ひだまり保育園 おとな組

ひだまり保育園 おとな組

「ひだまり保育園」は、どこにでもある平和でのびのびとした雰囲気の保育園だが、そこにかかわる大人たちは個々の問題を抱えていた。保育園に子供を預ける親の葛藤や苦悩、保育園にかかわる人々の心情を、オムニバス形式で描いたヒューマンドラマ。「JOURすてきな主婦たち」2016年8月号から2018年2月号にかけて連載された作品。

正式名称
ひだまり保育園 おとな組
ふりがな
ひだまりほいくえん おとなぐみ
作者
ジャンル
妊娠・出産・育児
関連商品
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あらすじ

第1巻

育児休暇から復帰した相川美樹は、息子・相川ハジメの世話と家事に追われていた。通勤時間が15分短いという理由だけでひだまり保育園への送迎担当になり、さらに当然のように育児と家事全般を任される日々に美樹は疲れ果てていた。そんな中、ハジメは熱を出して保育園を早退する。美樹はハジメを連れて混雑する小児科や薬局に立ち寄り、数時間かけて帰宅。それに対して美樹の夫は、あくまで他人事であり、あろうことか美樹の行動に対して批判的な言葉を口にする。さらに、楽しみにしていたプリンを夫が勝手に食べたことで、美樹の不満は爆発寸前。ついに美樹は離婚を考え始める。(第1話「プリンとオムツ」。ほか、5エピソード収録)

第2巻

ある日、梨央はふとしたきっかけから、夫・雪雄には交際している女性がいるのではないかと不信感を抱く。その予感は的中し、雪雄は浮気をしていた。実は以前、梨央と雪雄は不倫関係にあり、梨央は元妻の初美から略奪婚をした過去があったのだ。梨央は辛い現実から目を背けるために、脳内に「親友の初美」という存在を作り上げ、雪雄の愚痴を言って現実逃避を始める。しかしついに梨央は我慢ができなくなり、雪雄に浮気を問い質す。すると雪雄はまったく悪びれる様子もなく、養育費の話などを小馬鹿にした態度で語り始める。その態度に梨央は絶対に離婚に応じないと決め、初美に対して心から謝罪をして涙を流す。(第7話「不倫と親友」。ほか、5エピソード収録)

第3巻

美樹の夫とのあいだに第二子を妊娠した相川美樹は、出産するにあたって、夫に育児休暇を取得してほしいと頼んでいた。しかし美樹の夫はなかなか男性上司に言い出せず、出産予定日は近づくばかり。そんな中、美樹の知り合いの後押しもあり、美樹の夫は上司ではなく、総務課の女性との交渉をスタートさせる。すると総務課の女性はあっさり休暇の許可を出すものの、上司は嫌味たっぷりに皮肉を口にする。しかし美樹の夫は交渉を重ね、何とか1か月の育児休暇を取得することになる。(最終話「a man and a woman」。ほか、5エピソード収録)

登場人物・キャラクター

相川 美樹 (あいかわ みき)

エピソード「プリンとオムツ」「寝室と契約」「a man and a woman」に登場する。育児休暇から復帰したばかりの母親で、息子の相川ハジメはひだまり保育園に通っている。通勤時間が美樹の夫より15分短いことから、ひだまり保育園の送迎をすることになった。共働き家庭にもかかわらず、ハジメの育児全般を当然のように任されている現状に不満を抱いている。また、夫の指示待ちの姿勢にも腹を立てており、彼が二人目の子供を望んでいることは理解しつつも、踏みきれずにいる。のちに第二子を妊娠し、美樹の夫に育児休暇を取るように頼む。

内藤 加奈子 (ないとう かなこ)

エピソード「コドモとオトコ」に登場する。双子のきょうだい・内藤あおと内藤ももの母親で、バツイチのシングルマザー。二人の子供と父親の四人で暮らしている。家族を養うために朝から晩まで複数のアルバイトを掛け持ちしている。元夫がキャバクラや風俗通いで借金を重ねたことが原因で離婚したため、お金に関しては非常にシビア。夜にアルバイトをしている居酒屋で木村と出会い、お金がないことを理解しつつも、心惹かれていく。

羽柴 雅人 (はしば まさと)

