ほしとくず-Don't worry, Be happy!-

ほしとくず-Don't worry, Be happy!-

「将来は年収1千万円を稼ぐ」という夢を抱き、ひたすら勉強に打ち込む貧乏な少女・豆野木あんずは希望していた生徒会会長になれず、初めての挫折を味わう。そんなあんずが、自分の夢を奪った憎き相手・生徒会会長の山吹征司と、少しずつ距離を縮め恋に落ちていく姿を描いたラブコメディ。「別冊マーガレット」2015年10月増刊号「別冊マーガレットsister」秋フェス01から2015年12月増刊号・秋フェス03にかけて掲載され、当初はそこで完結する予定だったが、その後「別冊マーガレット」2016年3月号から2017年3月号にかけて連載された。

正式名称
ほしとくず-Don't worry, Be happy!-
ふりがな
ほしとくず どんと うぉーりー びー はっぴー
作者
ジャンル
ラブコメ
関連商品
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あらすじ

第1巻

貧乏暮らしからお金に余裕のある暮らしを実現するため、豆野木あんずは必死に勉強し誰よりも努力をして来た。高校に入学したあんずは、1年生ながらも生徒会会長に立候補するも、結果はアイドル的な人気を誇る山吹征司に敗れ、生徒会副会長になってしまう。初めての挫折にショックを受けるあんずに対し、山吹は上から目線の挑発的な言動を繰り返す。一般生徒が見るキラキラと輝いている姿と、本来の意地悪な性格とのギャップにとまどうあんずだったが、ある日こっそり内職をしているところを山吹に目撃されてしまう。学校ではアルバイトを禁止されているため、あんずはパニックになるが、山吹は誰にも言わないとあんずに約束。そんな山吹に、あんずは徐々に心を許すようになっていく。そんな中、山吹のファンはあんずと山吹の関係に嫉妬。あんずの内職道具の入ったバッグを盗み、どこかに持ち去ってしまう。(CHAPTER.01。ほか、3エピソード収録)

第2巻

ある日、行きつけのスーパーで特売品や半額品を購入していた豆野木あんずは、梅澤基と同じ商品を取り合う事となった。だが、梅澤がその商品を譲ってくれた事もあり、あんずは彼に好感を抱く。そして次の日、お金持ちの通う学校として有名な翠成高等学校の生徒会と合同で行う保育園でのボランティア活動の打ち合わせの際、同校の生徒会会長として梅澤が現われる。そこで、資産家だと思っていた梅澤が同じ貧乏暮らしを強いられていると知り、あんずと梅澤は一気に意気投合する。そんな二人の姿を見た山吹征司は、複雑な気持ちを抱える。(CHAPTER.06。ほか、3エピソード収録)

第3巻

図書館で勉強をしていた豆野木あんず山吹征司小渡柾白樺ゆりは、偶然にも梅澤基と再会する。そして、梅澤と大滝蘭堂はあんず達生徒会メンバーを大滝家で行われるパーティーに招待する。当日、あんずは普段着で参加するが、周りの参加者は正装をしているために浮いてしまう。しかし、蘭堂は目の前のご馳走に無邪気に喜ぶあんずを見て健気ないい子だと感動し、大滝家にあった100万円のパーティードレスをあんずに貸し出す。ドレスアップしたあんずにみんなは賛辞を送るが、山吹だけは素直になれずに悪態をついてしまう。そんな中、あんずは着慣れていない事もあり、ドレスの裾を踏んで破損。弁償しなくてはと焦るあんずだったが、時を同じくして優勝賞金100万円の謎解きイベントの開催が告げられる。(CHAPTER.06、CHAPTER.07。ほか、2エピソード収録)

