万年雪のみえる家

万年雪のみえる家

北海道に居を構える大家族を主題にしたヒューマンドラマ。山川家の日常と、彼らに降りかかる不幸。そしてそれらを乗り越え、新天地を求め旅立つ家族の絆を描く。「週刊少年ジャンプ」1979年46号から1980年17号まで連載された。

正式名称
万年雪のみえる家
ふりがな
まんねんゆきのみえるいえ
作者
ジャンル
ヒューマンドラマ
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概要・あらすじ

北海道のある地方。大家族である山川家は、時に衝突をしつつも仲睦まじい日々を過ごしていた。しかし、一家の大黒柱である山川平原が事故により負傷。不幸はこれだけにとどまらず、火事で一家の住む家屋が焼けてしまい、さらに平原が会社を解雇されてしまう。これにより一家は危機に瀕するが、そんな時、長男の山川大地の前に思いもよらないチャンスが訪れる。

登場人物・キャラクター

山川 大地 (やまかわ だいち)

山川家の長男で、中学3年生。勤勉で両親や祖父母を尊敬しており、弟妹たちにも優しく「あんちゃ」と呼ばれ慕われている。学内では頭脳明晰で運動神経も抜群の優等生として知られている。特に学力は模試で道内1位に輝くほどで、教師の楠木先生からは名門校への進学を強く勧められている。しかし、父親の山川平原がそれを快く思っておらず、自らも進学に関しては消極的である。

山川 平原 (やまかわ へいげん)

山川大地の父親。パワフルで大ざっぱな男性だが、優れた木こりとして家族や同業者の尊敬を一身に集めている。若い頃はヒグマを狩って生計を立てていたが、ある時仕留めたヒグマの子供を不憫に思い放し飼いにしていたところ、敷物になってしまった母熊から離れなかったのを見て、それをきっかけにヒグマ猟をやめた。大地を跡取りにしたいと考えているため、彼が高校に進学することに反対している。

山川 湖 (やまかわ うみ)

山川大地の母親で、山川平原の妻。現在妊娠9ヵ月で、お腹が目立ってきている。厳しくも優しい母親で、子供たちをいつも温かく見守っている。大学時代は東京で安保闘争に関わり、あるグループのリーダーだった根津武と恋人関係だった。しかしある事件をきっかけに根津と離れることとなり、北海道から訪れていた平原と結ばれた。 両親を早くに亡くしたため孤児院で育ち、そのことも子供たちに愛情深い一因となっている。

山川 いずみ (やまかわ いずみ)

山川家の長女で、山川大地の妹。都会に憧れる中学2年生。取り立てて勉強ができるというわけではないため、優秀な大地に対して強いコンプレックスを持っている。自らもそれを自覚しており、嫉妬や癇癪を起してしまうことに自己嫌悪の念を抱いている。そのコンプレックスがたびたび家族に迷惑をかけることもあるが、大地はそんな山川いずみを温かく見守っている。

山川 風太 (やまかわ ふうた)

山川家の次男で、山川大地の弟。腕白でスポーツの得意な小学5年生で、弟の山川鈴丸、山川蘭丸とよく遊んでいる。また、靴が破れた妹の山川つぼみをおぶってやるなど、兄妹に対する優しさを持っている。反面、そそっかしいところがあり、よく学校に忘れものをしてしまう。小学校の野球部に所属しており、阪神タイガース掛布のようなプロ野球選手になることを望んでいる。

山川 つぼみ (やまかわ つぼみ)

山川家の次女で、山川大地の妹。甘えん坊だが頑張り屋の女の子で、よく勉強を教えてくれる大地や、色々と親身に接してくれる山川風太を慕っている。学校では人気者で、密かに一人の男子児童に想いを寄せられていたが、それに気づくことは最後までなかった。

山川 鈴丸 (やまかわ すずまる)

山川家の三男で、山川大地の弟。悪戯好きな性格で、双子の弟である山川蘭丸や、兄の山川風太、姉の山川つぼみとよく一緒に遊んでいる。野菜を食べるのが嫌いで、赤ちゃんはコウノトリがキャベツ畑に運んでくるという言葉を、自分はキャベツが嫌いだから運んでもらっていないと否定している。

山川 蘭丸 (やまかわ らんまる)

山川家四男で、山川大地の弟。双子の兄である山川鈴丸とは仲良しで、よく一緒に悪戯をしたり、カエルの干物や蛇の抜け殻を集めては、宝物として秘密の場所に隠したりしている。千恵蔵がカー公からエサを貰っているのを知っており、カー公の退治を妨害しようとする千恵蔵に毒づいたことがある。

山川 朝日丸 (やまかわ あさひまる)