エピソード「オトコとオトコ」「想像と現実」「pride and prejudice」に登場する。ひだまり保育園に勤務する男性保育士で、年齢は28歳。親しみやすい雰囲気とさわやかなルックスで、女児たちからの人気が高い。しかし同性愛者で、恋人の朋也と同棲している。かつて子供がほしいと願っているゆきえと琴音から精子の提供を依頼され、ゆきえとのあいだにゆうきをもうけた。のちにゆきえが、朋也の子供がほしいなら自分が出産してやると申し出たことで、頭を悩ませるようになる。また、ひだまり保育園の「男は男、女は女」という教育方針に違和感を覚えている。

奥寺 洋子 (おくでら ようこ)

エピソード「ホンネとホント」「アキナとネイル」「需要と供給」「crime and punishment」に登場する。高齢出産をした女性で、夫は奥寺信夫。年齢は45歳。娘・奥寺マユをひだまり保育園に通わせている。出版社に勤務しており、雑誌「月刊ビジネスウーマン」の編集長を務めている。遠山とは中学時代に同じ学校に通っており、優等生の奥寺洋子を面白く思っていない遠山から、授業を妨害されるなど嫌がらせを受けていた。遠山の孫がひだまり保育園に通っていることがきっかけで再会を果たす。相変わらず嫌味を言ってくる遠山に対しても冷静に対応し、なるべくかかわらないようにしている。のちに遠山と和解し、軽口を叩き合いながらも仲よく付き合っている。遠山からは旧姓の「樹村」の名前で呼ばれている。産後太りがいつまで経っても解消されないことを悩んでいる。

遠山 (とおやま)

エピソード「ホンネとホント」「アキナとネイル」に登場する。17歳で第一子を出産した女性で、年齢は45歳。父親が暴力を振るうなど幼い頃から家庭環境に恵まれず、荒れた生活をしていた。第一子を出産して以来、父親の違う子供を四人育てており、現在はシングルマザー。孫の一人がひだまり保育園に通っているため、時おり送迎のために保育園を訪れている。その際に中学時代に同じ学校に通っていた奥寺洋子と再会。しかし、当時から優等生だった洋子とは折り合いが悪く、授業を妨害するなど嫌がらせをして楽しんでいた。再会してからも洋子の高齢出産を小馬鹿にしたり、働いていることに対しても必死すぎると嫌味を言っている。ネイリストを生業としており、現在は東京の巣鴨界隈にある高齢者向けネイルサロンで働いている。また、洋子と顔を合わせるたびに「太った」「髪が薄くなった」などと容姿の嫌味を指摘する。しかしこれらの攻撃はすべて、好きなことをして生きているように見える洋子へのコンプレックスの裏返しでもある。のちに洋子と和解し、軽口を叩き合いながらも仲よく付き合っている。

藤崎 (ふじさき)

エピソード「シュフとシュフ」「需要と供給」に登場する。二人の子供を持つ母親で、最近までひだまり保育園を利用していた。仕事と家事の両立に限界を感じ、しばらくのあいだは専業主婦になることを決断した。近所の公園で子供と遊んでいた際に平林、中島と知り合う。偶然にも三人が同じマンションに住んでいた縁もあり、親睦を深めている。これまで子供をひだまり保育園に通わせていたこともあり、昼間の時間の使い方に悩んでいる。また専業主婦になったからには、家事にはいっさい手を抜けないというプレッシャーと戦っている。

梨央 (りお)

エピソード「不倫と親友」に登場する。子供をひだまり保育園に預けて働く母親で、夫は雪雄。街で既婚者の雪雄に声を掛けられて不倫関係に陥り、子供を妊娠、それをきっかけに雪雄を妻の初美から略奪するかたちで結婚している。出産してからは育児と仕事に追われる日々の中、雪雄の浮気が発覚。顔も知らない初美を妄想し、親友として何でも話せる間柄に仕立て、現実逃避をしている。

鳥居 風太 (とりい ふうた)

エピソード「想像と現実」に登場する。中学2年生の男子で、阿部道子とクラスメイト。子供が大嫌いで、子連れの親子にもSNSで過激な毒を吐いている。必修科目の職場体験の行先を選ぶ際に病欠し、ひだまり保育園に決まってしまう。羽柴雅人の手伝いをすることになったが、雅人に対しても、男が保育士なんて負け組と、見下していた。しかし、職場体験を通して保育士の社会貢献度や子供の性質を知っていく。

まどか

エピソード「需要と供給」に登場する。美容師を生業とする女性で、一児の母。美容室のオーナーを務めており、妊娠中もほかの美容師に客を取られたくないと出産予定日の直前まで働いていた。そのため保育園についてなにも調べておらず、まどか自身が住んでいるエリアに待機児童が多いことも知らなかった。結局、子供を保育園に入園させることができず、苦肉の策で美容室の一角をキッズスペースに改装し、子供を職場に連れて来ている。しかし、このままではいけないと考え、本腰を入れて保育園を探し始める。美容室の顧客に奥寺洋子、藤崎がいる。