第4巻

豆野木あんず山吹征司が交際をスタートして、初めてのバレンタインデーを迎える事となった。そんな中、あんずは山吹のファン達が、山吹に渡すプレゼントを何にするか相談している事を知ってしまう。以前、あんずは山吹と親しすぎると嫌がらせを受けた事で、交際しているのを秘密にしていたが、すでに学校内で二人の交際は噂になっていた。そんな状況の中、山吹は自分のファン達を呼び出し、あんずと交際をしている事を堂々と宣言する。するとファン達はあんずに対し、暴言や嫌味を口にし始める。一方、柚木園かれんに片思いをしている小渡柾は、山吹にSNSで恋の相談をしているつもりが、生徒会役員が全員閲覧できる場所に投稿してしまい、小渡はかれんから完全に嫌われたとふさぎ込んでいた。(CHAPTER.15。ほか、3エピソード収録)

登場人物・キャラクター

豆野木 あんず (まめのき あんず)

葉桜高等学校に通う1年生の女子で、生徒会副会長を務めている。シングルマザーのあんずの母と二人暮らしをしている。実父が借金を残して行方不明になっているため、実家は貧乏で母親には小さい頃から「年収1千万円を稼げるようになれ」と言われており、日夜努力を欠かさずに生きて来たため、成績は非常に優秀。また、生活費の足しにしようと、少しでも時間が空くと内職をしている。 これまで恋愛はもちろんの事、友達も作らずに、成績と教師からの評価ばかりを気にしてきた。高校入学後、1年生ながら生徒会会長に立候補したが、会長の座を山吹征司に奪われてしまい、初めての挫折を経験した。さらに上から目線で接して来る山吹にプライドを傷つけられ、最初は彼の事を嫌な奴だと避けていた。 しかし、山吹と共に生徒会活動をしていくうちに、その筋の通った姿に興味を抱くようになり、いつしか初めての恋心を芽生えさせる。

山吹 征司 (やまぶき せいじ)

葉桜高等学校に通う2年生の男子で、生徒会会長を務めている。表向きは成績優秀、爽やかで物腰の柔らかい好青年だが、本来は上から目線でネチネチと嫌味を言う、いじわるな性格の持ち主。本来の姿は、基本的に豆野木あんずら生徒会役員の前でしか見せない。特にあんずに対しては、つねに偉そうな態度で接している。一方で、筋の通った意見しか言わず、自分の仕事は何があっても投げ出さずにまっとうする一面もある。 一般生徒達には、表向きの姿しか知られていないため、女子生徒からはまるでアイドルのような扱いを受けており、ファンクラブも存在している。中学時代までは翠成高等学校の付属中学校に通っていたが、理事を務めていた実父とケンカをした事で、あんず達の通う一般の高校へと進学する事となった。 当初あんずに対しては自分が優位に立てる相手としか思っていなかったが、生徒会活動を通じて次第に異性として意識し始める。

小渡 柾 (こわたり まさき)

葉桜高等学校に通う1年生の男子で、生徒会で書記を務めている。明るいお調子者で、さらに天然ボケなところがあり、生徒会役員に立候補したのも、ただ彼女がほしかったというだけの理由である。生徒会活動を始めてからすぐに柚木園かれんに恋心を抱き、積極的にアプローチするようになる。山吹征司からモテるコツを聞いて実践しているが、適当な事を言われてもそのまま受け入れてしまうため、山吹からは面白がられている。 生徒会内ではムードメーカー的な役割を担っているが、学校の成績は悪い。

柚木園 かれん (ゆきぞの かれん)

葉桜高等学校に通う2年生の女子で、生徒会で会計を務めている。容姿端麗なうえクールな性格で、実年齢よりも上に見える。自らの美貌に自信があり、もっと目立ちたいという理由から生徒会役員に立候補した。実際に生徒会活動をしているうちに、多くのファンを獲得している。山吹征司が優等生の姿しか見せていない時から、うさんくさい奴だと警戒するなど、人を観察する能力が高い。 自分に好意を寄せている小渡柾に対しては、最初はまったく相手にしていなかったものの、次第に心を許すようになっていく。

白樺 ゆり (しらかば ゆり)

