ぼくらのスタア☆ガール

国民的女優として活躍する伊央が、とある田舎町の中学校に転校してきた。田舎町に誰もが知るスターが転校してきたことで、以前から伊央の熱狂的ファンだった清河嘉次郎をはじめとする学校中の生徒たちは大騒ぎし、伊央は天使としてもてはやされる。しかし、可憐(かれん)な美少女の伊央には大きな秘密があり、隣人の望月海里がその秘密を知ったことで、クラスの運命は大きく変わっていく。田舎町で芸能人の伊央が巻き起こす騒動と波乱のスクールライフが、少女漫画風のかわいいタッチで描かれる。

伊央は訳あって女優業から離れ、少なくとも1年以上は田舎町で叔母の小倉あかりと共に生活することになる。しかし、田舎暮らしに早くも不満を抱く伊央は、あかりに学校の出来事を愚痴りながら、クラスメイトたちを田舎者と見下した発言を隣人の海里に聞かれてしまう。その見た目に反して伊央がわがまま性格だと知った海里は不快感を抱くものの、彼女にまったく興味がないことから、クラスメイトに言いふらすことはなかった。そんな中、伊央が受け取ったラブレターを捨てたことが原因で、開き直った彼女は本性を露わにし、クラスメイト全員に悪女ぶりが知れ渡り、クラスで孤立する。

女子生徒を中心に学校中を敵に回した伊央はクラスでも孤立するが、学校で起こった数々の出来事を経て、彼女の大ファンだった嘉次郎をはじめとする一部の生徒が、伊央の素顔に理解を示すようになる。ストーリーが進むにつれ、母親の影響で女優の道に進んだ伊央の過去も明らかになり、伊央に冷淡な態度で接していた海里の心境にも変化が生じる。伊央が田舎町の少年少女たちに夢と刺激を与え、伊央と海里が互いを意識して距離を縮めていく恋愛模様も見どころとなっている。