結城 望 (ゆうき のぞむ)

エピソード「同居と独立」に登場する。建築事務所で建築士を務めている女性で、夫は結城貢。一児の母で、子供はひだまり保育園に通っている。旧姓は「森下」。高校生の頃から建築物が好きで、貢の自宅に一目ぼれをしている。社会人になってから勤務先で運命的に貢と出会い、そのまま交際をスタートさせて結婚。結婚後は貢の母と共に家族四人で暮らしている。子供の面倒を貢の母に見てもらえる状況には感謝しているものの、育児と家事を母に任せっきりで父親が二人いるような状況に、このままでいいのかと疑問を覚え始める。

杉浦 ありさ (すぎうら ありさ)

エピソード「悲涙と笑顔」に登場する。杉浦かんなと杉浦舞宙の母親で、子供はひだまり保育園に通っている。舞宙がインフルエンザの感染が原因で「インフルエンザ脳症」を患い、そのまま亡くなった。以降、ショックで動けなくなり、自宅に引きこもってどこにも行けない状況が続いている。かんなが杉浦ありさ自身を励まそうとしてくれていることは理解しつつも、相手にできずにいる。

まほの母 (まほのはは)

エピソード「beauty and the beast」に登場する。薬剤師を務める女性で、娘のまほがひだまり保育園に通っている。若い頃は地味な顔立ちがコンプレックスだったものの、年を重ねるうちに気にしなくなった。りえんの姉と容姿を比較されているりえんのことを密かに気にかけている。

吉野 直道 (よしの なおみち)

エピソード「fathers and sons」に登場する。妻は吉野亜弓で、吉野大地の父親。ごくふつうの会社員で、育児に関心がないわけではないが、亜弓にすべてを頼り切っている。ある朝、目覚めると亜弓が突然いなくなり、一人で大地の世話をすることになる。

斉木 今日子 (さいき きょうこ)

エピソード「sense and sensibility」に登場する。地元の郷土資料館で学芸員として働く女性で、年齢は38歳。独身で、生まれてからずっと実家で暮らしている。学生時代は成績優秀で、まじめだけが取り柄だった。それゆえに両親からの期待を一身に受け、妹の明日香よりも大切にされていた。しかし明日香が結婚、出産してからは立場が逆転している。周囲とコミュニケーションを取るのが苦手で、これまで男性と交際した経験もほとんどない。毎週土曜日に明日香が娘を連れて遊びにやって来ることを苦痛に感じ、土曜日に開校しているカルチャースクールの「渋いミニチュアハウスを作る講座」に参加するようになる。そこで自分と似た雰囲気の鹿野と知り合い、数年ぶりの友達となった。

美樹の夫 (みきのおっと)

エピソード「プリンとオムツ」「寝室と契約」「a man and a woman」に登場する。相川美樹の夫で、相川ハジメの父親。優しく穏やかな性格ではあるものの、言われないとなにもやらないタイプ。そのため、育児も美樹が指示しないといっさい行動を起こさない。しかし、指示されればその通りに何でもこなすことができ、育児に消極的なわけではない。「論理的」「科学的」なことが好きで、育児に悩む美樹に対してインターネットで調べた知識を自慢げに披露することが多い。二人目を望んでいるが、美樹が乗り気ではないことに悩んでいる。のちに美樹が第二子を妊娠し、育児休暇を取得するために交渉を開始する。

相川 ハジメ (あいかわ はじめ)

エピソード「プリンとオムツ」「寝室と契約」「a man and a woman」に登場する。年齢0歳の男児で、ひだまり保育園に預けられている。なかなか保育園生活に慣れることができず、毎日の送り迎えで相川美樹と離れる時には大泣きしている。

木村 (きむら)

エピソード「コドモとオトコ」に登場する。妻が浮気したことでバツイチになった男性で、現在も独身。前妻とのあいだに生まれた子供に養育費を支払っているため、金銭面的に余裕がない。内藤加奈子のことが気になっており、加奈子が勤務している居酒屋にたびたび顔を出している。

内藤 あお (ないとう あお)

エピソード「コドモとオトコ」に登場する。内藤加奈子の息子で、双子のきょうだいの内藤ももがいる。年齢は4歳。ひだまり保育園に通っている。

内藤 もも (ないとう もも)

