ほっかポッカ牧歌

ほっかポッカ牧歌

東京のOLの椎名万知は、裏切られ傷ついた心を癒すために北海道を訪れた。澄み渡る空と大地のなか、万知の再生物語が始まる。

正式名称
ほっかポッカ牧歌
ふりがな
ほっかぽっかぼっか
作者
ジャンル
ヒューマンドラマ
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概要・あらすじ

椎名万知は、結婚式当日に新郎から他に子供ができたと告げられ、一方的に捨てられてしまう。東京でOLをしたことしかなかった万知だったが、救いを求めて北海道の広い大地へと旅立つ。しかし早春の北海道はまだ寒く、慣れない万知は誤って川に落ちてしまう。散々な目に遭った万知だったが、ラフティングガイドのレオナルド・マーチンに助けられ、彼の厳しさのなかにある優しさと温かい心に癒されながら、本当の自分を取り戻していく。

登場人物・キャラクター

椎名 万知 (しいな まち)

東京に住んでいる26歳のOL。婚約者に裏切られ自殺未遂をしたが、死に切れず、安らぎを求めて北海道を訪れた。そこで川に落ちてしまったところを、ラフティングのガイドをしているレオナルド・マーチン(レオ)に助けられる。レオの家で静養するうちに北海道の生活に憧れ、移住を決意する。ガーデニングやパッチワークが好き。手作りのハーブを使って食事を作ったり、家の中をパッチワークのキルトで飾ったりして暮らすのが夢。

レオナルド・マーチン (れおなるどまーちん)

村興しのため、オーストラリアからラフティングやスキーのインストラクターとして村に招かれた白人男性。川で溺れていた椎名万知を助けた。ハンサムで正義感が強く、村の人気者。診療所の悦子との関係が噂されているが真実ではなく、万知に心惹かれていく。

悦子 (えつこ)

村の診療所に勤める女医。面倒見のいい性格で、川で溺れた椎名万知の診療をし、何かと世話を焼く。レオナルド・マーチンとの恋仲が噂されているが、実は既婚者でイギリスで暮らす夫と中学生の子供がいる。

重次 (しげじ)

レオナルド・マーチンの隣人で、30ヘクタールの農地を持つ農家の息子。嫁の来手がなく悩んでいたところに椎名万知が訪れたため、自分の嫁にしようと狙っている。大きな体格にがさつな性格で、北海道なまりでしゃべる。

重次の母 (しげじのはは)

レオナルド・マーチンの隣人。重次の母親で、椎名万知を重次の嫁にと考えている。万知が嫁にならずに北海道で働き口を探し出した際には、よそ者を雇うところはないと冷たく接する。

大森 (おおもり)

村で牧場と焼肉レストランを経営している男性。関西から北海道へ移り住んで20年になるが、いまだに関西弁が抜けない。東京から来た椎名万知には、同じく外部から来た人間ということで親切に接し、彼女を牧場で雇う。

シズカ、ヒメコ

村の牧場の乳牛たち。椎名万知は毎日シズカから直接手絞りして牛乳を分けてもらっている。ヒメコは妊娠していて、牧場主の佐々木がいない時に産気づいてしまった。そのため、万知が1人でヒメコの出産に立ち会うことになる。

佐々木 (ささき)

村の牧場主の男性。椎名万知に毎朝牛乳を分けている。乳牛のヒメコが難産らしいと知っていたが、出産前夜に佐々木の姑が急に倒れたため、誰にも告げずに町の病院に行ってしまった。そのため、万知が1人でヒメコの出産に立ち会うことになる。

佐藤 玉恵 (さとう たまえ)

重次の母の妹。椎名万知の住む村のとなり町にある産院で、助産婦をしている。自宅出産したいという万知の相談に乗るために万知の自宅を訪れたが、ちょうどそこにいた椎名万知の父に「そんな勝手は許さない」と激昂され、慌てて帰る羽目になる。

椎名万知の父 (しいなまちのちち)

一人娘の椎名万知を愛してやまない父親。万知が自殺未遂をした時にはとても心配して、彼女の心を癒すため北海道行きを許した。だが、いつの間にか妊娠し結婚するという報告を受けて激昂し、椎名万知の母を伴って北海道へと乗り込んできた。しかし、レオナルド・マーチンの人柄や、村人たちと穏やかに暮らす万知の姿を見て考えを改める。

椎名万知の母 (しいなまちのはは)

一人娘の椎名万知を愛してやまない母親。万知が自殺未遂をした時にはとても心配したが、基本的に万知の夢を応援している。椎名万知の父とは異なり、北海道での生活やレオナルド・マーチンとの結婚にも賛成している。パッチワークや花柄が好きで、万知の趣味も椎名万知の母の影響と思われる。

めい

椎名万知とレオナルド・マーチンの間に生まれた長女。北海道の5月の青空をイメージして「めい」と名付けられた。小学1年生になり、村からバスで1時間かけて町の小学校に通うことになる。同級生は皆優しいが、大島美加だけは意地悪をしてくるので悩んでいる。同級生を自宅に招いて、仲良くなろうと努める。

(そら)

椎名万知とレオナルド・マーチンの間に生まれた長男で、まだ小さい。優しい両親と闊達な姉とともに、すくすくと育つ。祖父母からも可愛がられている。

大島 美加 (おおしま みか)

小学1年生の女の子で、めいの同級生。ブランド服を身に着け、将来は芸能人を目指している。ハーフで可愛らしく目立つ存在のめいが許せず意地悪をするが、めいの家に招かれ、バター作りや乗馬などを通じて少しずつ打ち解けていく。

健太、守、一樹、敦子 (けんた、まもる、かずき、あつこ)

めいの小学校の同級生たち。遠くの村から通うめいに、皆優しく協力する。大島美加と一緒にめいの家に招かれ、生乳からのバター作りや乗馬を楽しみ、さらに仲良くなる。

場所

夫婦の木 (ふうふのき)

2本の木の幹と幹が繋がっていて、手を繋いでいるように見える木。村の神社のご神木として村の人から大切にされている。椎名万知とレオナルド・マーチンはこの木の前で神前式を挙げて結婚した。

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