山川家の前当主で、山川大地の祖父。現在は山川平原が家長を務めているため、本人はのんびりと釣りをする毎日を過ごしている。アーネスト・ヘミングウェイの小説「老人と海」に強い影響を受けており、釣りの本質は釣った魚を得ることではなく、巨大な魚と格闘するロマンにこそあると主張している。その主張を通すために大地と共に巨大なイワナに挑戦し、2人で力を合わせて見事に釣り上げている。

山川 峰 (やまかわ みね)

山川朝日丸の妻で、山川大地の祖母。大きな眼鏡がトレードマークの老女で、時々とぼけた言動を行う。朝日丸とは大正11年に、北海道の開拓民として入植してからの付き合いで、現在の住まいに移って50年になる。手先が器用で裁縫がとても上手だが、作り上げていくうちにマフラーが手袋になってしまうこともある。

山川 雪 (やまかわ せつ)

山川湖のお腹に宿っていた赤ちゃん。出産間際になって逆子であることが判明。出産が極めて困難な状態だったが、家族総出で懸命に手伝い、その甲斐あって無事にこの世に生を受けることができた。山川雪の存在は家族の絆の象徴そのもので、特に山川鈴太、山川蘭太は妹ができたことをたいへん喜び、大いに可愛がっている。

千恵蔵 (ちえぞう)

山川家の飼い犬。家に対する忠義は強く、家族から頼りにされている。カラスのカー公と仲がよく、意思の疎通ができるため、時折彼から情報を仕入れている。カー公から山川家が火事に見舞われるという予言を聞くことによって誰よりも早く駆けつけ、現場で火に囲まれた山川いずみの救出に成功している。

カー公 (かーこう)

山川家の近隣に住み着いているカラス。不幸を感じ取る能力を持っている。山川鈴丸、および山川蘭丸から悪戯をされることもあったが、千恵蔵の助けによって難を逃れている。しかしある日、山川家に襲い掛かる絶望を予知してしまい、家から離れるように千恵蔵に忠告するが、聞き入れられることはなかった。不幸を察知することしかできないことに歯がゆさを感じている。

秋吉 清美 (あきよし きよみ)

山川大地のクラスメイト。クラスのマドンナ的存在で、男子生徒に人気がある。しかし本人は優等生である大地に憧れており、彼に同じ高校に通いたいと話している。大地の家族からはガールフレンドと思われているが、大地にとっては友達の一人という立場にとどまっている。

楠木先生 (くすのきせんせい)

山川大地の担任を務める女性。教育熱心で、自分の教え子である大地が模試で道内トップになったことを知ると狂喜乱舞し、彼の将来を大いに期待するようになる。山川平原が大怪我をしてしまい、学費の問題から大地の進学が危うくなった時も、学内の教師と生徒から彼を進学させられるよう署名を集めたり、奨学金の利用を勧めたりと、精力的に行動する。

根津 武 (ねづ たけし)

山川湖の学生時代の恋人。彼女と同じ大学で日米安保条約締結に反対すべく、学生運動に身を投じていた。湖とはその時からの付き合いで、仲間たちにも2人の仲を祝福されていた。しかし、運動の甲斐もなく安保条約は締結されてしまい、絶望してしまう。その際に、自分は本当は田舎でのびのびと暮らす山川平原のような生き方に憧れていたと告白している。

後藤 彦九郎 (ごとう ひこくろう)

雪の中で行き倒れていたところを、山川大地に発見された男性。大柄な体格で、家に運び込んだ大地をして「丸太を担いでいるようだ」と言わしめる。発見された時は重傷を負っており、しばらくまともにしゃべることができない状態だった。

北島 (きたじま)

上川町秋季相撲大会の決勝で、山川平原と対決した男性。元はプロの力士だったが、事故で右肩を痛めてしまい引退。そのため、平原からは力士崩れのゴロと呼ばれてしまう。故障の影響で、全盛期ほどのパワーはないものの、元プロとしてのプライドから、屈強な平原を相手にしても一歩も引かなかった。

ラン

山川家の近所で飼われているメス犬。千恵蔵とは相思相愛の間柄だが、お嬢様犬であるために、千恵蔵自らが釣り合わないと距離を取っていた。しかし、山川家が現在の家を離れることが決まり、会えなくなるのなら一緒に来て欲しいという千恵蔵のプロポーズを受け、共に山川家と同行することを決める。

サブ

山川家の近所に住むオスの野良犬。ランに対し強引な恋心を抱いており、彼女は自分のものだと公言するが、ラン自身はそれを否定している。ケンカが強く、千恵蔵も敵わないほどであったが、彼女が千恵蔵と共に家を離れることを決めると、それを阻止するために千恵蔵に対し正々堂々の勝負を挑んだ。

その他キーワード

上川町秋季相撲大会 (かみかわちょうしゅうきすもうたいかい)

その名のごとく、上川町で執り行われている相撲の大会。町の大会にしては規模が大きく、かつてプロだった力士も参加している。ある事情により、どうしても馬を必要とする山川平原がこの大会の存在を知り、渡りに船とばかりに参加することとなる。

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