エピソード「コドモとオトコ」に登場する。内藤加奈子の娘で、双子のきょうだいの内藤あおがいる。年齢は4歳。ひだまり保育園に通っている。動画配信サイトが好きで、朝の忙しい時間にも加奈子に観せてほしいとねだる。

加奈子の父 (かなこのちち)

エピソード「コドモとオトコ」に登場する。内藤加奈子の父親。バツイチで実家へ戻って来た加奈子、孫で双子の内藤あおと内藤ももの四人で暮らしている。口数は多くないものの、加奈子が仕事中は孫の世話をするなど、育児には積極的にかかわっている。加奈子からは頼りにされている。

朋也 (ともや)

エピソード「オトコとオトコ」に登場する。イラストレーターを生業にしている男性。同性愛者で恋人の羽柴雅人と同棲している。男っぽい容姿と性格から、琴音からはやや苦手意識を抱かれている。かつてゆきえと琴音から精子の提供を依頼されたが断り、代わりに雅人が応じている。ゆうきのことはかわいいと思っているが、本来は子供が苦手。また、自分の時間が少なくなることから、子供を持つことには消極的。ただし雅人が心から子供を望むのであれば、受け入れようと考えている。

ゆきえ

エピソード「オトコとオトコ」に登場する。同性愛者の女性で、琴音がパートナー。琴音とのあいだに子供がほしいという思いから、羽柴雅人と朋也に精子を提供してくれないかと頼み、その話に応じた雅人とのあいだにゆうきを出産する。ふだんは未婚のシングルマザーとして振る舞っている。精子を提供してくれた雅人に心から感謝しており、もし雅人が朋也の子供をほしいのならば、ゆきえ自身が出産すると申し出る。

琴音 (ことね)

エピソード「オトコとオトコ」に登場する。同性愛者の女性で、ゆきえがパートナー。ゆきえとのあいだに子供がほしいという思いから、羽柴雅人と朋也に精子を提供してくれないかと頼んだ。ふだんはゆきえの姉として振る舞い、ゆうきの育児に協力している。本来は子供好きでなく、子供がほしいというゆきえに対しても否定的だった。しかし実際にゆうきが生まれてからというものの、すっかり子煩悩になっている。幼い頃に家庭環境に恵まれず、今も男性が苦手。ただし、雅人にだけは本心を打ち明けるなど自然体で振る舞っている。

ゆうき

エピソード「オトコとオトコ」に登場する。羽柴雅人とゆきえのあいだに生まれた男児。ゆきえと琴音が二人のあいだに子供がほしいと望み、雅人と朋也に精子を提供してくれないかと頼んだのに対し、雅人が応じたことで出生している。ふだんはゆきえ、琴音といっしょに住んでいる。雅人と朋也の二人を「パパたち」と呼んでいる。まだ幼いこともあり、ゆうき自身の出生の秘密は知らない。車と電車が好きなやんちゃな性格の少年。

奥寺 信夫 (おくでら のぶお)

エピソード「ホンネとホント」「アキナとネイル」に登場する。奥寺洋子の夫で、年齢は53歳。娘の奥寺マユは心からかわいいと感じており、育児や家事にも積極的にかかわっている。ただし、マユの通うひだまり保育園にだけは、おじいちゃんに間違われたらマユがかわいそうだと、かたくなに行こうとしない。

奥寺 マユ (おくでら まゆ)

エピソード「ホンネとホント」「アキナとネイル」に登場する。奥寺洋子と奥寺信夫の娘で、年齢は4歳。ひだまり保育園に通っている。友達に比べると両親共に高齢ではあるものの、気にすることなくまっすぐ素直に育っている。

のあの母 (のあのはは)

エピソード「ホンネとホント」「アキナとネイル」に登場する。遠山の娘で、自身にも娘がいる。娘がひだまり保育園に通っているため、奥寺洋子とは顔見知りの関係。年齢が非常に若く、明るい髪色にショートパンツなど露出度の高い服装を好んでいるが、子育てはしっかりと行っている。また、礼儀正しく常識的な一面を持つ。遠山が洋子に対して嫌がらせをしていることを知り、失礼なことを言うなと厳しく叱責した。

遠山 カイト (とおやま かいと)

エピソード「ホンネとホント」「アキナとネイル」に登場する。遠山の息子で高校生。遠山の子供の中では唯一の男性で、非常にかわいがられている。姉ののあの母からひいきされていると言われているが、本人はまったく気にしていない。

