ひるね姫 ~知らないワタシの物語~

ひるね姫 ~知らないワタシの物語~

アニメ映画『ひるね姫』のコミカライズ作品。昼寝ばかりしているごくふつうの女子高校生が、冤罪で逮捕された父親を救うため、何度も夢で見続けた世界での出来事をヒントに奔走する姿を描いたファンタジー作品。「コミックニュータイプ」で2017年2月27日から12月1日にかけて配信された作品。

正式名称
ひるね姫 ~知らないワタシの物語~
ふりがな
ひるねひめ しらないわたしのものがたり
原作者
神山 健治
作者
ジャンル
ファンタジー
レーベル
角川コミックス・エース(KADOKAWA)
巻数
全2巻完結
関連商品
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あらすじ

第1巻

母親を早くに亡くし、父親と二人で暮らしていたごくふつうの女子高校生の森川ココネは、いつも居眠りばかりしていた。彼女の見る夢は毎回同じで、すべての人々が機械作りにかかわっている国「ハートランド王国」を舞台にしたものだった。夢の中でココネは、ハートランド王国の姫にして、あらゆるものに命を与えられる魔法使いのエンシェンとして過ごしていたが、ある日、ハートランド王国に黒く巨大な「鬼」という名の災いが襲い掛かる。エンシェンは相棒であるしゃべる犬のぬいぐるみ、ジョイと仲間のピーチと共に、鬼を倒すため機械に命を与える魔法を考えるのだった。一方、現実の世界では、ココネの父親である森川モモタローが警察に逮捕されてしまうという衝撃の事件が発生する。

第2巻

森川ココネは、逮捕された父親の森川モモタローがなんの罪で連行されたのかもわからない状況の中で混乱していた。その夜、仲間を引き連れてココネの家に侵入してきた怪しいヒゲ面の男、渡辺一郎が、モモタローのタブレットを探している姿を、隠れていたココネは目撃してしまう。彼らを見たことでモモタローが冤罪であると直感したココネは、モモタローの潔白を証明しようと決意し、心配して駆けつけてくれた幼なじみの佐渡モリオと共に、父親が連行された東京へと向かう。モモタローを助ける手がかりは、いつもココネが見ていたハートランド王国を舞台にした夢の中にあった。そこで真実を知ったココネは、ハートランド王国を掌握するために暗躍していた一郎があやつる巨大機械兵「エンジンヘッド」と対決する。

関連作品

映画

本作『ひるね姫 ~知らないワタシの物語~』は、2017年に公開されたアニメ映画『ひるね姫 ~知らないワタシの物語~』を原作としている。内容は漫画版と同じく、夢と現実の狭間で進行する陰謀を、女子高校生の森川ココネが苦難の末に解決していくファンタジー作品となっている。監督・脚本は神山健治。ココネを高畑充希、佐渡モリオを満島真之介が演じている。

登場人物・キャラクター

森川 ココネ (もりかわ ここね)

岡山県在住のふつうの女子高校生。幼い頃に母親の森川イクミを亡くしており、今は父親の森川モモタローと二人で暮らしている。明るく快活な性格ながら、つねに眠気と戦っており、所構わずに居眠りをしては同じ夢ばかりを見ている。夢の中で森川ココネ自身はエンシェンという姫として過ごしており、「ハートランド王国」を襲った「鬼」と戦っている。イクミの形見であるぬいぐるみのジョイを大切にしている。

森川 モモタロー (もりかわ ももたろー)

小さな自動車修理工場を営む男性で元ヤンキー。森川ココネの父親。ドクロが描かれた厳ついジャージを着ていることから、近所の子供たちには「オラオラジャージ」を略して「オラジャー」と呼ばれている。ココネとのやり取りをすべてメールで済ますほどに常日頃から会話が少ない。見た目ほど怖い人物ではなく、お金のないお客さんからは修理代金を野菜で受け取るなど、人情味のある一面を見せる。「モモタローズ」というチームを組み、夜な夜な麻雀に興じている。

佐渡 モリオ (さわたり もりお)

東工大に通う大学2年生の男性。森川ココネの幼なじみ。おとなしい性格で、眼鏡をかけている。活発で猪突猛進タイプのココネにいつも圧倒されている。森川モモタローが逮捕されたことを聞きつけて、ココネの様子を見に行った際に、モモタローを救い出そうとするココネに付き合って東京まで行くことになる。

森川 イクミ (もりかわ いくみ)

森川ココネの母親。ココネが幼い時に亡くなっている。志島一心の娘で、アメリカのカーネギーメロン大学を卒業後、志島自動車の役員として働いていたが、一心との確執から亡くなる1年前に退社していた。

渡辺 一郎 (わたなべ いちろう)

自動車メーカー「志島自動車」の取締役専務・執行役員を務めている男性。会長の座を狙う役員の指示を受け、森川イクミが構想し、森川モモタローが完成させた自動運転車基本制御プログラムを探している。目的のためなら手段を選ばないあくどいやり口で、モモタローや森川ココネを追い詰める。

志島 一心 (しじま いっしん)

森川イクミの父親。日本の自動車メーカー「志島自動車」の創業者であり、現在は会長を務めている男性。数日後に控えた東京オリンピックの開会式で自動運転車の走行を成功させるため、イクミによって持ち出された基本制御プログラムを探している。孫である森川ココネの存在は知らない。

エンシェン

ハートランドの娘である姫君の少女。国に災いをもたらすと言い伝えられる魔法使いとして生まれたため、ガラスの塔に幽閉されている。しかし、国を襲う「鬼」の出現を機に塔を抜け出し、魔法の力で鬼を退治するため奮闘する。

ジョイ

柴犬のぬいぐるみ。森川ココネが母親の森川イクミの形見として大切にしている。ココネの夢の世界では、エンシェンによって魔法で命を与えられ、エンシェンのよき相棒として、共に「鬼」の退治に挑む。

ハートランド

ハートランド王国の国王を務める男性。機械づくりの技術に絶対の自信を持ち、機械こそがすべての人々を幸せにすると信じているが、愛娘が災いをもたらす魔法使いとして生まれてしまったことに悩んでいる。「鬼」を退治するため、機械作りにおける技術の粋を結集し、巨大機械兵「エンジンヘッド」を作り出した。

ピーチ

ハートランド王国の首都である「イートポリス」で働いている男性。国を襲う巨大な「鬼」に一人で立ち向かっていたところをエンシェンに気に入られ、エンシェンのしもべとなった。その後は魔法の力を使って鬼を退治しようとするエンシェンの手伝いをする。

ベワン

ハートランド王国で異端者審問官を務めている男性。魔法使いとして生まれたエンシェンを幽閉した張本人。表向きは国王であるハートランドに忠誠を示しているが、内心では従っていない。エンシェンの魔法の力を恐れている。

クレジット

原作

書誌情報

ひるね姫~知らないワタシの物語~ 全2巻 KADOKAWA〈角川コミックス・エース〉

第1巻

(2017-04-10発行、 978-4041054581)

第2巻

(2017-12-09発行、 978-4041062982)

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