や、その後ダム工事が中止された事などから推測して、雛見沢と無関係の者が犯人とは考えられない。
赤坂 雪絵 (あかさか ゆきえ)
赤坂衛の妻。身重で、出産のために入院中である。赤坂が雛見沢出張中、電話がない日は夕方屋上に上って赤坂の無事を祈っていた。誘拐事件が解決した日に、娘の赤坂美雪を残して階段から足を踏み外して死亡する。
赤坂 美雪 (あかさか みゆき)
赤坂衛の娘。母親である赤坂雪絵は階段から足を踏み外して死んだが、お腹の子供は無事であった。古手梨花の忠告通り東京に帰っていれば、と悔やむ赤坂の生きる支えとなった。
集団・組織
鬼ケ淵死守同盟 (おにがふちししゅどうめい)
『ひぐらしのなく頃に 暇潰し編』に登場する団体。雛見沢がダムに沈む事に反対するべく結成された。会長は村長の公由喜一郎。副会長は古手梨花の父親、会計が園崎お魎という雛見沢の御三家である。
場所
古手神社 (ふるでじんじゃ)
『ひぐらしのなく頃に 暇潰し編』に登場する架空の神社。オヤシロさまを祭る雛見沢の神社で、古手梨花の実家。昭和53年当時は鬼ケ淵死守同盟が置かれ、ダム反対運動の中心でもあったが、祭事はあまり賑わっていなかった。
イベント・出来事
雛見沢大災害 (ひなみざわだいさいがい)
『ひぐらしのなく頃に 暇潰し編』に登場する事件。昭和58年、火山性の有毒ガスが雛見沢を襲い、1000人以上の犠牲者が出た。この災害によって連続怪死事件の捜査なども打ち切られ、雛見沢一帯は立ち入りが禁止され、上空の飛行すら許されていない。
クレジット
- 原作