平林 (ひらばやし)

エピソード「シュフとシュフ」に登場する。3歳の娘の母親で、現在は専業主婦。子供が小学生くらいになったら働きに出ようと考えている。近所の公園で子供と遊んでいた際に藤崎、中島と知り合う。偶然にも三人が同じマンションに住んでいた縁もあり、親睦を深めている。表向きは三人でうまくやっているものの、自身の恵まれた環境を遠慮なく語る中島に対しては、反感を抱いている。

中島 (なかじま)

エピソード「シュフとシュフ」に登場する。3歳の娘の母親で、近所の公園で子供と遊んでいた際に藤崎、平林と知り合う。偶然にも三人が同じマンションに住んでいた縁もあり、親睦を深めている。裕福な家庭の専業主婦で、趣味は料理。いつも美しく着飾っており、エステなども頻繁に利用している。また、実母が近所に住んでいることからたびたび娘の世話を頼み、一人の時間を満喫して息抜きをしている。そういった恵まれた環境が当然だと思っており、悪気なく自分の境遇を話すため、平林から自慢に聞こえると反感を抱かれている。また主夫に対しても、子育ては女の方が向いていると考えており、公園で会ってもかかわろうとしない。ただしすべての行動に悪気はなく、視野の狭さゆえの言動である。

主夫 (しゅふ)

エピソード「シュフとシュフ」に登場する。妻が働き、自らは育児と家事をこなす専業主夫。子供を近所の公園で遊ばせていることが多く、藤崎、平林、中島と顔見知りになる。しかし、子育ては女の方が向いているという考え方を持つ中島からは、同じ公園内で遊んでいても避けられている。

雪雄 (ゆきお)

エピソード「不倫と親友」に登場する。バツイチの男性で、元妻は初美。初美とのあいだに子供がいる。当時既婚者だったにもかかわらず街で梨央をナンパし、そのまま交際を開始した。不倫関係の末に梨央が妊娠し、初美と離婚して梨央と再婚する。しかし、また新たに別の女性と浮気をしている。

初美 (はつみ)

エピソード「不倫と親友」に登場する。雪雄の元妻で、二人のあいだに子供がいる。雪雄が梨央と不倫をして妊娠したことで、離婚に応じる。梨央と直接顔を合わせたことはない。

阿部 道子 (あべ みちこ)

エピソード「想像と現実」に登場する。中学2年生の女子で、鳥居風太とクラスメイト。必修科目の職場体験の行先をひだまり保育園に決める。子供が好きなこともあるが、将来自分が働くようになった時に子供を持つかどうかを考えるいい機会にしようと考えている。保育士の羽柴雅人にあこがれている。

まどかの夫 (まどかのおっと)

エピソード「需要と供給」に登場する。まどかの夫で会社員の男性。妊娠中も休みなく働いていたまどかの身体のことは気遣っていたものの、生まれてくる子供の保育園のことまでは考えていなかった。育児に協力的ではあるが、保育園に関することはまどかにすべて一任している。

ミキ

エピソード「需要と供給」に登場する。美容師を生業とする若い女性で、まどかがオーナーの美容室に勤務している。独身で子供はいないものの子育てには理解があり、まどかの子連れ出勤に対しても、快く受け入れている。

結城 貢 (ゆうき みつぐ)

エピソード「同居と独立」に登場する。結城望の夫で子供が一人いる。現在は貢の母と共に家族四人で実家に暮らしている。建築士を務めており、望とは勤務していた建築事務所で知り合って交際をスタートさせ、結婚した。大らかな性格の持ち主で、造作に育ちのよさを感じさせる人物。子育てにも積極的で、望の仕事にも理解がある。将来は建築士として独立したいと考えている。

貢の母 (みつぐのはは)

エピソード「同居と独立」に登場する。高齢の女性で、元建築士の夫とは死別している。現在は息子の結城貢、義理の娘・結城望、孫の四人で暮らしている。共働きの息子夫婦をサポートしており、孫の育児や家事を任されている。孫のことは心からかわいいと感じており、現状に不満を感じていない。死別した夫は育児全般に興味がなかったこともあり、貢と望が協力し合っている姿を見て感心している。

ありさの夫 (ありさのおっと)

エピソード「悲涙と笑顔」に登場する。杉浦かんなと杉浦舞宙の父親で、妻は杉浦ありさ。舞宙がインフルエンザの感染が原因で「インフルエンザ脳症」を患い、そのまま亡くなった。ショックを受けつつも、このままではいけないと、必死に前を向いている。

