あらすじ
第1巻
幼い頃から格闘技づけの毎日を送っていた小高峯周子は、高校では女の子らしい生活を送りたいと考えていた。しかし、優れた身体能力を持つ周子には、次々と格闘技系の部活動からの勧誘が引きも切らない。そんな中、芹沢正樹は周子の身体能力の高さに驚愕し、自分のボディガードになってくれないかと依頼。学校の中で女子生徒からの絶大な人気を集める正樹は、それを妬む男子が多いことから自分を守ってくれるボディガードを探していたのだ。そして正樹は自分を守ってくれる代わりに、周子に楽しい高校生活を送れるようにアドバイスする交換条件を提示。最初はその申し出を断った周子だったが、正樹のペースに巻き込まれて気がつけば正樹と共に過ごす時間が増えていた。そんなある日、周子はあこがれていたデートをしてみたいと正樹に持ちかけ、正樹もそれに応えて周子をデートに誘う。
第2巻
先日のデートで芹沢正樹との距離を縮めた小高峯周子だったが、彼のことを意識するあまりに学校では思わず避けてしまっていた。そんな中、周子は正樹が生徒会副会長の香月凌に呼び出されているところを目撃。正樹のいとこである凌は、つねに女子生徒に囲まれている正樹の生活態度を改めるため、生徒会に所属させようとしていたのだ。そんな凌に対して周子は、正樹が優しくて思いやりのある人物だと弁明。正樹は自分をかばってくれた周子に礼を言うが、このことでさらに周子は正樹のことを意識するようになり、自分が正樹に恋をしていることを自覚する。しかし、これまで異性に対してそんな感情を抱いたことがなかった周子は、なかなか次の一歩を踏み出せないでいた。そんな周子に友人の宝条和音は、正樹や凌といっしょに海に行かないないかと提案する。
登場人物・キャラクター
小高峯 周子 (こだかみね しゅうこ)
この春から高校生になった女子。幼い頃から柔道や空手をはじめとする格闘技系の習い事をしていたため、優れた身体能力を誇る。これまで数々の大会で優秀な成績をおさめていることから、高校でもさまざまな運動部からの勧誘を受けるが、小高峯周子自身は高校ではふつうの女子として生活を送りたいと考えている。面倒見がよく、困っている人がいると放ってはおけない優しい性格のため、男女問わずに友人が多い。ひょんなことから芹沢正樹と出会い、彼のボディガードをすることになる。正樹のボディガードをするうちに、少しずつ彼の優しさに惹かれていく。
芹沢 正樹 (せりざわ まさき)
小高峯周子と同じ高校に通う男子。優しい性格で、つねに爽やかな笑顔を絶やさないために女子生徒からは絶大な人気を誇る。一方で男子生徒からは疎ましく思われており、女子を巡るトラブルに巻き込まれることも少なくない。ひょんなことから出会った周子の身体能力の高さに目をつけ、トラブルに巻き込まれた際のボディガードになってくれるように依頼した。その代わりに周子が楽しい高校生活を送るためのアドバイスを送り、いっしょに行動することが多くなる。周子には出会った当初から好感を抱いており、高校生活を通して少しずつ距離を縮めていく。
宝条 和音 (ほうじょう かずね)
小高峯周子と同じ高校に通う女子で、周子の親友。優れた身体能力を持った周子とは対照的に、運動とは無縁の物静かな性格をしている。容姿端麗のために男子生徒からの人気は高いものの、特定の男子を好きになったことはない。学校内の情報に精通しており、周子に芹沢正樹や生徒会の副会長の香月凌を紹介したりした。周子と正樹の恋を応援しており、二人の距離を縮めるためにさまざまなイベントを企画立案している。
香月 凌 (こうづき りょう)
小高峯周子と同じ高校に通う男子。芹沢正樹の従兄で、彼の家にも定期的に行き来している。生徒会の副会長を務めており、正樹が女子生徒と遊んでばかりいると誤解して生徒会の活動に参加させようと考えていた。しかし、周子に正樹は決して遊んでばかりいるわけではないと弁明されて考えを改める。その後は不器用ながらも周子と正樹の関係に理解を示し、宝条和音と協力しながら二人の仲を応援している。
書誌情報
ヒロインはじめました。 4巻 講談社〈KC デザート〉
第1巻
(2019-04-12発行、 978-4065151662)
第2巻
(2019-09-13発行、 978-4065169803)
第3巻
(2020-02-13発行、 978-4065185520)
第4巻
(2020-07-13発行、 978-4065201879)