あらすじ
第1巻
別の教室で授業を受け、自分の席へと戻って来た越野世里奈は、机に知らない曲の歌詞が落書きされている事に気づく。前の時間は移動教室で、自分の机を2年生が使用していた事を知った世里奈は、落書きをしたのが誰なのか知りたいと行動を起こし、水川という男子生徒である事を突きとめる。水川を一目見て気に入った世里奈は、どうにかして知り合いになりたいと水川に接近するが、空回りしてばかり。それでも世里奈の思いが通じ、初めて二人きりの状況になる事に成功する。そして世里奈はその場の勢いで、自分の名前すら知らない水川に告白をする。(エピソード「先輩とお付き合い」。ほか、3エピソード収録)
第2巻
越野世里奈と水川は、初めてテーマパークでデートをする事になった。二人は楽しい時間を過ごすが、世里奈は何気ない事から、水川が過去に彼女とこの場所を訪れていた事実を知ってしまう。自分が初めての彼女ではないだろうと、内心は思っていたものの、世里奈はやはり水川の過去に嫉妬してしまう。一方で水川は、自ら元彼女とテーマパークに訪れた話をしてしまった事に後悔していた。(エピソード「先輩とパークデート」。ほか、3エピソード収録)
第3巻
水川と交際して初めてのバレンタインデーを迎える越野世里奈は、自分の気持ちを伝える絶好の機会だと張り切っていた。一方の水川も、世里奈がチョコレートをくれるのを密かに期待していた。そしてバレンタインデー当日、世里奈は一生懸命選んだチョコレートを水川に渡す。これでバレンタインデーも無事終了かと思った矢先、世里奈はサプライズとして別に用意していた手作りチョコレートを水川に手渡す。(エピソード「先輩とバレンタインデー」。ほか、3エピソード収録)
第4巻
ホワイトデーが訪れ、水川は越野世里奈を映画デートへと誘う。その後、夜の公園で映画のラストシーンを再現し、このまま離れたくない気持ちが高まり、水川は世里奈を自宅へと誘う。夜遅かった事もあり、世里奈は罪悪感を覚えつつも水川の自室へこっそりと忍び込む。家族に呼ばれて部屋を出ていった水川を待つあいだに自分の色気を感じてほしいと、世里奈は軽くメイクをしたり、服装を乱したりと画策していた。その場面を運悪く水川悠馬に目撃されてしまった世里奈は、大いに動揺してしまう。(エピソード「先輩とホワイトデー」。ほか、3エピソード収録)
第5巻
高校2年生になった越野世里奈は水川、井上、前薗、橋本愛来、水川悠馬といっしょに体育祭の実行委員になる。世里奈は3年生になった水川達の最後の体育祭を最高の思い出にしようと奮闘する。一方、世里奈に密かに恋心を寄せている檜口は、世里奈に接近を図る。ほかの生徒から「世里奈と檜口が怪しい」という噂を聞いた水川は、珍しく嫉妬心を抱く。(エピソード「先輩と体育祭準備」「先輩と体育祭その1」「先輩と体育祭その2」。ほか、1エピソード収録)
第6巻
越野世里奈は、自分の双子の妹を水川に会わせる事になった。双子の妹から懐かれ、すっかりなかよくなった水川を見た世里奈は、自分も苦手意識を抱いている水川悠馬と和解しようと接近する。自分が水川の事が好きだからこそ、兄弟とも親しくなりたいと自分の気持ちを訴える。それに対して悠馬は、彼氏の弟だからと無条件で好かれると思っていないかと指摘し、世里奈と親しくなる気はないと拒絶する。毅然とした悠馬の態度に世里奈はショックを受けつつも、デリカシーに欠けていた自分の言動を反省する。(エピソード「先輩と兄弟」。ほか、3エピソード収録)
登場人物・キャラクター
越野 世里奈 (こしの せりな)
これまで片思いの経験はあるものの、男性と交際した事のない女子高校生。つねにテンションが高い双子の妹がいる。1学年上の水川が移動教室の際、偶然に越野世里奈の席に座り、好きな歌詞を書き残していった事で水川と知り合う。その後、水川に一途なアプローチを続けた事で見事交際をスタートさせる。水川の不器用ながらもまっすぐな愛情を受け、ますます水川の事が好きになっていく。
水川 (みずかわ)