杉浦 かんな (すぎうら かんな)

エピソード「悲涙と笑顔」に登場する。ひだまり保育園に通う女児で、妹は杉浦舞宙。舞宙の突然の死にショックを受けつつも、母親の杉浦ありさを元気づけようと明るく振る舞う。生前の舞宙をかわいがっていた。

杉浦 舞宙 (すぎうら まいら)

エピソード「悲涙と笑顔」に登場する。ひだまり保育園に通っていた女児。母親は杉浦ありさで、姉は杉浦かんな。インフルエンザの感染が原因で「インフルエンザ脳症」を患い、そのまま亡くなった。家族からは「まいちゃん」と呼ばれ、愛されていた。

まほ

エピソード「beauty and the beast」に登場する。ひだまり保育園に通う女児。容姿はまほの母に似ている。同じ保育園に通うりえんからブスだと言われ、一時は元気をなくしていたものの、母親のフォローによって立ち直る。イケメンが大好き。

りえんの母 (りえんのはは)

エピソード「beauty and the beast」に登場する。すらりとしたスタイルの美人で、りえんとりえんの姉の母親。二人の子供はひだまり保育園に通っている。キッズモデルとして活躍しているりえんの姉が雑誌に掲載されると、積極的に周囲に見せたりしている。動画配信サイトに姉妹が出演する動画をアップロードするなど、子供を有名にさせたい思いが強い。

りえん

エピソード「beauty and the beast」に登場する。ひだまり保育園に通う女児。周囲からキッズモデルをしているりえんの姉と容姿を比較され、コンプレックスを抱いている。しかし、りえん自身も正統派美少女というわけではないが、整った大人っぽい顔立ちをしている。姉と比較されることがストレスで、最近では自宅でも暴れている。さらにひだまり保育園では、まほに対してブスと言い放つなど非常に荒れている。

りえんの姉 (りえんのあね)

エピソード「beauty and the beast」に登場する。ひだまり保育園に通う小学2年生の女児で、妹のりえんがいる。大人びた雰囲気にかわいらしい顔立ちの正統派美少女で、雑誌に掲載されるなどキッズモデルとして順調にキャリアを重ねている。

アイコ

エピソード「pride and prejudice」「crime and punishment」に登場する。ひだまり保育園に勤務する保育士の女性。社会人2年目の新人だが、アイコ自身がずっと思い描いてきた保育の現場と実際とのギャップに耐え切れず、離職を決意する。その後も羽柴雅人から引き止められるものの、妊娠したことであっさり退職した。

山崎 (やまざき)

エピソード「pride and prejudice」「crime and punishment」に登場する。ひだまり保育園に保育補助として派遣されて来た男性で、退職したアイコの代わりを務めた。インターネット関連の知識に長け、ひだまり保育園のホームページを任されている。しかし、軽い気持ちで園児たちの水着写真を投稿し、アダルトサイトに転載されて大騒動へと発展してしまう。

吉野 亜弓 (よしの あゆみ)

エピソード「fathers and sons」に登場する。夫は吉野直道で、ひだまり保育園に通う吉野大地の母親。平凡な共働き家庭を築いていたものの、ある朝、大地を置いたまま突然失踪する。

吉野 大地 (よしの だいち)

エピソード「fathers and sons」に登場する。父親・吉野直道、母親・吉野亜弓の息子で、ひだまり保育園に通っている。元気でわんぱくな性格で、好きな食べ物は切り干し大根とからあげ。亜弓が失踪したことは知らない。

明日香 (あすか)

エピソード「sense and sensibility」に登場する。斉木今日子の妹で、ひだまり保育園に通う3歳の娘を持つ既婚者。学生時代は遊び呆けていたこともあり、優秀な姉とずっと比較されていた。結婚後に出産してからは立場が逆転し、両親から大切にされている。毎週土曜日は娘を連れ、今日子が暮らす実家へと遊びに来ている。昔からちゃっかりした性格で、今日子にひだまり保育園へのお迎えを頼むこともある。

鹿野 (しかの)

エピソード「sense and sensibility」に登場する。地元の区役所に勤務している公務員の女性で、年齢は38歳。ひだまり保育園に通う5歳の娘がいる。斉木今日子とはカルチャースクールの「渋いミニチュアハウスを作る講座」で知り合い、次第に打ち解けていく。地味な雰囲気のおとなしい性格で、周囲とコミュニケーションを取るのが苦手。ママ友もおらず、久しぶりに友達となった今日子を大切に思っている。

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