あらすじ
第1巻
実家を出て、描いた絵を売ることで生計を立てていた絵描きの女の子。夢だった絵描きとして暮らしていたが、家族からはまったく理解されず、将来への不安と孤独感に苛まれていた。そんな彼女に安息の時を与えてくれるのは、いっしょに暮らしているしろくまたち。彼らの大きな背中と愛くるしさに包まれたときだけ、女の子は日々の息苦しさから解放されるのだった。(エピソード01「プロローグ」。ほか、15エピソード収録)
登場人物・キャラクター
女の子
描いた絵を売って生計を立てている若い女性。実家を出て、とある街でしろくまとしろくまの子と暮らしている。感受性が強くて繊細な性格の持ち主で、いつも寂しそうな瞳をしている。自らの夢である絵描きとして生きることを家族から強く否定されており、連絡を取るたびに現実を見るようにと、うながされている。そのため、最近は自信喪失気味で、孤独感と将来への漠然とした不安を抱いている。心の疲れを優しいしろくまたちに癒され、創作への活力としていた。寂しさから泣いてしまうこともしばしばあるが、そのたびにしろくまたちの優しさに包まれていた。水に対する恐怖心があり、泳ぐのが苦手。
しろくま
非常に大きな大人の白熊で、性別は不明。人間のようにしゃべることができる。力持ちで、かくれんぼが得意。女の子やしろくまの子といっしょに暮らしている。鷹揚な性格をしており、心身ともに疲れ気味の女の子にいつも寄り添い、その包容力で彼女を癒していた。真っ白で大きいことから、人生に迷いがちな女の子に道を指し示す存在として頼りにされており、「私の灯台」と言われることもあった。
しろくまの子
しろくまの子供で、性別は不明。人間のようにしゃべることができる。女の子やしろくまといっしょに暮らし、女の子にいつもくっついて行動している。甘えん坊かつ好奇心旺盛な性格で、女の子が絵を描くキャンパスにも興味を抱いていた。
ひぐまの子
ひぐまの子供で、性別は不明。人間のようにしゃべることができる。天気がいいので走り回っていたところ、街中で迷子になってしまう。そこで女の子に出会い、一時的に引き取られた。のちにいっしょに暮らしていた彫刻家の男の子のもとへと帰った。
男の子
彫刻家の若い男性で、木を掘って精緻(せいち)なくまをたくさん作っている。いっしょに暮らしていたひぐまの子が突然行方不明になってしまったことから、周辺を必死になって捜していた。