越野世里奈と同じ学校に通う男子高校生。世里奈の1学年上。弟に1歳年下の水川悠馬がいる。移動教室で偶然にも世里奈の席に座り、机に好きな歌詞を書いた事がきっかけで世里奈と親しくなる。当初、世里奈からアプローチを受けていた際には冷たく突き放していたが、一途に気持ちを伝えて来る世里奈の姿を見るうちに、心を動かされ交際を受け入れた。クールな性格で、感情を一切顔に出さないため、周囲の人々からは何を考えているのかわからないと評されている。しかし、年相応に性的な事には関心がある。クラスでは目立つ存在ではないが整った顔立ちをしており、一部の女子生徒から人気がある。ただし、大部分の同学年の女子には「いつもふざけている井上、前薗の悪友」と認識されており、恋愛対象ではなく色物扱いされている。恋愛に対しては不器用なため、余計な一言を口にする事が多いが、水川なりに世里奈には優しくしようと努力している。
井上 (いのうえ)
越野世里奈と同じ学校に通う男子高校生。世里奈の1学年上。水川、前薗といっしょに行動している事が多い。明るく人懐っこい性格で、世里奈からよく相談を受けている。水川が世里奈と交際をスタートさせてからは、二人の時間を邪魔しないように気遣っている。部活には所属しておらず、放課後はアルバイトをしている。
前薗 (まえぞの)
越野世里奈と同じ学校に通う男子高校生。世里奈の1学年上。水川、井上といっしょに行動している事が多い。人当たりのいい性格で、サッカー部に所属している。橋本愛来から思いを寄せられているが、まったく気づいていない。
もえ
越野世里奈と同じ学校に通う女子高生。世里奈の1学年上。水川、井上、前薗と仲がいい。水川と交際をスタートさせた世里奈をかわいがっており、女同士の旅行に誘うなど関係を深めている。恋愛経験は豊富で、世里奈の初体験の時には世里奈だけでなく、水川にもアドバイスをしている。
橋本 愛来 (はしもと あいく)
越野世里奈と同じクラスに在籍する女子高校生。世里奈と親しく、学校内ではいっしょに行動する事が多い。1学年上の前薗に片思いをしている。
檜口 (ひぐち)
越野世里奈と同じ学校に通う男子高校生。サッカー部に所属している。まるで芸能人のような、非常に整った容姿をしている。学校内で一番モテる男として有名で、他校の女子生徒からの人気も高い。檜口本人は女子からチヤホヤされるのをあまり快く思っておらず、人見知りである事から他人とかかわり合う事が苦手。世里奈が水川からもらった手紙を入れたペンケースを紛失した際、偶然拾った事で世里奈と知り合う。以降、世里奈は水川の事が好きだと理解しつつも、気になる存在へと変わっていく。
渚 (なぎさ)
水川と井上が高校1年生の夏休みに、海の家でアルバイトをした時に出会った女性。現在は湘南の海近くのカフェでアルバイトをしている。大人の色気を漂わせた美人で、恋愛に対しては非常に積極的。水川の事を気に入り、猛アプローチの末に一時期は交際していた。別れてからは水川に未練はないつもりだったが、偶然再会した時に彼女の越野世里奈がいた事で、嫉妬心からちょっかいを出してやろうと、水川に再び接近した。のちに、世里奈の事は心から受け入れてはいないものの、恋愛相談を持ち掛けられると応じている。
水川 悠馬 (みずかわ ゆうま)
越野世里奈と同じ学校に通う男子高校生。水川の弟。世里奈とは別のクラスだが、彼女が本を落とした事をきっかけに顔見知りになる。趣味が合う事から好印象を抱いていたが、世里奈が夜中に隠れて水川の部屋を訪れるところを目撃して以来、彼女の事を不潔だと軽蔑するようになった。2年生に進級してからは世里奈と同じクラスになったが、親交を深める事はなかった。
書誌情報
まいりました、先輩 10巻 講談社〈KC デザート〉
第1巻
(2016-11-11発行、 978-4063658873)
第2巻
(2017-04-13発行、 978-4063659061)
第3巻
(2017-11-13発行、 978-4065104088)
第4巻
(2018-04-13発行、 978-4065112809)
第5巻
(2018-10-12発行、 978-4065131718)
第6巻
(2019-03-13発行、 978-4065149652)
第7巻
(2019-08-09発行、 978-4065167175)
第8巻
(2020-01-10発行、 978-4065182291)
第9巻
(2020-06-11発行、 978-4065197738)
第10巻
(2020-12-11発行、 978-4065217788)