葉桜高等学校に通う1年生の女子で、元新聞部の部長を務めていた。3年生が抜けて部員が一人になってしまったため、部を存続させるために友達数名を入部させた。彼らに部費を勝手に飲食や交際費に使われてしまうが、ドジ過ぎる性格ゆえに昔から友達が少なかった事もあり、一人になりたくないと彼らを拒絶できずにいる。部員の少なさを学校側から指摘され、「いい記事を書いて学校に貢献する事」「部員を増やす事」を条件に部の継続を約束されて、一人で奮闘する。 生徒達の興味を引きつけるため、山吹征司と柚木園かれんの人気に便乗しようと、生徒会の一日密着記事を企画した。結局新聞部は廃部になったが、以降は生徒会の手伝いをするようになり、豆野木あんずの初めての友達になった。 一見抜けているようで、あんずの山吹への恋心を最初に見抜くなど、場の空気を読む事に長けている。

黒柳 (くろやなぎ)

葉桜高等学校に通う男子。文化祭実行委員長を務めている。地味な容姿で性格も暗いが、山吹征司にあこがれ、自ら文化祭実行委員長に立候補した。山吹の事ならなんでも知りたいと望んでおり、半ばストーカー状態になっている。その理由は、片思いをしている森が山吹のファンである事から、彼のようになりたいと考えたためである。 文化祭実行委員長を務めた事で自信を持ち、見た目を磨いて、最終的に森と交際を開始する。

(もり)

葉桜高等学校に通う女子。目立つ存在ではないものの笑顔がかわいらしく、心優しい人物。黒柳から恋心を抱かれている事には気づいていないが、黒柳の人のよさや一生懸命なところは認めている。山吹征司のファン。

梅澤 基 (うめざわ もとい)

翠成高等学校に通う男子で、生徒会会長を務めている。外見は派手で軟派な雰囲気だが、実家には借金が1億円ある苦労人。昔から人の顔をうかがう癖があり、分析力が高い。成績優秀なために学費は全額免除され、さらに成績がトップな事から生徒会会長を務めているが、本人は器ではないと思っている。豆野木あんずとは、スーパーの半額品狙いで買い物をしていた際に知り合った。 あんず達の高校生徒会と合同で行われたボランティア活動で再会し、そのままあんずと貧乏話を通じて意気投合。あんずの事は異性として意識しているものの、山吹征司に片思いをしている事にも気づいているため、何も行動を起こせずにいる。

大滝 蘭堂 (おおたき らんどう)

翠成高等学校に通う男子で、生徒会副会長を務めている。しっかり者で、梅澤基のサポートをしている。一見クールな雰囲気を漂わせており、近寄りがたい感じの美男子だが、話すとオネエ言葉になる。山吹征司があこがれの存在で片思いしている。そして、なぜか梅澤も山吹に恋をしていると勘違いして、ライバル意識を抱きつつも自分では勝てないかもしれないと一人で葛藤している。 豆野木あんずに対しては健気でかわいい女の子だと好感を抱き、ドレスをプレゼントするなど好意的な態度を示す。自宅はまるでお城のような大金持ち。

あんずの母 (あんずのはは)

豆野木あんずの母親。ある日突然、夫であるあんずの父親が借金を残して行方不明になってしまったため、以降シングルマザーとして必死にあんずを育てて来た。お金のない苦しみを誰よりも知っているため、あんずには「年収1千万円を稼げるようになれ」と教育している。そのため、あんずは恋愛や友情に興味を示す事なく、成績や教師からの好評価を得る事だけを考えるようになってしまう。

場所

葉桜高等学校 (はざくらこうとうがっこう)

豆野木あんず達が通う、一般的な高校。生徒会会長を務めている山吹征司は、女子生徒達のあいだでアイドル的な扱いを受け、ファンクラブも存在している。同じ生徒会のあんずが山吹と親しそうに話していただけで嫌がらせをするなど、中には一部過激なファンもいる。

翠成高等学校 (すいせいこうとうがっこう)

梅澤基、大滝蘭堂が通う高校で、生徒はお金持ちの子息ばかりが在籍している。しかし、一部には梅澤のように実家が資産家ではなく、奨学金を受けている生徒も存在している。代々生徒会会長は成績優秀者が就任する事になっており、現在は梅澤が務める。山吹征司の父親が理事を務めており、もともとは山吹自身も翠成高等学校の付属中学校に通っていたが、父親とケンカをして豆野木あんず達の通う葉桜高等学校へと進学した。

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