あらすじ
第1巻
ある日、新星玲央と阿久津真武が勤務する浅草皿交番に、一人の少年が駆け込んできた。不思議なものが落ちているという少年に案内され、玲央と真武が向かった場所には、なぜかナイフやフォークと共に皿に乗ったホットケーキが落ちていた。その香りに惹かれた真武は、玲央が止めるのも聞かずにそのホットケーキを完食。そして、その味を再現するのだと、交番へ戻って服を脱ぎ、勤務中にもかかわらずキッチンにこもってしまう。呆(あき)れながらも一人勤務に戻った玲央が、道に迷ったという青年に対応していたところ、そこへ裸エプロン姿の真武がホットケーキを手に姿を現す。玲央が、昨日から何も食べていないという青年に真武の作ったホットケーキを勧めると、その青年はホットケーキの味に覚えがあると、玲央と真武に一軒の喫茶店を紹介するのだった。後日、その喫茶店を訪れた二人は、落ちていたホットケーキがこの店のものであることを確信すると同時に、店員から当日に焼き立てのホットケーキが一人前、いつの間にか消えていたという証言を得る。不思議なこともあるものだと話しながら帰路に着いたところ、玲央と真武は道端で大きな皿と、その上に乗せられた赤ちゃんを発見する。(第1話。ほか、10エピソード収録)
関連作品
TVアニメ
本作『レオとマブ ~ふたりはさらざんまい~』は、TVアニメ『さらざんまい』のスピンオフ作品となっている。原作のTVアニメ版は2019年4月から6月にかけて、フジテレビ「ノイタミナ」枠で放送された。全11話。監督は幾原邦彦、キャラクターデザイン・総作画監督は石川佳代子が務めた。キャストは、矢逆一稀を村瀬歩、久慈悠を内山昂輝、陣内燕太を堀江瞬が演じている。本作の主人公である新星玲央と阿久津真武は原作のTVアニメ版ではサブキャラクターで、それぞれ玲央を宮野真守、真武を細谷佳正が演じている。
登場人物・キャラクター
新星 玲央 (にいぼし れお)
浅草皿交番に勤務する警察官の青年。阿久津真武の同僚。金髪をウルフカットにして襟足を長く伸ばし、褐色の肌にギザギザの歯、さらに鋭い目つきと、交番勤務の警察官ながら初対面の子供を怯(おび)えさせる容姿を持つ。外見によらず、相棒の真武に比べて常識的な考え方の持ち主で、気さくな性格ということもあり、地元の街の人たちからは愛されている。皿に乗った状態で捨てられていた赤ちゃんのサラに対しては最初からメロメロで、彼女の名付け親でもある。かつてベビーシッターのアルバイトをしていたことがあり、サラを育てるための知識は、当時のアルバイト先の奥さんから教えてもらっている。
阿久津 真武 (あくつ まぶ)
浅草皿交番に勤務する警察官の青年。新星玲央の同僚。黒髪を短く刈りセンター分けにしてきっちりと整え、眼鏡をかけたクールな顔立ちをしている。お菓子作りが趣味で、おいしいものを食べると、その味を自分で再現したくなってしまう。ちなみに料理をする際は、裸になる癖がある。こと料理のこととなると頑固にして一直線で、周囲が目に入らなくなる。なお、作ったものは何かと玲央に食べさせたがり、阿久津真武が料理好きなのも、実はそれをおいしそうに食べる玲央の顔を見たいがためである。ふだんは冷静で観察眼に優れ、皿に乗った状態で捨てられていた赤ちゃんのサラを見つけた時も、方々に連絡したのち経緯を見守ろうとしていた。だが、玲央といっしょにサラを預かって育てるうちに、彼女のことを溺愛するようになっていく。
サラ
大きな皿の上に乗せられて捨てられていた女の赤ちゃん。身元のいっさいが不明。その姿をたまたま発見した新星玲央と阿久津真武によって保護されたが、近隣の病院が満床だったため、警察本部の命により一時的に浅草皿交番で玲央と真武が預かることとなった。「でぃっしゅ」とのみしゃべることが可能で、このことと皿の上に乗せられて捨てられていたことから、玲央に「サラ」と名づけられた。非常にかわいらしく、その笑顔を見ただけでひったくり犯が改心したり、サラといっしょに引いた福引で特賞のハワイ旅行が当たったりと、サラの周りでは不思議なことがよく起こる。
クレジット
- 原作
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イクニラッパー
- キャラクター原案
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ミギー